富士山(富士宮口ルート-->御殿場プリンスルート)


- GPS
- 11:30
- 距離
- 14.3km
- 登り
- 1,587m
- 下り
- 1,583m
コースタイム
2:45 富士宮口出発
3:07 雲海荘/宝永山荘
3:58 御来光山荘
4:35 3000m標識
4:49 元祖七合目(山口山荘)
5:31 八合目(池田館)
7:30 富士宮口ルート山頂
7:54 剣ヶ峰
<お鉢めぐり・早めの昼食?>
10:23 御殿場ルートで下山開始
12:06 宝永山山頂
13:10 富士宮口駐車場
14:28 天母の湯
天候 | 晴れ(少しガス) |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは登山口向かいの案内センターにあります。 近場のお風呂は富士スカイライン途中の奇石博物館のそばに天母の湯があります。 一部雪が残っているため雪渓を渡る部分があります。アイゼンは必要ありません。数日うちになくなると思います。 |
予約できる山小屋 |
八合目池田館
御殿場口七合四勺・わらじ館
九合目万年雪山荘
九合五勺胸突山荘
頂上富士館
|
写真
感想
7月1日の富士山山開きでは吉田ルートが全面開通した。そのほかのルートは開通していない。
静岡側登山道状況
http://www.pref.shizuoka.jp/kensetsu/ke-000/topics/mt_fuji_road.html
しかし登山道通行止めの理由は
1.登山道に案内看板や誘導ロープがないため。
2.山小屋及びトイレが利用できないため。
とのこと。上る場合には、水などを持って登る必要があるので注意
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土日が休みが取れたため、金曜日夜に名古屋を出て現地に向かい、天気の合間を見て登ろうと思った。そのため1日余分に食材や暇つぶしの本等を車に積み出発。
高速道路\1,000が終わってしまったので、名古屋を7時に出てSAで2時間仮眠をし、0時を回ってから高速を降りた。
昨年は7月の頭に御殿場ルートから登った。結構ばてた。今回は富士宮口ルートの最短距離で登る計画。ただ、富士宮口ルートはまっすぐ高度を上げていく道のようであるため、先週の伊吹山登山ではできる限りゆっくり体力を使わないような登りかたをテストしてみた。実践する予定。
高速道路の途中では雨が降っている場所もあり、今日は無理かもと落ち込む。しかし、富士宮登山道に繫がる富士山スカイラインを登っていくと、ちらほら灯りが見える。
と思ったら星だった。天の川も、時折り流れ星までも輝く。これは登るしかないと考えた(仮眠しておいて良かった)
2時前に現地に着いたため、高度順応を考え3時くらいに出発する予定を立てる。トイレはレストハウスの脇にある。車は数十台止まっているものの、比較的登山道に近い場所に止められた。
寒さを考え、
上:速乾シャツ(二枚1000円)、スポーツ用化繊長袖シャツ(5000円)、半そでシャツ(1000円)、
下:ヒートテックタイツ(980円)、ワークマン作業ズボン(1980円)、スパッツ、カッパズボン、靴
の服装で出発。周りのかたがたは色とりどりのメーカー服でうらやましい。
多くの方は車の中で寝ているようで、のぼりの準備をしている方は数えるほど。登山出発者も少ない中出発。本来自分は足が遅いので多くの健脚の方に抜かされつつ登るつもりで進む。
すぐに環境省が設置した数億円のトイレもある。
20分ほどで最初の山荘。山荘の前を通り過ぎ奥に分岐がある。宝永山に向かう場合(プリンスルート)の場合はそのまままっすぐ進む。山頂に向かう場合には山荘の脇をすり抜けて進むルートになる。
富士宮口ルートでは多くの場所にガイドロープがあり、暗くてもヘッデン(トヘッドライト)をつけていれば道に迷うことはない。であるが、富士山の道は溶岩の岩石がぼろぼろ落ちていたり、半分埋まっているような道であるため、回りばかり見ていると躓いた。かといって足元ばかり見ていると崖っぽいのも多くあるの闇の中びっくりすることもあった。たいていの場所にはロープがあるから大丈夫だけどね。
さらに1時間程度で御来光山荘へ到着。そろそろ日の出のものようであるが、ちょうど岩で見えない。
御来光山荘の脇には通行止めのバリケードがあるため、乗り越えて進む。
数人の方と「見えるかな?」「見えないなあ」「でもこれだけ晴れれば御の字だなあ」「すっかり雨かと思いましたよ」「あの雲の流れすごいなあ」と話した。東京側はすごい量の雲であるが、その雲が晴れている御殿場側(西側)に急激に流れ込んでいた。しかし、そこでは急激に雲自体が消滅していくため、全体の半分が雲、半分がぴーかん状態であった。富士宮口から登ってよかった。
このあたりから日差しが強くなってきたため帽子+サングラスを装着。
さらに登ると数人の方にすれ違う。
・昨日に登ってテント張りました。でも夜はすごい雨でしたよ。テント張った後だったから良かったけど。
・昨日の夕方から登りましたよ(山ガール2人)
などなど。
中にはなんか戦隊もののレンジャーの被り物をした方もいたのでお願いしておいた。「地球の平和はあなたに任せた!」相手は「大丈夫です。高いところから見ておきました。まかせてください」とのことであった。良かった。地球の平和は守られるらしい。
8合目池田館脇には雪渓がある。ちょうど雪渓が切り取られ崖状になっているが、雪崩や落石が怖いので早々に池田館の前を過ぎるとその逆脇にバリケードがある。乗り越えると、ここから境内エリアになるらしい。鳥居があるとともに岩が多くなる。下山者に聞くとこの上には3箇所雪渓を横切る箇所があるが、アイゼンをつけると返って危ないとのこと。
見上げると雪渓と山頂も見える。雪渓に近づくと、雪渓を横切る場所、上へ登る箇所、脇をすり抜ける箇所がある。上へ登る箇所では前の人のステップに足を乗せるが私の足のサイズでは合わなく、すべてステップを切りなおしてのぼる。
脇をすり抜ける箇所では岩に圧切された雪が被って登りにくいが、雪渓の横は砂上になっていて滑りやすい。注意ポイント。
その後すぐに富士宮口ルート頂上へ。昨年と同様店は開いてない。数日前の馬の背には雪があるとのことであったが、すべて溶けて表面は乾いてもいる。一部に砂の下に氷がある。
剣が峰の最高地点で記念写真。山ガールの方みいた。ソールがはがれてテープ止めしている人がいた。根性だなあと関心。
昨年は下山後知ったのだがその奥に展望台がある。そこに行き、大沢崩れの淵が見れた。
さて昨年は雪が多く、お鉢めぐりができなかったが、今年は去年よりも雪が少ない。剣が峰直下さえ過ぎればどうにかなる。何人かが通り過ぎていた。とりあえず、4本、10本のアイゼンを持っているが、通過者と話をすると必要ないとのこと。実際足を乗せてい見ると結構しっかり固まっている。ストックを使いながら慎重に進む。ところどころ踏み抜いた場所もあり、穴があいている箇所もある。これからは雪解けが進むので怖いなあ。私も一箇所踏み抜いたと思ったが、30cmくらいで止まった。セーフ。
去年は富士山について登ることを目的としてよくわからなかったが、この一年で吉田、須走などほかのルートも勉強した。十分な余力を残してあって良かった。お鉢めぐりをしながらでも位置関係を考えながら回れるのは楽しい。お鉢めぐりの北東側では眺めがすごい、日本アルプス勢ぞろいで挨拶していた。さすが日本一の独立峰。これは見る価値あり。
暑いので下カッパを脱ぎ、上も半そでに代える。涼しいといったくらいの気温。
程なくして吉田口頂上へ。トラロープで吉田口側のお鉢めぐりは通せんぼしていた(通行禁止の記載はみつからなかった)。
吉田ルートから下を見ると数十人の登山者が登ってくる。さすが唯一の開通ルート。店はどこも開いていない。店前の長いすには多くの方が倒れこんでいる。私も10分ほど寝転んだが、暑い。周りの会話では、「800円のカップラーメン食べようかと思ったのに店開いてないじゃん」「お茶くれない。俺のあとこんだけしかない」などなど。
須走下山口、御殿場口頂上を越えて再び富士宮口山頂へ。郵便局が開かないか?と待ちながら横になる。回りの登山者の会話では、「午後は雷がなるよ」「あそこの雪渓では登るの無理と思った」「3時間で登れた」など。
とりあえず楽しみに買っておいたカップラーメンを食べる。カレーラーメンだけは汁まで飲めるのでこれにした(醤油ラーメンの場合、途中で気持ち悪くなる)。山頂なので沸騰温度がぬるい。そのため長めに時間を掛け作り、食べる。おいしかった。スティックタイプのカフェオレはパンパンに膨れていた。さすが高所。
郵便局は10時を過ぎても開かなかったので下山することにした。昨年疲れて行けなかった宝永山を回って富士宮口へ帰るため御殿場口ルートから降りる。昨年は雪渓を歩くルートはなかったが、今年はあった。雪も固めで問題なし。しかし、雪渓の一番下部ではすごい勢いで水が溶け流れていた。数日は注意が必要と思った。山頂から9合目までは時折り上部で石がこすれる音がする。空耳かと思い、登ってくる方と話すと、「私もさっきから気になっていたんです」とのこと。上を気にしながら降りる。
相変わらず御殿場ルートは登山者が少ない。途中、砂走り館では作業をしている方が多くいた。建物周りの板が新しくなり、いびつな形になっていた。「改装されたんですか」と聞くと「そうなんです!。ぜひ泊まりに来てください」とのことであった。そのうちに泊まりたいなあ。でもお金もないなあ・・・。
去年は靴が合っていなくて砂場走りが苦痛であったが、今年は軽快に進む(といっても親指があたっている・・・)。宝永山への分岐を進むとその雄大さに驚いた。宝永の噴火で凹んだ富士山側の風景はこれまで見た富士山の中では群を抜いたスケールと荒々しさで感動した。この風景が富士山の中では一番好き。下を見ると数十人のカラフルな方々が一列で登ってくる。
宝永山山頂へ向かう。その稜線ではガスが御殿場側から来たり、熱風が下から来たり、涼しい風が来たりとバリエーションにとんだ気候だった。
去年、御殿場ルート8合目から見たところ山頂には古墳のような囲いと中心に何かおいてある雰囲気だった。実際山頂に行ってみると落下防止というか注意喚起のためのロープ囲いと山頂中心部にモニュメントがあった。
山頂を後に富士宮ルートへの分岐を進む。この下りでは砂利が多いが砂走りのように進むことができる。ただすれ違う人も多いためすれ違う数十m手間からはゆっくり歩くようにし、石が飛ばないように気をつけることにした。
宝永山へ登る前に見かけた数十人の隊列に会った。宝永山ピストンとのこと。登りは砂利ですべるため登りにくそう。
宝永山の下のくぼ地には机、いすがあり休憩所になっている。富士宮ルートへは一旦登り返すことになる。これが疲れた体に結構厳しい。登り切った場所からは宝永山が美しい全貌を見ることができる。特に赤色の山肌が噴火火山であることを再認識させるような気分になる。
この展望台より富士宮ルート側はガスで真っ白であった。来た人に聞くと駐車場も真っ白とのこと。程なく山荘がガスの中に姿を現し、富士宮ルートに合流した。駐車場に近づくにつれ軽装な方が目立つ。
観光案内所で温泉の場所を聞いて地図をいただいた。富士山スカイラインの下山ルート途中から少し脇道にある奇石博物館そばの「天母の湯」に向かった。道の向かいには焼却場があったので、その熱でも利用しているのかもしれない。露天風呂もあり、晴れていれば富士山が見れるようであったが曇って見えなかった。
登らぬ馬鹿に2度登る馬鹿という言葉がある。今回で2回目になったがそのルート毎に変化があって面白い。雑誌などでは大渋滞が取り上げられるためどうしても人がいない7月になってしまうが、今回のように別ルートで上り下りすると変化がさらに倍増して面白かった。
靴も今回はあたらしくなったものの、ある山では右が、ある山では左かかとが靴摺れがといった具合であったので、あらかじめテーピングテープを両方の足に貼り付けておいた。車に到着後テープをはがすと、左足の一部で薄皮だけ少しはがれていた。テープをはっていなかったらと思うと恐ろしい。
途中ですれ違った方にはできるだけ会話をしかけたが、他の山と比べていっぱい話してくれた人が多かった様に思う。日本一の山に登った・下っている高揚感がそうさせるのかもしれない。苦しい顔をしながら楽しそうに雪渓の状態など教えてくれていた。富士山は皆さんを幸せにしてくれる山だなあと感じた。
水分は、スポーツドリンク1L、水1L。ちょうどすべて使い切った。もう少しもっていけば安心して飲めた。
心配心からアイゼンを持っていったが使わなかった。アイゼンはなかったらないで危険箇所に行かねば良い。
上着は昨年の反省からダウンなどもって行ったが暑くって使わなかった。上着は結果オーライね。
追記:
先週の伊吹山登山口でデジカメを壊したので急遽デジカメを買った。今回はSONYの型落ち品。でもスイングパノラマ機能はすばらしい。まさに山向けと思った。うれしくなっていくつもパノラマ写真を撮ってしまった。
今、翌日だが、ゆっくり登ったおかげで一晩寝たら快調。筋肉痛もない。いい感じ。これからもゆっくり登ろう。
[追記]
koujouchou さんの記録写真では、剣が峰直下の雪渓で滑落した跡があったとのこと。
[富士山バリエーションルート 主杖流し(7/3)]
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/photodetail.php?did=119673&pid=e2392c8d6c31ea7f67ca1484db73305b
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