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2018年08月29日 17:54未分類全体に公開

速度と安全性について

去年から登山と始めた同僚達3人には、いつも体力作りをしっかりする様にと口を酸っぱくして言っている。何故かというと登山の安全性と関連しているからである。
登山自体がスポーツでもあるので、ある程度の体力が無いといけなし、そもそもいつもギリギリで歩いていたら辛いだけで楽しくないだろう。

山で事故を起こさないための極論は山に行かないことしかない。しかし十人十色の目的があるから山に登ってしまうし、んな事理屈で分かっていても、登りたい衝動を止められないのがクライマーって奴でしょう。
であればその危険な山にいる時間は短い方が良いのではないかと思う。
ヨーロッパではファスト=セーフティという考え方が根本にあり、ガイドツアーの場合、歩行スピードの遅いお客さんは躊躇なく下山が言い渡されるようだ。これに対してアジア圏ではガイドがお客さんのペースに合わせて登る風潮らしい。
どちらが正しいかは別として、自分は前者の考え方に賛同する。

すなわち山での滞在時間が長くなれば、まず水や補給もたくさん持たなければならないので重たくなり、様々なリスクを想定した装備を持たなければならないので更に重たくなる。そうなれば速度は格段に落ちて体力の消耗も激しいし、岩場でのバランスも悪くなり転倒のリスクも増え悪循環のスパイラルである。
ファスト トレッキングができれば装備は指数関数的に軽くなり疲労が少ないので、速く長時間歩ける。
何よりたくさん山で遊べるので楽しい。天気が急変した場合も速やかに山から逃げることも可能である。
但し、軽ければ全てが正義というわけではなく、距離や天候、または登山道の状況によって装備を熟考し必要最小限にとどめる必要がある。装備を削りすぎるのは事故に繋がるので危険だ。
この判断には安全な低山で限界に近いところまで追い込むなどして、その時点での自分の力量を知る経験が必要。

山を知っている人や他の登山者に、そんなに速く移動していたら全然山を楽しんでいないではないか!? と言われることがあるが、全くそんな事はない。
ルート上の全てが100点満点で楽しいなんていう山はなく、素晴らしい所もあれば消化試合的は所もあるのが普通だ。
なので僕達は景色の良い所ではたくさん写真を撮ったり、話をしながらゆっくりとゴハンを食べたりして充分楽しんでおり、つまらない箇所はスピードを上げて通過し、自分なりにしっかりと山を楽しんでいる。それに移動時間が通常より速いとはいえ、僕達は山岳レーサーではないので1分1秒を削る様な事はせずに楽しむことに重きをおいている。
登山には色々な楽しみ方がある。ピークを狙うも良し、花見登山も、そして写真をバシバシ撮るのも良しで本人が楽しければ何でもありだ。
しかし速く移動できる人がゆっくり歩く事は可能だが、その逆は無理で、すなわち前者は自分の楽しむべき所でゆっくり時間を使うことができるが、後者は時間が掛かるのでいろんな事が制約されてしまいリスクが増加する。
それに子育て世代の我々は、山で丸1日使えるなんて日は限られており大抵は半日登山だ。ファスト トレッキングができれば家族が寝ている時間に登って、山の1番美しい時間である日の出を眺めて、空いている登山道を駆け下りて速やかに下山し、帰宅後は家族と過ごす時間を作ることも可能だ。

これが全て正しいというわけではないがLight & Fast trekkingが可能になれば、安全性が上がり、その他にもたくさんのメリットがあると思うので、引き続き日々のトレーニングに精進して下さい。

以上、長々と書いてしまいましたが、身内向けに自分なりの登山の安全性に対する考えを書いてみました。参考にしてみて下さい。皆さん若いのでまだまだ伸び代がありますので。自分のように1日で何十kmも歩ける様にまでとは言わないけど、雪山ハイクをやる人はハーフ、山スキーまでやる人は道マラを完走できれば合格ですね(笑)クリア出来ればかなり余裕を持って山を楽しめるでしょう!
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