屏風岩雲稜ルート〜前穂高(北尾根敗退)
- GPS
- 24:31
- 距離
- 36.1km
- 登り
- 8,405m
- 下り
- 8,397m
コースタイム
- 山行
- 21:22
- 休憩
- 2:46
- 合計
- 24:08
天候 | 快晴後曇り、湿度高め、弱風程度 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
上高地発の最終は、夏期間ならタクシーで 19:30。 タクシー料金 上高地〜沢渡 4600円/台 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ピッチ数は、T4 アプローチも含めた表現にしました。 ()内ピッチグレードは、1991 年版日本の岩場(下)より。 T4 尾根 1ピッチ目:25M(IV+)[mi] 相応のピッチグレード。支点も必要十分な範囲でありました。 T4 尾根2ピッチ目:25M(V-)[bi] V- となっていますが、IV+ ぐらい。1ピッチ目と大差ありません。 T4 尾根それ以降: しばらくは歩き、とは言っても、多少の岩場はあります。チムニー状のところにお助けロープが下がっていて、これを登れば T4 テラス。これより上部をやるぐらいなら、この区間はロープ出さなくても行ける範囲。 雲稜ルート 3ピッチ目:50M(V) [mi] 確かに V ですが、登った感覚は IV+。楽しいピッチでした。 4ピッチ目:40M(V+) [bi] 出だし、右上のガバをとるのが難しいです。空身なら取れますが、10kg 前後の荷物を背負ったままだと厳しい。一手 A0 すれば問題無し。その後細かいフェースを右上し、バンドを左上(III-)すれば扇岩テラス。扇岩はなくなっています。 5ピッチ目:35M(A1,IV) [mi] A1 の人工ピッチ。IV の部分はほとんどありません。危なそうなボルトは、アンカーに変更されているところが多いです(有り難いことです)。恐怖の細引きセットボルトは、3カ所ぐらいだったと思います。人工に慣れていれば簡単。アブミ最上段は使用せず。上部ハング 3M ぐらい下にビレイポイントがあります。 6ピッチ目:30M(A1,IV) [mi] ハングの少し下ビレイポイントからハング真下まで上がり(フリーでも行けますが、人工後なので、そのまま人工で行きたくなる)、頭が少しつかえるバンドを右に行き、トラバースしにくくなったら一段下がり、ルンゼ状に出て少し上に登ると、右側に安定したテラスがあります。 7ピッチ目:45M(V) [bi] このピッチはスラブで全区間 V 状態が続きます。リードだと A0 したくなるところ多々。ハンドホールドは有るのですが、スラブ特有の安定したフットホールドが無く、足が滑れば落ちてしまいます。IV〜V ということになっていますが、精神的にはもう1ランクアップ。スラブに慣れていないと難しく感じると思います。苔類はなく綺麗なスラブでした。濡れていたら VI 相当でしょう。たぶん、ここが一番の辛いところかと思います。一般的にはここで終了。 8ピッチ目:20M(IV+) [mi] 見た目と違って登りにくい草付きスラブ。支点はありますが、数が少なくなります。 Run out する分、緊張感は 7ピッチと同等でした。 8_1ピッチ目:10M(IV+) [bi] そろそろどうでもよくなってきて、数少ない残置を積極的に使いたくなります。とは言っても気は抜けません。 9ピッチ目:20M(II)[mi] 左上の泥ルンゼを登ります。登りきれば小尾根に出て終了。終了点には、テント1張り分ぐらいの平らなスペースがあります。 この先、屏風の頭まで這松の藪が酷く、体力・時間ともに消耗しますので、時間は、長目に見ておいた方が無難。登る理由がない場合、行く必要はないと思います。7ピッチ目終了点で十分。共同装備欄の道具量で丁度良いぐらいでした。ほぼ、真っ直ぐ登るのでシングルロープで問題無し。 3ヶ月前、子持山獅子岩に行っていますが、獅子岩より困難です。フリー、人工、体力、RF と総合的な技術が必要なので、獅子岩を楽しく感じるぐらいになってからトライした方が無難です。 前穂高北尾根下半部: 8年前に行った時と全く様子が異なっていました。当時は、普通に踏み跡を辿れたのですが、現在は、這松藪が酷く、足下はほとんど見えません。踏み跡も部分部分消失しています。登りになるところに限って這松の密林状態です。這松は手前に向かって伸びているので、非常に体力を消耗します。ほぼ廃道状態ですので、ここを通ることはお勧めしません。 by mi |
写真
装備
個人装備 |
アイゼン
その他一般的な装備
|
---|---|
共同装備 |
ロープ 8.5mm 50M
ロープ 7.8mm 50M(撤退時懸垂用)
QD x4
(シュリンゲ+カラビナ)x15
カムx5
プーリーx2
タイブロックx1
ツェルト
|
感想
mmg さんから素敵なルート提案を頂いたのが去年の秋。屏風から入って前穂、明神まで 1day で抜けようという計画。上高地最終に間に合わせるにはどうすれば良いか、bi さんと検討した結果、屏風を夜から登れば行けるのでは?となり、昨年から準備してきました。結果、時間的に少し掛かりすぎではありますが、ザック重量、トラブル、夜間ということを考慮すれば、まぁまぁの出来だと思っています。夜間クライミングについては、想定通りの行動ができ、十分な手応えを得られました。
荷物は、エスケープ用にアイゼン、ロープ1本余計に持っていたので、2人とも 13kg 近い重量。目一杯の軽量化と必要最小限の装備にしていますが、それでもこんな重量になり、これを担いでクライミング、藪漕ぎするのは厳しいモノがありました。8kg 以内にできれば、かなり違うと思います。夜間のお初ルートということで保険を掛けたら、やはり重量オーバーとなり時間超過になってしまいました。
このクラスのルートを夜間登るということが、どういうものかというのがわかったのも良い経験になりました。昼間より見にくい分、ホールドや支点を探す時間が 2〜3 割ぐらいは余計に掛かります。暗くても正確にロープ・道具を操作することが必須であり、そういう認識がリスク軽減につながり、危険な状況になることなく登攀できました。いろいろな状況を事前に想定し必要ならシミュレーションするという過程も楽しかったです。また、屏風の場合、日が当たると非常に暑く消耗するのですが、涼しく快適に登れたのは夜間ならではのメリット。お天気も 1 Day ゆえ、直前判断可能ですから好条件を狙えます(例によって占いで事前に決めていますが、今回も大当たり)。
クライミングシューズなんてものがなく、重い革製登山靴に重い道具もって登攀した頃は、さぞ厳しかったことでしょう。脱帽モノです。
予定外だったのが北尾根下半部の状態でした。8年前と全く異なり、這松とシャクナゲ、深い草付きが猛烈な藪となり進むことができません。体力も時間も消耗し、8峰を越えたところで断念しました。踏み跡の半分位は消失していて、有ったとしても藪が酷く足下地面は見えません。ほぼ、廃道と言える状態です。ここが予定通りの状況であったなら、前穂までは行けたと思います。
1 Day 以上になってしまいましたが、北尾根に行かずに下山すれば、雲稜部分は 1 Day に収まり、予定外のことが何もなかったなら、計画通りに行けたのではないかと思えるので、敗退しながらも満足の行く登山ができたと実感しています。様子がわかり更に軽量化できることもわかっているので、再挑戦も有りかな(北尾根下半部抜きで・・・)。
予想外のことも含めて、パーティーで解決しながら、予定通りに進められたのも、bicycle さんのお陰です。ありがとうございました。
通常終了点下 7ピッチのフォロー:
9 分 30 秒ぐらいまで倍速で、リフレームしただけです。
ここは後半な上、スラブなので非常に辛いピッチでした。
通常終了点の次、8ピッチ:
トポでは IV+ ですが、実際はそれ以上の厳しさです。
取り付きの V の方が簡単に感じました。
尾根に乗る前 8_1ピッチ:
ここを抜ければ、残り左上ルンゼ上がって終了点です。
※動画中のピッチ表記は、下部にあるアプローチの部分から1P目としてカウントしています。(T4が本来の1P目ですが、動画は3P目がT4になっています)
これまで、色々なジャンルを経験してきたけれど、史上最高にブっ飛んでいたのが、今回の計画でした。
屏風岩といえば国内最大といわれる垂直の断崖壁で、約300mの高低差があるところだ。いつかは登ってみたいとは思っていたが、まさか夜間に登ろう事になるとは.....
計画が決まったのは約1年前。
ただ闇雲に登ったのでは、大事故を起こしてヤフーニュースで叩かれて終わりなので、それなりの準備をやってきたのが今回の計画です。
misuzuさんとは職場が一緒なので、終業後に近くの岩場で夜間登攀の練習や実験をちょくちょくやってきました。
今回、実に様々な工夫がされているのだけれど、その1つはヘッドライトの選定。
ただ明るいだけでは岩肌の照り返しで、余計に周辺が見え辛かったりするので、広範囲に照らせた方が良いという事も分かりました。
結局、色々と試した結果「ケイビング」仕様のヘッドライトが最適だという事が分かった。
また、暗夜の登攀中は恐怖心から手のホールドばかりに気が行きがちになりますが、最も重要なのはフットホールドであり、特に重たい荷物を背負っての登攀では足元が決まらなければなりません。
これは、両足に小型のヘッドライトをバンドでくくりつけることで解決することができました。
そのほかにも、歩き用の靴やザイル、ガチャの大きさ・材質での軽量化、必要本数なども吟味し、またあらゆる状況を想定し、ほぼベストといっていい状態で挑めたと思います。
それでも、僕のヘッドライトが途中で故障するなどトラブルはありましたが...
misuzuさんの予備ライトでなんとか凌げました。
(最悪、テラスで夜明けを待つことも選択肢としてありましたが)
当初の計画であった前穂高岳 北尾根を経て日帰りというのは藪漕ぎに時間と体力を奪われてしまい叶わなかったけれど、屏風岩日帰りという快挙は成しえたので、充実感もひとしおでした。
この山行は、オリンピック種目でいうところのトライアスロンのようだった。
足が強いだけでもダメで、クライミングだけが強くてもダメなので、山という現場での総合力で勝負する内容に大満足でした。
misuzuさん、今回もシビレる体験が出来ました。ありがとうございました。
また、往路の運転もいつもすみません。
(助手席ですぐ気絶してしまいました...)
9ヶ月にわたる訓練と準備を知っているだけに万感胸に迫るものがあります。
これで (敗退) っておかしい。でもそれこそが mbi の面目躍如ですね。
文句なく金メダル!
予定より時間が掛かりましたが、お初の夜間登攀の内容は、想定の範囲内に収まり、まずまずでした。荷物が少し重すぎたのとトラブル、更に想定外の道の悪化により、前穂山頂を踏めなかったのは残念でしたが、bi さんの頑張りで良い経験をさせて頂きました。
屏風に行くことは無いと思っていましたが、まさか、この歳で登れるとは、何とも有り難いことです。
おはようございます。
いやーシビレました、真の末端。
事前の準備の感じでは行けそうだなと思っていましたが、前穂高岳まで届きませんでした。
けれど、まだまだ軽量化は出来そうだし、効率化を図ればもっと良い結果が残せそうに思えるのが悔しいところです。
先日、某所で夜中にコソ練をしている、とお聞きし、正直『なんで!?』と目が点でした。それから、petzlケイビング仕様のヘッドライト…綿密なシミレーションと装備の厳選を行っていたのですね。
お二人はまるで『BTF』ドク&マーティーのような夢のコンビですね。
とにかく無事の帰還よかったです。お疲れ様でした。
こんなことを計画していた訳ですが、コトがスムーズに進められなかったところもありながら、ここのところ、いろいろ試したことが、全部生かせたのが良かったです。高度感など全くない暗闇の中ですから、ロープ操作や道具の扱いは完全にマスターしてないと、非常によろしくない状況に陥ります。良い経験になりました。
『正直、なんで!?』の感じ、そうですよね
いわゆるクライミングの常識ではあり得ない計画なのかもしれませんが、
登攀中に不測の事態で日暮れになるのと、あらかじめ日暮れを前提に登攀するとでは
かなり大きな違いがあることが実感できました。
他のパーティーとバッティングして待ち時間敗退とかが無い分、夜間登攀はストレスありません。
暗闇でもザイルの操作を間違いなく行えるようにしておく事や、パートナーの行動の予測などを〃ようなシチュエーションで練習しておく必要はありますが。
前穂まで到達できなかったのは、今となってはモヤモヤしますね、正直なところ
踏み跡のある八峰〜本峰だけでも大変そうなのに、今やその踏み跡も登る人が少なく消えてしまったんでしょうか。北尾根は5、6のコルから取付く人がほとんどなんでしょうね。
GPSを見ると6峰手前まで行ったように見えますが、そこまで藪を延々と漕いだということでしょうから、相当な消耗だったことでしょう。
暗闇の壁、確かに高度感はわからないでしょうけど、その発想はなかった
たいへんお疲れさまでした。
今回、保険を掛けた分の荷物が余計だったようで、時間が予定より掛かりすぎでした。一切の無駄を省けば、明神まで行けるように思います。その場合、屏風のコルから涸沢に抜け、5 6 のコルからでしょう。
這松の藪、参りました。北尾根下半部はほぼ廃道です。8年でこれほどまでに廃道化するとは 。気温上がり気味で生育がよろしいようで。同様に雲稜終了点から屏風の頭までも、藪で体力を消耗しました。7峰手前で引き返しました。無限に藪が続くような感触で続行してたらビバークだったでしょう。
夜間、高度感なんてものは全くありませんから、高さによる恐怖は皆無です。暗闇が苦手だと、下が見えない分、想像が働いて恐怖を感じるかもしれません。夜間クライミングは、条件が揃わないとリスクが上がりますが、一つの方法でもあります。夏の暑さによる消耗がなく楽でした。
本当、僕もこの計画を持ち掛けられたときは「あり得ね〜」って思っちゃいました(笑)
普通に明るい時間に登攀でいいんではないかと、何度か計画を修正したりもしました。
しかし、夜間登攀のメリットを真剣に考えてみると、意外とプラスなことが多いんです。
他のパーティーがいない(待たされない、急かされない、落石を落とされない)
涼しい(水分の消費が少ない、体力の温存が効く)
もちろん、ホールドが探しづらいとか次の支点を見つけづらいとか、デメリットもありますが、
ヘッドライトの選定や普段のトレーニングの方向性により、そっちのリスクはかなり軽減して
挑めたのではないかと思っています。
フリークライミングではムーブが重要な要素を占めますが、アルパインでは一撃が求められるため、
あまりムーブに頼った登攀よりも「10kg以上背負っていても手がかりがあれば行けちゃう」的な
パワーのほうが重要性の比重が高いのだと思っています。この1年は、そういうトレーニングを
積んできたのも、この計画を実行する為に欠かせないことだったのだと思います。
あとは、藪についてですが、これはもう仕方がありませんね
前穂の北尾根をやるときは、5,6のコルからやることにしました
凄いレコを見せていただきました。僕が徹夜登山でヘロヘロで日本海に下山した頃、お二人はこんな凄いルートの登山をスタートしていたとは知りませんでした
こんな事はとても真似できません 技術と体力と経験プラス長い準備期間、本当に凄いです。
しかしbiさんはともかく、misuzuさんはとっくに還暦越えたのに、まだまだ若いですね〜。いつまでこんな挑戦がやれるのか、見ているこちらが楽しみです
夜間に屏風登るなど、一般的に非常識でしょうが、準備期間を設け、いろいろ確認した上でトライしたので、登攀に関しては問題なかったです。トラブルもありましたが、準備期間時に気づいていた想定の範囲内でした。夜間だと、見えない分、気を遣いますから、物事を正確にこなす癖がつきます。
ほぼ1年間、登山らしい登山をせず、ジムにも行かず、ゲレンデにもほとんど行かず、どうなることかと思いましたが、とりあえず悲惨なことにならずにすみました。
本当にいつまでこんなこと、やれるのでしょうね。回復時間が掛かるようになり、具合が悪くなる確率が上がっていますので無理はできないです。65 歳前後に壁がやってくると、いろいろな方々から聞いていますが、そこまで 2 年、もうすぐそこです。
Futaro さんのレコを拝見していると、元気が出ます 。
こんばんは。いつもありがとうございます。
お互いに変態的な山行やっているのは間違いありませんね(笑)
僕は必死についていっているだけですが、Futaroさんやmisuzuさんのように、
常識を破る計画・行動を起こせる人は、世の中広しといえども、そうはいませんね。
今回、misuzuさんの発想した「夜間登攀」についてですが、クライミングの一般常識を破る
快挙だったと僕は思っています。
あらかじめ夜に登ることを前提として準備することで、日中とそう大差がなく登ることができることが分かりました。
最も、道具の選定と身体造りに、それなりの時間がかかりましたが
しかし、これを駆使すれば、今まででは考えられない新しいチャレンジも計画できると思います。
還暦越えとは思えないFutaroさんのレコも、楽しみにしております。
とても刺激になります。
遅コメにて失礼します。
またまたまたまた・・の驚愕記録を楽しく拝見しました。
毎度ですけれど言葉が見つかりません。
”屏風岩を闇夜に登攀”
その発想に大きな驚きで、常識を覆す行動力に感服しました。
あの大垂壁をヘッドライト、足ライトで登れるんですね?
とても人間技とは思えません。
どなたか横尾から屏風岩の夜間撮影してなかったでしょうかね。
きっと凄い光景だったと思います。
余談になりますが、屏風岩が初めて登られた後に生まれた自分
です(misuzuさんは?)
あっそうだ!と新田次郎著「神々の岩壁」を久しぶりに読み返
してみました。南さんは凄い人だな、闇夜に登攀の方々も。
ワクワクするレコ、ありがとうございました
こんにちは!コメントをありがとうございます。
もはや、この流れが恒例化しつつあるような....(笑)
misuzuさんの発想とチャレンジ精神には、本当に僕も感嘆するばかりです。
今回 屏風岩夜間登攀の成功の鍵は、パワーだと思っています。
もちろん、ヘッドライトの性能や足ライトの工夫など、複合的な要素があることに間違いはありませんが。
10kg以上の荷物+アプローチまでの負荷、それに加えて初見&夜間といった条件でも問題なく登攀できるパワーが必須でしたね。
僕の中では、misuzuさんは新田次郎著「栄光の岩壁」に出てくる竹井岳彦が最もしっくりくる感じです。
なんにせよ、s4redsさんもmisuzuさんも、ご年齢を感じさせないどころではない体力と気力に感服です。
今年は、少し趣向を変えて夜間登攀なんてことやってみました。単に上高地の最終に間に合わせたかっただけですが、屏風だけなら問題なく夜行日帰りの範囲に入ったと思います。予定は前穂から明神まででしたが、屏風でのトラブルとあまりの藪攻撃で不達となりました 。北尾根下半部は、すでに廃道と化しています。気温が上がり気味のせいか、育ちがだいぶ良いようです。
時間切れで夜間行くのと最初から夜間やるのでは、状況が全く異なります。常識からしたらバカモノですが、夜間登攀を去年から近場でシミュレーションして、5.10 ぐらいまでなら夜間でも Master On Sight していました。ただ、屏風はこれに 10kg 前後の荷物があるので 5.9 ぐらいまでと予想していて、だいたいその通りでした。ランプ系の選択は大事です。それとロープワークの正確さ。見える範囲が狭い分、ミスる可能性が高いのです。ルートミスと操作ミスをしないことがポイントでした。屏風だけ登って懸垂するなら、荷物がないので全然楽ですが、明神まで行くつもりだと荷重量が増え厳しいです。10Kg 以上の荷物で藪漕ぎと登攀は、結構悲惨でした。様子がわかったので更なる軽量化ができそうで、案外明神まで行けるかもしれません。
雲稜は、私が 0.5歳の時、初登攀されています。ルートを探りながら、支点もない状態ですから快挙です。 人工部分は、まだボルト無かった時代だと思うのですが、リスの無い岩壁をどうやって登ったのか不思議です。
山登りで 24H 以上行動したのは初めてでした。1週間経っても体調が元に戻らず、パワーダウン状態です。回復の悪さに年齢を感じます 。
いつも、有り難う御座います。
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