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所々で道を鍵の手に曲げている古い城下町のはずれに、目的の忠兵衛鎌製作所があった。入口をくぐると、歳は70を超えるご主人が出てきて応対してくれた。自分の仕事内容など説明してから、一本の共柄鉈を購入した。6500円の値段らしかったが、頼みもしないのに6000円ちょうどにまけてくれた。直接に鍛冶屋さんと話すのは人情味があって面白い。鍛造の事、商売の事情やグチなど楽しく聞いているうちに近所の爺さんが鍬の修理を持ってきたのでお暇した。
その日取って返した大阪の晩は大宴会になった。先輩方は夜のなんばで散財したらしい。エッチなパブで払ったお金は6000円くらいだったという。鉈と同じ値段なのが可笑しかった。
さて肝心の鉈はというと、目方が重く、刃体は柄の割に大きくて極端に前弯している。今まで見たことのない作りで、買ったは良いが使えるのか後になって心配になってきた。ところが今月から現場で使ってみたら印象がガラリと変わった。いきなり手に馴染んだのでその造りの良さにたまげた感じだ。
写真�．妊�くてひん曲がった刃 写真�∧全�きは我流で巻き直し
共柄鉈は柄も鉄でできている。関東では見かけない形だが、西日本では古墳時代から伝わる形だ。重いが手元に重量が有るので意外にバランスが良い。柄を短く持って手元の草を切る、柄尻のダンゴを握って大振りに切り払う事もできる。柄の重みが刃先にかかるので、短い刃渡りなのに切れ味は良い。
石つきと呼ばれる突起が刃先に付いているおかげで、岩混じりの斜面でも刃を傷めにくい。変な話だが、コンクリの境界杭の近くで振り回すのに安心なので、測量業者にお勧めしたい形である。
青鋼を使っているんだと忠兵衛のご主人は自慢していた。青鋼は刃持ちが良いが鍛造が難しい。熱処理中に割れてしまいやすいということだ。私の買った鉈には石つき近くにほんの小さなヒビが入っていた。使用上に問題は無いし、研ぎ減らせばなくなるくらいのものだ。あばたもえくぼの例え通り、惚れてしまうと気にならない。
なんばのおねえちゃんは一夜だけ、津山の鉈は数十年。惚れるなら、末永く付き合える鋼の方がいいかもしれない。
写真�� 兵庫県三木市で買った石つきなしの鎌型の共柄鉈とツーショット。浮気？
所変われば鉈の形も随分変わるものですね。この様な形のものは初めて見ました。
ところで社員旅行で関西まで出掛けて、1日自由行動があるなんて凄い会社ですね
hachiさん おはようございます。
所変われば品変わる。山も地質も植生も、刃物文化もてんで変わります。方言みたいで実に楽しいところです。関西弁と上方の人となりには馴染めない私ですが、西国の鉈は前世から付き合っているくらいにしっくり来ます。共柄鉈は職場の人に見せてもそりゃなんだと言った反応です。ただ手に馴染むとこれ無しではなんにも始まらない感じです。先日もルート探索で谷を歩いていて、腰に下げた鉈の重みを心強く思いました。
うちの会社は気前が良すぎて、働いていて心配になることが多いです。
修学旅行抜け出して趣味の研究ですね。自由日があっていいですね。大阪〜津山ってけっこう遠そうだけど、普段から狙ってないとこういう時間を活かせないですね。
作った人と、時間を共有してやりとりするのは宝ですね。道具の値打ちもそれで跳ね上がる気がします。毎日刃物を使うような暮らしが憧れです。今は朝ご飯の支度だけです。
ところで、「おっ」がつく言葉を収集しています。
おっ立った、おっ死（ち）んだ、おったまげた、おっ始（ぱじ）めた、おっ開（ぴら）いた、・・・。少し垢抜けしないロック歌詞の和訳か、映画の下層民の台詞の訳に出て来た雰囲気のなまりなんですが、どれもエロスの雰囲気がしますね！
yoneyamaさん おはようございます
作った人と顔を合わせて話をする、本来の買い物の姿かなと思います。鍛冶屋見物はやめられません。道具の向うに人が見えて安心感が湧いてきます。よく切れても、対応が印象悪かった鍛冶屋さんの鉈は、結局人にあげてしまいました。
朝ごはんの支度で使うのは、刃物の本当の姿の一つだと思います。畑仕事の鍬もまた然り。
「おっ」でしたら、奥多摩時代に聞いたもので強烈なのがあります。
「おっぺす！」＝押すという意味らしいですが、実に情感がこもっております。
ふふふ・・「落っこちた」ってそれに入らないのかしら
それよりわたしの自宅は難波近くです・・で・・津山って・・よく行きましたね（汗
片道160Ｋｍ二時間以上かかるでしょうに・・
仕事の道具を大事に思う・・ふふふ・・今は少ない職人気質でしょうね
藪を切り開くのにいいのかしら
でわでわ
やすじさん こんにちは
惚れて通えば千里も一里 刃物を求めれば160ｋｍくらいなんてことはないです
ヤブ払い灌木切り枝打ち、切れ味の良さは手に入れて本当に良かったと思います。
yoneyamaさんの、”「おっ」がつく言葉を収集しています。”
って笑っちゃいました。そこに書かれている単語、
全部わかります。（使いませんけどー。）
「おっパブ」って何でしたっけ？というか
どういうとこですか？
リラッsakuさん こんにちは
おったまげた切れ味という表現を入れれば良かったです。「おっぺしょる」なんて分かります？(群馬県)
おっパブは、ふわふわプリンな場所で、癒しが必要な方々が通うエッチなトコです。釣り広告として利用しました。なんばの夜の手前は無実です。私の口からは説明できないので、ネットで調べてみてください
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