針ノ木岳・ライチョウの親子と歩く夏の北アルプス
- GPS
- 08:37
- 距離
- 13.1km
- 登り
- 1,525m
- 下り
- 1,519m
コースタイム
天候 | 晴れ 稜線上はガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・雪渓の崩落が激しいので、現地の指示に従って下さい。 ・下山時は大沢小屋から篭川沿いの道を歩き、ショートカットしました。 |
写真
感想
開催中の東京オリンピック。テレビを全く見ないので、どうなっているかは、購読している上毛新聞の紙面上だけ。だから結果を知るのも一日遅れ。そしてあまり興味がないから飛ばし読みしている。田中陽希のエッセーの方をよっぽど熟読している。
太平洋の高気圧の張り出しと、本州の南沖合にある反時計回りの寒冷渦により、珍しく東から台風接近。関東の西へ行くほど影響が遅くなる。新潟方面を予定していたが計画変更。三度北アルプスへ。
先週は18日19日と鹿島槍ヶ岳、23日は白馬岳、当日26日に針ノ木岳と、10日の間で北アルプスに4日来ている。前橋市から3時間とやや遠いが、高速が整備されアクセスが抜群に良い。距離と時間を金で買う。日本三大雪渓2連戦。
月すら見えない曇る前橋を1時30分に出発。麻績ICで下りて山越えして大町市へ。爺ヶ岳から五竜岳が美しい。常念山脈はすでにガスがかかっていた。先週も来た扇沢。今日は針ノ木登山口に近い市営第一に停める。空いていた。気温18℃で爽やか。
ゲート脇から入る。樹林帯にはタマガワホトトギスが咲いていた。ブナ林の日陰にはひっそりとキソチドリ、鳴沢からは稜線と青空が見えた。大沢小屋は今年も休業中。
尾根を越えると沢沿いにはオオバギボウシ、ニッコウキスゲ、シモツケソウなどお花畑。轟々と流れる雪解け水。六本アイゼンを装着し雪渓に取り付く。個人的見解だが、ここは急登もなくチェーンスパイクでも行ける。
中央部が崩壊しロープやリボンで警告がしてある。落石や土砂崩れも多く注意して歩く。蓮華沢手前で雪渓が終了。のどはほとんど雪が解けていた。ガレた急坂の九十九折りを歩く。落石しないように注意して歩く。
ミヤマダイコンソウとチングルマに迎えられ針ノ木峠に到着。蓮華岳はガスで見えない。小屋の南側へ行くが、船窪岳と七倉岳しか見えず、槍ヶ岳はガスの中だった。
針ノ木岳方面は青空があるのでそちらへ向かう。テン場を経てハクサンシャクナゲ咲く岩稜の道。ちょうど分水峰のようで、東からの暖かい空気と西からの冷たい空気がせめぎ合っていた。
マヤクボ沢のお花畑を見ながら、時折見せる青空とスバリ岳の景色が美しい。夏の北アルプスを実感する。
ニセピークの所でJimny-Hikerさんとバッタリ!雄国沼以来。昨日からテント泊で来て、早朝に蓮華岳行って針ノ木岳から戻る途中。ちょうど青空が見えたので記念撮影。儀式。Jimny-Hikerさんも「月曜の男たち」になりつつある。
高山植物を見ながらのビクトリーロード。山頂には5人ほどいた。シコタンソウ咲く西側へ。ガスで眺望はないが、昼食を採りながら待つことにした。時々薄くなり立山や黒部湖、黒部ダムが見られた。
スバリ岳に行こうとしたが、ガスで中止。午後は天候が崩れるので、下山する。時折見せる青空ホールに太陽が輝く。標高が高いので刺すような日差し。
ピークを迂回するような岩稜帯で、いきなりライチョウのヒナが現れた。驚いているともう一羽現れた。まるで分身の術のように二羽。やんちゃでじっとしてられず、草地で遊びに行こうとしていた。
登山道へ歩き始めると、目の前を二羽のライチョウのヒナが走っていた。先ほどとは逆方向なので新たな個体。岩の上では母ライチョウが、存在を知らせるように、クークー鳴いていた。ライチョウのヒナと少し距離を置いて散策。
針ノ木に4回来ているが、ライチョウ遭遇率は100%。必ず見ている。ヒナライチョウの健やかな成長を願って親子ライチョウとお別れした。
テン場を見るとJimny-Hikerさんはすでに下山されていた。ライチョウと遊び過ぎた。針ノ木峠から雪渓へ。気温が高く崩落しているところが増えていた。
大沢小屋先からは、Jimny-Hikerさんに教えてもらったショートカット道へ。篭川沿いを歩いていく。北アルプスの渓流は、音と視覚が清涼感を与えてくれる。大沢小屋から扇沢まで30分で来られた。早い、次からはこの道で行こう。
それにしても暑い。扇沢で28℃。ソーラーパネルでポータブル電源に充電しつつ、繋いだ車載冷蔵庫で冷やしたコーラを秒殺で飲む。気持ち悪いが着替えず大町温泉薬師の湯へ。
新館へ行き、小汚い身体を洗いサッパリとする。顔が汚れていると思ったら、さらに日焼けしていた。露天風呂は葉などが浮き、あまり清潔でなかった。内湯や水風呂に交互に入り鍛錬した。平日の昼下がりは空いていて、10分くらい貸し切りだった。
風呂上りは秒殺ふた口で牛乳をやっつけて、その後はジェラートを食べて、まったりと涼む。中庭には五右衛門風呂が置いてあった。祖母の家にもあった。下駄履いて入る。
帰路も渋滞にはまらず、高い高速料金を支払い前橋市に到着。灼熱地獄の33℃。針ノ木に戻りたい。19時前になり焼けるような夕焼けが部屋の窓から見えた。いつもの陸橋へ上がる。空をまばらに覆う雲がすべてオレンジ色。
今日一日を回想する。爽やかな雪渓と稜線、Jimny-Hikerさんとバッタリ、ライチョウの親子との散策。また来年も訪れようと思った。ヒナが成長し、親鳥となって子育てする姿を確かめるために。
景色は、針ノ木岳が良いですが私は、コマクサだらけの蓮華岳の方が好きです。
台風の影響で天候が崩れなければ、もちろん蓮華と針ノ木両方行くつもりでした。来年は車中泊して早出し、教えてもらった作業道を小走りに行き、蓮華岳、針ノ木岳スバリ岳を制覇したいですね。
永久保存版。
コメントお寄せ頂き、ありがとうございます。
針ノ木岳には4回訪れていますが、ライチョウを必ず見ます。先週の鹿島槍ヶ岳と爺ヶ岳でも見ましたね。
立山へ行けば嫌になるほど見られますが、厳しい自然の中で生き抜く鳥たちは、行動力が違います。人間は危害を加えないとDNAに刷り込まれているのでしょうか?近づいても逃げませんでした。人間が外敵から守ってくれているのだと理解してくれれば良いなと、勝手に思っています。共存できると嬉しいです。
スバリ岳まで行かれたと思いました。
雷鳥が目の前にいたのでは降りて来られなかったですね。
いつか月曜の男達に仲間入りさせてください
LINEというツールがあると、簡単に繋がるので情報源として素晴らしいと思います。ただ、種池方面の周回をするとなると会えないなと思っていました。ニセピークの岩稜を背景にしたJimny-Hikerさんのお姿を見た時は、思わず叫んで手と腕を振りましたよ。
スバリに行きたかったのですが、シコタンソウと黒部湖見たら、次でいいやと思いました。午後になるとひと気が無くなりますから、山頂下のガレ場でライチョウを探してました。居ないので、ニセピークの辺りまで行き少し張ってまして、居ないなと思って振り向いたらヒナが居ました。森林香の匂いと私の獣臭が呼び寄せたのでしょうか?遭遇率100%です。
月曜の男たちに仲間入りは決定ですよ。仮として非常勤としておきますね(笑)。
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