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通常、梅雨明け=太平洋高気圧が南や東から日本列島をスッポリと覆う状態。
太平洋高気圧は背の高〜い高気圧なので、地上付近から遥か上空までスッポリと覆いつくして、安定した晴天と猛暑(嬉しくないですが・・)をもたらします。
ここのところの天気予報で度々「上空の寒気」という言葉が使われますね。
北側から入る寒気は通常、偏西風の南北の蛇行で日本列島に入り込みます。
この偏西風は北側の冷たい空気の南下を阻む壁の役割を担っていて、偏西風帯の位置は、夏季は通常なら日本列島よりズッと高緯度側に上がります。
寒気が入りやすいということは偏西風帯が北側に上がり切ってなくて、地上付近は太平洋高気圧の勢力範囲でも、大気の上の方は夏になりきってないということです。
太平洋高気圧の勢力が弱まると、高気圧の端っこを時計回りに湿った南風が入り込みやすい、という予報解説を聞いたことがありますよね。
「高い上空は寒気」
「地上付近は南から入り込む高温多湿の空気」
この後の天気予報で荒れ模様の日が目立つのは、この気象状況が続くからですね。
解消するには、太平洋高気圧が勢力を取り戻して日本列島を覆いつくすこと。
覆いつくせば暑さは増すけど、天気は安定するから夏山登山にはイイですよね。
ところでテレビの予報解説の人では、森田さんのが一番好きだな〜。
専門用語を少なくして、なおかつ外れる可能性、どちらに転ぶか分からないような状況も平易に解説してくれる。
細かく見るならNHKの天気予報で良いと思いますが、大局的な気象状況を理解するなら森田さん解説がおススメです。
気象庁から「梅雨明けしたとみられる」と報道されていますが、確定ではありません。
まだ梅雨明けしてないような天気がしばらく続くようです。
関東甲信の梅雨明け平年日は7月19日ごろですから、今年も平年並みかも知れません。
https://www.data.jma.go.jp/cpd/baiu/sokuhou_baiu.html
気象の研究の相手は偉大なる地球ですから。
人間の予想を越えた気象現象や異常気象が増えてきた現代では、これまでの梅雨明けや梅雨の概念を変えなければいけないステージにきているのかもしれません。
梅雨明け日を決めたいのは気象統計上と歳時記の上で必要な人間だけで、近年ヘソを曲げることの多くなった地球様からすると、別に決めてもらわなくてもイイんだけど〜?ですかね。
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