![]() |
![]() |
奥穂高岳にザイテン往復の単独で登ったのですが、天気予報から予想の範囲内ではあったものの、穂高岳山荘に到着した昼頃から降雨がはじまりました。
朝に見えていた山頂も飛騨側からの雲で視界も100m弱といった感じで、ルート経験のなかった当時の私は「撤退」を決意し、下山を始めました

ザイテンを下りだして少し経った頃、左に大きく曲がって尾根の右から左に移る感じのところがあるのですが、右斜め正面の岩の向こうに人の頭が(@_@;)・・
立ち止まってみると、相手の方も気づかれて・・・「道はこちらですか?」と指さした方向は、尾根の右の沢側でした。(゜o゜)ギョッとしましたが不安をあたえないように冷静に「いいえこちらです。あれが道のマークです。」とペイントを指さしました。
道にもどられた相手の男性は60歳代(当時)。聞くと登山経験もそれほどなく、写真目的で山に入り、予定外でここまで来たとのこと。
降雨中であり、まだまだ下り坂の天気。道に戻るときの男性の歩き方に不安を感じた私は、年上の相手に失礼のないよう・・なにも言わず伴走しました。(世間話はしましたが・・・)
涸沢ヒュッテまで着いたあと「私は徳沢まで下りますので・・」と別れました。
ガイド本や、テレビ番組、そしてパソコン等で山の情報は容易に入手できる時代になりました。しかしながら「行けるのか、行けないのか」「行くのか、行かないのか」はあくまで自分自身による判断・決断が必要であると私は思います。
「本にこう書いていたから」「ヤマレコでこう書かれていたから」だけでしか判断できないのは・・登山を志す者として、いかがなものでしょうか(-_-;)…
これからも、他山の石とせず安全登山に心がけたいです(*⌒▽⌒*)
写真右:奥穂山頂から見た槍
写真左:ザイテンの尾根からみた涸沢
いずれもこの日記の話の翌年に撮りました。
ちなみに1回目で山頂に立てなかったのは、今のところこの穂高と剱岳(3回目に登れました。)です

『遭難』寸前の方に、よく声をかけてあげましたね。その方は、最高のタイミングで貴方に出会って、とても運が良かったと思いますよ。『遭難』は、最大限の注意を払っていても、毎回、必ず避けられるものとは決まっていませんが、大部分は、回避可能な場合が多いと思います。時には『勇気ある撤退』こそ 遭難防止の最強の手段だと感じます。
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する