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2016年12月13日 21:53徒然なるまま全体に公開

婆子焼庵(バスショウアン)(『隠蔽捜査3 疑心』)ではっと思う

今日近所の図書館からリクエストしていた本の準備ができた旨のメールが届いた。
待ちに待っていた『去就』(『隠蔽捜査6』今野敏氏著)である。

私利私欲のない、原理原則主義の警察官僚「竜崎伸也」が主人公の警察小説である。
警察小説が大好きな私にとってベスト3に入るシリーズである。
(ちなみに残り2つは『新宿鮫シリーズ』(大沢在昌氏著)と『姫川玲子シリーズ』(誉田哲也氏著)である。)

スキーシーズンが近づいてきている。
すでにスキー場は1コースしか滑走できなもののOPENしてしまった。

箕輪スキー場で再び滑れるようになること……
これを克服しない限り、私の成長はないのだ。

2年前、ポール練習中、ゴールして、コースの端で、連れが滑ってくるのを待っていた。
すると、林の中からコース外を滑走してきたボーダーがジャンプして私の目の前に飛び出してきた。私の首とスノーボードのエッジとの距離がどのくらいあったのかわからないが、もう少しで首を切られるところだった。
それ以来、人がたくさんいるハイシーズンの箕輪スキー場が怖くなり、行けなくなってしまった。(コース外滑走が多すぎる上、思いもかけないところからジャンプして飛び出してくるのだ。)
春スキーシーズンに入り、人が少ない時は普通に滑ることができる。

去年も駐車場まで行き、ブーツまで履いて、板を持ってゲレンデまで行ったのだが、ボーダーを見て回れ右してしまった。

(ボーダーさんもスキーヤーさんもあくまでも人による。
特に猫魔スキー場に行けば、ボーダーさんは格段にマナーがよい人は大勢いらっしゃるのだ。)

自分の弱さ、いくじなさに情けない気持ちでいっぱいで、他のスキー場で滑っている時、思わず涙がこぼれ出たこともあった。

12月に入ってから、上を向け、弱い自分に打ち勝て、折れない強い心を持てなどと思いながら、もがいていた。
もともと、人混みが苦手ということもあったのだが、ここだけは、練習場所のひとつなので、逃げられない。
逃げんな、負けんな、と思えば思うほど、しんどくなってくる。
アルペンスキーのワールドカップのビデオを見ると、自分はなんてちっぽけなことで悩んでいるんだと思うのだが、箕輪スキー場のことを考えると落ち込んでしまう。
スキーができるだけでも、本当に有難いことなのに、幸せなことなのに。

グチグチ、ズボズボ立ち向かう方法を探していて、今日に至った。

『隠蔽捜査6』が読めるんだ!!

そういえば『隠蔽捜査3 疑心』にこんな話があった。
主人公の竜崎信也が若いキャリアの女性に好意を抱いてしまい、葛藤する。その突破口になったのが禅の考案「婆子焼庵」。

「婆子焼庵」(バスショウアン)
修行僧を20年庵に住まわせてお世話をしていたおばあさんが、ある日修行僧をためす。若い娘が修行僧に抱きつき、「どんな感じがするか」と尋ねる。修行僧は自分には色情がないから何も感じないと答える。すると、おばあさんはおこって「20年もかけてこんな俗物の世話をしていたのか」と庵も燃やしてしまう。

修行僧は、何も感じないと嘘をついた時点で本当の修行はできない。
色情を感じることを認めて苦しみ、じたばたすればよかったのだ。嘘をついたからおばあさんは怒ったのだと、竜崎信也はこの考案を解釈した。
そして(キャリアの女性への好意)この苦しみから逃れるすべはないので、のたうち回る覚悟を決めた。
確かこんな話である。

はっと思った。
克服するという一発勝負で解決することはやめよう。
怖い、どうしようという気持ちを抱きながらじたばたしながら、向き合うことにしよう!!

ずいぶん気が楽になった

写真は宮城に単身赴任している連れ合いの12月11日朝の駐車場の積雪です。
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