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鷲城は珍しい南北朝時代の城郭と伝わっている。本郭には巨大な土塁と空堀がきれいな半円形を描いて配置された、一見すると不可解な縄張りが現存する。虎口が直線に開口し、外郭とは木橋で連結していたろう事は容易に読み取れる。直線の入り口と、深すぎるくらいの空堀の風景は、長柄を多用した時代にはそぐわない印象である。
最近になって、全国的に城郭の発掘調査が盛んになってきている。文献や伝聞の情報を物質面から裏付けて立証する手法である。
中には杉山城問題の様に、物議をかもし出す発掘結果が出る場合もあり、城郭マニアとしては自分の知識を疑わなければならない時代になってきた。
果たして、戦国期に使用されたという記録の残らない鷲城の実態はいかに。現在、思川に面して折りと横矢のかかる虎口が一つ開いている。戦国期の改修と見る意見もあり、私も同様に感じている所だ。ぜひとも発掘調査をしていただきたいものである。
私は持論として、城とは陣地であると思っている。防御戦闘に適した人工の地形として、管理されるものだったと思っている。他の側面から見れば城は、�ヾ曚任△蝓↓�都市もしくは居住施設であり、��砦(純粋な軍事施設)でもある。ただ歴史上に、廃城になったものを戦闘の際臨時的に再利用する実際例が多い。信濃の大塔合戦、関が原の松尾山の陣所、島原のキリシタン勢力が立て篭もった原城など。
織豊政権の行った城割りなどは、堀の埋め立てと石垣の破却にこだわっていた。壊しきれない高石垣は角部分だけ徹底して崩している。つまり、城の区画を壊す事に執着しているのである。
奥州伊達家は支城を城名義ではないものとしてちゃっかり保存していた。建物はなくとも、区画整理された城跡を陣地として利用する腹積もりだったようだ。上杉征伐で小山に着陣した徳川家康。もし私が従軍する陣場奉行だったら、これまたちゃっかりと、廃城になっている鷲城に陣屋を建てるだろうと思った
その町の山を歩いて山を見回し川沿いを歩けば、現代人造物を想像で消し去って、近代、中世それに古代の人はどうやって住み着いて、どうやって争ってどうやって生きてきたかを考えます。車だけで動いているとわからないだろうけど。
日本はこれから人口も減るし、城を中心とした地方都市の中心市街地商店街は空洞化しているし、ばんばん発掘して、できれば復元（どの時代に復元するかはまた難しいですが）してもらえると、歴史に根ざした地域の宝になると思います。諸外国を旅行すると、14世紀のそういうものなんかごろごろあって、日本に来る旅行者は、さぞやがっかりしているのでは、と想像しています。
実家のある松本では、明治に埋めて宅地商業地になった掘の一角を近く掘り返して復元する計画だそうです。堀や枡形は交通には不便そうですが、思い切って車を閉め出すのも良いと思います。
ところで甲府城の場合、武田の城じゃないから甲州人は冷たいです。結構小出しに発掘復元していて、感心しているのですが、かわいそう。
どうもです。
地方を訪ねると、車窓を眺めている時にすでに推理と想像が始まっています。駅を降りてすぐ昔の時代からの連続するものを想ってしまいます。城下町で主要道路がカギ型に曲がっていると、そら来たっていう感じです。車での城見物は損すると思います。
もともと地方都市の下地は城下町の整備に始まっているのですから、思い切って堀を復元して惣構えでも作ってみるのも面白いのではないでしょうか。小さな個人商店でも大手に有るだけでステイタスができるかもしれません。外人さんも大喜びでしょう。
松本城の堀の復元は楽しみです。以前に外堀の形跡を捜し歩いたことが思い出されます。
甲府城はＪＲ甲府駅を丸ごと飲み込んで復元しましょう。武田びいきの山梨のみなさんがたまげるくらい。
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