北海道の残り三山を夏休みに登ろうと思い、少し移動を考えると強行日程であるが3泊4日で計画した。羽田発1番の新千歳空港行きで北海道に向かう。
新千歳空港の気温は17℃、最高気温が久しぶりに20℃を超える予報であった。この年の北海道は天候不順で前日まで雨の多い、気温が低い天気が続いていた。レンタカーを調達して登山口である平取町振内の林道ゲートに向かう。
正午から歩き始め2時間ほどで最初の渡渉ポイントに着き、短パンに着替え登山靴から沢靴に履き替える。準備はできたが水流が早く、深そうで何処を渡渉して良いのか分からない。誰か降りてこないかなと待つが人は見当たらない。意を決して渡り始める。ガイドブックでは膝位の水量と書いてあったが腰近くまであり、流れが速く身体が倒されそうになる。前日までの雨で水量がかなり多い。背中のザックの底が水に濡れるのを防ぎながらなんとか渡りきる。今まで腰くらいの深さの渡渉は経験しているが、これほど流れが速くなく危険は感じなかった。正直言って、この最初の渡渉でビビッた。
この先この様な渡渉を繰り返すのかと思うと引き返そうかと弱気になる。しかしこの最初の渡渉が一番難儀したが、最初にパンツまでぬれてしまったら後はぬれる事も気にならなく大胆になり沢に入ることができた。4回目の渡渉で先行の夫婦連れと思われる二人組の男性が沢の中央で滑り転倒し、あっという間に5m近く流された。幸い独力で這い上がることができたが、それを見たらまた渡るのが怖くなる。私は滑りにくい沢靴だから大丈夫と自分に言い聞かせながらなんとかその箇所を渡りきることができた。渡渉を15〜16回程、繰り返し幌尻山荘に無事到着。
山荘を翌朝4:45出発する。北カールの縁まで来ると今まで見えなかった幌尻岳が眼前に大きく迫っていた。戸蔦別岳の三角形のピークも形が良い。ここからカールを巻く道は多くの種類の高山植物が咲き競っていて目を楽しませてくれた。
頂上は意外と人は少なく7〜8人しかいなかった。風が強くて寒い。パンと梨を食べてすぐに退散。時間があれば七つ沼カール、戸蔦別岳を回りたかったがこの日中に十勝岳近くまで行かなければならないので後ろ髪を引かれながら往路を引き返す。幌尻山荘に戻り昼食後、まだ乾いていない短パンと沢靴に着替えて渡渉を繰り返しながら下る。前日、経験している上に、前日よりも水量が少なくなっているので恐怖心は消えていた。
下りでは4月に祖母山で痛めた膝が水で冷えて再発しないか心配したが、痛むことなく下ることができた。第1渡渉点まで戻り、今回の三山で一番心配していた幌尻岳を無事終了したことにホットしながら登山ズボン、登山靴に履き替える。
あわや大惨事でしたね、、
5m流された男性が無事でよかったです。
北海道の山は、ヒグマのイメージが強くましてや沢、、でも行ってみたいです。。
ittaさん、おはようございます。
この日の幌尻岳は前日までの雨で、水量が非常に多く、幌尻小屋に宿泊していた人も下山を管理人が止めたようです。普段ならばそれほどの心配は無いと思いますよ。
ヒグマには幸い出合ったことはありませんが、北海道の山では鹿やキタキツネ、リスなどに出合うことも多く、それも楽しみの1ツです。
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