世界の名峰 グレートサミッツ「キリマンジャロ 赤道直下の白き山」

GW明けにBSで放送されていた録画を見た。

アフリカ大陸の最高峰、キリマンジャロ。熱帯のサバンナの大地からそびえる白き山。独立峰としては世界最大級の火山となる。シーラ(3962m)、マウェンジ(5149m)、キボ(5895m)の３つの峰で構成される。

最短のマラングルート(最もメジャーなルート)をたどれば、5日間の行程となる。標高差4200mを1日約1000mを上げる必要があり、キリマンジャロ登山で最も警戒すべき高山病のリスクが高い。高度順応には可能な限り、たっぷり時間を掛けたほうが良い。

NHK取材班が選択したルートは、レモショルート(ロンドロッシ登山口から入り、キボの中腹を一周し、山頂を目指す)。総勢30人からなる大パーティを引き連れ、20日間の登山となる。(こんなゆったりした日程が設定できるなど、羨ましい限りだ)。

モシの街から車で走ること90km。四駆で悪路を行ける所まで進み、そこから歩き始める。歩き始めは熱帯のジャングル。長く白いしっぽを持つ猿などを脇に見ながら進む。ジャングルを抜け、サドル高原の台地に乗る。ここで最高峰 キボ峰とご対面。

キャンプ場での夕食は、バナナ入りのスープ。(バナナは現地の方の主食らしい。バナナを煮込んでおいしいのだろうか？)

１週間かけて、周回コースをめぐる。(ここの周回コース、標高4000ｍって、富士山より高いやん)。霧の濃い谷に立つジャイアントセネシオ。別名、幽霊の木。高さ5mのキク科の植物って、とてつもなくデカッ。高山帯なのに植生がとっても面白い。

ポーター達は荷物を頭の上に担いで進む。服や靴はごく質素だ。バランコウォールの壁に取り付く。なかなかの絶壁だ。20kgの荷物を頭にのせ、バランスを取りながら進む。職人さん達の技は見事だ。

山頂部の氷河はすっかり小さくなり、かつて可能であったアイスクライミングは今はもうできない。ウェスタンブリーチの約900ｍの大岸壁は雪がついている。ここで雪も降り始めた。壁を登り切るとクレータキャンプに到着。ここでは氷河の壁にも触ることができる。

翌朝、夜明け前から歩き始める。マジックアワーの時間帯にウフルピークに到着。(ウフルとは自由を意味し、ピークはタンザニア独立の象徴的存在だ)。山頂から見る昇る朝陽は、また格別だ。

テレビを通してみても美しい光景。いつか、この眼で見てみたいと思った。

コメント

ikomochi

RE: 世界の名峰 グレートサミッツ「キリマンジャロ 赤道直下の白き山」
kickeyさん、初めまして！

その放送は見そびれましたが 　2年前にNHKと同じレモショルート(登り5日、下り2日)で登りました。山行内容はkickeyさんが詳しく解説されている通りで、当時を懐かしく思い出しました。

山頂アタックの日、予定より時間がかかり、日の出は山頂ではなく途中で見ましたが、荘厳な朝日に感動しました
残念だったのは地球温暖化の影響で氷河が小さくなっていたこと。心残りは下山を急ぐため氷河に近付けなかったことです。

コロナ禍でキリマンジャロ登山者はいなくなり、ガイドやポーターたちの生活が大変なことになっているようで(登山とセットになっているサファリツアーもX)、昨春、ガイドからの連絡で窮状を知り、行った仲間で心ばかりの寄付をしました。

コロナ禍が落ち着いたらkickeyさんも是非行かれてください。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2197200.html

kickey

RE: 世界の名峰 グレートサミッツ「キリマンジャロ 赤道直下の白き山」
ikomochiさん、初めまして。

お〜、キリマンジャロに行かれたのですね。山頂は酸素が平地の半分しかないので、大変だったのではないでしょうか？酸素飽和度や心拍をしっかり管理された上での、登頂は素晴らしい！

グレートサミッツに登場するのは皆、憧れのお山ばかり。マッターホルン、アイガーなど惚れ惚れしますね。中でもキリマンジャロなら、なんとか自分にも登れそうな気がします。夢は実現させるために想い描くもの。いつの日か、訪れるチャンスが来ることを信じて待つことにします。

アフリカ大陸訪問は、きっと一生に一度の体験となるでしょう。野生動物たちの楽園、ンゴロンゴロ自然保護区なども併せて訪れたいと思います。

コメントありがとうございました。

鷲尾健

何処の国かは忘れましたがバナナの炒め物は青いバナナを使う(つまり硬い)と聞いた事があります
それと似たような感じなのかなぁ〜と漠然と思いました

kickey

Re:
パーティに同行するシェフが、まだ青いバナナの皮をナイフで刮いで鍋にいれて煮込んでいました。ガイドさん(めっちゃ人の良さげな方)が、バナナはチャガ族のパワーの源とおっしゃっていました。きっと、ソウルフードなのでしょう。

海外で現地料理が口に合わないとつらい。(体が資本の山登りに食事は重要。ガス欠だと登れない。)
幸い私は好き嫌いはないので、多分大丈夫かと思います。

ネットを調べるとタンザニア・バナナスープのレシピがありました。
http://africa-rikai.net/make/kitchen/bananasoup.html

料理用バナナ(プランテイン)なんて、あるのですね。よく見かけるDoleのバナナとは違う。(^^)
食べてみたいけれど、バナナが日本では入手できないのか、じゃがいもがバナナの代用になっていました。残念。