鹿島槍ヶ岳(赤岩尾根)◆花々とライチョウと絶景と◆
- GPS
- 08:27
- 距離
- 18.5km
- 登り
- 2,165m
- 下り
- 2,154m
コースタイム
- 山行
- 7:30
- 休憩
- 0:58
- 合計
- 8:28
天候 | 晴れ(稜線ではガスのち晴れ) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
第1(橋を渡った先)と第2(橋の手前)合わせて20台くらい停められます。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
【大谷原〜西俣出合】 幅の広い林道です。工事車両も通行するので気を付けましょう。 【西俣出合〜高千穂平】 一般登山道ですが、道幅はやや狭いです。ハシゴが頻繁に現れ、また木の根や岩も登っていきます。この類の経験と体力があった方がよいと思われます。 【高千穂平〜冷乗越(赤岩尾根分岐)】 登山道の様子ががらっと変わって、ザレ、その後岩場になります。クサリのないトラバースもありますので慎重な足さばきが必要です。 【冷乗越〜鹿島槍ヶ岳(南峰)】 一般登山道です。最後のガレ場は混雑時は落石を起こさないようにしましょう。 【南峰〜北峰(吊尾根)】 一部で急峻な岩場を通過しますが、技術的に難しい所はありません。マークも明瞭です。狭い箇所では譲り合いが必要です。 |
その他周辺情報 | ■下山後温泉 薬師の湯 http://www.o-yakushinoyu.com/index.html ※赤岩尾根で登り・下りとも行き会った地元(大町市)のソロ男性さんに日帰り温泉を訊いたら「心笑館」を薦めていただき行ってみたのですが「8月いっぱいは日帰り温泉は営業休止」でした。 |
写真
感想
この夏は後立山連峰に足を踏み入れたいと思っていました。
白馬岳や唐松岳など数ある候補から選んだのは、鹿島槍ヶ岳。柏原新道から爺ヶ岳を経て登るルートが一般的なようですが、扇沢や柏原登山口前の駐車場事情がよくわからなかったのと、少しでも人が少なそうなルートをと、大谷原出発の赤岩尾根で登ることにしました。
スタートしてしばらくは広い林道歩き。やがて砂防ダムのトンネルを抜けたところが「西俣出合」で、ここから本格的な登山道になります。幅の狭い登山道はすぐに傾斜が急になります。古いハシゴや新しいハシゴを登ったり、木の根や岩も登って、ぐんぐん標高を上げていきます。そんな道中も、脇にはきれいな花々。アジサイやヤマハハコ、シモツケソウ、リンドウ・・・と飽きることがありません。
スタートから2時間弱で高千穂平に到着、ここは爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳への稜線が一望できるビューポイントなのですが、残念ながらその頭はガスに覆われていました。白樺平のあたりから見たことのないかわいい花が。(下山後に調べると)「ミヤマママコナ」という花のようです。登山道の脇を鮮やかなピンクで彩ってくれています。
やがて林を抜けると山の表情が一変します。ザレ場が現れ、その後は赤っぽい岩場になりました(八ヶ岳の権現岳を思い出しました)。
冷乗越で稜線に乗ります。この時点では正面のパノラマはやはり厚い雲の下でした。前夜は種池山荘に泊まられたという東京のご夫婦としばしお話して、稜線を北に向かいます。赤岩尾根と比べると歩く人は多く、冷池山荘の周りはたくさんの人で賑わっていました。
冷池山荘を越えてしばらく進むと、すばらしいお花畑が現れました。ハクサンフウロ、イブキトラノオ、チングルマ(既に果穂)、ハクサンボウフウ、エゾシオガマ・・・シャッターを押す指が止まりません。さらに道がハイマツ帯に変わってもイワツメクサ、タカネツメクサ、トウヤクリンドウ・・・。
道がガレガレに表情を変え、九十九折を登っていくと、その先が鹿島槍ヶ岳の南峰(2,889m)でした。相変わらずガスの中で、眺望はありません。8年ぶりに鹿島槍に登られたというソロ男性(氏には帰りの冷池山荘でも声をかけていただいた)と、石川県から来られたソロ女性さんとしばし山談義、特に扇沢や柏原登山口の駐車場・トイレ事情など詳しく教えていただきました。
吊尾根を通過して北峰へ。この間はまた花々が素晴らしいです!グングン下ってグングン登ると、「双耳峰の間を渡っている」のを実感します。北峰に着くと、布引岳あたりでブチ抜かれたトレランランナーさん(この後五竜岳まで行かれるとのこと!!)が「すぐ下にライチョウがいますよ」と教えてくれました。雪渓手前の草むらでオスとメスのつがいが仲良く鳴き合っています。その後南峰へ戻ろうとしたら、親子のライチョウにもバッタリ。草むらで遊ぶヒナたちをお母さんが見守っていました。
南峰まで戻っておにぎりを食べていると、ガスが取れてきました。西側に現れたのは立山〜劔岳の大パノラマ!雪渓を残した大きな山並が美しく輝いています。これまで北アルプスでも常念山脈から槍・穂高連峰を眺めることが多かったですが、今日はまったく見たことのない景色に圧倒されました。足を進めるに連れて雲は取れていき、冷乗越でもう一度その風景を目に焼き付けて、赤岩尾根を下りました。
初めての後立山は素晴らしい花々、ライチョウのお出迎え、そして圧倒される絶景と、大満足な一日でした。
コメント
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こんばんは
後立山は初めてだったんですね!?
槍穂の荒々しい岩稜もいいけど、ゴタテの快適な縦走路は大好きなエリアです。
白馬から先の雪倉や朝日なんかは、ほんとにヤバい絶景快適エリアですよ。
やっぱり薬師の湯行かれましたね♪
xyzJINさん、こんにちは。
八方も五竜も鹿島槍もスキーではよく行っていたのですが、山登りを始めてからはこのエリアは初めてでした。安曇野ICから大町市内への道路が良くなっていて驚きました。今後は足を向ける機会が増えそうです(^^)
>白馬から先の雪倉や朝日なんかは、ほんとにヤバい絶景快適エリアですよ。
わぁ、もう何だか字面だけでも惹き込まれます!蓮華温泉から周回ができるのですね。ちょっと、マジで計画立てます(^^)
>やっぱり薬師の湯行かれましたね♪
30℃を越える下界へ向かって下山しながら、「大町温泉郷が待ってる・・・」と自分に言い聞かせていました(笑)
こんにちは、yoisaさん。
今年は行きたいと思っていた鹿島槍ヶ岳。
以前爺ヶ岳に登り、その際に眠気で調子が出ないまでも冷池山荘まで歩を進めたのですが、鹿島槍ヶ岳や手前の布引山の姿に指をくわえただけの少し残念な気持ちを残しています。
コロナやら何やらで今年は北アルプス方面には行けてないのですが素敵なレコ拝見してますます行きたい気持ちが強くなりました。
ところで、歩くペースむちゃくちゃ早いですね。
この部分は参考にならないなあ!
Q_Bさん、こんにちは。メッセージありがとうございます。
後立山連峰は初めてだったのですが、本当に魅力一杯の素晴しい山でした
>ところで、歩くペースむちゃくちゃ早いですね。
>この部分は参考にならないなあ!
実はQ_Bさんのレコとギアを参考にシューズを最近替えました。
以前から履いていたいわゆるトレッキングシューズとその後に購入した、冬山もこなせる登山靴の2足で回していたのですが、自分の歩行スタイルからはちょっと違う気がし始めていました。「スピードハイク志向」とおっしゃられるQ_Bさんのギアを参考に、Trans Alpsも含めて何足か試し履きして、「これだ!」と思ったのがローカットのアプローチシューズでした。足元が軽快になった分、歩き方は確実に変わりました(平地や下りでは小走りになっています)。
明日は先輩が以前に歩かれたロングコースにチャレンジしてきます
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