仕事で名古屋から車で中央自動車を通って中津川や諏訪に行くことが数回あった。中央自動車からの恵那山を見ていると、大きく立派で登りたいと思うようになる。この2年前に四阿山・草津白根山・赤城山に登ってから日本百名山を登りたいという意欲がなくなり、前年は他の登りたい山を登っていた。恵那山は百名山だから登るのでなく登りたい山だから登るのだと自分に言い聞かせて出発する。
中津川市から黒井沢に向かって林道を走る。途中、林道に雪が残っていてアイスバーン状態の箇所もあり、ノーマルタイヤのため滑らないように慎重に運転する。黒井沢と上唐沢出会い付近で4台の車が置いてあり、ここから歩き始めているようなので私も路肩に車を置いて9:15に出発。
黒井沢山の家に行くまでの沢には1m以上のつららが垂れ下がっており、ここ2〜3日の冷え込みの厳しさが感じられた。
山の家から雪の登山道に入ると新雪がかなり積もっていて粉雪の感触が楽しくなる。ふと気が付くとピッケルを車の中に忘れてきてしまった。ピッケルが無くてもアイゼンはあるし、尾根のコースなので問題は無いと判断してそのまま進むことにした。半面は凍っている野熊の池で休憩している下山中のパーティと出会う。林道に駐車していた人たちで、朝早く出発したようであった。これ以降は人に会うことは無かったが、トレースが付いているのでそれに従って登る。しかし雪が深く、時々膝までもぐりバテ気味になる。
頂上まで1時間の道標を過ぎた付近で雪の斜面をトラバースしているときに左足が滑り、無理した姿勢で身体を保持したため、左足太腿、膝を痛めてしまった。ピッケルを持ってきていればこんなことにはならなかったのにと後悔しても遅い。少し広い場所でコーヒーを沸かしながら休憩を取ると、痛みはあるもののなんとか歩けるようになった。
針葉樹林の雪の中、この上辺りが頂上のはずなのに登山道(トレース)は山頂を巻くように付いていて頂上には向かっていない。このままトレースを追って行って大丈夫かなと不安になる。尾根に出ると来た方角に戻るようにトレースがあり、進むとそこが恵那山頂であった。
雪の埋もれた恵那神社の脇で遅い昼食を食べる。木の間から真っ白な赤石岳などの南アルプス、空木岳などの中央アルプスの山々が目の前に迫っており飽きることがない。14時まで山頂にとどまり下山開始し、16時15分に車の所に戻ることができた。
来るときは東名高速で来たが、帰りは中央自動車道を諏訪・甲府回りで帰ることにした。その結果、中央自動車道から恵那山頂で見た南アルプス、中央アルプスが夕暮れ時で赤く染まるのを見ることができ、最高のドライブとなった。
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