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Yamareco

記録ID: 3276289
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
甲信越

巻機山・牛ヶ岳・割引岳

2021年06月12日(土) [日帰り]
 - 拍手
kiyo131 その他7人
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:27
距離
15.5km
登り
1,610m
下り
1,598m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:14
休憩
2:14
合計
9:28
5:43
7
スタート地点
5:50
5:50
40
6:30
6:44
31
7:15
7:23
80
8:43
9:02
8
9:10
9:17
20
9:37
9:48
7
9:55
9:55
17
10:12
10:49
13
11:02
11:03
7
11:10
11:16
17
11:33
11:45
19
12:04
12:06
19
12:25
12:34
11
12:45
12:46
50
13:36
13:36
27
14:03
14:10
37
14:47
14:47
24
15:11
ゴール地点
天候 曇り、時折晴れ
過去天気図(気象庁) 2021年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
武蔵浦和でレンタカー2台を借りて、関越自動車道を走り、塩沢石打ICで降りて、清水集落経由で、巻機山荘まで、約3時間
コース状況/
危険箇所等
巻機山御機屋から割引岳の登山道(木道)は一部雪の下で完全に隠れているため、尾根沿いに雪渓の最上部を歩くのがよい(15分程度)。雪の上を歩きなれていない人には、この時期は割引岳に行かないことをおすすめする。他に特に危険箇所はない。
その他周辺情報 下山後は、塩沢の金城の里で入浴(大人350円)。沸かし湯だが、気持ちのいいお湯。
2泊させていただいた巻機山荘(大学のワンダーフォーゲル部が建設し所有している)
2021年06月12日 05:27撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
6/12 5:27
2泊させていただいた巻機山荘(大学のワンダーフォーゲル部が建設し所有している)
巻機山荘からみた井戸尾根の後ろに見えるニセ巻機山(前巻機山)と、天狗岩(左)とその後ろに見える割引岳
2021年06月12日 05:33撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 5:33
巻機山荘からみた井戸尾根の後ろに見えるニセ巻機山(前巻機山)と、天狗岩(左)とその後ろに見える割引岳
桜坂駐車場のすぐ先にある井戸尾根コースと沢コース(ヌクビ沢コース、割引沢から天狗尾根コース)の分岐点
2021年06月12日 05:51撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 5:51
桜坂駐車場のすぐ先にある井戸尾根コースと沢コース(ヌクビ沢コース、割引沢から天狗尾根コース)の分岐点
ヌクビ沢コースと割引沢から天狗尾根コースへの入山警告(今の時期は沢には雪が多く残っているため、そもそも通行不可だが)
2021年06月12日 05:51撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 5:51
ヌクビ沢コースと割引沢から天狗尾根コースへの入山警告(今の時期は沢には雪が多く残っているため、そもそも通行不可だが)
井戸尾根コースの登山道開始口
2021年06月12日 05:53撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 5:53
井戸尾根コースの登山道開始口
5合目からは雪渓が残る米子沢が見える
2021年06月12日 06:36撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 6:36
5合目からは雪渓が残る米子沢が見える
5合目の少し上から背後を振り返ると、三角形に尖った大源太山がよく見える
2021年06月12日 06:43撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 6:43
5合目の少し上から背後を振り返ると、三角形に尖った大源太山がよく見える
6合目からは天狗岩とその右手のヌクビ沢(雪が多く残っている)が見える
2021年06月12日 07:16撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 7:16
6合目からは天狗岩とその右手のヌクビ沢(雪が多く残っている)が見える
イワカガミ
2021年06月12日 07:44撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 7:44
イワカガミ
7合目から見たニセ巻機山。7合目からは樹林帯を抜けた見通しの良い道が続く(その分日が照ると暑い)
2021年06月12日 08:04撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:04
7合目から見たニセ巻機山。7合目からは樹林帯を抜けた見通しの良い道が続く(その分日が照ると暑い)
8合目への急坂を登る
2021年06月12日 08:13撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:13
8合目への急坂を登る
8合目を通過
2021年06月12日 08:26撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:26
8合目を通過
階段はまだ続く
2021年06月12日 08:26撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:26
階段はまだ続く
振り返ると、谷川連峰へと続く稜線が見える
2021年06月12日 08:34撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:34
振り返ると、谷川連峰へと続く稜線が見える
ニセ巻機山への上り
2021年06月12日 08:34撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:34
ニセ巻機山への上り
朝日岳へと続く稜線(幻の湿原らしき雪面も見える)
2021年06月12日 08:35撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 8:35
朝日岳へと続く稜線(幻の湿原らしき雪面も見える)
ニセ巻機山の肩まで登ると、ニセ巻機山の奥に割引岳が見えた
2021年06月12日 08:41撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:41
ニセ巻機山の肩まで登ると、ニセ巻機山の奥に割引岳が見えた
ニセ巻機山(9合目)に到着
2021年06月12日 08:43撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 8:43
ニセ巻機山(9合目)に到着
ニセ巻機山から巻機山方面を望む(米子沢源流部は雪が多く残っている)
2021年06月12日 08:43撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 8:43
ニセ巻機山から巻機山方面を望む(米子沢源流部は雪が多く残っている)
巻機山避難小屋手前から雪の上を歩く
2021年06月12日 09:12撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
6/12 9:12
巻機山避難小屋手前から雪の上を歩く
きれいな巻機山避難小屋(トイレは外と中の2つがあるが、中のほうがきれい)
2021年06月12日 09:09撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 9:09
きれいな巻機山避難小屋(トイレは外と中の2つがあるが、中のほうがきれい)
ボランティア達によって修復された竜王の池には水芭蕉が咲いていた
2021年06月12日 09:25撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 9:25
ボランティア達によって修復された竜王の池には水芭蕉が咲いていた
巻機山山頂の標識がある巻機山御機屋(おはたや)(割引岳方面と牛ヶ岳方面の分岐点であり、機織信仰登山の終着点の10合目でもある)
2021年06月12日 09:37撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 9:37
巻機山山頂の標識がある巻機山御機屋(おはたや)(割引岳方面と牛ヶ岳方面の分岐点であり、機織信仰登山の終着点の10合目でもある)
ミスミソウ(?)の花
2021年06月12日 09:49撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
6/12 9:49
ミスミソウ(?)の花
巻機山山頂を示すケルン(実際の山頂はこのすぐそばにあるが、立入禁止地域内のため入れない)
2021年06月12日 09:56撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 9:56
巻機山山頂を示すケルン(実際の山頂はこのすぐそばにあるが、立入禁止地域内のため入れない)
池塘がいくつかでてくる
2021年06月12日 09:57撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 9:57
池塘がいくつかでてくる
朝日平から朝日岳・白毛門方面への稜線への道(藪道らしいが)が分岐する
2021年06月12日 09:59撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 9:59
朝日平から朝日岳・白毛門方面への稜線への道(藪道らしいが)が分岐する
牛の形に似ている牛ヶ岳が見えてきた
2021年06月12日 10:03撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:03
牛の形に似ている牛ヶ岳が見えてきた
シャクナゲの花
2021年06月12日 10:06撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:06
シャクナゲの花
牛ヶ岳の三角点(巻機山には三角点はなく、三角点があるのは牛ヶ岳と割引岳のみ)
2021年06月12日 10:12撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:12
牛ヶ岳の三角点(巻機山には三角点はなく、三角点があるのは牛ヶ岳と割引岳のみ)
平らな牛ヶ岳山頂部
2021年06月12日 10:12撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:12
平らな牛ヶ岳山頂部
牛ヶ岳から北面を見ると、雲の合間に八海山が見える(下部に岩肌が見えているのが五十沢渓谷の上部)
2021年06月12日 10:24撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:24
牛ヶ岳から北面を見ると、雲の合間に八海山が見える(下部に岩肌が見えているのが五十沢渓谷の上部)
牛ヶ岳から振り返った巻機山から割引岳への稜線(北側斜面に雪がたっぷり残っていることがわかる)
2021年06月12日 10:28撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:28
牛ヶ岳から振り返った巻機山から割引岳への稜線(北側斜面に雪がたっぷり残っていることがわかる)
牛ヶ岳山頂におかれていた東京農業大学探検部の遭難碑
2021年06月12日 10:37撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:37
牛ヶ岳山頂におかれていた東京農業大学探検部の遭難碑
ミヤマキンバイ(?)の花
2021年06月12日 10:29撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
6/12 10:29
ミヤマキンバイ(?)の花
リンドウ(?)の花
2021年06月12日 10:46撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 10:46
リンドウ(?)の花
巻機山山頂ケルンから見た割引岳
2021年06月12日 11:02撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 11:02
巻機山山頂ケルンから見た割引岳
巻機山御機屋から割引岳に向けては木道が雪田の下のため、尾根沿いに雪田最上部を歩くことにした
2021年06月12日 11:21撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 11:21
巻機山御機屋から割引岳に向けては木道が雪田の下のため、尾根沿いに雪田最上部を歩くことにした
割引岳への道
2021年06月12日 11:26撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 11:26
割引岳への道
割引岳山頂(ここから天狗尾根へと降りるコースは現在立入禁止中)
2021年06月12日 11:33撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 11:33
割引岳山頂(ここから天狗尾根へと降りるコースは現在立入禁止中)
割引岳から再び雪田最上部を歩いて巻機山御機屋へ戻る
2021年06月12日 11:20撮影 by  COOLPIX W300, NIKON CORPORATION
6/12 11:20
割引岳から再び雪田最上部を歩いて巻機山御機屋へ戻る
シラネアオイ(?)の花
2021年06月12日 12:15撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 12:15
シラネアオイ(?)の花
巻機山御機屋から巻機山避難小屋に降りてきた道を振り返った
2021年06月12日 12:19撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 12:19
巻機山御機屋から巻機山避難小屋に降りてきた道を振り返った
再び、ニセ巻機山
2021年06月12日 12:42撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 12:42
再び、ニセ巻機山
桜坂登山口にあった巻機山案内図
2021年06月12日 14:47撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 14:47
桜坂登山口にあった巻機山案内図
桜坂登山口には登山者への注意事項がいっぱい
2021年06月12日 14:47撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 14:47
桜坂登山口には登山者への注意事項がいっぱい
桜坂駐車場からは、米子沢の下部の堰堤が見える
2021年06月12日 14:48撮影 by  DSC-HX90V, SONY
6/12 14:48
桜坂駐車場からは、米子沢の下部の堰堤が見える
桜坂林道を深沢のところまで来ると巻機山荘が見えた
2021年06月12日 14:52撮影 by  DSC-HX90V, SONY
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6/12 14:52
桜坂林道を深沢のところまで来ると巻機山荘が見えた
下山後は塩沢の金城の里で入浴(大人350円)
2021年06月12日 16:59撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
6/12 16:59
下山後は塩沢の金城の里で入浴(大人350円)
入浴後は新潟名物のへぎ蕎麦(へぎという四角い大きな木の入れ物に入っているそば)を食べに中野屋 塩沢店へ
2021年06月12日 18:04撮影 by  DSC-RX100M5A, SONY
6/12 18:04
入浴後は新潟名物のへぎ蕎麦(へぎという四角い大きな木の入れ物に入っているそば)を食べに中野屋 塩沢店へ
中野屋 塩沢店の舞茸天ぷらそば。蕎麦も天ぷらも量が多い
2021年06月12日 17:34撮影 by  iPhone 11 Pro, Apple
6/12 17:34
中野屋 塩沢店の舞茸天ぷらそば。蕎麦も天ぷらも量が多い
巻機山登山口の桜坂第3駐車場のトイレがきれいになったことは、塩沢のセブンイレブンでも宣伝されていた
2021年06月13日 10:36撮影 by  CLT-L29, HUAWEI
6/13 10:36
巻機山登山口の桜坂第3駐車場のトイレがきれいになったことは、塩沢のセブンイレブンでも宣伝されていた

装備

個人装備
長袖シャツ Tシャツ ソフトシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え サンダル ザック 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 ハイドレーション ライター 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット ロールペーパー 保険証 携帯 時計 タオル ストック カメラ
共同装備
ツェルト

感想

 私が40数年前に所属していた大学のワンダーフォーゲル部では日本百名山のひとつである巻機山(まきはたやま)の麓に巻機山荘という山小屋をもっているので、日頃お世話になっている山仲間達を巻機山荘にお連れして、土日に巻機山と威守松山に登ることにした。巻機山は大学時代以来40数年ぶりに登ることになり、また威守松山は当時は登山道がなかったこともあり、今回始めて登ることになる。ちょうど関東の梅雨入り前の土日で雨が心配されたが、なんとか天気はもちそうと判断して、決行することにする。
 6月11日(金)21時半に武蔵浦和をレンタカー2台で出発、関越自動車道を使い、石打塩沢ICでおりて、清水集落経由で、約3時間かかって深夜0時半に巻機山荘に到着。真っ暗な巻機山荘からは星がよく見え、明日の天気への期待が高まる。ワンダーフォーゲル部の現役部員達15名が幻の湿原での1泊2日の藪トレーニングのために来荘中だったが、1年生2名のみ巻機山荘1階に寝ていて、あとの上級生達は全員巻機山荘の前や桜坂林道のほとりでテントも張らずにおかんしていた。はじめておかん姿を見た山仲間は「人が道端に転がって寝ている!」と驚いていた。

(参考)大学ワンダーフォーゲル部の現役部員達の藪トレーニングのコースと写真:https://yamap.com/activities/11722609

 6月12日(土)は井戸尾根を登って、巻機山、牛ヶ岳、割引岳を目指すことにした。朝5時45分に巻機山荘を出発、桜坂駐車場(第1から第4まで4か所あり、1台500円。第3駐車場には新しいトイレもできていた)を通って、林道を歩くと井戸尾根コースと沢コース(ヌクビ沢コースと、割引沢から天狗尾根コース)の分岐につき、その少し先で林道から登山道に入る。沢コースは近年の大雨災害でコースが荒れているとの注意書きの看板もあったが、今の時期はまだ雪が多く残っていて危険なので、普通の人は沢コースには入らない。
 ミズナラ林の中を登り、井戸壁の急登をつづら折りのジグザグ状の道を通って登ると、右手に雪が残る米子沢が見える5合目に6時半に到着。振り返ると三角形に尖った大源太山が見える。桧穴の段と呼ばれる約100年前に植林されたというブナ林を通って、7時15分に6合目に着くと左手に天狗岩から割引岳への稜線とその右側にあるヌクビ沢がよく見える。ヌクビ沢には大量の雪渓が残っていることがわかる。7合目からは樹林帯を越えて、見晴らしの良い斜面を登っていく。階段の多い急登だが、背後には谷川連峰が望め、気持ちの良い登りだ。急登を上り詰めると9合目であるニセ巻機山(最近は前巻機山ともいう)に8時45分に到着、今までニセ巻機山の裏に隠れていた巻機山がやっと見え、米子沢源流部に雪が多く残っている。ニセ巻機山までは急登が多かったが、ニセ巻機山から先はたおやかな尾根道で、気持ちの良い湿原・草原地帯を景色を楽しみながら歩け、巻機山登山の一番楽しい部分である。
 ニセ巻機山から少し降りると、前面に大量の雪が残っている巻機山避難小屋に9時10分に到着し、中のトイレをお借りする(外のトイレよりも中のトイレのほうがきれかった)。夏は巻機山避難小屋から5分降りたところに水場があるが、今は雪の下になっているので、水くみは難しそうだ(ニセ巻機山から巻機山避難小屋に降りてくる道の横の雪の下から水がでているところが何箇所かあったので、うまく汲めばきれいな雪解け水が汲めそうだったが)。巻機山避難小屋から、水芭蕉が咲く竜王の池を越えて、気持ちのいい道を登っていくと、割引岳方面と牛ヶ岳方面の分岐である巻機山御機屋(おはたや)に9時37分に到着、北に八海山などの越後三山が見える。ここに巻機山山頂の案内棒が立っているが、これは歴史的にここが巻機山の機織(はたおり)信仰に基づく登山の終着点であったからであり、麓の清水集落の端っこにある巻機神社が1合目で、ここにある祠が奥の院で10合目となっている。
 巻機山御機屋から牛ヶ岳方面に少し歩くと、巻機山山頂を意味するケルンが積まれているが、特に山名表示などの看板はない(本当の最高点はその奥にあるが、植生保護のため立入禁止となっている)。池塘をいくつか見ながら、朝日平で朝日岳・白毛門方面への稜線への道(歩く人がほとんどいないため藪道となっているらしい)が分岐し、気持ちの良い木道を歩くと、牛が横たわった姿のような牛ヶ岳に10時12分に到着。ここで昼食タイムとしてのんびり過ごす。北面に深いゴルジュ帯をもつ五十沢渓谷が見える(上部は美しいナメだが、今は雪に埋まっている)。
 10時50分に牛ヶ岳を出発し、もと来た道を巻機山御機屋まで戻って、割引岳を目指す。割引岳への木道は山の北側の斜面をトラバースするのだが、雪で完全に埋まってしまっていている。木道の下り道は濡れて滑りやすくなっていて、思わず滑って尻もちをつく。木道を歩いて雪に覆われるところから雪の上にでると、雪渓上部の急斜面をけっこう長くトラバースすることになり、万一滑ると危険と感じた。最初木道が終わった地点から尾根まで雪の上を直登しようとしたが、結構雪がかたく、一度足を滑らせて5mほどずるずると木道まで滑り落ちてしまったため、あきらめて、木道をより高い地点まで戻り、草付きを少し登って尾根にでて、尾根伝いに比較的平らな雪渓の最上部を歩いていくことにした。雪が途切れた後は、快適な夏道を歩いて、三角ピークの割引岳へ11時33分到着。割引岳山頂から天狗尾根を降りる道もあるが、下山時には使わないようにとガイドブックに書かれているコースであり、立入禁止のロープが張られていた。
 割引岳で一休みした後、また夏道と雪の上を歩いて、巻機山御機屋に戻り、12時25分には巻機山避難小屋まで戻った。一休みした後、12時45分にニセ巻機山に登り返し、井戸尾根を下山。結構長い下山路で、日があたってくると暑く感じた。途中7合目と5合目で小休憩を取り、14時47分に桜坂駐車場まで降りてきて、少し桜坂林道を歩いて深沢を渡る手前で巻機山荘が見えてくると、ほっとした。心配した天気もなんとか最後までもち、頂上での展望にも恵まれ、時折日がさしてくると暑く感じる位で、雄大な巻機山を堪能できた一日だった。

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