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登山道を整備し殺生小屋を作り、やっと小屋の営業が軌道に乗った翌年に猟で出かけた棒小屋沢で雪崩にあって死んでしまう。
雪崩に遭った時小屋には7人いたが喜作と喜作の長男一男の2人が死亡したが他の5人は助かった事から当時、恨みを買って謀殺されたという噂が流れたそうです。
謀殺されたという噂の信憑性は?喜作と上條嘉門次亡き後上高地の主と言われた「常さ」との生き様の対比など絡め、膨大な聞き取り調査をもとに書かれたノンフィクションです。
『あゝ野麦峠』の著者による執念の一作に感服でした。
恥ずかしながら、こんなスゴイ本があるとは知りませんでした、強くオススメです。そこそこ古い本なので、古本を探すか図書館で探す事になると思います。
喜作と対比して書かれている「常さ」(喜作より9歳?若い、本ではほとんど「常さ」「常さん」と表記されている)は《内野常次郎》で、かの上條嘉門次に弟子入りした山案内人・猟師で、喜作と性格は違うが馬が合ったそう。
この《内野常次郎》に関する本も図書館にあるようなので読んでみようと思っています。
以下、amazonのサイトでのこの本の説明文です。
北アルプスの〈表銀座〉、大天井岳から槍ヶ岳へぬける喜作新道。大正時代、このけわしい尾根道を独力で切り拓いた牧の喜作は、北アルプスに鳴りひびいた名鉄砲打ちであった。その喜作が、ある日、猟にでかけた雪の山で謎の死をとげる。事故か、謀殺か?著者一流の克明な取材と、サスペンスにみちた推理構成で、この超人的山男の生涯を追う。
画像中:小林喜作
画像右:晩年の「常さ」(内野常次郎)
以下、備忘録(最近読んだ本)
〔★★☆〕『登山外来へようこそ』《大城和恵》 2016年 [角川新書]
著者は「80歳の三浦雄一郎のエベレスト挑戦プロジェクト」にも参加した医師で、日本人初のUIAA/ICAR/ISMM認定「国際山岳医」
ちょっと異色な本、知らなかった。
〔★★☆〕『山登りの作法』《岩崎元郎》 2010年 [ソフトバンク新書]
〔★★☆〕『山で失敗しない10の鉄則』《岩崎元郎》 2011年 [文芸春秋]
著者の岩崎元郎氏はNHKテレビ「中高年のための登山学」で中高年登山ブームのきっかけを作った人だそうで、多くの著書がある模様。
〔★★☆〕『登山力アップの強化書』《徳永哲哉》 2017年 [西日本新聞社]
「遭難予備軍と呼ばれないために」という副題がついている。初心者向けような印象だが、勉強になった。
〔★★★〕『喜作新道ーある北アルプス哀史ー』《山本茂美》 1971年 [朝日新聞社]
こんばんは はじめまして。
ついつい嬉しくなってコメントさせていただきました^^
私は先日、図書館の閉架から借りて読みました。喜作新道は人の名前が付いているくらいの予備知識で本に取り掛かったのですが、時代背景からその時代に生きた人たちの生きざまが描かれていて秀逸な読み物でした^^
まだ私は喜作新道を歩いたことはありませんが、近い将来、喜作新道を歩く際にはこの本のことを必ず思い出すであろうくらいの個性の強い本ですね♪
ちなみに私的には、喜作さんも好きですが、「常さ」が切なくて好きです。
ぜひ皆様にも読んでいただきたい本です( ^ω^ )
denemonさん こんばんは
webで何か別のことを調べていた時に偶々この本を知り、興味を持って図書館で借りて読みました。古い本なのでやはり閉架(書庫)でした。最近は簡単に図書館の本が検索できるので良いですね。
私も歩いたことが無いですが、いつかは歩いてみたいという気持ちが強くなりました。
コメントありがとうございました。
面白い本の紹介ありがとうございます。
山本茂美氏は松本の郷土小説家、歴史家で、野麦峠やこの本のほか、あまり史料の多くない松本五十連隊の最後という本も書いています。史料はなくても生き残りに聞き取りまくったルポライターで、こうでもするしか史実に残せないものって沢山ありますね。貴重な仕事だと思います。
yoneyamaさん こんばんは
コメントありがとうございます。
それなり古い本ですので、時間と共に埋もれてしまい、今となっては知名度はあまり高くないようですすね。
私はひょんな事からこの本を知りましたが、多くの人にお勧めしたい一冊でした。
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