カテゴリを無知蒙昧にしとけば「おまえはアホか、はたまたバカなのか」と
改めてツッコミようがないだろうと先手を打った気になってるわけです。
本のレビューを書こうと思ったんですが、山関係の本となると
『登山初心者の××』だとか『読図の○○』『山の装備△△』のような
素人が最初に読むような本しか手にとったことがない。
夢枕獏の『呼ぶ山』という短編集も読みましたが
これは山岳小説というよりファンタジーに近いものでした。
(『神々の山嶺』は近所の図書館は貸し出し中・・・)
さらにはネタバレせずにレビューするという繊細な作業は
小学校の感想文すら苦労した私にはまず向いていない。
ということで、
たまたまさっき見かけた記事に名前が出ていたというだけの理由で
村上春樹をテーマにお送りします。
数年ぶりに新作が出るだけで国民的行事になってしまう村上さん。
先ほど見かけた記事は短編が文芸雑誌に載るというものでした。
短編が雑誌に乗るだけでニュースになる作家ってなんぞや。
村上春樹が好きか嫌いか、という記事もありました。
好きでたまらん!という信者もいれば
さっぱりわからん!という人もいるという
面白い作家であるわけです。
私はどちらかというと好きな方ですが、
長編も短編も読んで新作を追っかけるというほどではありません。
一年か二年に一度、
(あ、なんか村上春樹っぽい気分だわー)
という波が来た時に一冊二冊読むくらいです。
何かにちょっと疲れているけど本格的に休むほどでもないときに
その波はやって来るような気がします。
そしてひとたび本を開けば裏切られたことがない。
どこから捲っても、どこまで捲っても紛うことなき村上春樹なわけです。
音楽を聴いてビールを飲みながら
なまあったかい村上春樹ワールドに浸かりたい。
できれば羊の着ぐるみを着て。
アロマでも焚いてゆったりとマッサージ器でも使おうか。
そんなノリで村上春樹ウェーヴは突如やってくるわけです。
羊男が出てくるくだりとか改めて考えると正気とは思えないんですけどね。
TPOってやつをわきまえてるんでしょうね羊男も。
(まあ、そんなこともあるかな)
って感じになってしまうわけですよ。
村上春樹ならしょうがないって感じで。
よく村上春樹を論じようとか持ち上げようとかその反対とか色々あるわけですが。
私は思うわけですよ。
なぜ村上春樹(の作品)を理解して片付けようとするのか?
ひとめ見てわかるわけですよ。いやひと目じゃ無理か。
一文節見ればなんとなく匂うわけですよ。
ランゲルハンス島あたりからにじみ出るホルモン的な作用の
村上春樹が。
あ、これは読むものじゃないな。感じるものだな、って。
ここが好き嫌いの分かれるところなんでしょうねー。
もう、のっけから。
暖簾くぐって、すぐ村上春樹だから。
これこれ、こういう経緯がありまして、いろいろあったけど
最後には主人公(あるいは準主人公)が成長してこんな結果になりました、
めでたし。
なんて論理的な話はたぶん一本もない。
全部読んでないからわかりませんが、
そう信じてる。
なぜ山に登るのか、ということについてそのうち書こうと思ってるんですが、
それについて関係してるだろう感触のあるのが
ちょいと有名なβエンドルフィンという神経伝達物質の作用なわけです。
山に登るのに理屈なんかないと登山家はみんないうわけです。
偉大な山がそこにあるからだと。
でも実のところ山に登ると気持ちがいい人が登り続けているわけです。
苦しいけどまた登りたくなるのはβエンドルフィンのおかげなわけです。
村上春樹を読むのに理屈なんかない、
理由をつけるなら作品が素晴らしくて国際的にも一流の作家だからだよ、
なんて乱暴なことをいう人がいるかどうかはわかりませんが
実のところ村上春樹を読むと気持ちがいい人が読み続けているわけです。
退屈だけどまた読みたくなるのは村上春樹のおかげなわけです。
もうね、βエンドルフィンと同じ系列の神経伝達物質クラス。
村上春樹という存在が。
自分の中に村上春樹の受容体があるかないか、多いか少ないかで
全ては決まってしまうわけですね。
そんなもの論じても無駄なわけです。
科学的なアプローチでもした方がまだマシってものです。
ポップスを聴いて「この歌の主人公が云々」とか
「曲調が作者の心情をナントカ」なんて考えてもしょうがないのと同じですね。
ポップスは曲の感じや断片的な歌詞によって沸き起こる感情を楽しむもので
音楽もやはり聴くものではなくて感じるものであるわけです。
感情に働きかける音楽の作用については日々体感するところもあるので
ご存知の方も多いかと思います。
スポーツマンがモチベーションアップや試合前の気合のスイッチに音楽を利用しているシーンもよく見かけますよね。
音楽や映画では簡単にそれが出来ますが、
文章で一文目からそれをやってのける人はあまりいないのではないでしょうか。
私もあまり知らないのですが、スティーブン・キングやサリンジャーの文章は
何か出てるな!と思います。あ、当たり前ですか・・・・・・。
音楽を聴くように文章を読むことが出来る。
音楽による作用のようなものを無音の文章の行間から感じることができる。
それが村上春樹の面白いところですね。
suigyu55 さん。初めまして。
私も村上春樹を、たまに読んでます。
たまに、といいつつ、「1Q84」まで長編は全部読みました。
ただ、流行に流されたくない性分なのか、
最近でた、、なんだっけ?、、田崎なんとか、、は読んでません。
1Q84 を読んだのも今年に入ってです。
なんで好きなんでしょうね?確かに。
私にも、村上春樹受容体が神経組織の中にあるのか?
それにしても、
私は、村上春樹の本に難癖ばかり付けています。
「おろしたてのチノパンにデッキシューズを履いてアパートを出る。」
「紀伊国屋のレタスは、なんでこんなにおいしいのだろう?」
ケッ!鼻持ちならない!
だいたい、なぜだか、主人公は必ず、そこそこの生活をしています。
私の嫉妬でしょうか???
しかし、作中に唐突にハッとするような残酷な描写などが出てきますね。
そのギャップが快感だったりします。
なんだかんだいって面白いですね。
面白ければいいです、という無責任な私です。
zunさん、はじめまして!
鼻持ちならない! いいですね〜。
村上春樹にすっかり翻弄されていらっしゃるんですね。
確かに主人公は毎度なんか小綺麗で、たとえスニーカーでも泥ひとつついてない洗いざらしの白いやつとか履いてそう。
や、それともそこはテニスシューズでしょうか。
残酷描写とのギャップ、なるほどです。その描写のあとだと鼻持ちならない主人公がちょっと好ましく思えてきたりなんかして。
文章うまいなー、面白いなーと毎度感心します。
田崎ナントカ(略)はちょっと読んでみたいですよ。
世間が忘れて話題にのぼらなくなった頃に先入観なしでこっそりと読んでみたいです。
田崎ナントカ、発売直後に図書館で予約して90人待ちくらいで、半年後に読みました。
おもしろかったですよ。
yoneyamaさんコンバンハ! (はじめまして?)
90人待ちすごいですね
うーん、できればさびれた図書館のスミの方で
誰にも借りられなくなって久しい頃に
「へー、こんな本も書いてたんだー」
という偶然っぽい出会い方をしたいものです。
難しそうですけど
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