本白根山登山口の車の中で3時半に目を覚ます。目覚ましにお湯を沸かしコーヒーを飲んでから車の運転を開始する。赤城山に向かう国道も朝早いので空いていて、順調に6:35に赤城山大沼駐車場に到着。朝食にインスタンタラーメンを作り、腹ごしらえしてから7時に出発。前日と打って変って秋晴れの良い天気である。
最初の駒ケ岳への登りはクマザサに前日の雨露がすごく付いている。雨具のズボンをはくか迷ったが距離的にはあまり無いと考えそのまま進む。結局、下半身、ビショ濡れとなって駒ケ岳に着いた。日光方面の山並みが良く見える。その後、40分ほどで御黒檜大神社に着く。大沼、小沼が眼下に広がっている。谷川岳・白根山方面は木立が少し邪魔していてはっきりとは見えなかった。
下山しようとすると“ジー”というような声がする。何かなと動かないで静かにしていると、足元の岩の隙間からオコジョが顔を出した。まだ子供のようである。慌ててカメラを出すがこちらが少しでも動くと、素早く顔を引っ込めてしまう。そのうちに別の岩の隙間から顔を出す。そーっとカメラを構えて顔を出すのを待つ。シャッターを切るとその音でまた引っ込んでしまう。チャンスを狙ってシャッターを6回押したが、帰って現像したら写っていたのは3枚だけで、残りは岩だけであった。それでもオコジョの写真が撮れたのは初めてでありうれしくなった。朝早い、誰も居ない静かな頂だったため、オコジョが顔を出してくれたのであろうが、本当に幸運であった。50年間の山登りでオコジョに会えたのは、私の記憶では槍ヶ岳から少し槍平方面に下った時に見たのと今回の2回だけである。
先に進み大沼下山分岐に来ると、赤城山系最高峰の黒檜山まで100mの表示がある。先ほどの御黒檜大神社があった所が山頂ではなかったのだ。慌てて三角点のある山頂を往復して大沼に下る。駒ケ岳経由の道は良く整備されていたが、それに比較すると大沼への直接の下山路はあまり良くない。少し下山しただけで両膝が強烈に痛み始めた。膝が痛むことはこの数年間は無かったが、前日の四阿山、草津白根山の登山後、整理体操もせずに寝てそのまま長時間、車を運転してきたことが悪かったのかもしれない。膝をかばいながら下山していると、出会った人たちが私の痛々しい歩き方を見て、「どうしました。大丈夫ですか」と声を掛けてくれたが、大沼までは距離も短く、すぐそこなので「なんとか歩けます」と返事して行き違った。
かろうじて大沼に戻り駐車場にたどり着く。幸い、膝痛は車が運転できないほどではなかったので前橋から関越自動車道に乗り東京へ。練馬インター及び環八道路は混雑していたが東名高速はスムーズで15:40には家に着くことができた。
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