|
戦後生まれのわたしには、それは夢物語の震災だった。
転じて20年前の今日・・阪神淡路大震災が起こった。
後、10年経たねば関東大震災と同じような感慨のわたしは生まれてこない・・
________
人は生まれ死んで記憶は風化していく・・
いかにそれを留めようとしても歴史の荒波がその体験をその証拠をその事実を歴史の片隅へと追いやってしまう。
ために人は、末代に継承しようと祈るように堅牢な石に想いを刻み込み碑を残し、社を建立しオベリスクを残す・・
関東大震災が人々の口の端(は)に昇らなくなったように阪神淡路大震災を祈る、その灯火が永遠とはいえないだろう。
歴史は重要な事実を容赦なく積み重ねてそこに埋もれたいかな重大な事実であれいずれ化石となり風化していく運命が待っている。
それは歴史と言うこの世で、あった事実を事実として認識するのは「人」そのものなのだから・・
思うに各地で執り行われる「祭り」「神事」というものの発端こそが、そういった悲しみ、反省の失われていく「時」を留める手段なのかもしれない。
釈尊は、各地を行脚しながらそのそれぞれにて言の葉で経を説いた。
その死後に十大弟子が経として文字で編纂しその教えを留めようとし重要な文証(もんしょう)を忘れまいと日夜の勤行とする形式を編み出し重要な節目を祭日とし行事として後世に継承してきた。
原爆記念日・・人類が犯したもっともおろかな行為を忘れ得ぬ日として後世に継承していく記念日・・
__________
「名体具用」という東洋哲学の根本理念。
「千と千尋の神隠し」・・ご存知宮崎駿氏の世界が評価した作品である。
千尋は不思議な世界に迷い込み、自分の名前を取り上げられ千と名づけられる。
千という名の体と千尋という体は、名の意味に影響されるという東洋哲学の真髄のような物語にわたしは興奮した記憶がある。
__________
後世の記憶にとどめようとした祭り
この祭りは元来「奉り」からきたそうな・・
心をこめて己の記憶にある「体」に真摯に祈り奉るのが、本来の姿のようです。
さすれば、生々しい記憶にさいなまれながら祈る「奉り」が、その記憶がない世代に受け継がれていくときには「祭り」へと昇華していくのかもしれないですね
あの日・・寝ているわたしの頭の上をテレビが飛び越えました。
三階建ての家は上下に激しく揺れ立つ事すら覚束なかったのを忘れられません
あれから・・もう・・20年なんですね
でわでわ

わが地球 きみの地球や 薄氷 宇多 喜代子
忘れられない一日というのがありますね。
私の記憶では、まず三島由紀夫が自殺した日。中学校から帰ったら母が「えらいことが起こった!」と興奮気味に言ったのを覚えています。
その他、アポロ月着陸、ジョンレノンが殺された日、日航機が御巣鷹山に墜落した日、そして阪神大震災の朝のこと。
サラリーマンだった私は毎朝、J-WAVEというFM放送を聞きながら朝食を摂り出勤する習わしでしたが、その朝の放送で「関西で大きな地震があったもよう。詳細は不明。」とジョンカビラさんが言っていた。
「詳細は不明。」てなんだ?? 大きな災害があれば当然続々と報道が入ってくるはず。なのに情報が入ってこない?とは。
不思議に思ったものでした。
会社に出れば関西に出張だったはずの同僚が「新幹線が止まってる。」と会社に顔を出しました。彼も何が起こったのかわからない様子で。
そして一日仕事を終えて帰った自宅のTVで見たのは燃えている神戸の姿。倒れた高速道。唖然でした。
あれから20年ですか。長いようでも数字にすればたったの20年。それでも人の記憶は薄れてしまいますね。
東北震災の時にも100年前の津波の教訓を刻んだ石が忘れられていたとか。震災の遺構を残すのか片付けるのかが議論されています。見るのもいやだという方々の心境もわからないではありませんが、残さなくてどうすんだ、というのが私の気持ちですね。
民宿旅館の屋根の上に乗った漁船。あれも残すべきだった。何かの形に残さなければ。
「記憶」だけでは薄れていく一方です。
おはようございますpasocomさん!
民俗学・・こんなところにヒントがあるかもしれないですね
昇る太陽に照らされた赤い峰に信仰心を抱いた村々・・その反対側では沈みゆく夕陽に浮かび上がる峰に一礼していたのでしょうね
赤、それは古代から魔物の侵入を防ぐ色と考えられて神社には赤で結界を張ったようです。
人が物に名を与えるという行為を考えてます。
川の上流だから「川上村」・・村の上に住んでいるから「村上さん」・・
その理屈で考えると・・「赤岳」などはすっきり腑に落ちますね。
ギボシなども擬宝珠と解釈すると、お山の形が擬宝珠に似ているかもしれないですね
人それぞれに名前をつけて、その中で取捨選択されて時代に耐えうるものだけが残っていくものでしょうか
県界尾根・・わたしは県(あがた)主などを思い起こしますが、これはまた時代がさかのぼりすぎる感がします
ふふふ・・な〜んかpasocomさんの郷土愛に引き込まれていきそうです(^^;
歴史の記憶・・埋もれてしまうと、その発掘にはかなりの覚悟と時間がかかりますね
な〜んか大きくぼんやりと焦点の合わないレンズのような風景が見えてきますね
でわでわ
来月には赤岳鉱泉のアイスで遊びたいと思ってますが・・(^^;
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する