【遠征】常念岳・蝶ヶ岳(モルゲンロートの槍!穂高!〜三股周回)
- GPS
- 20:08
- 距離
- 26.7km
- 登り
- 3,516m
- 下り
- 3,504m
コースタイム
- 山行
- 7:32
- 休憩
- 1:09
- 合計
- 8:41
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年10月の天気図 |
アクセス | 三股駐車場からの周回。三股駐車場へは、安曇野ICから約40分。1日目(10/8)の深夜0:15頃に三股駐車場入り(前夜車中泊)。駐車場約70台は、1台の余裕もなく、みっちり埋まっていた。やむなく、下の臨時駐車場へ。こちらも数十台駐車可能。まだ10台くらいで余裕をもって駐められた。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは、三股の登山口の小屋にあり。危険箇所としては、前常念の山頂近くの岩場くらいか。今回の三股左回り周回は、基本的に、体力勝負。なお、穂高の感動を味わいたい場合は、右回りではなく、左回りをお薦めする。 |
その他周辺情報 | 下山後は、三股の下にある温泉「ほりで〜ゆ」で疲れを癒やした。530円。露天2つ、サウナあり。お湯の熱さが違っていて、好印象。お薦めできる。 夕食は、同じ施設にある「四季」へ。日替わり定食は、温泉とのセットで1,000円だった!写真を上げておきます。店員さんの感じも良く、こちらもお薦め。 温泉・レストランとも、また行きたい。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ライター
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
タオル
ナイフ
カメラ
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感想
北アルプスに初挑戦。
7月に仙丈ヶ岳、8月に聖岳などと、南アルプスに登ってきた。中央アルプスは、木曽駒・乗鞍など行った山もある。
年初の低山ハイクで話した方から、常念岳はトライしやすく、良い山だと聞いていたので、まずは常念岳を目指すことにした。蝶ヶ岳へ下るルートが、槍ヶ岳・穂高連峰を見ながら歩けるルートとしてお薦めということで、三股からのこのルートを選択した。
〔1日目〕
【出発まで】
前日に高速に乗り、1日目 10/8(日)の0:15に三股駐車場に到着。臨時駐車場に駐め、0:40頃 就寝。9/16の妙高山の時と異なり、あまり寒くない。妙高時の反省を生かし、寝袋を持って来たが、フリースを着るくらいで十分そうだったので、寝袋には入らなかった。
途中、4時頃起きて、少し寒く感じたので、掛け布団のように掛けて寝た。
5:00 起床。辺りには、いっぱい車が駐まっていた。
【駐車場〜三股登山口】
5:35 出発。荷物を背負った時、あまり重いと感じなかった。聖や妙高の時は、こんなに重いので登るのかと出発時で既に心が折れそうになったが。
15分くらいで三股(本)駐車場に到着。トイレに行き、6:00出発。皆、出発の準備に忙しそうだ。
6:16 三股登山口で登山届を提出。
【三股登山口〜樹林帯平坦地終了地点】
6:19 小さな沢を渡り、常念岳へ出発。蝶ヶ岳方面へ行く人もけっこう多い。常念岳を先にしたのは、常念から蝶の道から見る槍ヶ岳・穂高が良いと読んだからだが、聖岳といい、なんかいつも厳しいルートの方を選んでいるような気がする。
はじめは、深い森の中を行く。好きな感じだ。
うっそうとした暗い感じではない。登山道もよく踏まれている。ただし、出だしから、けっこう急。今回は体調は良さそうだが、それでも息が切れ、時折立ち止まって呼吸を整えなくてはならない。
30分くらい登ったら、体のエンジンがかかってきたのか、少し楽になってきた。
昨日までの雨で木々は濡れている。登山道も、たまにぬかるんでいる所がある。
山と高原地図でも、「3.30」「急坂が続く」としか書いてなく、しかも、「3.30」の終点のポイント名がないので、9:50頃を目途に歩き続けるしかない。
: 坂が終わり、平坦な道になる。周りは、空は近くなったが、まだ樹林帯の中で木々に囲まれている。
地図を見る限り、
【樹林帯平坦地終了地点〜前常念岳山頂】
: 少し行くと、樹林帯を抜ける。目の前に巨大な山がそびえている。あれが、前常念か。青空をバックに、白い岩ばかりの山のコントラストが美しい。
はしごがあり、これを上ると、300°くらい眺望が開ける!富士山も、南アルプス(北部)も見える。日程を、3連休の2・3日目として正解だった。気持ちの良い晴天。雨で空気中の汚れが落ちたようだ。しばし、眺望を満喫する。
ここからは、岩場歩きとなる。どういう風に足を置いていったら良いかとっさに判断がつかないことも多く、ペースは上がらない。森の中の道では、一瞬迷うことはあっても、流れを止めることなく次の足を置いていけるが、それとは異なる。岩場が苦手だと実感した。試行錯誤するうち、上半身を、必要はなくとも積極的に使っていくと、ペースを少し早くできることが分かった。
上がっていくと、左手奥に、濃い灰色の巨大な山塊が徐々に姿を現す。緑がなく、山肌の砂が見えているせいで、灰色に見えるようだ。異様な雰囲気。AR山1000で見ると、あれが穂高連峰のようだ。
10:43 石室に到着。歴史があるものらしい。天然の窪みを利用して造られたものなのだろうか。
10:48 三角点を、11:03 前常念岳山頂(2,661.9m)を通過。三角点は標石の彫った文字はほぼ消えていて、木の「国土地理院」との文字がかろうじて読めるくらい。山頂は何も標示がなく、ただケルンが積まれているだけ。
三角点から山頂辺りは、高度的にはほぼ平坦な道。白い石も、置き方が優しいのか、比較的スムーズに歩ける。ただし、たまに浮き石があるので、注意が必要。
山頂を過ぎたくらいから、常念岳に向かって徐々に登りになる。目の前には、前常念とはまた違った、緑の山がそびえている。
さっきまで平坦だったからか、体のしんどさはない。あと少しだという気持ちも後押ししてくれている。
12:15 常念の肩に到着。ザックをデポして、空身で上がる。もうここから、槍ヶ岳の尖鋭な様が見えている。あれが槍ヶ岳かぁ!
地図では、肩から常念岳山頂まで5分となっていたが、到底そんなペースでは着けない。空身で登っているのでグングン登れるが、けっこう坂が急で、足元は岩場なので、息が切れる。
山頂直下の石を渡っていって、12:25 常念岳に登頂。2,857m。
槍ヶ岳・穂高連峰がすごく近くに見える!絶景だ!
槍の方に少し下りた所で、しばし景色を満喫する。お昼時でもあり、皆食事をしたり休憩したりしている。
13:00下山開始。お腹空いた。スマホとカメラとビデオカメラしか持ってこなかったが、何か食べる物を持ってくれば良かった。
13:17 肩に戻って、デポしていたザックをピックアップ。
常念小屋へ向かう。
ここからはひたすら下る。急坂で、石ばかりの九十九折りの道。でも、山頂でけっこう休憩したからか、調子良く下りて行ける。石の道だが、何となく登山道がどこかは分かるので、それ程立ち止まらずに行けた。
14:01 常念小屋に到着。今日の行程は、ここで終了。
小屋で受付を済ませる。3階の屋根裏のような部屋で、荷物を置く時に、天井に頭を打ち付けた…。
夕飯が17:50からなので、しばらく外のテーブル・ベンチで休憩。西から太陽が照り付ける。これくらの標高でも、まだこの時季は日射しが強い。あと、まぶしい…。
夕飯前、17時くらいに夕焼けが見えるかと、外に出た。あまりに寒くて、フリースとソフトシェルを取りに部屋に戻った。
着込んで西の空を見ると、雲が立ち込めていたが、太陽の光が当たると、小さな雲が虹のように輝いていて、幻想的だった。
17:50 夕食。何分か前から、皆、食堂前に並んでいた。
雑誌を読んで、20時頃就寝。
寝る前に外に星が出ているか見に行った。空の半分くらいは雲に覆われていたが、残り半分くらいには星空が広がっていた。
【2日目】
3:40 起床。モゾモゾ準備をしていたら、4:00に電気が点いて、消されなかった。確かに、2割くらいの人は起きて準備を始めていたが、誰が点けたか知らないが、流石に4時に点灯はあり得ないと思う。
4:27 出発。
思ったより、多くの人がもう歩き始めている。テントにも明かりがともっているし、常念岳にもヘッデンの光がチラチラと揺れている。
暗い中での岩場歩きは、道がよく分からず、思うように進まない。こっちかなと思って進んで行っても、正しい道ではなく、少し戻ったりして、調子が出ない。
空気は冷たいが、体は火照っている。鼻水がよく出て、いちいち鼻をかまなくちゃいけないのが面倒くさい。
多少ペースが速くても、人に付いていった方が楽だった。けど、一度、前の人が道を間違えて、当然のように同じ道を行ったので、トラバースする羽目になった。
左手側の空は、少しずつ明るくなってきている。山の陰になっていてよく見えないが、日の出が近付いているのだろう。少し焦る。
: 東側が望める所に出る。朝焼けが綺麗だ。この時間の美しさは、何物にも代えがたい。
最後、山頂の岩場を飛ぶように渡り、5: 常念岳山頂に到着。
もう既に十数名の先行者がいる。皆、写真を撮ったり、食事をしたりしている。
少しすると、槍ヶ岳のモルゲンロートが始まった。一瞬だったが、赤く染まった峻厳な峰は、また別の山のようだった。
5:50 日の出。目が焼けるのも構わず、見つめてしまう。
360°の眺望にもかかわらず、見えているのが何という山なのか分からず、山頂の同定板で同定作業。絵が正確で、非常に分かりやすかった。
6:30 十分に満喫したので、下山を開始する。
南側へ尾根伝いに蝶ヶ岳まで行くルート。まずは、どんどん下る。
途中、右を見ると、槍ヶ岳に月がかかっている。しばらく眺める。
他にも、少し食事したり、槍・穂高を眺めたり、絶景を満喫しながら下る。
途中、小ピークがいくつかあり、ついそれらの全てに登ってしまう。そうすると、またそのピークから眺める槍・穂高が素晴らしく、眺め入ってしまう。
こうして満喫しながら下りていたら、気付いたらけっこう時間が経っていた。しかし、GPSで現在地を確認しても、地図が標高でしかポイントが示されていなかったため、自分では現在地把握ができずにいた。
途中、蝶ヶ岳の方から来た人に訊いてみたら、「たぶんこの『浮き石に注意』という所くらいじゃないですかね」という返事。想定していたより、だいぶ手前だったので、愕然とする。
急ぐといっても、少し苦手とする下りで、岩の多い箇所。なかなかペースは上がらない。
8:37 2,512m地点で、常念岳の山域が終わり、蝶ヶ岳の山域に入る。予定より1h15分遅れ。
今までとは打って変わって、樹林帯を登っていく。
時折、急な登りもある。
登りの方がタイム縮められるので、頑張って登る。周りに山も見えないし…。
9:19 2,592mピークに到着。コースタイム60分を42分。それでも、予定より55分遅れ。
少し食べて、再出発。眺望のない所に長居は無用。
ここからは、どんどん下る。岩場ではなく、普通の土の道なので下りやすい。
9:50 下りきって、2,462m地点のコル。これから、いよいよ蝶槍を登る。
樹林帯を行く。けっこうな急斜面で、体が火照ってくるので、2枚でも寒くはない。
10:05頃 樹林帯を抜けると、常念岳の下りの時のような岩稜帯となる。
見晴らしも復活。槍ヶ岳は少し遠くなった。対して、穂高は近くなっている。
10:25 蝶槍に登頂。予定より25分遅れ。だいぶ短縮した!
少し気持ちに余裕ができ、穂高の異様な山塊を眺める。
ヘリが飛んできて、また崖近くまで接近している。昨日と同じ人の捜索だろうか。
穂高には、少し雲がかかってきた。
山頂から360°のぐるりをビデオで撮っていたところ、先程2,592mピークで見かけた方が写るのを気にしてよけて下さった。謝って、それがきっかけで少し話す。東京から2泊3日で来て、燕から縦走してきたとのこと。上高地に抜けて帰ると。電車だと出発地点・下山地点が同じでなくても良いから、幅が広がりますね。
結局ここでも、長居して、10:55再出発。
ここからは、広いなだらかな尾根道を歩く。
11: ヒュッテ手前の山座同定板で同定作業。風が強く、寒い。ソフトシェルを着る。
11:52 蝶ヶ岳ヒュッテに到着。スタッフが、屋根の上に布団を干していた。
11:56 蝶ヶ岳に登頂。 m。
少し食事をしていたら、先ほど蝶槍で会った方が、写真を撮ってほしいと。ここから、しばらく歓談する。また、山での良い出会いに恵まれた。感謝。
12:30 下山開始。
下り初めて少しすると、暑くなる。尾根では西側からの風が強かったが、東側に下ると風が遮られ、歩み続けることによる発熱で汗がにじんでくる。
枯れ木・枯れ草が生えた道が終わると、樹林帯に入る。つづら折れに道をどんどん下っていく。この辺りは、まだ体力が残っていて、調子良かった。
きちんとした木の板で作られた階段を下ったりしながら、下っていく。山肌をトラバースする箇所では、山腹の木々がよく見えた。紅葉という感じではなかった。木々の中に、少し黄葉が混じっている程度。
: 蝶沢を通過。
蝶槍や、常念岳がだいぶ遠くなった。
明瞭な目印がないので、まめうち平に着いたら一区切りとして、休憩しようと思って歩いていた。
しかし、なかなか辿り着かない。途中、けっこう来たと思っても、まだ標高2,000m地点だったり、ただ開けた場所だったり。
へろへろになりながら、14:15 まめうち平に到着。着くなり、丸太ベンチに座りこみ、グッタリ…。
それでも、到着が遅くなり暗くなってしまうので、早く先へ進まなければならない。
ちょうど後行者が座るスペースを探していたので、14:20 譲って再出発。
しかし、なかなかペースは上がらない。疲れが全身に及んでいる感じ。できる限りで頑張る。
15:03 恐竜の木。先日TVで見たところ。本当に恐竜そのもの。
途中、久しぶりの清廉な沢の流れと細かい霧に癒やされる。
今回、最初にして最後の吊り橋を渡る頃には、もう終わりがけ。道もなだらかになっている。重い足を少しずつ進める。
15:31 ようやく三股登山口に戻ってきた。
山ガール2人組×2が、登山口からタクシーに同乗していた。
: 駐車場を通過。
臨時駐車場へ向かう途中、東京方面から来たという方と話した。帰りの中央道が渋滞になることが多いので、心配だという話だった。
: 臨時駐車場に到着。長かった…。
ほりでーゆ〜で疲れを癒やし、食事をして帰宅の途へ。
【まとめ】
常念岳は、槍ヶ岳・穂高連峰の前衛峰ではあるが、登りごたえのある山だった。
常念〜蝶ヶ岳は、絶景満喫。
次は、蝶から燕岳への縦走かな。
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