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https://asobinin-teru.sakura.ne.jp/sankou-maina12.htm
↑このHPはさいたま市の山岳会のもので、『岳人』発行元のHPは見当たらない。
マイナー12名山は17年前、大内尚樹氏（1945年新潟県生まれ）、宮内幸男氏（1955年埼玉県生まれ）、高桑信一氏（1949年秋田県生まれ）の三氏と岳人編集部によって選定された。
その選定会議録を読むと、三氏と編集部が予め10座程度ずつ候補を持ち寄り、それをたたき台として会議を進めたとのこと。
高桑信一氏は当時から存じ上げていたが、マイナー12名山を知ったのはずっと後年になってからだった。
大内、宮内、高桑の三氏が文句なく推したのは矢筈岳で、三氏が話し合いのうえで推薦されたのは丸山岳、毛猛山、黒部別山、赤倉岳、ネコブ山、朝日岳など。
障子岳は、たたき台として出された案には西日本の山が全くないということで、編集部から出された案に三氏とも同意して決まった。
マイナー12名山の選定基準には、登りにくいという条件の他に登山口まで行きにくいということも加味されたらしい。
こと障子岳の記録はネット上に全く見当たらない。
『岳人』 2016年11月号に、高木昭氏（1944年生まれ）ら4人パーティーの記録がある。同年8月3日〜7日、永田岳〜ネマチ〜障子尾根経由で登頂している。地形図の緯度にして僅か1分の範囲を越すのに2泊3日掛かったとある。
10年という単位でも数パーティーしか登頂してないらしい。
矢筈岳は、未丈ヶ岳に残雪期に登頂した時、頂上で居合わせた人からも薦められた。
毛猛山や初雪山に日帰りした時ほどの体力があったなら行けたかもしれないが、今はもう行けなくなって久しい。
厳しい山は極力若いうちに登っておくべきである。個人差はあるが、60代では体力の衰えが顕著であり、また事故も起こしやすくなる。
障子岳に登頂した4人パーティーは平均年齢66歳というから凄い。
選定会議で、当初は現在の12座の他に佐武流山、毛勝山、戸隠本院岳、笈ヶ岳を加えて16座に決まっていたらしいが、会議後の調査で登山道のあることが分かり、12座で決着したそうだ。
会議の後日談として「笈ヶ岳に関しては数年前に地元の山岳会によって刈り払いが行われたため落選とした。だがこの道に関しては地元で賛否両論の議論がされており、役場は存在を認めていない。」と書かれている。
黒部別山は、『剱岳・点の記』の撮影の際に道が切り開かれたということを聞いたが、私は真偽のほどは未確認のまま。
編集部は選定の際、著名な登山家に意見を求めている。
打田�０貉瓩論松綵�の大山（1540m）、岩崎元郎氏は南ア深南部の不動岳、町田有恒氏は不動岳や大根沢山、樋口一郎氏は日高山脈の1839峰や南ア深南部の合地山、宗像兵一氏は朝日連峰の袖朝日岳を推薦している。
不動岳は町田氏以外にも推しており、登山愛好家には名山として広く知られ、今では明瞭な踏み跡もあるらしい。
マイナー名山選定基準に、「四季を問わず創造的登山をしなくては登頂できない名山」とあるが、障子岳以外は創造的登山をしなくても残雪期に尾根を辿れば登頂できる。日帰りで行けるか、幕営で2〜数日掛かるどうか、であろう。
黒部湖南西の木挽山や高瀬川源流域の硫黄岳は、選定関係者からも意見を求められた登山家からも挙げられていなかった。
選定された12座は無雪期でも展望が良い山が選ばれている中で、これらの山（木挽山や硫黄岳）が誰からも目を向けられなかったのが不思議でならない。
『山頂渉猟』を読めば、奥飛騨の板戸岳などのように無雪期でも山頂からは好展望が得られる山は他にもある。
創造的登山をすべき最たる山は白山の火御子峰だろうと思う。
マイナー準名山の刃物ヶ崎山や昼闇山は、私はマイナー名山としての資格が十分あると思うが、刃物ヶ崎山については一つの尾根の末端に過ぎないという理由で選ばれなかった。
大佐飛山は栃木百名山の一峰でもあり、準名山の中では最も行きやすいと思う。
編集部の文章の最後には次のように書かれている。
「選ばれたマイナー名山の中には観光開発などによっていつ道が付けられてもおかしくないものもある。もし道が付いた場合はその時点でマイナー名山からは外れることとする。せめてこれらの山の原始性がいつまでも続くことを望んでいる。」と。
山に関わる著名人が寄り集まって名山を選定して発表すれば、その山を目指して登る人が出てくるのは必定である。
原始性を保つには人が山に入らないことだが、名山を選定して発表したいのもまた登山愛好家の性（さが）のような気がする。
写真 左＝岳人2002年4月号の表紙
中＝障子尾根概念図（高木昭氏の山行記から）
右＝障子尾根（服部文祥氏の記録から、左の岩コブが障子岳）
こんにちは 初めまして
マイナー名山というジャンルがあるんですね。
選定委員の大内さんは、頚城山塊の壁を初登攀された方では？
昼闇山が準に選ばれたとは、嬉しいですね。
私は登る技術がなく、お隣の吉尾平や新田山から
「カールいい斜面、ええ山だなー」とほれぼれするのが関の山ですが。
永遠の憧れです。
始めまして
大内直樹さんについて、【中学時代から植物と岩登りを続け、越後も海谷山塊の岩場を開拓】と書かれているサイトがありました。
昼闇山は残雪期に行きましたが、途中で引き返しました。上に登るほど厳しく、私には歯が立たない険しさでした。
準ではなく純粋のマイナー名山
鬼ヶ面山の頂上は無雪期でも素晴らしい展望でした。
登った山が好展望かどうかが気になる`面食い‘です
732高地は増水していて行けませんでした。
コメントありがとうございました。
ヤ○ッ○をメインでマイナー12名山を完踏を目指しております。
なかなか、同じ志しの方がおられなくて・・・どの山も素晴らしい山のですが。
12名山のうち、屋久島の障子岳がなぜ選ばれたのだろうと疑問に思います。
岩登りのエキスパート限定で、マイナー過ぎる感じです。
現在、ヤマレコでは119人が挑戦中ですが、障子岳は困難を極めるでしょう。
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