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随分前に友人に勧められていた「凍」だ。著者の沢木耕太郎には聞き覚えがあったが、この本のことも、主人公の山野井泰史のことも知らなかった。もしかしたら目や耳に入っていたのかもしれないが、壁をやる人はどこか違う世界の人のように思っていたから、記憶の奥のほうに入ってしまったんだろう。
のんびりと飯や風呂を挟んだりしながら、じわじわ読み進める。おいしい食事はゆっくり摂りたいし、好きな山に入れば少しでも長く行動したい。面白いと感じる本はゆっくり時間をかけて読みたい。できれば何日も何日も、その世界に浸っていたい。
なのに。彼らがギャチュンカンのベースキャンプに辿り着いたあたりから、読む勢いが止まらなくなってしまった。早々に覚悟は決めていたものの、気付けば朝。ゆっくり読みたかったのにと言っても後の祭りだ。
読後、山野井泰史のことが気になってしようがなくなった。出勤までにはだいぶん余裕があったので、すぐにネットで検索してみた。違う世界の人はひとつしか歳が違わないとわかって、なんだか急に身近に感じてしまった。動画もいくつか見つけたので、時間の許す限り見てみた。すぐに記憶の奥のほうから山野井泰史が蘇ってきた。知ってるこの人。たくさんの指を失いながらベッドで笑っているこの人、覚えがある。たくさんの指をなくすなんて自分にはきっと堪えられないし、そこまでして山には登りたくないなあなどと考えていたことを思い出した。こんなにすごい人だったのか。あの頃もっと関心をもっていればと、いくらか反省してみる。もう一人の主人公の年上の妙子さんも、とても気持ちのよさそうな人だなと思った。なんだか近所にいそうな気さえする。
そんなことを朝から考えていると不思議なもので、なんとなく山野井夫妻が友達に思えてきた。(勝手に思うだけなら怒られないだろう。)
おかげで今日は、一日眠くて堪らなかった。まったく困ったものだ。
今週末の日曜日には、この「凍」を勧めてくれた大阪の友人が遊びに来る。楽しくなりそうだ。
tomsさんこんにちは。
引っ越されたんですね。
びっくりしましたよ。
実は「凍」ですが、2日前の晩にある方(hayashiyaさん)から勧められたばかりです。
山岳小説のマイブームは去っていたのですが、久々に読書欲が沸いてきました。
SinNakajiさんへ
そうなんです。大阪に引っ越しました。SinNakajiさんに会えず仕舞で(それから三郡・背振・英彦山・此処なんかに登らず仕舞で)九州を出発したのはちょっと心残りではありましたが・・・。八面のhayashiyaさんにも会ってみたかった・・・。
「凍」いいですよ。お勧めです。止まりません。どうしようもなく壁に取り付きたくなります。山野井さんと同じことをしろと言われたら絶対無理ですけど・・・。
活動の場所は変わりましたが、レコ楽しみにしてます。いつかお会いしましょう。
PS 九州最後の週末はあの霊園に行って掃除と墓参りをしてきました
そうですね。そのうちとは思っていましたが、お会い出来ませんでしたね。
そう言えば、僕もまだ三郡・背振・英彦山・此処山へは登っていないですね。僕も此処に居られるのは僅かですので、背振位は登っておきたいですね。
来週、北アルプスへ遠征してきます。途中、マニア急増中とおっしゃるRRBTSを試してみますね。
凍は遠征後の楽しみにしようと思います。どうも僕も寝不足になりそうで・・・
若松にある景色の綺麗な霊園ですね。僕も知人が眠っているのでまた訪れようと思っています。
tomsさん、こちらこそ。
またレコにて。
本人著「垂直の記憶」やね
そうやね
でも「垂直の記憶」はしばらく間をあけてから読もうと思う
実際に行く訳じゃないのに
読みきった後はかなり疲労するからね
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