記録ID: 338086
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
剱・立山
立山三山縦走〜はじめての親子3人テント泊山行〜
2013年08月08日(木) 〜
2013年08月12日(月)


- GPS
- 145:59
- 距離
- 14.7km
- 登り
- 1,261m
- 下り
- 1,420m
コースタイム
1日目:自宅21:00-1:30立山駅(車中泊)
2日目:立山駅6:45-8:10室堂バスターミナル8:20-9:10雷鳥沢キャンプ場10:50-11:47新室堂乗越12:50-13:30雷鳥沢キャンプ場
3日目:雷鳥沢キャンプ場5:35-8:07一ノ越山荘8:53-10:15雄山12:45-13:25大汝山13:37-14:15富士ノ折立14:15-14:41大走り分岐14:41-17:12雷鳥沢キャンプ場
4日目:雷鳥沢キャンプ場7:20-8:02新室堂乗越8:20-10:30室堂乗越10:30-13:06新室堂乗越13:06-13:42雷鳥沢キャンプ場
5日目:雷鳥沢キャンプ場6:15-7:40室堂バスターミナル7:55-9:10立山駅
2日目:立山駅6:45-8:10室堂バスターミナル8:20-9:10雷鳥沢キャンプ場10:50-11:47新室堂乗越12:50-13:30雷鳥沢キャンプ場
3日目:雷鳥沢キャンプ場5:35-8:07一ノ越山荘8:53-10:15雄山12:45-13:25大汝山13:37-14:15富士ノ折立14:15-14:41大走り分岐14:41-17:12雷鳥沢キャンプ場
4日目:雷鳥沢キャンプ場7:20-8:02新室堂乗越8:20-10:30室堂乗越10:30-13:06新室堂乗越13:06-13:42雷鳥沢キャンプ場
5日目:雷鳥沢キャンプ場6:15-7:40室堂バスターミナル7:55-9:10立山駅
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
予約できる山小屋 |
雷鳥沢ヒュッテ
|
写真
お盆休みのアルペンルートの大混雑を避けるために、会社を休んで1日だけ早く立山入りを目論んだ。これまでは大町川からしか上がったことはなかったので、富山側から行ってみることにした。
今回はYuにとって初めてのキャンプによる山行。通常のキャンプ場ならともかく、山のキャンプ場では小さい子供だと周囲にご迷惑をかけそうなので、この歳になるまで日帰り山行だけで我慢してきたのである。
今回はYuにとって初めてのキャンプによる山行。通常のキャンプ場ならともかく、山のキャンプ場では小さい子供だと周囲にご迷惑をかけそうなので、この歳になるまで日帰り山行だけで我慢してきたのである。
しばらく行くと、地獄谷が一望できるエンマ台に着いた。
Yu:「臭っ!」「何これ?」
Chi:「ここはエンマ様がいる地獄で、鬼がいっぱいいて、悪い子はココに連れてこられちゃうんだよ」
「この臭いのは毒ガスだから死んじゃうんだよ」
「これは鬼が出す鬼ガス・・・」
Yu:「臭っ!」「何これ?」
Chi:「ここはエンマ様がいる地獄で、鬼がいっぱいいて、悪い子はココに連れてこられちゃうんだよ」
「この臭いのは毒ガスだから死んじゃうんだよ」
「これは鬼が出す鬼ガス・・・」
雷鳥沢キャンプ場に到着し、早速、テントを張る場所を探していると、Chiが何やら知らないオジサンと会話していた。近づいてみるとなぜか名刺までもらっている。
話している人はなんと『剣岳・点の記』の木村監督であった。
話している人はなんと『剣岳・点の記』の木村監督であった。
雪渓の登り口に着いたのでYuのおやつタイム。
親の趣味の付き合わせているという罪悪感から、彼のご機嫌を損ねぬよう万全の準備をしてきた。おかげで今回の山行に持ってきたザックの中身は、オヤツがいっぱいなのだ。。。
親の趣味の付き合わせているという罪悪感から、彼のご機嫌を損ねぬよう万全の準備をしてきた。おかげで今回の山行に持ってきたザックの中身は、オヤツがいっぱいなのだ。。。
チングルマのお花畑に囲まれた良いところだ。
貴重な高山植物でもYuにとっては知ったことではない。何度注意しても、うっかり踏んでしまうこともある。そんなときに出てくるのがエンマ様である。
こういうときのために、エンマ谷で脅しておいたのだ。
貴重な高山植物でもYuにとっては知ったことではない。何度注意しても、うっかり踏んでしまうこともある。そんなときに出てくるのがエンマ様である。
こういうときのために、エンマ谷で脅しておいたのだ。
今日は初日なので、下界から持ってきたウィンナーをおかずに、レトルトのピラフ、そしてビールとチューハイとジュースで入山の乾杯。
中途半端な大きさのコッフェルをいくつも持って来たくなかったので、沢登り用に使っていた大きめのビリー缶1つと、コッフェルの蓋2つにした。
中途半端な大きさのコッフェルをいくつも持って来たくなかったので、沢登り用に使っていた大きめのビリー缶1つと、コッフェルの蓋2つにした。
雷鳥沢を渡った分岐を今日は右へ。
結局、立山三山の縦走にチャレンジすることにした。
最初の目的地は一の越山荘。地図によると1時間半の行程だ。
オヤツもいっぱいあるし、きっと頑張ってくれるだろう(?)。
結局、立山三山の縦走にチャレンジすることにした。
最初の目的地は一の越山荘。地図によると1時間半の行程だ。
オヤツもいっぱいあるし、きっと頑張ってくれるだろう(?)。
早速、Yuにエネルギー補給(パンとオヤツ)をさせる。
元気がなくてお疲れの様子。
ゆっくり休ませてあげたいところだが、大幅に予定が遅れていることに加え、窓の外を見ると室堂からの登山者がワサワサと沸いて出てくる。
元気がなくてお疲れの様子。
ゆっくり休ませてあげたいところだが、大幅に予定が遅れていることに加え、窓の外を見ると室堂からの登山者がワサワサと沸いて出てくる。
人混みをかき分けて、雄山を登り始めることにした。
小屋の中は暖かくて快適であったのが、外に出ると風もあって寒い。
「もう登りたくない!」Yuはついに泣き出し始めてしまった。
(´Д`;)
そんなYuを見て周りの登山者も応援してくれていた。
小屋の中は暖かくて快適であったのが、外に出ると風もあって寒い。
「もう登りたくない!」Yuはついに泣き出し始めてしまった。
(´Д`;)
そんなYuを見て周りの登山者も応援してくれていた。
機転を利かせ・・・
Chi:「みんなはこの山に登って、神様にお願いをしに行くんだよ」「Yuも何かお願いすれば良いんじゃない?」
Yu:「神様がお願い聞いてくれるの?」
「トミカのレンジャータンクも大丈夫かなぁ?」
Chi:「きっと大丈夫だよ」と私の顔・・・。
そこからは文句も言わずに快進撃が始まった。。。
Chi:「みんなはこの山に登って、神様にお願いをしに行くんだよ」「Yuも何かお願いすれば良いんじゃない?」
Yu:「神様がお願い聞いてくれるの?」
「トミカのレンジャータンクも大丈夫かなぁ?」
Chi:「きっと大丈夫だよ」と私の顔・・・。
そこからは文句も言わずに快進撃が始まった。。。
大渋滞に揉まれながらも、多くの登山者に励まされ、ほぼコースタイムどおりで雄山[3003m]の山頂に立った。登ってきたとき拍手と喝采が沸きあがって、かなり恥ずかしかった。
(〃゜∇゜〃)
(〃゜∇゜〃)
Chiに代わるとすぐに寝てしまった。このまま1時間近くお眠りに。
この間に地図を眺めながら二人で会議。
このまま岩稜地帯の縦走を続けても大丈夫だろうか?
時間もかなり遅れているし、安全に元のルートを戻るべきか?
コースタイムを見ると、真砂岳に行かなければキャンプ場まではほとんど変わらない。
この間に地図を眺めながら二人で会議。
このまま岩稜地帯の縦走を続けても大丈夫だろうか?
時間もかなり遅れているし、安全に元のルートを戻るべきか?
コースタイムを見ると、真砂岳に行かなければキャンプ場まではほとんど変わらない。
さっきの急坂渋滞を逆走して降りたくない、というChiの意見を尊重してこのまま縦走を続けることにした。
Yuが起きたのでビリー缶でラーメンを作ることに。
しょっぱくて温かくてかなりオイシイ。。。
Yuが起きたのでビリー缶でラーメンを作ることに。
しょっぱくて温かくてかなりオイシイ。。。
富士ノ折立[2999m]あたりから、Yuがまた元気がなくなった。顔を見ると唇が青い。
登山開始からすでに8時間以上も経過しているし、初めての3000mオーバーで高山病だと怖いので、とうとうオンブしてあげることにした。
何も無理することはないのだ。。。
登山開始からすでに8時間以上も経過しているし、初めての3000mオーバーで高山病だと怖いので、とうとうオンブしてあげることにした。
何も無理することはないのだ。。。
少しだけ下ると顔色が良くなってきたので、オヤツをあげて歩かせてみることにした。
だいぶ復活しているようだ。
Yuは歩きながら、オンブしてもらっことを気にしている。半ベソ状態で「レンジャータンクもらえるかなぁ? 大丈夫かなぁ?」
だいぶ復活しているようだ。
Yuは歩きながら、オンブしてもらっことを気にしている。半ベソ状態で「レンジャータンクもらえるかなぁ? 大丈夫かなぁ?」
夕方5時過ぎに無事に雷鳥沢キャンプ場に到着。行程時間はなんと12時間近くだった。
Yuは小さい体で良く頑張りました。真砂岳に登っていないので、厳密には立山三山縦走にはならなかったけど、レンジャータンクのお願い事はかなうことでしょう。(⌒_⌒;)
Yuは小さい体で良く頑張りました。真砂岳に登っていないので、厳密には立山三山縦走にはならなかったけど、レンジャータンクのお願い事はかなうことでしょう。(⌒_⌒;)
翌日、せっかくなのでもう1つ山を登ろうということになった。まだ、まともに剣岳が見れていないことと、工程時間を考えて、奥大日岳[2611m]を登ることにした。
キャンプ場直下の残雪を下っていく。
キャンプ場直下の残雪を下っていく。
山頂まであと一息というところで、3m程の高さの岩場に差し掛かった。上からYuをロープで確保してあげたが、上がってくる時に大きな浮き石を掴んでしまった。危ないのでその浮き石を安定させようと動かしたときに、Yuがふざけて抱きついてきて、薬指が岩と浮き石に挟まれた状態で、さらにYuの体重がかかってきた!
指先が赤黒くなり破裂寸前になっていた。
(゜Д゜||)
指先が赤黒くなり破裂寸前になっていた。
(゜Д゜||)
しょっちゅう来れる所ではないし、もうあとすぐだったので山頂まで行こうかと迷ったが、指の感覚が全くなく、みるみる黒くなっていくので、残念ながら引き返すことにした。靴のソールはさらに分裂してきたことだし・・・。
下山中、指のことを少し気にしながらも、水たまりを見つけて泥遊び。。。(´。` ) =3
下山中、指のことを少し気にしながらも、水たまりを見つけて泥遊び。。。(´。` ) =3
キャンプ場に到着後、診療所で見てもらったが、先生は留守で富山大学の学生さんが対応してくれた。赤黒い指を見たのは初めてだったらしく、て驚いていたようだが、先生に電話で確認して冷却のみの応急処置だけしてもらえた。
いつだったか山の診療所のドラマをやっていたが、そのお陰でなんとなく内部事情が想像できてしまったので、納得してテント下の残雪で指を冷やし続けることに。
天気が良く早めの下山だったので、マットやシュラフを干すことができた。
いつだったか山の診療所のドラマをやっていたが、そのお陰でなんとなく内部事情が想像できてしまったので、納得してテント下の残雪で指を冷やし続けることに。
天気が良く早めの下山だったので、マットやシュラフを干すことができた。
そしてさらに、血の池では完全に動きが止まった。
Yu:「なんでこの人は鬼につかまってるの?」
父:「良い人を刀でズバってしたからだよ」
Yu:「悪い事すると鬼につかってココに入れられちゃうの?」
父:「そうだよ、血の池に入れられて助けてーってなっちゃうんだよ」
Yu:「なんでこの人は鬼につかまってるの?」
父:「良い人を刀でズバってしたからだよ」
Yu:「悪い事すると鬼につかってココに入れられちゃうの?」
父:「そうだよ、血の池に入れられて助けてーってなっちゃうんだよ」
装備
個人装備 |
ヘッドランプ 1
ガイド地図 1
コンパス 1
ライター 1
ナイフ 1
飲料 1
ティッシュ 1
バンドエイド 1
タオル 1
携帯電話 1
雨具 1
防寒着 1
替え衣類 3
シュラフ 1
シュラフカバー 1
ザックカバー 1
水筒 1
時計 1
非常食 1
|
---|---|
共同装備 |
テント 1
テントマット 1
コンロ 1
ガスカートリッジ 2
ビリー缶 1
コッフェル(蓋のみ) 1
ファーストエイドキット 1
医薬品 1
カメラ 2
車 1
ヘルメット(子供用) 1
ハーネス(子供用) 1
テープスリング120cm 2
ロープスリング60cm 1
カラビナ(安全環付き) 2
カラビナ 2
φ8.5mmロープ 7m 1
|
感想
Yuにとっての初めての登山は、生後6ヶ月で登った(?)入笠山[1955m]。その後、日帰り登山はいろいろ登ったものの、テント泊での山行は今回が初めてであった。
これまで自力で登った最高地点は横尾山[1818m]。今回いきなり3000mオーバーということで、少しだけ高山病が心配であったが、ほぼ問題なかったことで安心した。
体力的には標準コースタイムで3〜4時間程度が限界かと思われていたが、毎日、公園や川、野原を駆け回っているおかげか、予想を上回っていたことに驚いた。
今後も、Yuの体に無理をかけない程度に楽しめる山行に臨みたい。
後日談として、結局、トミカのレンジャータンクをプレゼントしてあげた。
今後の課題はYuのモチベーションをどうやって保つかだろう。(オヤツ、おもちゃ、神様、エンマ様・・・)
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