便ヶ島から聖岳・上河内岳・茶臼岳・光岳を周遊
- GPS
- 20:35
- 距離
- 32.1km
- 登り
- 3,575m
- 下り
- 3,582m
コースタイム
7/16(土):
便ヶ島5:35-6:05西沢渡-9:10薊畑9:35-10:14小聖岳10:23-11:24前聖岳11:47-13:28聖平小屋(テント泊)
7/17(日):
聖平小屋6:07-7:19南岳7:27-8:02上河内岳8:12-9:39茶臼岳9:49-11:42易老岳12:01-14:10光小屋(テント泊) ※テント設営・休憩後に光岳&光石ピストン
7/18(月)
光小屋4:40-4:54イザルヶ岳4:57-イザルヶ岳分岐(朝食)5:30-6:30易老岳6:33-8:49易老渡登山口8:55-9:19便ヶ島
天候 | 16日:快晴(午後からガスが湧きましたが、概ね良い天気) 17日:快晴(最高の青空の中、気持ちよい稜線縦走) 18日:曇(台風接近の影響か、上は湿った強風でした) |
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過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※国道152号から便ヶ島へ入る道は狭くて落石がゴロゴロしていて距離も長いです。真っ暗な中、車で入った時は周りが見えないぶん、とんでもない道に感じましたが、帰りは明るい中、走ってみると、よくある道の少々荒れた登山口へのアプローチ道路といった感じでした(でも距離が長いのでドライブ時間に余裕をもって) ※手前に光岳に登る易老渡の駐車スペースがあります。間違えないように(夜は) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●登山ポスト 便ヶ島登山口脇に設置されています(易老渡登山口の橋にも登山ポストがありました)。 ●今回の周回コースで感じた危険箇所 ・前聖岳山頂手前のザレ場 ・易老渡への下りのザレ場(最後の九十九折のところは疲れているので足を滑らせやすい) ※クサリやハシゴなどの危険箇所はありません ザレた斜面で足を滑らせる危険性だけです ●下山後の飲食 ・便ヶ島からはかなり離れますが、矢筈トンネル近くにある そば処「むらの茶屋」のそばは美味しかったです(建物と中の雰囲気もナカナカ良い) ●温泉 ・今回は中央高速渋滞を少しでも避けようと速攻下山&速攻帰りとしたので、温泉はパスしました(それなのに中央高速は渋滞) |
写真
感想
思い起せば、昨年の3連休。
単独でこのルートを縦走しようと便ヶ島までの長い道のりを眠い目を擦りながら目指すも、道路の土砂崩れでまさかのアプローチ敗退。
次善策の塩見岳・蝙蝠岳は晴天に恵まれ、それはそれで大満足の山行だったんですが、やはり聖・光のテント縦走周回プランのリベンジは絶対に実行しないと、ということで前年の無念を晴らすべくの今回山行。
このプランの一番の肝は初日の過酷さ。便ヶ島(970m)から前聖岳(3013m)までの標高差2000mを超える登り。自宅(船橋)から夜通しのロングドライブで疲れ&寝不足の身体にこの登りはキツいだろうと、今年はt_konoさんと2人で交互運転&睡眠少しでもアプローチでの消耗を少なくするプラン。
一番心配だった西沢渡から薊畑までの長い急登コースは、幸い樹林帯で日差しが遮られ、時折流れる風は意外と涼しく、登路には標高で200m毎に標識があって、薊畑(2400m)までの何%を超えたという細かな達成感・標高差目標時間(400mを1時間以内)を正確に把握できることが安心に繋がるのか、夏の急登にも関わらず、ペース良く登れました。
本当は奥聖まで足を伸ばす時間もあったんですが、ガスがどんどん湧いていたこと、午後の天候急転(雷雨)前にはテント設営しておきたいということで、今回はパス(そのうち赤石から縦走して奥聖へ行くために残しておこう)。
幸いなことに雷雨等の天候急転はなく(3日間とも)、正月に買いながら今回初設営のエスパースソロでの2泊は快適でした。昨シーズンまで使っていたプロモンテは、2人用だったので、軽くてパッキングは楽だし、虫が大好きな黄色ではなく、落ち着くグリーンだし。(フライシートの乾きが遅いところだけNG)
ちょうどこの3連休から小屋明けしたということもあって、聖平小屋も光小屋も混雑していたし、同じ周回コースを辿る人も多く、各山頂や休憩ポイント、小屋で何度も顔を合わせ互いに励ましあいながらコースを進むといった感じ。
(殆ど逆周りの人はいなかったようです)
今回のコース中で私が一番キツイかったところは、茶臼岳から易老岳の稜線沿いの緩いアップダウンが続くコース。体力的にというより見通しの利かない樹林帯であとどれくらいで易老岳に着くのか、ジリジリしながら歩くことに精神的に参ってしまいました。
(ひたすら急登でも目標点が見えているようなコースの方が私には合っているみたいです)
聖・光の周回は、前半は森林限界より上の眺望を楽しむ岩稜コース、後半は樹林帯・木道を歩く緩いトレイルコース、全く趣の異なる様相を両方楽しめる周回コースでした。
それにしても便ヶ島は遠かった。
初日
アプローチに苦労する南アルプス。特にここ便ヶ島までは東京から約5時間。とても一人では困難です。少し仮眠をとり出発。しばらくは緩やかな林道を楽しめますが、なかなか高度は稼げません。ようやく西沢度に到着。これが荷物用カゴかと、珍しそうに眺める。おそらく増水時に使うものだろうと思い、ザックをかついだまま橋を渡りました。
これからが大変。登山口から聖まで高低差約2,000mとは口でいうのは簡単ですが、一気に駆け上がる感じで体力勝負。ただ、薊畑までは林道のため、日差しを遮ってくれます。薊畑で一服し荷物を軽くしてからは、足取りも軽快に。ただ山頂付近は広範囲にガレているため要注意。
聖岳(前聖)登頂に要したのは約6時間後。久しぶりの3,000m峰は晴天で視界も最高。大パノラマを満喫しました。
聖平小屋にはすでに多くの登山客。すぐにテントを張り、よく冷えた缶ビール(500円)で乾杯の後はお昼寝タイム。ここは水場も近くにあり、トイレの数も多く、便利でした。
2日目
6時に光岳に向け出発。距離は長いものの、それほど高低差もないため楽チンと思いこんだのが大きな間違い。上河内岳、茶臼岳、喜望峰も手ごたえ十分です。易老岳までは平坦なトラバースで、林道の冷たい風が心地よかったです。しかし、最後の三吉ガレは果てしなく続く気がしました。静高平の水場にようやく到着したときは、命が救われた思いでした。ここで自炊用の水を確保。小屋には水がありません。
光岳小屋に到着。やはりテント設営して缶ビール(600円)で乾杯!一休みした後は、光岳と光岩を堪能。光岳山頂は視界がなく、さみしく標識が立つのみでした。
3日目
4時に起床しすぐにテントを撤収。日の出、富士山のカサ雲を拝むとすぐ出発。イザルヶ岳に立ち寄り、いざ下山。易老岳から先は下りだけなのに、思うように体が動きません。易老渡まであと1時間の面平あたりでスタミナ切れ。kazさんに先に下山してもらいました。そして私は約20分遅れで易老渡に到着。すでにkazさんは便ヶ島に車を取りに行ってくれています。なんと感謝してよいことか。3日間動けるスタミナが今回も課題となりました。
19日午前10時ごろ、飯田市南信濃木沢の南アルプスの山小屋・聖光小屋につながる市道で、土砂崩れが発生しているのを登山客が発見。聖光小屋を通じて市に届け出た。この災害で市道が通行できなくなった。
毎日新聞ニュースより
kazさんお久しぶりです。
毎回記録楽しく読ませていただいております。
この周遊は私も温めていて秋にと思っていました。2日目の時間が長いのでちょっと心配していたのですが、kazさんの健脚ぶりを考えプラス数時間としても、何とか歩けそうかと思えました。
それにしても高速割引なくなりましたが、相変わらず中央道の混み具合には驚きますね。
コメントありがとうございます。
私もいつもYAMA555さんの記録を楽しく読ませていただいてます。(雪中山行とか岩稜登攀とか、私の未体験ゾーンな山行は特に)
※この3連休は 奈良田駐車の白峰三山縦走だったんですね
このプランの一番の肝はアプローチが遠いので、出だしの聖までの急登前に疲労・睡眠不足を如何に最小限にしておけるかというところじゃないかと思います。
2日目はたしかに長い距離を歩きますが、大きな登りは
・聖平から上河内岳の肩まで(でも眺望が良いので気持ちよい)
・三吉平から静高平のゴーロ地帯(疲れた身体に意外と効きます)
の2箇所だけで、あとは緩いアップダウンばかりです。
天候が安定していればYAMA555さんなら問題なしだと思いますよ。眺望と植生を楽しめますよ。
あとは気をつけたいのが水。
水場は聖平を出発すると静高平までありません。
聖平出発時に充分に水補給をしてくださいね。
(水はどちらもおいしゅうございました)
これからもどんどん山行レポート、情報交換、よろしくお願いしますね。
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