「鈴鹿の稜線を繋げる山行」 武平峠から雨乞岳&イハイガ岳&綿向山
- GPS
- --:--
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 1,651m
- 下り
- 1,638m
コースタイム
- 山行
- 9:18
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 10:16
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◆雨乞岳−南雨乞岳 笹漕ぎは必至。往路では楽勝だったのですが、復路では笹が逆向きでちょっとウザイ。なぜかルート見失って笹海でしばし遭難した ◆南雨乞岳〜清水頭 鎌尾根の美しい眺望。尾根に広がる笹の草原。楽園ゾーンです。 ◆清水頭〜大峠 倒木と倒れたシャクナゲが道をふさぐ箇所あり。大峠への急斜面は登り下りともに難儀した ◆大峠〜イハイガ岳 ここもなかなかの急斜面。南側は崩落してキレ落ちている。際を歩く頻度は少ないが落ちたら命はないです。 ◆イハイガ岳〜綿向山 イハイガ岳の斜面を終えれば楽園ゾーンが待っている |
その他周辺情報 | なかなか機会がなかったけど やっと「アクアイグニス」に初入泉 シャレオツな雰囲気に逆にちょっと引き気味...でもお薦めです https://aquaignis.jp/ |
写真
感想
赤線繋ぎという言葉を先日初めて知った。ヤマレコの「マイマップ」から自身の踏み跡が赤線となって表示されるらしい。これはなかなか面白い。「私も赤線繋ぎしたいなぁ」などと思えてくる。因みに、”奥美濃の女王”ことblack女史が赤線繋ぎに勤しんでいると聞いたので、彼女のマップをちょっと拝見させていただいた。「奥美濃が真赤なんですけど...」マイナーな山が多いと思われるエリアなのだが流石女王ですな。
そこで「私も鈴鹿の稜線を繋いでみようかなぁ」などと考えた。未だ7マウンテンも繋げていないのだが、以前から気になっていた雨乞岳〜綿向山の稜線を歩いてみる。
情報を集めてみると、藪漕ぎや急斜面、痩せた尾根などもあるようだが、最近ヤブ漕ぎ山行にも連れてってもらったことだし、まぁ何とかなるだろうと準備を整える。ただ怖いのはマダニとヒル。色々と調べてワセリンを購入。ついでにポイズンムーバーも買った。ヒル下がりのジョニーは既に持ってる。これで何とか防ぎきれるだろうか...一抹の不安も残る。
本当は綿向山側から登りたかったが、今回は武平峠からスタート。雨乞岳までは道明瞭で、時折倒木もあったが問題はない。沢沿いの道を気持ちよく歩く。尾根に上がれば風も吹き心地よい。ゆるやかな傾斜を登り切って360°展望の東雨乞岳登頂。少々霞んではいるが、晴天の下なかなか良い眺望だ。暫し山々の景観を堪能した後雨乞岳に向かう。
雨乞岳から本番がスタート。笹藪漕ぎの準備をし始めたところで忘れ物に気づく。「やべぇ、セパレーツ部分忘れた」膝下部分をジッパーで着脱でき、ショートとロング2種類のはき方が可能なパンツなのだが、膝下を忘れてしまった。幸い長めのソックスなので露出部分は膝の辺りのみ。心もとない姿であるが笹の海へダイブ!ところが、想定よりも笹は低く難なく進むことができた。注意して見たがダニもいなそう。それでも不安なので急いで笹藪を抜ける。あっという間に南雨乞岳に到着し、そしてここから始まる楽園ゾーンを眺める。左に鎌尾根を眺めながらの草原歩き。他の方のレコを拝見して是非ここを歩いてみたかった「う〜ん感無量」
程なく清水頭に到着、予定通りの時間だ。「あれ?もしかして楽勝か。帰りに群界尾根で御在所岳も寄れたりして」などとこの時までは余裕ぶっこいてた。ほどなくして楽園ゾーンは終わり樹林帯へと入っていく。ここもまだ緩やかな傾斜で軽快に歩くことができた。ただ目印は少なくなってきたので、方向と尾根筋を外さないように気を付ける。
そして徐々に藪や倒木が現れ厄介な感じになってきた。ザックを枝に引っ掛けたり、ハイハイしながら藪のトンネルを通り抜けたりとなかなか楽しませてくれるではないか(まだ余裕ありました)。尾根も痩せていき歩くスピードもグッと遅くなる。少し疲れてきたころにイワウチワの群生に出会い元気をもらった。そして大峠への激下りが始まる。目印らしきものが見当たらないので、適当に下って行ったのだが枝をつかみながらでないと怖くて下りられない。何度もルートを検討しながらの下りが続く。「これって本当に一般登山道かぁ?それともルートが間違ってるのかなぁ」徐々に愚痴も出始め、何とか大峠まで下りきる。
しかしすぐに今度はイハイガ岳への登りが始まった。見上げる峰は南側が崩落しており凄い迫力。余裕が消し飛んてしまった私の心には暗雲が立ち込める。所々切れ落ちた際を歩かされた挙句、またもや厳しい斜度の登り。汗と泥に塗れながら何とかイハイガ岳まで登頂。名前はなかなかカッコいいぞイハイガ岳...しかしそこは展望のない狭いピークがポツリ。そして間髪入れず痩せ尾根の下りがまた始まっておりました。「ご、ご褒美が少なすぎる...」厳しい急登のアップダウンであった。それを終えるとやっと2度目の楽園が待っていた。
苔も広がる広大な稜線。ちょとイブネの雰囲気も感じる。「ずっとこんな感じならいいのに」と勝手なことを考えながらテクテク歩く。眼前には綿向山のピークが見える。辛かった清水頭〜大峠〜イハイガ岳の疲れを癒されながら、折返しゴール地点綿向山山頂を踏む。
稜線歩きでは1人のハイカーさんとしかすれ違わなかった。でも山頂は多くの人で賑わっている。ちょうど寂しくなってきたところなので何だか嬉しい。鎌尾根を眺めながらランチタイム。予定時間を超えていたので、あまりのんびりとはしてられない。先回はスタミナ切れ&水切れで後半にバテてしまったので、エナジージェルやアミノ酸系サプリなど大量のドーピング剤、さらに水も2ℓ以上を載せてきた。まずは後半に向けエナジーを注入。さらにここまで水は500mlしか消費していないので、重量軽くするために水も捨てて減らす(これが後々ひびく)。「またあのアップダウンを超えるのか...」少々ウンザリしながら復路へと向かう。
気温も上がり、スタミナがどんどん失われていくのを感じる。そして水の消費量もハンパない。もはや余裕などは微塵もなくなっていた。集中力も途切れてきたせいだろうか、誤った尾根に進んでしまったり、うっかり尾根芯外して下ってしまったりとミスも出てくる。途中で年配者のパーティーとも出会ったのが「あの急斜面は危なくないのかなぁ。それとも私がヘタレなだけ?まぁ一般登山道だしなぁ」などと自問自答が続く。悪戦苦闘の末、もはや愚痴る気力も失い、往路よりも20分ほど長くかかり清水頭=楽園ゾーンに到着した。
安らぎの草原。もはや足も動かなくなってきた。「帰りに御在所岳寄ろうかな」などと考えた馬鹿な私が恨めしい。あとは笹藪漕ぎのみ。往路では楽勝だったから大丈夫だろうと思っていた。しかし、往路に比べるとちょっと厄介。疲れのせいか、それとも笹の向いている方向のせいだろうか。笹が鞭のようにむき出しの膝に当たって痛い「もう鞭で叩くのは止めてー!」と内心叫ぶ。そうこうしているうちに道を見失ってしまった。一旦戻って歩き直すもまた見失う。「こうなったら思い切って直登してやる!」と漕ぎ始めるが思ったようには進めない。笹藪の中でウロウロしていると、何とか踏み跡と合流することができた。
「つ、疲れた...」まさに疲労困憊。ドーピング剤はすべて消費。気が付けば水の残量も少ない。そして足の力もおぼつかない。もう急ぎ下山する力は残っていなかった。途中の沢で水浴びで涼を取り、トボトボと武平峠まで歩く。予定時間を1:30もオーバーして本日の山行終了。コースタイムが厳しいのか?それとも自身の体力と筋力の低下のせいか?それとも太った体のせいだろうか?またもやらかしてしまった”懲りずに無理する中年ハイカー”の顛末。
帰りに『アクアイグニス』に寄った。一度行ってみたかった温泉だ。デザインに拘ったオシャレな空間。汗まみれ&筋肉痛で歩みもおぼつかないオッサンにはちょっと不似合いだった...
ggさん こんにちは〜
まさか雨乞〜綿向間をピストン縦走されてたとは
ここ片道でも覚悟が必要でなかなか行けないのにー
藪漕ぎあるのに半ズボンw しかも黄色のカッパ?姿はワロタwww
ヒルもダニもこの装いに近づいちゃダメだ。。。と思ってくれたかもwww
しかしこのピストンを日帰りできるのなら鈴鹿の赤線繋ぎは2日くらいで終えちゃいそう〜
私なんてまだまだですよぅ でも繋がっていくのをお酒飲みながらマイマップ見るのが楽しみなのだ
blackさん コメありがとうございます
この稜線を歩いた方のレコに触発されて行ってきました
感想にある通りなかなか歩きごたえのあるコースでしたね
(というか舐めてました)
計画段階で、
御在所あたりでマダニに襲われたというレコを見てしまい
急にビビって対策調べました。
ワセリンが効くと書いてあったので
急ぎドラッグストアへ向かった次第です
結果として、
体力勝負の山行でしたね
雨乞岳から見た綿向山は結構近く感じたので
「まぁ行けそうだな」と思ったのですが、
辛いのは距離ではなくアップダウンでした
赤線繋ぎ
どんどん繋げていけたら楽しいですね
ggさん、こんにちは
やってますね。ここ私も繋ぎ忘れてる稜線です。
イハイガの手前で撤退しました。
大峠までシャクナゲの藪漕ぎありましたでしょ。
あれはまだまだ可愛いところです。
でもピストン頑張りましたね。
ここの周回も以前より暖めてたプランがありまして、
ちょうど軌跡がハート形になる周回なんですけど。
バレンタインディにやろうと思っていて忘れてました。
赤線繋ぎ楽しいですね。
次回楽しみですね。
higurasiさん コメありがとうございます
時期もあるのかもしれませんが、
今回の藪漕ぎはそれほどではなかったです
一応少し鍛えて頂きましたしね
でも基本ヘタレなので、
精神が削れてくると愚痴が出てきます
この辺りをハート型に周回ですか...
一体全体どんなプランなのでしょう?
きっと道なきルートなのでしょうね〜
赤線繋ぎをやっていきたいと思いますが、
できるだけピストンはやりたくないですね
これぞgg魂の叫びだ
藪の野獣の咆哮が聞こえそうです。
ggさんには、藪の野獣の称号こそがふさわしいです
本当に凄いですね。
ここを縦走じゃなくピストンするなんて計画を考える時点で、higurasiさの愛弟子でしょう。
恐るべき子弟コンビが誕生したと、恐れおののいております。
私は、藪に潜んで、ゆっくりするのみです
恐れ入りました
totokさん コメありがとうござます
魂の叫びというよりは”魂のすすり泣き”という感じですけど...
もしかして
このルートは難路だったのでしょうか?
結果的には苦しみましたが、
計画段階では「距離もそんなに長くないし大丈夫だろう(むしろ余裕)」とか思ってました。
まぁ馬鹿ですね...
よく見れば大峠は結構なアップダウンですよ
higurasiさんの”愛弟子”なんてとんでもない!
恐れ多いですよ(というか怖いから辞退します )
とはいえ、
皆さんとは今後もご一緒させていただけたら嬉しいです
お疲れ様です!
赤線繋ぎわたしもチャレンジ中なんですよ〜。
他のヤマレコユーザーさんが奥多摩奥秩父の赤線繋ぎにハマっててわたしも始めてみたんですが、なんせ行きたい山が多すぎて別の山域に行っちゃったりしてなかなか繋がらなく(;・∀・)
しかし稜線の綺麗な山々ですね〜あれ見ちゃうと大変だった藪漕ぎの疲れが吹っ飛びそうです!
低山でこんなに眺望がいいのもいいですね!意外とgoldengateさんなら簡単な山行なのかなぁと思いましたがそうでもなかったみたいですね(^-^;
とても素敵な写真で楽しめました!また次の赤線繋ぎ頑張ってください!
matako0530さん コメありがとうございます
赤線繋ぎやられてるんですね
一つの目安ができるとなかなか楽しいものですよね
今回の鈴鹿山脈
たしかに美しい稜線歩きは素晴らしかったです...
でもその前後の悪戦苦闘は少々ハードでした
もう少しアメが多いとムチも耐えられるのですが
でも 一晩眠ればまた山に行きたくなるうですよね〜
かなりの中毒症だと感じる今日この頃です
奥多摩秩父の赤線繋ぎですかぁ
なかなか奧が深そうですね
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