たまには普通に山の思い出話を(^^;
どちらかというと、有名な山よりもちょっとはずれたところが好きだ。
北アルプスでいうと、槍穂高、立山剣はスルーしてきた。剣岳で岩場の前で順番待ちが…なんて話を聞くと、ちょw勘弁して下さいwという感じである。普通に縦走路を歩いても、そこからちょっとだけはずれたところのほうがいい雰囲気だったりする。
例えば、燕岳のさらに北とか、野口五郎岳、烏帽子岳のさらにちょっと先の南沢岳あたりとか、船窪岳あたりとか。笠ヶ岳も割と静かでいいところだった。(全部、今現在ではどうか分からない)
今まで行った山の中で、一番印象的だったのは、飯豊山だ。二度ほど行ったが、なだらかな草原を思わせる稜線と荒々しい姿が両立していて、実に美しい山塊だと思う。アプローチが長くて登るのは大変だが、その価値は十二分にある(石転雪渓と丸森尾根で登ったが、とても辛かったような気がする。その分、稜線に登りきった時の開放感は格別だ)。御西小屋で和同開珎を拾ったり、大きな蚊柱に巻き込まれて、テントの中でこのまま蚊に刺されて死ぬんじゃないかと恐怖したり(椎名誠に似たような話あったよね?)、色々思い出も多い(^^;
飯豊山を縦走する人が、大抵往復するのが、大日岳である。北俣岳方面から飯豊本山への稜線からちょっとはずれているけれど、その形の良さ、立派さ、そして飯豊山塊の最高峰であることから、多くの人が御西小屋から往復すると思う。
飯豊の中で、特に自分が一番好きなのは、この大日岳から、さらにその先に少しばかり進んだ、西大日岳だ。最初にここに行った時のことは、忘れられない。まるで夢の中で山を歩いているかのような感じだった。このまま、永遠にここにいたいと思った。何がそんなに気に入ったのだろう。よく分からない。けれども、今でもはっきり覚えている。なだらかな緑の稜線と、白い残雪、夏のぼんやりと霞のかかったような青空と雲。割と人の匂いがする大日岳までとは、明らかに空気が違っていて、人間のいるべき場所からはるか遠く離れ、この世界にいるのは自分ただ一人だけのような、ただただ澄み切った大気の中に包まれているのを感じた。空がやたらと広かった。
二度目に行った時、時間があまりなかったので、御西小屋から、すごい勢いで走って行った。また西大日岳に行きたい、という強い思いがあった。たどり着いてみれば、思ったとおりの姿のまま、空気のまま、山はそこにあった。ここまで来ると、本当に誰もおらず、自分だけしかいない。山も自分を待ってくれていたように感じた。
ヤマレコで、西大日岳を検索してみたが、行ったという記録がひとつも見つからなかった。これだけの記録があるのに、ひとつもなかったのだ。大日岳まで行ったという記録は山のようにあるのに。。。何なのだろう、この差は。大日岳から大して離れているわけではない、しかも気持ちのいい稜線が続いているのに、何か見えない壁で区切られたような、この差は。
とにかく、山はやはり静かであって欲しいのだ。
人は少なければ少ないほどいい。人と会いたければ街で会えばよい。
ちょっと前、数十年ぶりに行った表尾根、大倉は、本当にびっくりだった。これって、山に行く意味あるのかね。山で順番待ちとか、初めての経験だった(行者岳のところですね)。
こうなると、渋谷歩くのと大して変わらない気もする。
百名山は、そこを避けるためにあるのかもしれない(^^;
前劔の順番待ちは有名ですね〜でも、それしか知らないって、山が好きじゃないんでしょうね〜調べる努力してない。剱岳には、エベレストのぼる練習になるくらいのコースがいくつもあるのですが、知ってるか知らないかわかりませんが、それすらもやらないのでは、きっと山に向いてないんだと思いますよ。
少し路線変更してみては?
そうですねえ、色々ルートは知っていますが、自分の技量というものもありますからね。きっと山が好きじゃないのかもしれません(^^)
はじめまして。共感しました。
>百名山は、そこを避けるためにあるのかもしれない(^^;
辻まことさんだったと思いますが、人から「あなたも山へ登るとき、ガイドブックを参考にするんですか?」と聞かれたとき、「見ますよ。ああ、あそこはまだ大丈夫だ、とね。」と答えたそうです。
コメントありがとうございます。
辻まことさん、はじめて知りました。今度ぜひ読んでみたいですね。
Amazonで、『虫類図譜』という文庫本が15000円近くなっていて、びっくりしました。
peb02110さん、こんばんは。
静かな山は良いですね、飯豊とか朝日とか。30年以上も前に大日岳には行きましたが、西大日岳までは行っていなかったようです。
同じように南アの仙丈岳には大勢の人が溢れていても、大仙丈岳には2〜3人しか居なくて、ホッとした記憶があります。
西大日岳の記録ですが、少なくともヤマレコには3件ありました(もっとあるかも知れませんが探せませんでした)。
地図から詳細検索を掛けると見つかります。
> 百名山は、そこを避けるためにあるのかもしれない(^^;
百名山は意識して登っていますが、仰ることも良く分かりますね。出来るだけ混雑を外して登り、周辺の良い山にも行くように心掛けています
地図からの検索、ルートから検索できるなんて、すごいですね。初めて知りました。ありがとうございます! これは遊べそう。
百名山に関しては、自分はかなり性格が悪く屈折しているので、意識する人が多いことに、ちょっと反発気味なのかもしれません(^^;
でも、とてもいい目標のひとつだとも思います。
peb02110さん、はじめまして。
いつも新鮮味のある日記楽しみにしています。
飯豊は写真から行きたいな思った山塊です。
普段は写真より地図やルートから
行きたいと思うことが多いのですが。
山並みがアルプスとは雰囲気違いますね。
ひとつ隣の山というのは、
登ってきた山が見えていいでしょうね。
西大日岳、教えてくださって
ありがとうございます。
飯豊は本当によかったですよ。
そばの朝日連峰も、ちょっと似た感じです。(少し雰囲気違うのが面白い)
ひとつの山をいろんな方角から見ると、こちらからは尖がっているのに、あっちからは平たいみたいに、まるで形や印象が変わってしまうのが楽しいですね。
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