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1998年に公開されたこの映画を初めて映画館で見た時は衝撃でした。
それ以前の戦争物であれば、どこか主人公がヒロイックに描かれていたり、歴史に基づくものであっても、戦いの場面になっても「演技」感の残るものが多いと思っています。
(まぁ、それはそれで時代性や技術的な限界なりもありますが、名作と言われる作品も多々あります。)
この映画の冒頭では、ボートで揺られる兵士達の恐怖ともなんとも言えない目つき、揺れからくる嘔吐…そして最初に着いたボートの扉が開くや…集中砲火、皆殺しとも言える描写。なんとか上陸できた兵士達も砲火を浴びて手足のない者、泣き叫ぶ者、あたりは死体を含めていろんな物が散乱する光景…。
戦場ってこうなんだろうなって思いました。
(家族で鑑賞するにはちょっと難があります。)
この映画の原題は「Saving Private Ryan」、4人兄弟の3人が戦死し、残された1人を家族のもとへ帰すというもので、フィクションではあるが、基になった話しが実際にあるそうです。
結果、救出に命を懸けたミラー大尉の他、多くの仲間が戦死した後、生き残ったライアンが戦後の老人となって「私は(彼が望む)いい人生を生きただろうか」という問いかけが印象的でした。
この映画以降の戦争物は、リアルさも追求されるようになったと思います。それ以前は、撮影技術的に無理だったのだと思うのですが、ちなみにこの映画はデジタル編集に拠らない最後のオスカー受賞作だそうで、アカデミー賞11部門にノミネートされ、監督賞、編集賞、撮影賞、音響賞、音響編集賞の5部門を受賞している。
また、この映画の制作時に取材した部隊の話しを基にドラマ化された「バンド・オブ・ブラザース」もいい作品だったと思います。
コロナ騒動の自粛のなかで、心なしか、自宅で楽しめるTV番組が増えているような気がします。
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