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この伝付峠の登山口にあるバス停は「伝付峠入口」ですが以前は「田代入口」だったそうで、昭文社の地図では「田代入口」となっています。
田代入口から林道をしばらく進むと発電所があり昭文社の地図には「田代発電所」と記載がありました。
てっきり「田代」とは早川町の地名かと思っていましたが、調べてみると「早川町田代」という地名はありません。
で、よくよく調べてみると発電所の名前は「田代川第二発電所」でした。
でも発電所の横を流れるのは「内河内川」で田代川ではありません。
田代というのは静岡市葵区田代で伝付峠の向こう側、二軒小屋ロッヂのある所でした。
二軒小屋ロッヂの近くにある田代ダムから大井川の水を伝付峠を突き抜ける5.2Kmの導水管で水を引いて発電しているのだそうだ。
大井川と早川の落差は870mあり、当時その水圧に耐えられる鉄管・水車が作れなかったため、二つの発電所に分けて作ったそうで、田代川第一発電所は田代入口の少し下流の早川右岸にあります。
田代川第二発電所が発電を開始したのは、なんと昭和3年(1928年)だそうです。
田代ダム(正式名称は田代調整池第二ダムらしい)の水は、一旦保利沢川ダムに導水され、そこから田代川第二発電所に送られているそうです。
保利沢川ダムは伝付峠途中にある保利沢小屋先を峠と別れつり橋を渡った先にあるそうです。
地形図を見ると二軒小屋ロッヂ近くの田代ダムから伸びる水色の破線がありました。
その水色の破線は途中でT時になっており一方は内河内川につながって見えます。
伝付峠の保利沢小屋先にあるコンクリートの構造物がそうだと思いますが、どの様な施設かはわかりません。
それにしても、なせ「田代第二発電所」でなく「田代川第二発電所」なんでしょうか?
また、峠の向こうなのに田代”入口”とは?です。
私は山梨在住で、伝付峠の稜線を越えて二軒小屋や椹島に下った事は無く、よもや大井川の水が早川に放流されているとは知りませんでした。
写真1:伝付峠入口バス停(右側は旧道かな?駐車スぺースはトンネル入口左側に有り)
写真2:田代川第二発電所(登山道から見下ろして)
写真3:伝付峠の見晴し台からみた田代ダム(ズーム)
やまだらけ No,36参考になります。
http://fm-hayakawa.com/wp-content/yamadarake/pdf/yam_036.pdf
heinaiさん コンばんは
まーマニアックですが、オッサン大好物
確かに地図であるある
黒柱河内川方面にも点線がありますが…
この川渓谷そのものだ!地図の岩マーク凄い!
スイマセン違うところに食付いた
この水道には水造杭(赤い)がありましたかね?
オッサンはこの件では上日川ダムと葛野川ダムの関係思い出しました。
2つのダムは繋がっていて夜間電力で水を戻すと…
調べると上日川ダムは日本で3番目に標高が高い
コマクサまであるとは…不思議
世の中にはダムマニアも存在且つダムカードもある。
ダムとは奥が深いずら
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=3106
Kazuhagi さん
田代川第二発電所は揚水式を除けば最大落差の502m・・・と、どこかで読んだような気がします。
で、それを超えるのが葛野川発電所の714mだと思います。
田代川第一発電所の水源には黒柱河内川も含まれているそうですが、どうなっているんでしょうね。
ところで、水造杭(赤い)って何ですか?
昔の人は すごい事 したもんだ…
ですよね〜
ほとんど 手掘り みたいな感じでしょね〜
今の、リニアが南アルプスを貫通するのに 匹敵するような 大工事だったのでしょかね (^^)
T-time さん
コメントありがとうございます。
峠の下にトンネルが掘られていると知ってびっくり、発電開始が昭和3年と知ってさらにびっくりでした。
あんな山奥でどうやって掘ったんでしょう?興味は尽きません。
伝付峠のルートは、もちろん南アルプスを横断する一番の弱点(上り下りが楽)ポイントですから、古来往来があったとは思いますが、本格的な整備は確か明治になってからで、地元早川の人たちの勤労奉仕で信州側へのルートが作られたと、何かの町村誌で読んだ覚えがあります。
鉄道や道路のない時代は、歩くだけだから、むしろ山は平気だったのか。デンツクの往来は少なくとも今よりは盛んだったはずです。それで、山をまたいだ発電など思いついたのでしょうね。黒部川開発も1920年代ですからね。大戦争の準備期間と言えますね。
以前、旧中富町から富士見山を越えて茂倉、新倉に降りた印象深い山行をしました。いつかその続きでデンツク超えて、大井川超えて、伊那谷まで行ってみたいなあなどと思っています。
米山 さん
南アルプスを横断する一番の弱点ですか、なるほどです。
歴史ある道なんですね、それにしても伊那までとはすごい。
調べてみたら、身延線が甲府まで運転されるようになったのが、やはり田代川第二発電所と同じく昭和3年だったそうです。
コメントありがとうございました。
Heinaiさん
今日は、50年ほど前の学生時代の夏合宿に南アルプスを縦走した時に伝付峠を越えて二軒小屋に入りました。当時、バスを降りた早川町新倉側のバス停は「田代入り口」であったと記憶しています。私もバス停の「田代入口」の名前や「田代川第二発電所」、「田代川第一発電所」の名前に疑問を持っていました。なぜならば、地名は「新倉」で「発電所」は早川の支流の内河内川に沿って設けられているからです。
疑問が解けたのは、大正末期から昭和初期にかけて伝付峠の下にトンネルを掘って大井川の水を引いて作った「田代川発電所」の以下の説明を知ったからです。
http://www.suiryoku.com/gallery/yamanasi/tashiro2/tashiro2.html
保利沢川ダムは東電の保利沢小屋から吊橋を渡った先にあります。私は行ったことはないのですが東電の関係者が点検のために行っていると思います。
http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=0961
「田代」はHeinaiさんの言う通り伝付峠下の二軒小屋のある静岡市葵区田代の地名です。バス停「田代入口」は早川町新倉から伝付峠を越えて二軒小屋のある静岡市葵区田代に行く入口という意味ですね。大正末期から昭和初期にかけて伝付峠の下に発電所に水を引くトンネルを掘るために多くの工事関係者が新倉側から二軒小屋のある田代に向かって徒歩で伝付峠を越えて行くので「田代入口」と名付けた名残でしょう。その当時は大井川を遡って二軒小屋に行くよりははるかに短く早かったのでしょう。
「田代川」は、私の推測では二軒小屋から上流の大井川のことを指すのではないかと思います。上記の「田代川第二発電所」の説明では大井川の基点は二軒小屋下流にあります。この説明だと大井川とは二軒小屋から下流のことを指すのではないかと思います。川の上流と下流とは別の名前を持つことがあります。早川の上流は野呂川と言いますね。「田代川第二発電所」は伝付峠下のトンネルの水路で大井川の二軒小屋上流の「田代川」の水を引いて発電しているから名付けているのでしょう。なぜ「田代川」と言い大井川と言わないかについては、大井川の水利権の問題もあると推測します。大井川の水利権は、静岡県側流域及び中部電力と、「田代川発電所」を所有している東京電力との間に利害関係があると思います。
50年ほど前は静岡市井川から二軒小屋に行くことは現実的ではありませんでした。東海パルプが林道工事をしていたかもしれませんし、距離が長すぎたかもしれません。南アルプスの核心部の二軒小屋に入るには、早川町新倉の「田代入口」でバスを降りて伝付峠を越えて入るのが一番早かったと思います。その後、大井川上流一帯の土地を所有している東海パルプが自社の林業のための「林道」を畑薙ダムから二軒小屋まで完成し、二軒小屋までの「林道」は本来は東海パルプの社有道路でしたが、その後、静岡市に移管されています。その理由は私にはわかりませんが東海パルプの社有道路としていると「固定資産税」かかるためかもしれません。今では、二軒小屋に入るには東海パルプの経営している小屋に泊まるという条件で「送迎バス」に乗るのが便利です。なぜ一般車や営業用の乗り合いバスを走らせないのは、「林道」は落石や崩壊が激しく危険のため管理する静岡市としては認めないのではないかと思います。東海パルプの「送迎車」のみを認めているのは東海パルプは「林道」の状況に詳しいからだと思います。もし、リニア新幹線のトンネル工事のためにダンプ等が「林道」に入るために「林道」の拡張工事や補強工事が行われて整備されれば、一般車や営業の乗り合いバスが入れるかもしれませんね。
metaboman さんこんばんわ。
やたまだらけNo,36を読み直してみたら、田代川(大井川上流)と書かれているのを発見しました。
国土地理院の地形図では早川は上流に行くと野呂川と書かれていますが、大井川は二軒小屋上流もそのまま大井川の表記ですね、ダムと発電所だけに残った名前というのも不思議なものですね。
ダムや発電所を建設した当時は、さぞや多くの人がこの峠を歩いたのでしょうね。
興味深いコメントありがとうございました。
大変参考になりました。
Heinaiさん
山登りで訪れた地名には歴史の移り変わりを感じさせる興味深いものがありますね。田代入口から伝付峠に至る道は今は荒廃していますが、かっては発電所の工事や東海パルプの二軒小屋より上流の造林・伐採事業で多くの人が通っていたメインルートでした。早川上流の奈良田の地名も孝謙天皇由来だと聞いて歴史を感じますね。
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