そして大朝日岳の中ツル尾根の雪が融けて、地面が露出しているのを確認した。
図1:
今日(3月9日)の大朝日岳。
私はこの中ツル尾根の地面露出の時期を、毎年何となくチェックしていて、いつもなら4月上旬ころだった気がする。
ちなみにおととい富神山に登った日の朝は、まだ全面真っ白の生クリーム状態だった。
図2:
一昨日(3月7日)の大朝日岳。
このような状態だったので、まだ先だろうと思っていた現象が起きて驚いたのだった。一昨日にはもう中ツル尾根の雪は、日差しを浴びるとすぐ融けるような脆い雪だったに違いない。
去年も、スマホで望遠が効かないけどこの様子を写真に撮っていた。
ヤマレコの日記から、4月17日の様子
https://www.yamareco.com/modules/diary/340858-detail-184154
このように、私は中ツル尾根の地面が露出する時期に興味がある。最初に融け始めるところだからである。
登山に目覚める前、まだ「中ツル尾根」という名前すら知らなかった頃から、「あ、朝日って山のあの部分の雪が融けた」と無意識に注目していた。
朝日や飯豊の雪は、一度このように露出してしまうと、どんどん黒い土の部分が広がっていって、残雪のゼブラ模様になっていく。
まだもう一回くらい小寒波が来て、生クリームに戻るかもしれない。でも再び気温が10℃を大きく超えるような日が来ると、すぐ融けてしまうだろう。一度露出すると、だいたいそんな感じだった気がする。
今年は誰も経験したことのない暖冬だったけど、このように山の雪解けも1か月以上早いペースで進んでいると言えそう。
登山だけに絞っても、いろんな影響が考えられる。月山スキー場の終了時期とか、飯豊・石転び沢の雪渓崩壊の時期とか…。
正直言ってこんな冬は二度と来て欲しくない。めいいっぱい雪に苦しめられるからこそ、春の息吹が嬉しいのだけど、雪国の人なので…。でも今年は春が待ち遠しくない。怖いものを感じる。
雪国で暮らす私が山に対して畏敬の念を抱くのは、次のような理由からになる。
「冬のあいだあんなに私たちを苦しめた雪が、平地からすっかり消えた。何か月も潰されていた草が真っ直ぐに立ち上がってる。虫も騒ぎ始めた。季節は春だ。でも遠くの山にはまだあんなに雪が残っている。山ってのは恐ろしいところなんだナァ〜」
…大体こんな感嘆によって、雪山の恐ろしさや偉大さを知る人生だった。
だから冬は冬らしい冬であってもらいたい(ほどほどに)。
でもまだ暖冬は続くかもしれない。そのときのために、中ツル尾根が露出する時期をチェックし続けて、そういう気象の変化の一つの目安にしたい。
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