後立山テン泊縦走(扇沢〜鹿島槍ヶ岳〜八峰キレット〜五竜岳〜遠見尾根)
- GPS
- 44:09
- 距離
- 29.6km
- 登り
- 3,310m
- 下り
- 3,195m
コースタイム
- 山行
- 6:47
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 7:44
- 山行
- 9:52
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 10:49
天候 | 7/28:雨のち曇り 7/29:霧雨時々曇りのち雨 7/30:晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
鹿島槍ヶ岳〜キレット小屋:急な下り、梯子、鎖場あるが、注意して通過すればそんなに危ないところはない。 キレット小屋〜五竜岳:鎖場多数、ザレの急登、急下り、鎖のない登り下りなど危険箇所多数あり。長丁場なので体調万全で天候も良い時に限られるかと。 |
写真
感想
去年途中で台風接近により撤退し、二週前の三連休はまだ残雪が多そうで延期し、ようやくやってきた念願の後立山縦走。
しかし、天気予報は良くなく、果たして計画通り行けるのか、それともまたもや予定変更を余儀なくされるのか、出発前から暗雲垂れ込める雲行きに不安を覚えながらも、とにもかくにも出発となった。
7/28:扇沢を5時ちょうど位に出発するも、歩きだして10分位で早くも雨が降りだす。霧雨程度だったけど、カッパを着ないとあっという間に濡れてしまうので、仕方なく上下とも着込む。そして、柏原新道に入り登山道に。カッパを着こんでの登山は体力を必要以上に消耗する。暑い、蒸し暑い。
柏原新道は、歩きやすかったけど、ずーっとほとんど登りっぱなしなので、それなりに疲れた。雨が降ったり止んだりを繰り返しながらも、種池山荘に着いた頃には上がってくれた。
この後は降られることなく、爺ヶ岳南峰、中峰と順調にピークを踏んでいった。
冷池山荘に着いた時には、雲の切れ間から太陽も覗く。これは明日は期待できる? とテンションが上がったのもつかの間。16時半頃に来たヤマテンからの予報では、明日は6時から霧時々雨、12時からは霧のち雨。これは、午前中にコースのほとんどを通過してしまわないと雨の中の登山になってしまう。時々雨なら時折止むのだろうが、雨一色は勘弁してほしい。
種池山荘で話した人と、その後の爺ヶ岳でも会って話したきっかけで、冷池山荘では、同じ場所にテントを張りいろいろ話しながらの夕食になり楽しめた。そして、明日の予定についてもできるだけ早く出ることで一致した。とはいえ、ロングコースだし、危険箇所の通過もあるので、一緒に行こうとはならなかった。
そして、7/29、1時起床。気合いが入り過ぎてたせいか、ほとんど一睡もできなかった。
1:30に食事をして、2:00からテント撤収開始。何とか雨が降る前の撤収という目標はまず達成できた。そして、2:40頃出発。長い一日が始まった。
まずは鹿島槍ヶ岳を目指すが、真っ暗でガスも濃く、視界はせいぜい7〜8m位か。途中、布引山の山頂を見逃し既に過ぎていたことを確認した直後に迷ってしまい、戻って真っ暗の中ウロウロする。そして道を発見し迷いなく進んで、しばらくしてGPSで確認すると、何と布引山に近づきつつあり戻っていることに気付く。ここで往復で約20分ほどのロス。初っ端から痛いミスをしてしまった。
その後は、鹿島槍ヶ岳に近付く辺りからようやく周りが明るくなり、ヘッデンを消して歩けるようになった。
鹿島槍ヶ岳南峰を過ぎ、北峰との分岐まで来たが、先ほどのロスタイムがあったこともあり、北峰へは行くのはやめた。最初から北峰へは行く気がなかったので大して変わりはない。
北峰分岐からは道が荒々しくなったが、その後の道に比べるとまだまだ序の口といった感じだったかも。八峰キレットは短く、険しいところの道なのだが、きちんと鎖の補助がされて、梯子も架けられ、足元が狭いところには木枠の補助もされて歩きやすかった。キレット小屋が見えてからの下りは、滑りそうで怖い丸太の梯子と鉄梯子で下る。キレット小屋までまずまず順調に来れたこと
にほっとする。
30分位の大休止をとり、7:30頃に再び歩き出す。
しばらくは険しい道を辿り、梯子で一気に下っていく。口ノ沢のコル辺りから北尾根ノ頭辺りまでが唯一そんなに危ういところはなかった。北尾根ノ頭からはまたもや険しさが激しさを増していく。これでもかというガレ場の登り、鎖場での登り下りが続く。容赦ない仕打ちのような展開に疲れてきた身体にはキツいところ。
最後の方はトドメと言わんばかりの長い鎖場の登り。それをこなすとようやく五竜山荘との分岐に辿り着いた。八峰キレットより、キレット小屋から五竜岳分岐までの方が数倍も厳しかった。ロングコースであること、鎖場の登り下り、鎖のない岩場の下りやガレ場の通過など、岩稜歩きの全てが詰まった満腹コースである。
分岐からは山頂まで5分。念願の縦走を達成でき、展望は全くきかないガスの中だったが満足感に浸れた。
五竜山荘への下りも気の抜けない道が続き、山荘まで半分のところでハンガーノック寸前になり、霧雨の中で栄養補給とした。縦走を終えて気が抜けたというのもあったかと思う。
山荘に着いて、霧雨だったので雨の中でのテントというのも嫌だと思い、素泊まりで小屋泊にしようと入るが、テントを持ってるなら、テント泊を勧めますと言われる。
しかも、翌朝はヘリでの荷揚げがあるので、朝6時までにテントを撤収するように言われる。遠見尾根を下山だけでよく、バスが15:20なのでそんなに早く撤収しなくても良いのだが・・・。
要は週末で小屋泊の客が増えて混雑するので、テントを持ってるならテン泊にして、小屋の混雑回避に協力してほしいようであった。疲れきった身体でテント設営もかったるくて嫌だったが致し方ない。確かに混雑した小屋で布団1枚に2人とかなるのも嫌だし、節約にもなるからいいかと納得する。
テントを設営して中におさまった直後に雨脚が強くなり、ギリギリセーフであった。
濡れたザックやカッパなどを放り込んだので、テントの中もびしょ濡れになってしまったが、もう何もする気がせず、汚れたままマットを敷いてその上で過ごす。
水は給水タンクから給水するのだが、プラスチック臭のする不味い水だった。タンクの劣化だろうか? とにかくそのまま飲料水とするには不味い水だった。
最終日は遠見尾根を下山するのみ。テントを5時頃には撤収して、5時半頃には出発とした。その後はゆっくり写真を撮りながら歩くが、6時を過ぎてもヘリの荷揚げは行われてなかった。時折ガスが晴れて、五竜岳山頂から鹿島槍ヶ岳にかけての稜線が見えた。昨日辿ってきた稜線を改めて見ると険しさが分かる。自分があそこを辿って来たのだという満足感に浸れた。
遠見尾根は、滑りやすい岩、ザレの下り、ぬかるみあり、アップダウンの連続で総じて歩き辛かった。到着したところの高山植物園は、さまざまな高山植物が咲き乱れており楽しませてもらえた。
こうして、昨年からの念願であった後立山の縦走を達成することができ、天候には恵まれなかったが無事に終えることができホッとしている。
私は先週水、木と唐松岳、五竜岳を登って遠見尾根を下りました。私も最初は扇沢まで行くつもりでしたが雨だしテント重いしで簡単に気持ちが萎えてしまいました。
この行程を雨の中テント担いで歩かれるのはすごいですね!
Murphyさん、コメント有り難うございます。
やはり天気に恵まれなかったようで残念でしたね。ぐずついた天気に翻弄されっぱなしですね。雨の中、辛いばかりで、感動する絶景も見れず、ただ苦行の山行となりました(^-^;
天気が良い時だと最高に楽しいコースだと思いますので、ぜひ機会をねらって行ってみて下さい!
kumaoさん、こんにちは!
天候不良の中、テン泊装備で・・・凄い、やりましたね〜!
後立山も去年の夏より残雪が多いですね 。
私は軽装でしたからアルプス平まで下れましたが、テン泊装備で雨具を着ていたら、あのコースはホントにシンドイですよね。(遠見尾根の長さには嫌気がさしました )
不帰ノ嶮でも思いましたが、雨で濡れた岩稜コースは晴天時とは比べ物にならない厳しさになりますね。無事に念願達成されて、おめでとうございました。
f15eagleさん、コメント有り難うございます!
いくら軽装でも、冷池からアルプス平まで私には想像すらできません。(^-^;
遠見尾根を歩きながら、f15eagleさん、すげーなーって思いました(^-^)
雨の中の岩稜歩きは怖いですね。濡れた鎖が素手では滑って、全く役に立たないのには焦りました。渓流釣りで使っていたグローブを持っていって正解でした。グローブがなければアウトでした。岩も滑るし神経も疲れますね。最後の遠見尾根は、心が折れかけました。長いですね〜 記憶から消えるまで当分は歩きたくないコースです(^-^;
f15eagleさんの去年のレコで予習しておいて良かったです。有り難うございました〜
はじめまして
私たちは予定では30日の朝に出発する予定でしたが、天候が怪しかったので急遽順延して30日の夜行で出発しました。
コースは八方尾根から五龍山荘、八峰キレット小屋、種池山荘と二食付きです。
雲上の快晴を歩けました。
雨の中幕営して3時前に出発したkumao3193様とは大違いです。
まじめな山歩きはやはりいいですね。
borav64mさん、はじめまして。
コメント有り難うございます!
borav64mさんのレコも拝見しましたが、キレット小屋以降は晴れ渡り良かったですね。
私もギリギリまで予定を延ばすか迷ったのですが、山の天気予報が7/29が少し良くなる予報が出ましたので信じて決行しましたが、翌日には悪い予報に変わってしまい、ただただガスと小雨の中の山行となってしまいました。😥
なかなか好天気に合わせるのは難しいものですね。充実した山行だったごようす、お疲れさまでした😊
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