「のらざあ」に乗って八ヶ岳に行こう（前編）

　7月21日（日）から23日（火）まで、２泊３日の行程で八ヶ岳に行ってきました。茅野駅からバスで美濃戸口まで入り、初日は赤岳鉱泉に投宿。翌日は地蔵尾根から赤岳を目指し、阿弥陀岳まで縦走してから行者小屋経由で美濃戸口に戻り、山麓の温泉に後泊という計画で、山行としては１泊２日になります。いまだ未踏だった南八ヶ岳の最高峰に、本格的な夏休みの混雑前に訪れてしまおうというプランでした（結局、山行を実行してみたら時間切れで阿弥陀岳はカットすることになったのですが、そのことは今回の話とは直接関係ありません）。

　八ヶ岳に詳しいヤマレコユーザー諸兄ならば御存知のことと思いますが、茅野駅から美濃戸口までの路線バスは土、日、祝のみの季節運行で、平日の運行が始まるのは夏休みの期間、今年の場合は7月27日以降となります。前述した今回の計画と照らし合わせてみると、往路は路線バスが使えますが、復路の足がなくなってしまうことがわかります。仕方ないからタクシーを使うかと思いながら、さらに情報収集を重ねたところ、地元自治体（茅野市）がコミュニティバスを走らせていることがわかりました。「これは使える！」と喜んだのもつかの間、よく調べてみると八ヶ岳登山に使えそうな路線は既に廃止になっていることが判明しました。ぬか喜びもいいところで、いよいよ万事休すかと思われた矢先、廃止されたバス路線の代替措置として「AI乗合オンデマンド交通 のらざあ」なるものが、茅野市によって運行されていることを知ったのでした。

　なんか思っていたよりも話が長くなりそうなので、ここまでの内容を（前編）ということにして、続きはまた後日に記したいと思います……

コメント

Barklay

　かつて原村役場で乗り換える便で計画を練ったことがありますが、今見たらセロリン号廃止されてるのですね…。白山でも主要バス廃止とありましたが、八ヶ岳ですらなかなかアクセス難しくなってきましたね。それだけにのらざあ号の存在はありがたいことです。
　でもこうやってパズルの如く鉄道バスを組み合わせて計画を立てるのも楽しいですよね。ぴったりハマった時はまるでゲームの如く快感です。平日・休祝日限定、徒歩なら何kmどのくらいで移動できるか等々…。今や利用者皆無どころか運転手不足まで重なって減便・廃止の嵐が吹いてますが、登山者の皆様も自家用車ばかりでなくこういったところにお金を落として支援してあげてほしいです。
　ちなみに私は今南アルプス南部のアクセスと御嶽山（1泊2日で温泉入れるルート）のパズルをしてます。こちらもなかなか難易度高くて練り応えがあります。

MO-85

Barklayさんコメントありがとうございます。かつて公共交通機関でアクセスした山を再訪しようと思い、時刻表を調べようとしたら当該のバス路線が廃止になっていた、なんてことが最近はよくありますよね。今後そのような事例は増えこそすれ決して減ることはないのでしょう。時代の趨勢には逆らえませんが、それでもどうにか公共交通機関を存続させようと努力している方々には頭が下がるばかりです。
　たしかに地方の分県登山ガイドに目を向けると「タクシーを利用」だの「マイカー利用が現実的」みたいな記述ばかりでため息が出ますが、むかしの登山家の山行記録なんかに目を向けると、夜行列車でたどりついた駅から丸一日歩いて、その日の夕方にようやく麓の集落に到着とかそんなことを普通にやっていたりするんですよね。体力的にもスケジュール的にも現代人にはなかなかマネすることが難しいですが、アプローチの方法にあれこれ知恵を巡らせるのもまた旅の醍醐味なのかもしれません。