入部した大学山岳部は雪上訓練とテント生活に終始するような感じでした。GW合宿で4日間、夏山行で2日間、11月下旬の富士山雪上訓練で3日間の雪上訓練がありました。内容は、キックステップ・滑落停止・アイゼンワーク・コンテニアンスクライミング(コンテ)・スタカットクライミング(スタカット)です。部室前でロープの結び方巻き方やスタカットとコンテの切り替えなどを反復練習も実施します。クラブでは木製シャフトの頃から左手に持つループに右手のピッケルのシャフトを刺す方法を採用していました。当時は、背中の制動を利用した大阪方式が多かったような印象があります。
実際に1年生の滑落は良くあることでコンテは必須技術と思います。しかし、多くの登山者はコンテに批判的なようです。今の多くの人がコンテにどのようなイメージを持っているのかが気になります。
(写真右)11月下旬の富士山の練習風景。(以前よりは減ってますがそこそこのグループが実施しています。)
(写真右)3月上旬の剣御前付近。
(写真右)GWの立山。
背中利用の制動を大阪方式というのは初めて知りました。
雪上でのコンテは有効かと思いますが、よく見掛けるツアー登山者の岩稜でのコンテはどうかと思います。素人さんは突然の制動には対応出来ると思えず、一家心中になりかねないと思いますね。
山岳部での雪上訓練…よく殴られたな…などと思い出しました。
ツアーのお客様にはガイドが絶対の自信を持つルートをタイトロープ(ショートロープ)でトレースしてもらうと思います。しかし、私は絶対は有り得ないと思ってます。チーム全体の力量が要求されるルートなどのガイドは無いと思います。私も長期的に共に活動する見込みがない人とはガイドと同様の対応をします。
ガイド登山外での岩稜のコンテはピッケルをさせないので、タイトロープ風か岩に懸けるになると思います。
私の出身クラブでは殴るとか罵倒するなどは無かったです。他はJAC学生部でも聞いたことがありません。
自分も上記の様に学び、本番で一度相方(後輩)がスリップしましたが、雪が深かったため、ピッケルがはじかれずに止める事ができました。
ショートロープシステムかタイトロープシステムで、「絶対に落ちない人」が常に上に位置する様に使用すべきだと思います。
ロープを出す、スタカット、コンテにする事の判断が出来る人がいるパーティでないと使うべきではないと思います。
十分な訓練や経験があればカリカリでも止められる実績があります。今は十分な訓練が無くなってしまったように私も感じてます。
経験も豊富で力量がある登山者がなんでもないところで滑落や雪庇踏み抜きはあります。ガイドだと大事ですが極めて稀な事です。「絶対に落ちない人」は難しいと考えます。
また、大学には人材育成の役割もあるので下にいる人をお客様にしておくことはできません。この辺りが難しいところです。
氷河で雪に覆われた小さなクレバスに落ちかけた時、このコンテのおかげで助かりました。
あちらではコンテが常識みたいですが、ガイドは客の力量を見る目が必要だし、仲間同士でも絶対に停止出来る技術がないと、それこそ一家心中ですよね…
ヒドゥンクレバスにはループ無しの長めのコンテ(当時はタイトロープと呼んでました。)が有効だと聞いたことがあります。氷河の経験が無いので聞いただけです。
これは固い雪上などのように足場が安定していない場所でやるのは、かなり難しいのではないかと思います。
おなじコンテでも、岩場と雪上では意味が違うと思っていました。
岩場でのコンテは、ルート途中のピッチを切る程の難易度でない所でアンザイレンを解く時間を節約するために行うもので基本的に確保は期待しない。
雪山では滑落の危険性が常にあるため、スタカットにするまでもない場所でもザイルを繋ないで滑落に備える。だからクレバスへの転落の危険性がある氷河のあるアルプスでは、コンテが常識になっている。
そんな感じです。
なんにしても、コンテで停められない可能性があるときは、面倒で時間がかかってもスタカットにするべきでしょうね。
コンテで止められる自信が無ければスタカットは同感です。
大阪方式やスタンディングアックスビレーは制動確保なので十分な練習が有れば逆に足場などへの負荷を減らすことができます。しかし、限られたロープで手の位置や握り具合などが難しいです。一応、練習だけはしました。
ガイドの常識では、夏の源次郎尾根も常にアンザイレンだそうです。今はステップアップや地道な訓練が無く夏でも冬でも常に転落あるいは滑落の可能性があると言えるようです。私はガイドではありませんが、先日、初心者を連れて行った時も育てるつもりは無かったので2回のスタカットとタイトロープで取り付きから山頂までアンザイレンにしました。近い将来にリードしてくれそうな若手の加入が無いんです。。。
だいたい無雪期の岩場でやることではないのでしょうか。
別件ですが皆さんはピッケルバンドをお使いになりますか。
以前プロのガイドがピッケルバンドは危ないから使わない。ピッケルによる滑落停止の訓練も止められるわけがないので今は実施していないという話を聞いたことがありますので。
本当ですか。
もう本格的な冬山はやらないのですが、ピッケルバンドは使います。
むかし雪崩に巻き込まれたとき、浮き上がろうとピッケルを離してもがき、雪崩が止まった時に幸いにも半身が雪上に出ており、雪が固まって埋もれた半身を掘り起こすにはバンドで流されなかったピッケルが役立ちました。
そんな場合以外にも、うっかりピッケルが手から離れてしまう事もあるのでバンドは必要だと思っています。
滑落停止に関しては、普通の雪面ならほとんどの場合はアイゼンを着けた足で踏ん張れば止まるし、固くて急な雪面では停止姿勢をとっても止まらない事があるから必ずしも必要とは言えないのだけど、そんな時でも諦めた終わりなので、その意味で訓練はやった方が良い思っています。
私はこんな経験があるのでピッケルバンドは必須と思っています。
https://www.yamareco.com/modules/diary/93584-detail-84515
前穂三峰フェースはあまり登られていませんが北尾根右側の涸沢に面したフェースのことでしょうか?いきなり取り付いてしまうのはチャレンジャーかと思います。
guchi999さんがコメントされていますが、以前はアンザイレンを解く時間を節約する程度だったのですが、特に女性は岩に関する技術の呑み込みが遅いようなこともあり、今のプロガイドは無雪期の岩稜で常時アンザイレンが常識のようです。
私は肩から脇の下へ選挙の襷のように出来合いのピッケルバンド装着してから、ザックを背負って、ロープを装着します。私のピッケルは遊動リングにも対応してますが、手首にかけるバンドは使用しません。身体へのバンドのピッケルを滑落時に放してしまうと体の周辺で暴れるので確かに危ないとは思います。手首だと登攀時や滑落時に手の自由が奪われる可能性もあります。しかし、私はボディーへのピッケルバンドを必須と思ってます。
いろいろの体制からのピッケルストップ以外に登山靴のみでの滑落停止も一通り練習します。実戦ではあらゆる手を使って止まることが必要なのでピッケルストップの練習も価値があると思ってます。
確かに下から怒られました。
もう40年以上前の話です。
https://www.yamareco.com/modules/diary/93584-detail-84913
私も自家製のピッケルバンドはたすき掛けで、たすき掛けとピッケルの間に輪を作り、そこにて首を通し、邪魔にならないようにしています。
手首だけだとザックを下す瞬間にピッケルを放すことになりますから。
コンテニアンスは積雪期で信頼できるパートナーと二人だけの時にはしますが、3人以上だと怖いですね。
プロの人は奥穂西穂間で客を前に立たして1m位の距離で猿回し宜しく歩いていますが、私にはとてもまねはできません。
客としては繋がれている安心感が安定した歩行につながるのでしょうが。
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