宮之浦岳
- GPS
- 08:29
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 1,197m
- 下り
- 1,992m
コースタイム
- 山行
- 7:24
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 8:28
5:35のサンダーバードで金沢を出発、京都でのぞみに乗り換え博多駅に。
地下鉄で福岡空港に到着、13:05発のJAL便で屋久島空港に14:05着
今夜から2泊3日のお宿は「民宿華のや」さん
30年前に関東から移り住んだとの事。
宿に着いた後、少し安房の町を散策。焼酎のお店で試飲、酔っぱらう。
夕飯はこの島ならではの「トビウオのから揚げ」「首折れサバのお造り」
前日から泊まっているお客さんで「日帰りで淀川登山口から白谷雲水峡への縦走をした」と言うとってもかっこいいMizukusaさんの話を聞いて過ごす。
ほどなくしてもう一人の宿泊の方(Nakajimaさん)が到着される。
宿の店主より「Nakajimaさん、明日のタクシーの予約がとれていなのので私と一緒に行くことはできないものか」と相談を受ける。全然問題なし、二人の方が楽しいでしょうと快諾。
明日に備えて早々に就寝。
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
|
写真
感想
5/3 登山当日
4時に予約したタクシーで宿を出発する。
昨晩宿で一緒になったNkajimaさんと一緒。
車中は雪の話題、12月の中頃から林道に積雪があり、もう登れなくなるんだ、と運転手さん。
途中、紀元杉の前で停車、車を降りて探すも5メートル先は雨霧で全く見えず。
4時半過ぎに荒川登山口に到着。料金6,790円なり。2人で折半することに、とても助かった。
Nakajimaさんが準備をしている間、駐車場の係の人と談笑。
前日に帰りのバスチケットと協力金の支払いを済ませた事を告げる。
既に2組が出発したとの事。
自分は宿で朝3時の大きな雨音で起こされ、出発時には躊躇せずレインウェアを着ていたため形だけの柔軟体操を少し。
雨は全く止む気配なし。
Nakajimaさんの準備も整い、協力金も収めたようで、さあ出発。
看板の前で1枚パチリ、ちょうど5時になったので登山口を出発。
おりしも女性2名の方が先に出られたが、気を遣って頂き先行させていただく。
申し訳ありません。
まずは淀川小屋まで、お互いの事を話しながら進む。
昨日はあまり話ができなかったが、山に入ると自然と話が弾む。
淀川小屋手前からテントがちらほら、1名ツェルト泊の方が、この寒さ大丈夫か?と少し心配。
木立ちが開けて山小屋が目の前に、一面テントの花が。やあ、皆さん、さすが慣れてますね。
テント内に水が浸入していなければば良いのですが。
Nakajimaさんが少し水と食べ物を補給するとのことで小休止。
私は5時出発を見越して3時起床時におにぎり3個を食べ、タクシー乗車中に赤コーラ500を一本飲んでいたのでここは休憩のみ。
さあ、お腹も落ち着いたようなのでいよいよ登りの道に。
日の出時刻は5時半過ぎと調べていたがこの天気、自然にはあらがえないので素直に受け入れ白い闇の中を進む。
ヘッドライトの光が霧で拡散され、少しだけ神秘の世界に浸る。
歩みを進める中、何人かの方の追いつき、また気を遣って頂き先行させてもらう。
またまた恐縮です。
小屋泊まりした人でしょうか、あるいは上の小屋泊まりの方でしょうか、ザックは押しなべて大型。
Nakajimaさんも今夜は高塚小屋泊との事。
この雨でザックカバーもびっしょり、寒くて重い思いでしょうが頑張りましょう。
私は頂上着の時間次第ではピストンを決めていたのでザック軽めで出ました。
中身はダウン、着替え、水1.5リットル、行動食のミニ羊羹3個、一本元気が2本、お昼のおにぎり2個、非常用装備とエイドキット。
テントやシュラフ、クッカーや食材を持たないと、ものすごく軽く済ませることに感謝。
小花之江河に到着、お年をめした男女のお二人と1人の女性が一休み中。
こちらも夜が明けたこともありパチリと1枚。
雨量は変わらず、デジカメのレンズに着く雨粒で写真の像がゆがむが仕方ない。壊れないことを祈る。
Nakajimaさんと引き続き楽しい会話をしながら次の目標、「花之江河」に向かって進む。
話題は婚活、彼の歳は35、とても好青年なのに。
当方はと言えば、銀婚式を3年前に終え2人の娘も手を離れ、家内は韓国アイドルに夢中です、と話をすると笑われる。
お互いに、世の中難しいものだと感じ入る。
「黒味岳別れ」のあたりでNakajimaさんが「お腹がすいたのでここらで朝ごはんにします」「どうぞ先に行ってください」との弁。
楽しい会話の余韻を残して自分だけ先行することに。
お互い「お気をつけて」と声をかけあい、前に進む。
そろそろ2時間になるので行動食の羊羹を一本。これで1時間もつ。
500ccペットに装着できるハイドレーションがこんな天気ではありがたい。
ちょっとの間だが止まるとやはり冷える。心拍数を上げずにペースをキープしながら前に進む。
そろそろ「投石岩」あたりか、展望は全くないが帰ってからの楽しみ、写真を何枚か。
いくらMade in JapanのCANONのコンデジとは言えこの雨、少し不安がよぎる。
大きな岩陰の下で青いシャツが素敵なイケメン2名が休憩中。
「どちらから?」との声掛けも「はてな顔」、もしやと思った時ハングル語と思しき言葉が。
おー、さすが百名山、ワールドワイド、インターナショナルだ。
こちらはハングル語は全然だめだが彼らは普通に英語を話すだろう、片言の英語で話しかける。
どうやら下の「淀川小屋」に泊まって今朝早くに出てきたそうだ。
緊張した顔も少しほぐれた頃に「ではお先に、気を付けて」と言って先に進む。
少し開けた所に到着、これが白骨樹か!?予習で雲霧林とか色々勉強、NHKの「にっぽん百名山」を何回も見て気持ちを高めた甲斐があり。
視界が開け稜線歩きに、そろそろ頂上の標識が。
上を見上げると顔中に雨が当たるが気分は上々!もう少し。
山頂手前で若い男女が、女性の方が少し遅れて祝・登頂!。
二人でとてもうれしそう、こちらもほほが緩む。
いいねぇ、こちらは「行くなら韓国!」って相方と、かれこれ30年前は仲睦まじかったはず(笑)
自分も無事山頂に、記念の写真をパチリ、先行者さんがいらしたので1枚撮っていただく。
少し話をすると「2年前に登ったのですが途中で滑落、骨折したとの事。今回念願叶って登頂できました!」ととても嬉しそう。
そして「叫んでいいですか?」ハイどうぞ。
少しの間をあけ、大きな声で「ヤッタぞー」、田中陽希さんの一筆書き100登目の声とおんなじだ。
やはり山頂はみんな笑顔。10メートル先は全く展望はないが、今ここにいるみんなのこれからの展望は明るい。
ピストンせずとも時間的に向こう側の荒川に降りれそうなので次なる目標を「縄文杉」にする。
何枚か白い風景を写真に収め、稜線を下る。
4名のパーティーさんと一緒になり「この道ですよね」と尋ねると「ハイ」との回答。
安心して少し一緒に歩く。
2人と2人の間に入ってしまったので気を遣われ「お先にどうぞ」と勧められ、お互いを気遣って先に進む。
そろそろ新高塚小屋か、と思いきやここは「焼野三叉路」か?
標識を見ると微妙な指さし加減、手元のGARMIN Astro320を覗くと点線が進路を自信ありげに示している。
やはり霧の日は電子機器の力が頼りになる。単三乾電池2本でOKという点もありがたい。この4年故障無し。
自分はいまだに「ガラケー」使い。老眼が入ってきたがこれで事足りる。
やっと新高塚小屋の到着、トイレを探し見つけたが「携帯トイレ使用に限る」
う〜ん、下まで我慢するか。
次回泊まる事を考えて小屋の中を少し拝見、広い!
テント場も広い、人気の山だけあります。
片付けをしている2名に次の小屋までの時間をうかがう、30分程度との事。
少し気持ちが楽になり、止まない雨の中、次を目指す。
改修したのか壁板が目に鮮やかな高塚小屋に着。若い男女数名がゆっくり準備中。
写真を何枚か撮ってさあ「縄文杉」へ
10時過ぎ、無事、杉の下側の展望台に到着。
そう言えば12年前も雨だったなーと、その際はまだ家内も一緒に来てくれたんだっけ?と苦笑い。当時は登山ではなく縄文杉を見に。
荒川登山口からの1番バスの方々がちょうど着いた頃。
「申し訳ありませんが一枚お願いします」とお願いする。みなさん良い方々です。
「どこに縄文杉があるか分からないけど、撮りますね」と、いえいえ十分です。心眼で見ますから。
見ると展望台が増えている、なるほどこの広さでは渋滞にになる、そしてうまく考えられた一方通行の順路で2つの展望台が回れる。
国立公園、世界自然遺産とは言え、観光客も多い山、良く考えてある。
新しい展望台は杉の横の高さにあるため以前の場所より良く見える。下から続々とお客さんが登ってくる。
前日、宿にいたMizukusaさんから聞いた話「10時ころに下り始めると大渋滞に遭いますよ」なるほど。無理せずしばし観光をすることに。
外国の方はすごく軽装だ、韓国の女性の方はジョギング用のスパッツで来ている人もいる。さすがにサンダル履きはいない。
12年前は何人か見たが。
体も冷えてきたのでそろそろ下山開始。
「こんにちは」「頑張ってください」「あと○○メートルですよ」の声掛けで、こちらも登ってくる方も両方元気になる。
人とのちょっとした会話で登山は楽しくなる。お互い目を合わせて笑顔になると単独登山を忘れるし、待っている間も楽しい時間。
続々と登ってくる人たちに上の様子を聞かれたりすると「もう少し、上でスギさんが待ってますよ、7000年前からね」と冗談を言うと、つらそうな顔に明かりが射したり。
お客さんを先導したガイドさんも何人かに会い、「バスに戻るのか」と聞かれ「5時に淀川から上って来ました」と答えると「ふむ、そうか」と。
やはりプロの一言はカッコいい。
夫婦杉前で1枚撮っていると若い男女とすれ違う。「お二人で一緒にどうですか」と撮影を買って出る。
嬉しそうに夫婦杉をバックに1枚に収まる。きっと幸せになるでしょう。
ちなみに自分も過去に家内と写して頂きました。今でも円満です(笑)
先方が「自分も撮ってくれる」と言うのでデジカメを準備したところ「レンズエラー」のメッセージを発し、見事に故障。
撮影は断念、お二人のお気持ちだけいただいて下る事に。
とうとう壊れたか、この雨量と湿度、内臓のレンズが曇り、焦点測定ができなくなった模様。
ここからケイタイ(ガラケー)のカメラに変更。画素数は低いが映ればそれで充分。
ウィルソン株に到着。
おー、みんな「ハートの空」を撮っている。年甲斐もなく自分も1枚。
老夫婦が休憩中、いいもんだな。
さてあとどのくらいだろうか、確かトロッコ道まで行けば一休みできるはず。
各段に歩きやすくなった木道をありがたく降りる。
この頃になるともう登ってくる人はまばら。
大きなザックに泊まり荷物を詰め込んだ人がゆっくりと歩いてくる。ソロの方がほとんど。
「小屋泊まりですか」との声掛けで一時の一言二言の会話。自分も声をかけてもらえると嬉しいので。
無事、大株歩道口に到着、忘れていたトイレ休憩をとる。
掃除をしていただいている方が3名、ありがたい、こんな山の中で、とても大変なのに。
「ありがとうございます」とお礼を言って道に戻り、さあお昼をいただく事に。
整備されたベンチでしばし休憩、おにぎりを2個。とてもおいしい。
シューズの紐を締めなおして、さあ、トロッコ道に。
靴の中は見ない、脱いだら履けなくなるから。
出発前、家で靴の手入れと修理をしたがゴムの継ぎ目からの雨は防げず、北壁ブランドを気に入って使っているが3年も頑張ってくれたので十分に感謝。
この道、以前来た時は長く感じた道、思い出しながらぼちぼち歩く事に。
途中、身ぎれいな若い男女に追いつく。
「もう登って来たんですか?」との問いかけに「???」、ん、数時間前と同じ反応だ。
「KOREA?」との問いに「NO、HONGKONG!」
おー、今回はそう来たか。またもや英語でお願いします。
聞くと「この天気、諦めて途中で引き返して来たんだ」と、
「BAD WEATHER」と困り顔で答え「NEXT TIME GANBARE!」と返すと向こうも笑顔で「YES!」
お互い笑顔で分かれ、先を進む。
川の側を通る、以前、帰りに入った河原に気づき、下に降りる、しばし流れを見て「そうだここだここだ」と納得し、水が切れるように冷たかった事を思い出す。
でも、歩き疲れが取れた事を思い出すも、1人で入って流されたら誰も気づかないからと止めて道に戻る。
男女4人が川から上がってくる、一体どこに道があるんだ?
見覚えがある顔が、そう、屋久島空港まで同じ飛行機に乗っていた人、そうか白水側から歩いてきたのか。
「縁がありますね」と少し談笑して別れる。
小杉谷の村跡に着。
古い風景写真がアートになっている広場でしばし見入る。実は古くから人の手が入っている山、そして島。
悠久の歴史を少しだけ感じてさらに道を進む。
木道がなくなり、道は「鉄道跡のまくら木道」に変化。
少し歩きにくくなる、歩幅が合わないが、そもそも鉄道、列車に合わせて作ってあるので文句は無し。
思い出深いトンネルに来た。前回の帰り道、この中の明かりに元気をもらったものだ、もう少しでゴール。
無事最後の橋を渡り、何も考えずに左折、ん、行き止まり?
振り返ると反対側にバスの小屋が。
おお、思い出した、こんなところだったなと、安堵の心とともに荒川登山口着。
空を見上げると雨も霧雨程度に。
見ると立派な建物が建っている、バスターミナルだ。
停留所看板で帰りのバス時刻を確認。
午後のバスは3時からか・・・しばし休憩、1時間半ゆっくりできる。
待っている間、係りのおじさんと色々と談笑、この建物は7年ほど前にできたものだそう。
この場所はそれまで車で入ってくることができたんだが、マイカーの路上駐車でバスが通れなくなる事多々。
登山者が車で来てせまい隙間に車を停める、まさかバスが来るとは気づかずに、そしてバスが通れず。
バスは仕方なくそこにお客を降ろしてバックで帰っていく。
そんな理由でマイカー規制をし、その際に市営としたとの事。
雨の中、整理ありがとうございます。
3時になり、バスの人となる。
前日にチケットを購入しておいたお陰でスムーズに乗車〜下車。
屋久杉自然館まで行って、市内バスに乗り換え。
安房バス停で下車、4時半過ぎに無事宿に帰着。
暖かいお風呂を頂き、洗濯機を借りて本日のウェアの洗濯。
ここが民宿の良い所。
翌日は12時のフェリーで鹿児島に渡るだけなのでゆっくりとした夜を過ごすことに。
とても良い山行でした。
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