蓮華温泉の駐車場を5時03分にスタートし、下山は18時25分でした。
山と高原地図では鉢ヶ岳までのタイムは出ていませんので、鉱山道分岐(2594m)までの標準CTと自分が掛かったタイムを比較してみました。
標準CTは上り5:10、下り4:00、計9:10です。
私が掛かった時間(休憩を除く)は上り5:52、下り5:18、計11:10でした。
(山行記録は後日アップする予定です)
何年か前から標準CT(特に下り)をオーバーするようになり、年齢とともに衰える山の体力不足を痛感するようになりました。
ネットで、昨年の年齢別山岳遭難者数を見てみると40歳代は13.5%、50歳代は15.4%に対して60歳代は21.8%、70歳代は22.7%であり、全体の事故件数で高齢者の占める割合が高いことが分かります。
https://www.mext.go.jp/sports/content/20200807-spt_kensport01-000009263_2.pdf
私は今70歳ですが、高齢者の遭難が多い原因を体験的に考えますと、速く歩けないのに歩こうとする→無理をすることが大きな要因であるように思います。
年齢とともに体力だけでなく、歩行技術や注意力など登山で必要とされる様々な要素が衰えます。
事故の態様を掘り下げて見てみますと、若い頃から登山をしているベテランとか定年後に山を始めた初心者とか、山歴の多寡にはあまり関係ないようです。
2002年(当時52歳)に蓮華温泉から雪倉岳へ上がり、朝日岳から蓮華温泉へ下る周回をしたことがあります。
蓮華温泉を2:30にスタートし、下山は15:00、休憩込みで12時間半でした。
この時の蓮華温泉から鉱山道分岐までのタイムは4時間10分で、休憩込みでCTより1時間速かったです。
昨日は5時間51分で、18年を経て1時間40分も遅くなっています。
30〜40代であれば蓮華温泉→白馬岳→雪倉岳→朝日岳へと周回したと思いますし、現にヤマレコの山行記録にもこの周回記録がたまにアップされています。
高齢になれば体のあちこちに不調をきたし、私も左膝は変形性膝関節症で自転車を漕げるほどは曲がりません。
膝以上に厄介なのは腰痛(私の場合は脊柱管狭窄症+脊椎側弯症)で、今は関節の鎮痛薬では効果がなく、痛みの神経をブロックする薬を一日三回服用しています。
この薬は副作用としてふらつきや目まいがあり、昨年8月、朝日岳から蓮華温泉まで五輪尾根を下る時には意識もうろう状態で度々倒れ、場所が危険な所であれば転落死は必至でしたが、幸いにも平坦な登山道であり、不幸中の幸いでした。
今服用しているのはその時とは別の、神経をブロックする副作用の少ない薬です。
今は前かがみの身体をwストックで支えながら歩いています。
登山では高齢であること自体がリスクだと思います。
遭難しないようにするためには一歩一歩に細心の注意を払う必要があると言えます。
私の場合は、速く歩こうとすれば足がもつれて転倒しそうになります。
この2年間は一度もつまづいたり滑ったりして転倒したことはありませんが、その分、歩くのがとても遅くなりました。
昨日も鉱山道を歩いたのは10人ほどいましたが、上りも下りも全ての人に追い抜かれました。
大きな段差は脚力だけでは通過できなくなり、手で地面の岩を支える形で下ったり上ったりしています。
山をいつまで続けらるかは分かりませんが、もう標高差の大きい山や長時間を要する山は無理で、行けるか行けないかの見極めが難しい処です。
勿論、70を過ぎても若い人と変わらないような凄い登山をしている方は多く、山で必要とされる総合的な力量は個人差が大きいです。
山は素晴らしいです。人生で大切なことは山が教えてくれると思います。
大自然の中に身を置いていると心が浄化される気がします。
山で遭難しないためには何が大切か、そのことを常に自問自答しながら末永く大自然に親しみたいと思っています。
takayama2さん、初めてコメントさせていただきます。自分は今年66歳になりました。40代後半から登山を再開した口で、ハイキング程度の山と山スキーしかしませんが、やはり最近思ったように体が動かないことを実感しています。大体標準CTと比べると遅くなってきていて、特に下りが登りと変わらないぐらい時間がかかっています。やはり腰痛を抱えていることも同じです。
今年3月には念願の利尻山での山スキーに行きましたが、直前に胃潰瘍になり体力低下を招いたのか、何と早々に肩を骨折してしまいました。ここでも自分の体力低下を実感して、登れる山の見直しに迫られています。
今の目標はtakayama2さんのように70歳まで山スキーを続けることです。スピードは自分に合う速度でいいので、1日でも長く山に遊ばせていただきたいと考えています。これからも自分の身の丈にあった山を探してお互いに長く楽しみたいですね。少しでも飲まれる薬が減って、病状が回復されるように祈っています。
ezoyamaoyajiさん、始めまして
私も本格的な登山は47歳からで、日本百名山踏破を目指したハードな山行が60代前半まで続きました。
60歳は定年退職の契機でもあり、生活スタイルががらりと変わりました。
60代は少しずつ階段から転げ落ちるような体力の衰えを感じ、一度転げ落ちたら元に戻らないことを痛切に感じました。
若い時に歩いたことがあるルートを同じタイムでは歩けないことは自覚していますが、タイムが長くなるだけでなく、激疲労に見舞われ、前日の睡眠不足+体力の衰えによる疲労で、山へ行く度に頭痛を起こします。
帰路、車で帰宅するまでの時間は睡魔との戦いでもあります。
山でいつも思うことは家を出てから帰宅するまで絶対に事故を起こさないことです。
登山中は標準CTは気にせず、安全に歩けるペースだけを考えています。
事故は下りに発生しやすいので、頂上からの下り始めには「絶対事故を起こさないように下るぞ」と、声に出して自分自身に言い聞かせています。
いつも単独登山ですが、誰もいない所で声に出して言うことは効果があります。
そして、危険個所では『ここで歩き損ねたらどうなるか』を常に考えています。
長年、事故を起こさないように山で遊んで来たのに、この年になって事故を起こしたら、高齢者の無謀登山としてそしりは免れないと思います。
これからも人は人、自分は自分と割り切って、マイペースで山を楽しみたいと思います。
ezoyamaoyajiさんも私も【絶対事故は起こさない】という強い覚悟で、寄る年波にはあらがわず、山の素晴らしさを末永く楽しみましょうね。
コメントありがとうございました。
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