紅葉第2ラウンド 天狗原・金・焼往復〜茂倉尾根〜雨飾山
- GPS
- --:--
- 距離
- 29.3km
- 登り
- 2,706m
- 下り
- 2,715m
コースタイム
- 山行
- 6:26
- 休憩
- 1:21
- 合計
- 7:47
天候 | /21 曇りのち晴れ /22 ド快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
※雨飾荘からおよそ4キロ 平日なのに雨飾山登山口は激混み、路上駐車もすごかった。 自転車持っていけばよかった… |
コース状況/ 危険箇所等 |
・自分の持っている地図は96年バージョンで、ほとんどが破線。実際は刈払いがしっかりしており、笹尾根の気分良いトレイル。おおむね日本海を見下ろしながら歩くことができる。 ・茂倉尾根は最低鞍部の雨飾山寄りが痩せてるところ多いくらい。 ・幕営は天狗原登り水場(あまり平らではないが3.4張?)富士見峠(3.4張)、茂倉尾根水場(2.3張)、神の田圃は湿原保護の観点から張らない方がよいでしょう。狙ってましたけど… |
その他周辺情報 | 小谷温泉は混雑しそう、道の駅おたりは結構多く立ち寄っている等々から、少し離れているがハクノリ方面の若栗温泉 ¥600 内湯のみ、オールかけ流しではないものの(トイで飲用可の源泉落ちている)広くて快適。 |
写真
感想
北方稜線企画は完走できず欲求不満があったので、取り戻すべくといった感じでかなり気持ちがイケイケになっていた。これに乗じ、今年の紅葉は遅れていることからまだまだ雪国のブナ紅葉が見られそうとあって、どこに行こうかと前山行最中から考えていた。踏み入れていない残されたルートで、スキールートも確認できる場所…まだ歩いたことのないルートといって思いつくのは頸城・茂倉尾根だった。金山・天狗原も無雪期は行ったことがなく、どんな感じになっているのかも気になっていた。手持ちのエアリアは相変わらず古いもので’96バージョン、破線ルートで焼山〜富士見峠間はタイム表示もない。ネットで調べると焼山の登山規制も解除され、皆さん歩かれているようだ。
10/21 前日0時には道の駅小谷に到着、寝心地最悪のシエンタは厚手のマットがダブルでも最悪なのは変わらず。寝坊しないと思って起きたのが7時、隣の爺さん方がうるさくて起きた。今日これで茂倉尾根の水場まではたどり着かない。元々金山からの一周だったが、うまく行動するには富士見峠に泊まることが一番ベストな感じ。焼山に行くつもりはなかったが(念のため登山計画書は出しておいた。)結果オーライかも。
以前3月頃に来た時、とんでもない尾根を登って天狗原に着いたことがあった。帰って文献を見ると、もう少し上部まで林道をたどってから稜線に出るのがいいと書いてあったものの、まさかあんなに奥まで林道を進むとは思わず、不安に思って雨飾荘に確認に戻ってしまった。2キロちょうどと言われたが4キロあった…下山後が思いやられる。教えていただいたように防災ヘルメットのケースが置かれた登山口から出発。思った通りのブナ林のジグザグ登り。紅葉ピークは1400m辺り。こんなのが見たかった…思い通りのかなり見事なブナ林だ。急に広いスペースに飛び出ると水場、チョロチョロ程度の流れだが取れないということではない。看板などが出ていたわけではないが多分わかるだろう。上に向かって正面に一本立派なブナ巨木が見える。
尾根を進むと徐々に痩せてくる。すると左手からルンゼの様な沢筋が登山帽に近づいてくる。ここは春先に板を外して登っただろう場所だ。これが登山道に合わさってくると、そのまま沢状の窪地が登山道に変わる。雨後が嫌な感じ。そしてこの窪状には湿地状のところも多く夏は虫が多そうだ。乾燥している時期に来たのは正解か。
週間天気予報では2日間晴れ予定だったが、この時間帯、なんだかガスっている。そのうち草の生えない砂岩の壁が右手に出てきて、向かってその左縁のロープが着いた道を登る。すると下山する人が下りてきたので情報収集させてもらう。この上部に小広いスペースがあり休憩する。
その後しばらく緩い登りをこなすと、ラストの急登になり、目印の地滑り地形の露頭状岸壁が正面にそびえる。この際を登って終了だっかななどとスキーの記憶を呼び覚ますが、小Pのようなものがいくつか続き、緩い笹原の登りを進むと、青のビニテで三角点までの踏み跡が示された場所を通過し、地獄谷側が開けた天狗原山Pとなる。ガスで展望もないのでさらに進むと、一度下って沢源頭をトラバースし、さらに上部に向かって続く沢型を進む。すり鉢状の源頭は夏なら水がとれそうだ。周りは草原&火山周辺で見られるような砂礫地が混在している。そしてその先は神の田圃と呼ばれる湿地帯となる。今は乾燥しており、よく見れば幕営もできそうだが、湿地保護から控えた方がいいかな?越えると正面に地獄谷側の景色が開け、スキールート観察にバッチリの場所に出た。焼山は雲の中、草付き斜面をトラバース気味に進むと、少しの登りで金山P。
今日の行動をここで切り上げれば明日はらくちん、でも時間的に中途半端。焼山方面を見れば、稜線上をきれいな切り開きがはるか裏金山まで続いているのを見たら、行くしかないという気持ちになってしまった。下りはじめは草原トラバース、その後一転ヌルヌル下りで、ストックなしでは太刀打ちできないほどだ。霜柱が解けたことで表面のみが緩んでしまっていた。100mダウン後、笹原を幅広に刈り払った平坦な道。地図上で破線なんて考えられないほど立派でクッションのきいた最高の道だ。なんて思って歩いていると焼山が全部姿を現した。これはラッキー。裏金山は北側をトラバース、南側の地獄谷は見たところどの支沢も水が流れていない。少々のアップダウンで富士見峠。無雪期は身の丈以上の笹に囲まれ、信州側のみ大展望の広く刈り払われた平坦地だ。まるで春先とは雰囲気が違うことにびっくりだ。とりあえずザックを置いてピストンに向かう。
北面台地側へ進み、沢源頭をトラバースすると泊岩分岐。ここから泊岩は10分くらい、冬は使えないだろう。写真で見てはいたがすごい作りだ。ここまではややぬかるんだ道、岩小屋は上部から水漏れしないのだろうか。その後、丈の低い灌木帯で、日興白根の五色沼側にそっくりな登り。火山だから当たり前か。何気に峠からはおよそ400アップ、これがスキーの時にも登るのをはばかられた点か?火山礫の道を終えるとロープのついている岩稜帯に変化、これは溶岩ドームということなんだろう。日陰には残雪もあった。下部から感じていたのとは異なり、大きく迂回するようにして2400mの焼P着。残念ながらまるでガスで展望なし。積雪期は雪壁登りになるのか、まるで想像がつかない。砂礫の色もピンクっぽく噴煙は少ししか見られなかった。
寒くなってきたので下山開始すると『グェッグェッ』雷鳥の鳴き声がしたので、周囲を見回すと冬羽変更中のやつらが続々と湧いて出てきた。これにはかなり驚いた。何を食べているんだか、冬を前に食いだめしとかないといけないんだね。アップで写真が撮りたかったのでしつこく追い回していると、突然一羽飛んで行った。驚いて携帯のシャッターを思いがけなく押してしまったら、たまたま画角に入っていてこれもびっくりだった。トータル10羽ほど、彼らのために噴火しなければいいなと切に願う。
帰りにもう一度泊岩の中をのぞきに行くと、扉の鍵が外れていた。さっき掛けるの忘れたか?と思い扉を開けると、青年が一人夕飯を作っていた。出パ時間も遅く、絶対自分一人だけだと思っていたので、これはかなりびっくりした。彼は火打まで行くそうだ。峠に戻るころ焼山が全て見え、眼下は雲海になっていた。あと30分頂上で我慢できなかったかぁ。幕営している間に今まで歩いてきた稜線を滝雲が流れ、あれよあれよという間にド快晴に変化してしまった。天場から見えている地獄谷側には乙見湖や北信の山々がよく見渡せた。これだけ晴れると翌朝は相当寒いか。
10/22 起床するとテント内に霜が張っていた。暗闇の中、今年の山行一番の快晴の下、出パする。シルエットで見える焼・影火打が美しい。霜柱が凍って靴のグリップがいい。この状況でどこまで進めるか。日本海を右手に見ながら歩く。いい眺めだ。クッションのきいた道を金山まで戻ると、北ア北部オールスターが登場!栂海新道の稜線もはっきり見える。もうすでに半分温泉モード、さらにもう一つの目的であるカイザー&峯村農園のリンゴにありつくために頑張らなくてはならない。
茂倉尾根の下りはじめは緩く下る。刈り払も幅広でしっかりしており、展望も開けた尾根は北アがずっと見えている。尖った雨飾も正面に見えているが、ここから見ると結構低く見えるもんだ。やはりマイナーなのか落ち葉クッションがかなり効いている。ひたすらに下り、灌木帯に入り標高1600mを切ってくると最低鞍部が近いと思わせるが、そうは問屋が卸してくれない。数か所が痩せて海谷側が切れている部分もある。海谷側斜面の紅葉もなかなかのもの、よそ見していると溶け始めた霜柱でスリップしてしまうかもしれないので注意しながら進む。
最低鞍部はかなり水場寄りで涸れ沢をまたいで、2か所くらいのアップダウンで最低鞍部約1500m。水場までは正面に笹平への登り斜面を見ながらピョコを迂回するように登る。向かいの斜面に沢型がみられ、あのどこかが水場なんだろうと予想しながら登る。なかなか登山道が横切らないなぁと思っていると、何か所かその沢型に向かって下りてゆく踏み跡?がある。きっと水場の道標なんて存在しないんだろうと思っていると、突然笹原が切り開かれた小沢のある広場に出る。ここが水場らしく、2張り程度は幕営できそうだ。ここでピンクテープがあるはっきりした刈り払いがあり、これを登って稜線に向かってしまった。ところがこれは間違いで、このルートは海谷山稜に向かうもので、笹平方向につながっていないのだが古い地図のため、しばらくたどってから戻るような感じになるのではと思い、しばらくたどってしまった。でも、このルートもなかなか面白そうなので、近い未来に歩いてみたい。
水場まで戻り地図にある通り、沢の右岸についた踏み跡を進むと、正規のコースに出た。あとは笹の中のド直な急登をひたすら登り、傾斜が落ちると人の声が聞こえてきた。メジャールートに合流したぞなんて喜んだのもつかの間、あまりの人の多さに今来たコースを戻ってしまおうと思ったくらいだった。このド平日になんなんだ?雨飾山Pまではアリの行列がごとく人がつながっている。最近はピークにこだわった登り方をしているわけではないのでピストンはやめよう…と思ったが天気もいいし、とりあえず行ってみることにした。ピークも写真待ちの状態、休むなので北峰で休む。
ここにびっくりするほど人のふんどしで大相撲をとっているおじいちゃんが登場。きっとこうはならない方がいいよという見本を見せてくれたんだろうとプラスに考え下山開始。茂倉のラスト登りもそうだけれど、荒菅沢コースも結構急、ここだけ独立しているということか。ぐんぐん下ってゆき荒菅沢出合に出ると再び紅葉ベルトに突入、ブナ平は今山行一番の紅葉スポットだった。この時期はやはり帯を横切るようなルートより、その帯をトラバースするようなルートの方がいいなぁ。大海川の木道に出ると新ルートへの登山道付け替えを行っていた。
駐車場はかなり混んでおり、上から見えていたが林道の路上駐車もすさまじい量だ。週末だったらどんなことになっているのか?自分が山を始めたころ登山者人口は少なかったので多くなればいいと思っていたのだが、ここまでの流行になってくるとこれ以上多くなってほしくないというのが正直なところだ。そんな車列を横目に金山登山口に向かって車を回収に向かう。自転車を持ってこようか迷った結果、それは失敗だったことがすぐに分かった。ただ、紅葉を眺めながら何も考えず林道をたどればいいだけだから…そう言い聞かせても遠かった…露天風呂駐車場の脇にザックをデポし、車へ急ぐ。やはり川を渡った後ドライブするなら最高の紅葉トンネルだけど、ヘアピン越えて直線になったところがつらかった。
ようやく車に到着、いざ温泉へ。今回は気になっていた若栗温泉へと向かった。そして訳ありリンゴを購入→カイザーで黒カレーと下山後にしたかったすべてのことを達成でき、満足感に満たされて終了した。
少し遅いかと思ったけれど、なかなかいい紅葉にありつけた。来週はどこへ行こうかな?
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