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前回のことがあるので、それなりに注意した。準備は奥多摩用なので、ザックの中には水・食糧とも十分ある。水500ミリ2本、ポカリ1.5本、カルピスウオーター400ミリ、おにぎり、パン、小おはぎ、カステラ、ピーセン、その他駄菓子類、足りなかったら城山か高尾山で補給すればいい。
前回ふらつき始めた地点はこの辺りだったな、まだ大丈夫だけど予防のため凍らせてきたポカリをごくっと一口、あれ!!、出てこない、氷が出口を塞いでしまってる、2・3滴がチョロチョロと垂れてきただけだ、ああ、この役立だずめ!!・・・仕方ない、水にしよう、うむ、冷えてておいしい、まあ水分補給ではどちらも同じだからいいか。
というような期待外れはあったものの何とか最初の尾根に無事たどり着いた。登山口から30分掛かっている。もう暑さでバテバテだったが熱中症を起こさなかっただけ前回よりましだね、そう思いながらカステラを1切れ口にし冷えたカルピスなど飲みながら十分すぎるほど休憩した。
次の小下沢分岐の尾根でも20分近く休憩をとり、小おはぎ1個を食べた。ポカリは相変わらず氷のまま、一向に溶けてくれない、さっきも今もおでこや首筋やあちこちに押し当てているので身体から熱を吸収している筈なのに同じ状態のままだ。ザックの中が冷えすぎているのかもしれない。小さな2気質ザックの上半分の狭いスペースにキンキンに冷えた飲料と保冷剤5個がぎっしり詰まっているので冷蔵庫になっているのだろう。
いま前回のポカリはどうだったのだろうと思い返してみるのだが、その記憶がさっぱり沸いてこないない。これまでほとんど携行しなかったポカリを熱中症対策のため前回久しぶりに準備し、これが非常に美味しくて役立ったという思いだけ残っている。それがどこで溶け始めてごくごく飲むことができるようになったかは思い出せない。今更2週間前のことを思い出せというのも無理な話しかもしれないが、じれったい。
それはそれとして、前回景信山頂上に着いてから、自分はいま認知症を発症したのではないかと気になった。小下沢分岐をスタートして以後、はっと気が付いたら頂上トイレ近くの階段を上がっている自分がいた。その間の約20分間何をしていたのだろう。まったく記憶にない。ここはくねくねと曲がる急坂が辛いので、いつもカーブの地点でまだここかとため息ついては立ち止まりし、現在地を確認しながら登っているのでその過程は登った直後はいつも覚えている。景信山→という小さな標識は必ず目に入る筈だ。それなのに一切記憶にない。小下沢分岐から階段まで瞬間移動した感じだった。今でも不思議に思っている。ポカリの記憶といい、猛暑のために頭が狂ったのだろうか。
まあ前回のことはともかく、今回はそうゆう認知症とか熱中症とかの事態にならずまずまず順調に頂上へ着いた。頂上は下界とちがい風が冷たく心地よい。30分ほどのんびりした。
まだ昼前なので久しぶりに高尾山まで足を伸ばそう、そう考えて景信山を出発し、小仏峠にいつもの時間をかけて降りた。下るだけだが汗が噴き出し妙に疲れた。いつもは素通りするのに休憩せざるを得なかった。やはり猛暑だ、気温が一段と上昇した。丁度12時、お腹が鳴ってきた、昼食にしてもいいけど、あいにくベンチは塞がっていた。城山まで30分、そこで昼食にしよう、小さなおはぎ1個で腹をなだめた。
なんか元気が出ないままだらだら登っているうち分岐に差し掛かった。ここでは歩きやす巻道の方を選び坂を上がっていたら身体がもわもわ熱くなってきた。熱気がまとわりついてきた。この感じ、油断するといけないが頂上はあと10分だから何とか、などと考えているうち左の胸が痛くなってきた。これは心臓だな、神経の痛みのようだし、細い血管が痛むようだし、まさか心筋梗塞のような重大事ではないだろう、この痛みはこれまで日常生活でときに感じることがあって、静かにしているとわりと短時間で自然に治まっていたから、今回もそう慌てることはなかった。まあもうちょっと、と構えているうち広々とした日影林道との交差点に出た。一段と強い熱気が襲ってきた。ここから頂上まではコンクリート舗装の上り道だ、ああ、これはだめだ、痛みがしっこいしここから上り坂を歩いて心臓に負担を掛けるのは止めた方がいい。それで日陰に入ってしゃがみ込み、まだ頑固に凍っていたポカリボトルを例によって身体の各所に押し当て、大分溶けてきた中味を喉に通し、水をがぶ飲みし、塩分補給にピーセンをぼりぼり齧った。しばらく静かにじっとしていた。
不思議なもので、こんな程度の対応で痛みは和らぎ15分ほどで治まった。やはり神経の痛みだったか、そう判断してそろりそろりと頂上へ向かった。茶屋で久しぶりに氷を食べ身体の内部から冷やして熱気を吹き飛ばした。すっきりしたけど心臓がシグナルを伝えてきた以上、この先アップダウンを繰り返すわけにいかない。高尾山行きは中止し、日影林道をバス停へ下った。この症状もはやり熱中症の兆候だったのだろう。前回は、吐き気と寒さに記憶喪失、今回は心臓の異常ときた。老人は、こんな程度の山行でもすぐだめになる。
前回と今回、それに昨年の奥武蔵、3回経験して自分なりに熱中症のなり方はわかった。身をもって経験したのでだいぶ勉強になった。事前に飲む、事前に食べる、これが大事、対応は、それ以上無理しない、身体を内外から冷やす、常識的なことばかりだが、あの「もわもわとした熱気」が始まりだということは3回とも共通していた。もうその感じは身をもってわかった。これからは大丈夫だと思うけれど・・・
(写真1)バス停から車道を歩き出して登山口近く、ここは何となくお気に入りの場所で、上り下りで一区切りついた気分になります。
(写真2)小下沢分岐、樹木の緑が本当に美しかった。よき低山の雰囲気が漂っています。
(写真3)日影林道に陣取る城山軍団?(実は若木の保護袋)
※ それにしても自分の日記は、何故こう長くなるのだろう?
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