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ヤマレコの日記で紹介されていた本、図書館にあったので読んでみた。
登山者に馴染み深い雷鳥のことが良くわかる本。著者は学者なのでその生態や研究方法などの内容も多い、なぜ日本の雷鳥が人を恐れないかの考察もあり面白かった。
世界中のライチョウの中で人を恐れないのはニホンライチョウだけだと書かれていたが、後に読んだ「デルスウ・ウザーラ」の中に描かれているカマバネライチョウ(=シベリアライチョウ?)も人を恐れないようだ。案内の現地人の談として「これはエンドゥリ(創物主)が信じやすい鳥をつくって、偶然まよいこんだ猟師が飢え死にしないようにと、いちばん荒れた、さびしいところに住むように命じたものであると語った」とある。
〔★☆☆〕『ちくま哲学の森5 自然と人生』《鶴見 俊輔/[ほか]編》1990年 [筑摩書房]
ヤマレコの日記に度々取り上げられている「デルスウ・ウザーラ」を読んでみようと思い図書館で手にとってみたものの何やら難しそうなオーラを感じてそのまま本棚へ戻してしまった。そこで一部抜粋の「デルスウ・ウザーラ(抄)」が収録されているこの本を借りてみた。山関係では「親不知、子不知」(深田久弥)、「ある遭難の記録」(槙有恒)が収められていた。漁師の話であるが「梶田富五郎翁」(宮本常一)が特に面白かった。
〔★★★〕『デルスウ・ウザーラ』《アルセーニエフ 長谷川四郎 訳》1965年 [平凡社]
『ちくま哲学の森5』で「デルスウ・ウザーラ(抄)」を読んだら全部を読んでみたくなり、図書館で借りて読んだ。現代文になっていて意外と読みやすかった。
〔★☆☆〕『標高二八〇〇米』《樋口明雄》2011年 [徳間書店]
ちょっと怖い系の小説(短編集)。山を舞台にしたものも多い。個人的には後味がよろしくない。
〔★★☆〕『森林官が語る 山の不思議』《加藤博二》2017年 [河出書房]
『飛騨の山小屋』1948年 を改題したもの。
〔★★☆〕『森林官が見た 山の彼方の生息者たち』《加藤博二》2018年 [河出書房]
『深山の生息者たち』1937年 を改題したもの。
上記の二冊は山を題材にしたものですが図書館では「民俗」に分類される本です。一般に登山などが行われる以前の時代に山に係わって生きた人々の話。
「営林談話」などいかにして人工林が作られたかうかがい知れて興味深かった。
小林喜作や内野常次郎についても少し書かれているが、こちらはちょっと・・・
本の巻末には「著者及びそのご家族にお心当たりのある方がいらっしゃいましたら、編集部までご一報いただけると幸いです。」とある、著者が森林官であった以外の情報を求めてネットで検索してもヒットしない。
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