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破風山にも木賊山にも三角点があり木賊山の基準点名は「破風」であり破風山の基準点名は「破不山」である。破風山の名は「その形が屋根の破風の形に似ているから」と多くの本に書かれているが、破風とは主に切妻屋根を妻側から見た形で△の形である。実際の破風山は東破風と西破風の2つのピークを持ちその形は寄棟造の屋根を長手方向から見た形で破風の形ではない。かといって本来の破風山(今の木賊山)を山梨県側から見ても破風の形ではない。いったい誰がこんなことを言い出したのか?
大正5年に破風山(当時の破不山)で起きた遭難事件について書かれた本の中には地元の人が甲武信ケ岳への登路(戸渡尾根〜木賊山)を説明するくだりで「地図に名が載っていないが破風で破不とは違うから注意せねばならぬ・・・」と書かれている。
この遭難事件の後に木賊山と破風山の間のコルに建てられたのが「破不山小屋」だが今は建て替えられて「破風山避難小屋」となっている。
大正から昭和初期の書物を調べると破風と破不がごちゃごちゃで「雁坂山から2,318mの破風山を経て木賊山との鞍部にある破不小屋まで約一里。」なんてのもあったりする。
木賊山の名前の由来は木賊沢で、埼玉県側からの呼び名だったのではと思っています。古い陸地測量部の地図には、現在の破風山は破不山と記載されており、いつの間にか破不山は破風山に、破風山は木賊山になってしまったようです。
写真左 山梨県の広瀬から 左:木賊山 右:破風山(西破風と東破風の2つのピークがある)
写真中 陸地測量部の5万分の一の地図
写真右 現在の国土地理院の地形図
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