自分にとって楽しかった思い出がたくさんある山だ。
45年前の高校3年生の時の夏休み、雲取山から縦走して5日目に金峰山の頂上に立った。
五丈岩によじ登ると、眼下には雲海が果てしなく広がっていた。
その上には富士山、八ヶ岳、南アルプスの山々が浮かび、それらの山がまるで登りに来いよと、自分を手招きしているかのように見えた。
その数年後の夏、再び金峰山を訪れて金峰山小屋に泊まった。
小屋には3人ほどの山小屋関係者がいたが、登山者は自分1人だけだった。
当時はまだ素泊まりのみだったので米を炊こうとしていると、小屋の人から
「我々の分と一緒に炊くから」
と言われたので、1合の米を渡した。
すると小屋の人が出してくれたのは普通のご飯ではなく、何と松茸ご飯だった。
松茸ご飯を食べたのはこの時が初めてで、美味しくて夢中になりながらガツガツ食べた。
素泊まりで1合の米を渡しただけなのに、こんなご馳走を食べて良いのかと思ったほど美味しく感じられた。
食欲旺盛な若者が登山で腹を空かし、採れたての松茸を標高2000m以上の空気の澄んだ山の中で食べるという特異性が重なり、余計に美味しく感じられたのかも知れない。
その翌日は昇仙峡へと下った。
頂上から急降下して今にもスリップしそうな「片手回しの岩場」と呼ばれる岩場を過ぎると御室小屋に着いた。
登山道は何とその小屋の中を通り抜けて先へ続いていた。
御室小屋も今では倒壊してしまったようだが。
水晶峠を越えると炎天下の車道歩きになり、大汗をかきながら黒平集落を過ぎて猫坂峠に登る。
その猫坂峠に着くと涼しい風が吹き抜けていてホッとした。
猫坂峠から金桜神社へ下って再び車道歩きになり、昇仙峡の茶店で冷たいかき氷を食べて少し生き返った。
そしてくたくたに疲れて夕方になり、ようやく昇仙峡のバス停に着いた。
最終バスの15分前だった。
金峰山小屋の人に、明日は昇仙峡に下ると話した時
「秋山の倍の距離はあるよ」
と言われた。
その時はまさかと思ったが本当だった。
それから数ヶ月後、近くのスーパーで松茸ご飯を販売していたので買ってみた。
・・・ちっとも美味しくなかった。
この差は何なんだ😅
遠い夏の日の思い出でした。
心暖まる山小屋としては、木曽殿山荘の想い出が在りますね。
雨の降る予想はなかったのに、雨が急に降りだした。自分は早めの到着でしたが寒さは感じなかったけど、急にストーブに火を点火😳。後から三人の登山者が来るのでその方々の為に ストーブに火を入れるとの事🥰。
評判の良い山小屋でしたね😁。
北アルプスのチェーン店の山小屋系列は、お客様より福沢諭吉さんの方が大事の山小屋は😩うんざりです。
コメントありがとうございます。
金峰山小屋には何度かお世話になりました。いつも親切にしていただき本当に思い出深い小屋です。
山小屋もコロナ禍で大変だとは思いますが、他の方の日記に書かれていたようにテン泊登山者は客ではないと言わんばかりの経営方針にだけは、なってほしくないと思います。
金峰山は自分も大好きな山で、これまでに4回ほど登っています。
自分はまだ山小屋に泊まったことがないので、こういった山小屋の暖かい対応の経験はないのですが、泊まるようになれば、いつかは体験できるのでしょうかねー。
余談ですが五丈岩は、それを御神体とする金櫻神社から登るのは厳禁との通達が出ているようです。
昨年夏に訪れた際、五丈岩の裏側にある本宮に、以下が記された看板が設置されていました。
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お知らせ
五丈岩を中心に2,500平方米は、甲府市御岳町金櫻神社の境内地です。
許可なく工作物を設置することを禁止します。
五丈岩は神霊の宿る岩として厚く信仰されてきた神聖なところです。
岩に登ることは厳禁です。
御嶽山 金櫻神社 社務所
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自分はそれを知らず登ってしまいました(登るのが長年の念願だったので)が、今後は山頂を訪れても五丈岩に登るのは止めようと思っています。
コメントありがとうございます。
五丈岩に登るのは本来は厳禁だとは、まったく知りませんでした。
自分もmonsieurkudoさんと同じように五丈岩に登るのが念願でした。
雲取山からはるばる縦走して来て、五丈岩のてっぺんに立った時は嬉しかったですね。
山小屋については場所により様々だなぁと思います。
昔は悪名高かった山小屋も経営者が変わり、すっかり様変わりして評判が良くなった小屋もあれば、その逆も…
我々泊まる側も、こっちは客だというような態度を取るような事をするのは控えたいですよね。
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