武尊山〜高手新道 上越雪山パノラマへの遥かなる道
ぐろさん
体力度について
- GPS
- 09:47
- 距離
- 16.9km
- 登り
- 1,373m
- 下り
- 1,390m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 9:10
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 9:47
| 天候 | 晴れのち曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
ゲート〜スキー場トップ、ノートレース。 スキー場トップ〜山頂、トレースはあるが踏み抜き地獄、ラッセル。 ゲート〜高手山、靴底程度、2〜4�僉� 高手山先のコル〜西峰、脛から股下、30〜70�僖張楝�ラッセル。 スキー場トップ〜剣ヶ峰、40〜80�僉▲張楝�ラッセル。特に剣ヶ峰北側斜面は、積雪がまだ少なく夏道となるが1m〜1.5m、往路はシリセード、復路ラッセル。 小ピークの稜線上、50�僉�1.5m、ツボ足、急斜面はラッセル。 山頂直下急登、積雪がまだ少なく夏道。50〜80�僉�ツボ足ラッセル。 |
| その他周辺情報 | 川場田園プラザ、飲むヨーグルト。沼田りんごをお土産に。 |
写真
スキー場トップのピークへは急登。スノーシューからアイゼンへ。前歯があるアイゼンでないと、ここはもう登れない。必要ならピッケルも。
1
剣ヶ峰山、武尊山。夏にも来たが、やはり雪景色が似合う。トレースを歩むが、昨夜の降雪と気温上昇で踏み抜き連発。全く使えない踏跡、結局はラッセルしていく。
8
剣ヶ峰山の北斜面は岩がまだ出ている。引っ掛け注意。岩場を降りると積雪が少ないので夏道へ。シリセードで分岐まで下りられる。冬道は藪がまだ多い。
3
幾つもの小ピークを越えていく。南斜面の急坂は雪が溶けて湿雪になり重く、ラッセルが更に一苦労。出発してから5時間経過し、そのうち3時間はラッセルしている。
3
見上げる武尊山山頂。急坂をラッセルして行く。どうやら武尊神社からの周回者が付けた下りトレース。かなりミスコースしており笹で踏み抜く。夏道正規コースで私がラッセルしておいた。
3
上州武尊山山頂、2158m、気温3℃。高手新道9kmを6時間かけての登頂。4年前西峰撤退のリベンジ完了。午後3時から雪雲が押し寄せるので早めに撤収する。
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怪しい天候と日没もあるのでスキー場を下らせてもらう。現地でも帰宅後HPで確認しても、立入禁止と明確に表記はなかった。だがゲレンデルール的に端を歩いて行った。
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感想
平野部の紅葉も終盤に差し掛かり、巷にはクリスマス、おせち、年賀状と師走感が漂う。今年も残すところ約1か月。例年より積雪が早く多いと聞く。青空と白い雪山に魅了される時期がやってくる。
先々週白砂山から見た美しい谷川主脈方面へ行こうかと予定していたが、谷川方面は午後早くから雲に覆われる予報なので、影響がより遅い武尊山へ。
川場スキー場は11月25.26日にプレオープンしたが、本オープンは12月2日から。
桜川コースのみなので、クリスタルEXは稼働しない。リフトが動かないので当然下からのスタートとなる。4年前の12月に高手新道からチャレンジしたが、西峰手前の急坂に150�僂寮兩磴�あり撤退した。今回はそのリベンジも兼ねる。自分のラッセルの技術を試せる良い機会。
自宅から約1時間で川場スキー場第4駐車場に到着。夜明け前の真っ暗な広い駐車場にポツンと一台だけ。スキー場がオープンする積雪量なので、ノートレースのラッセルは当然予想し、ピッケル以外のフル装備で出立。気温−2℃で暖かい。
ヘッデンを点灯しゲート脇を抜け舗装路を歩んでいく。キャンプ場に着くと夜明け。積雪は薄っすらで人のトレースは全くなく、ビーストトレースのみ。しかも豊富で、まさに獣道。キツネ、タヌキ、鳥類など動物の足跡だらけ。カモシカ、リスは実際に見ることが出来た。クマも4個体の足跡を見ることができた。しかもその一つはかなり大きく、私の靴29�僂茲蠡腓�かった。体重120kg近いツキノワグマの後ろ足と推測。
動物のトレースを観察しながら高手山先のコルになると、吹き溜まりとなり積雪が増す。膝あたりとなり軽くラッセルして行く。その先約1kmに及ぶ九十九折の急坂は少なくなるが脛程度。西峰手前の急坂ではシラビソから落ちた雪も積り、膝上から股下のラッセル。4年前1.5mの積雪で撤退を余儀なくされた地点を何とかクリアする。
標準CT2時間40分を3時間かけて西峰山頂到着。快晴の山頂からはスキー場トップが目前に。西側の谷川主脈から越後三山への素晴らしい景色に疲れも吹き飛ぶ。
西峰からスキー場トップへの下りは、マーカーもなく、藪が多く道迷いしやすい。シラビソのトンネルを抜けるとスキー場トップに。なんとトレースがあるではないか！ピークへの急登のためスノーシューからアイゼンへチェンジ。まだ積雪量が少ないが、前歯のあるアイゼンでないと、もうここは厳しいだろう。喜びながら痺れる急登を上がっていく。
ピークへ上がると南方には関東平野と県内の美しい山並み。富士山は雲に隠れていたが、快晴の冬季独特の澄んだ空気で視界は抜群に良い。北側は剣ヶ峰山、武尊山が美しい見える。濃紺の武尊ブルーと白い雪山。
二人程度のトレースはあるのだが、昨夜の積雪と気温上昇により、雪が締まっておらず踏み抜き地獄。私の体重と装備が重い影響もある。剣ヶ峰山手前の急坂から足で踏み固めながら、また膝でつぶしながらひたすらラッセルしていく。トレースのある喜びは一瞬にして消え去る。
まだナイフリッジになっていないヤセ尾根を行くと剣ヶ峰山山頂。美しい360度の景色を堪能する。尾瀬方面は武尊山に隠れて見えない。北斜面の岩場は積雪しているが岩が少し出ている。ひっかけ転落注意。
下りこんで北東方面への冬道はまだ積雪が少なく藪が多い。夏道を下るが1m〜1.5mの積雪で歩くと枝が頭や体に当たる。ここはシリセードで一気に下る。トレースを潰してしまうが、元々使えないので気にしない。復路のラッセルで地獄を見ることになるが・・・
神社方面との分岐を過ぎツボ足、ラッセルして行く。北斜面は積雪が多く股下まであるので膝で潰していく。武尊山までの解放感ある白い稜線が美しい。
山頂までの約2kmは小ピークが多数あり、同様に南に面する急坂も複数ある。気温が高く湿雪となり重くラッセルが一苦労。またアイゼンが団子になりやすく足下も重くなる。こまめに落としていく。まだ藪が多い所もあるので道迷い注意。
快晴の青空の下、白い稜線をひたすらラッセルし進んで行く。気温5℃と日差しで汗だくになり、ラッセルや転倒で雪まみれになっていても、美しい雪山の景色を眺めながら進むのは気分が良い。しかも登山者は周囲に一人もおらず貸切。
山頂直下の坂は積雪量が少ないので夏道。西へ巻く冬道は藪がまだ多い。ここのトレースが武尊神社側からの下りトレースで笹原を強引に下っておりミスコース。
途中で気が付き、正規の夏道ルートをラッセルして上がっていった。
前武尊との分岐を過ぎると山頂。前武尊方面はノートレースだ。昨年倒壊し修復した日本武尊像を遠目で参拝。昨年shilokoさんと掘り出して救出したのを思い出す。誰もいない山頂へ到着。高手新道9km約6時間かけての登頂。4年前のリベンジ完了。快晴の青空と全方位360度の雪山パノラマを堪能する。
この景色を見るがために苦労して下から登ってきた。登攀技術や安全上リフトを使って簡単に登れるのはとても良いと思う。自らの力でラッセルし登ってきたのと何ら変わらず、山頂で見える景色は同じだ。でも苦労して登ってきた目で見る景色はやはり違う。自己陶酔と思う自分自身を苦笑してしまうが・・・
午後3時過ぎから雪雲が到来予報なので、急いで下山する。この時期は日没や気温も考慮する。往路5時間半計画だったので急がねばならない。ただ自ら付けたトレースすら踏み抜き連発で再びラッセルして行く。小ピークの縦走なので登り返しが多数あり更に体力を消耗していく。唯一の救いは美しい景色を見ながらの下山。
剣ヶ峰山の北斜面は自らシリセードした影響でトレースを消している。膝で潰しながら階段状に足場をつけて地道に登って行く。西黒尾根氷河跡ラッセルでの経験が役に立つ。再び剣ヶ峰山山頂に立つと谷川岳はガスの中。南方にも黒い雪雲が到来していた。
怪しい天候と日没時間を考慮して、スキー場トップからクリスタルコース、脇の林道、市道を歩いて下山した。登山道とスキー場の境界に立入禁止等の表示もなく、帰宅後川場スキー場のHPを見たが、同様に規制の表記はなかった。一般的なゲレンデルールで端を歩いて下った。
駐車場に戻ると、来た時と何ら変わりなく一台だけ。日も暮れてすでに薄暗い。物音がするとカモシカが林の中を駆け抜けていった。夜行性の動物が行動を始める時間。10時間17kmにおよぶ雪山の旅が終わった。昼行性の私は着替えて帰路についた。
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growmonoさん、おはようございます。
標高1162mの川場スキー場から沖武尊の2158mまで単独ラッセルで６時間はさすがです。growmonoのラッセルのイメージはスキー場の雪上車みたいなイメージです。大変な急坂でもどんどん登っていき、アイゼン、スノーシューの使い分けが絶妙だったと思います。復路も剣ヶ峰山の辛い登り返しが待っていたり、ゲレンデ脇を上手く使って下降したり、雪上テクニックをフルに活用しての登山でしたね！
残雪期は川場スキー場ゲレンデトップからのトレースが結構ついているので、スキー場オープン前の今が一番登頂が大変だったかと思います。とにかくお疲れ様でした。
hareharawaiより
おはようございます、hareharawaiさん。
4年前の12月上旬に同コースを行きましたが、西峰手前の急坂で、胸まである積雪に撤退を余儀なくされました。白毛門の松の木沢でも同様に撤退しています。リベンジ果たせて良かったです。あと10日過ぎるともう行けないでしょうね。
往路は剣ヶ峰山まで比較的楽に行けましたが、剣ヶ峰山から先で苦労しました。
やはり小ピークが続く登り返しの多い稜線は、じわじわ体力を消耗させます。
しかも湿雪で重く団子もできて、抵抗が増します。唯一の救いは美しい景色を一人占めして歩いていられたことです。
オーバーパンツを履いていましたが、暑くて上のベンチレーションを開けてました。ラッセルの影響で、そこから雪が入るくらいの深さでしたね。登頂後に気が付きました。
日頃のトレーニングを欠かさない私でも、今回はさすがにふくらはぎに張りがでまして、アイシングしました。足に3ｋｇ近いおもりをつけながら17ｋｍ歩いたのですからね。筋力に陰りが出始めました。
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