常念岳〜大天井岳〜燕岳
- GPS
- 31:53
- 距離
- 41.7km
- 登り
- 3,475m
- 下り
- 3,499m
コースタイム
- 山行
- 7:16
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 7:23
- 山行
- 10:04
- 休憩
- 0:43
- 合計
- 10:47
天候 | 1/7 晴れ 1/8 曇り後雪 1/9 晴れ後風雪 1/10 晴れ後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
三股〜2207 雪無し〜踝ぐらい ツボ足 2207〜常念小屋 雪少ない アイゼン 常念小屋〜森林限界 脛〜膝 ワカン 森林限界〜大天井岳 クラストした雪に新雪が10cmから30cmぐらい アイゼン 大天井岳北側の尾根 岩稜帯に新雪が20cmぐらい積もった状態 アイゼン 切通岩〜蛙岩 夏道がほぼ露出〜吹溜り股下まで、30cmぐらいが多い アイゼン/ワカン 蛙岩〜燕岳 クラストして安定 アイゼン 燕山荘〜中房温泉 トレースの上に20cmぐらい アイゼン/ツボ足 |
その他周辺情報 | 安曇野しゃくなげの湯 外来者は700円 須砂渡ゲートと宮城ゲートのちょうど中間辺りにある。 となりに物産店もあって、地元のりんごや野菜などが販売されていた。 |
写真
感想
今年も連休を確保しておいた。が、天気が良くない。2日めに南岸を低気圧が通過する。半分諦めかけるも毎日ヤマテンの予想天気図を更新し続ける。。
すると、低気圧は南に逸れ、南アより日本海寄りの方が良さそう。低気圧が東に抜けると通常は冬型となって日本海側が大荒れになるのだが今回は日本海にモヤっとした低気圧が発生して一時的に冬型を緩和してくれる気配。これは行けるかも、と慌ただしく荷を纏める。初日のみ確定で晴れなので、一気に稜線に上がれ、2日めは早々に小屋に逃げ込む。低気圧通過後10日ぐらいまでは気圧が緩みそうなので遅くともそれまでに合戦尾根に到達すれば大丈夫だろう、という作戦に。
1/7
yamamusumeさんが公開してくれた常念岳の写真を見ると、とても雪が少ない。樹林帯は殆ど積雪が無さそうなので夏道が歩き易いだろうと見当。実際普通に歩けたのだが荷が重く高度が上がらない。が、最初から2200辺りまでと決めていたのでのんびり歩く。寧ろ疲れを翌日に残さないようにしたい。だいたい冬山縦走は3日目ぐらいにようやく調子が出てくるのだ。
2207手前に、安曇野が見渡せる小さな丘があった。気に入ったのでテントを出してウトウト昼寝をする。
1/8
今日は午後から低気圧接近だ。できれば昼前に常念小屋に逃げ込みたい。4時ぐらいに起きてヘッデンスタート。森林限界超えても雪少なく、ほぼ夏道を辿る。石室を過ぎて暫くすると、向こうから3人パーティー。早い。もう、山頂行って来たのか。東尾根に定着しているとの事。雪無くて大変だっただろうなぁ。
9時過ぎに常念岳到着。曇ってはいるが視界はあるので良かった。順調なのでお湯を沸かしてコーヒーを入れる。ほぼ岩だらけの夏道を下りて常念小屋。未だ10:30だが無理をせず予定通り冬季小屋のお世話になる。暇なので昼寝。15時頃目が覚めて外に出ると雪が降り積っていた。
1/9
今日はできれば燕山荘まで行きたい。予想通り晴れ。30cmぐらい積もったのでワカンでスタートする。やはり樹林帯抜けるまでラッセルに。稜線はアイゼンで。昨晩の雪のおかげで景色は一変。純白に化粧した常念岳、穂高から槍への稜線、歩いている常念山脈の稜線、正に冬の北アルプスだ。これだから冬山はやめられない。誰も歩いていないクラストした稜線に自分だけのトレースを置いていく。無雪期とは全く違う山だ。以前、大天井での春スキー記録があったのだが、本当に素晴らしいバーンだ。いつか板で来てみたい。
常念小屋は11時。行くか泊まるか悩む時刻だ。核心は大天井の下り。それを過ぎればそれほど時間はかからないだろう、と予想して進む事に。やはり大天井の下りは難しかった。昨晩の雪で夏道は使えず、かといって雪が安定しているわけではなく、岩稜の上にふんわりと積った状態なので足を置いてみないと分からない。慎重に、バックステップを多用する。単独なので落ちたら即遭難になってしまう。緊張の連続。時間が過ぎてゆく。
下降を終え、切通岩を這い上がって、さぁ進めるかと思いきや雪が深い。ここの稜線は雪が飛んで夏道が出ているイメージだったのだが、ラッセルを強いられ、堪らずワカンに変える。しかし、無雪期の通過では気にも留めなかった岩稜帯が以外と多い。都度慎重に進める。天候は悪化して横殴りの雪が舞ってきた。大天井の下りで体力を消耗してしまい、力が出ない。遅くとも15時までには燕山荘まで着くだろうという見込みは大外れで、日没まで入れそうにない。西側に少し下れば樹林帯があって、テントが張れそうな丘が見えて悩む。蛙岩では夏道が雪で使えず4mぐらいの岩を超える。また、どっと疲れたと思ったら、ちょうど1張分ぐらいの窪地があった。地形の影響で自然の雪の壁が出来上がっていて、風の直撃を避けられそうだ。迷わずテントを出して沈殿する。深夜目を覚ましてテント周りを雪掻きするが、朝にはまた吹溜って、テント内は圧迫されて小さくなっていた。
1/10
昨日はあれだけ吹雪いたのに、起きると空には星が出ていた。昨日の、あの体が動かったのは何だったのか、というくらい調子は良かった。東の空が明るくなってきた。真っ白な稜線が赤い朝日の光に浮かび上がった。稜線上テントはいい事がある。
燕山荘の前にザックを置いて、燕岳まで行ってみる。一昨年の冬は大荒れで燕岳を諦めていた。今日は天気も良くて、槍ヶ岳も見渡せた。
燕山荘に戻ると、正面玄関が半開きになっていた。この時期に営業しているのか、と中を覗いてみると、小屋の方が居てもう、営業はしていない、と言っていた。大きなザックがあったので閉めて下りるのだろう。
小屋の裏に回って合戦尾根を下る。旗はあるはトレースはしっかりしているはでこれまでとは全然違って快適。スタスタ下りる。暫く下りて振り返ると稜線にはガスが掛かっている。ヤマテンでは疑似晴天と表現していたが、本当にあっという間だ。
高度を下げて衣類を調整して、アイゼンを外して長い長い林道を歩いて、夢のような山歩きが終わった。
初めまして。こんにちは。
たぶん常念岳でお会いした、3人パーティです。
あの後天気が崩れる予報だったので少し心配していました。
ソロで厳冬期の北アルプスを4日間も!
とっても羨ましいし、素晴らしいですね〜(*^^*)
朝焼けの写真がきれい🎶
良い山旅でしたね。
FEELさん、こんにちは。
あの時、未だ早い時間だったのでびっくりしました。
皆さん、足早いですね。
息もぴったりで楽しそうでしたよ。
あれから最終日の燕山荘まで誰にも会いませんでした。
お気楽にのんびり歩けました。(というか、足遅いんですよね。。汗)
また、どこかでお会いできたら嬉しいですね。
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