記録ID: 3767262
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥秩父
鴨沢〜雲取山〜飛龍山〜前飛龍〜熊倉山〜丹波天平〜丹波へ
2021年11月20日(土) 〜
2021年11月21日(日)


体力度
7
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 12:33
- 距離
- 29.5km
- 登り
- 2,352m
- 下り
- 2,248m
コースタイム
1日目
- 山行
- 4:05
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 4:49
距離 12.4km
登り 1,566m
下り 276m
2日目
- 山行
- 7:10
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 7:43
距離 17.1km
登り 788m
下り 1,995m
12:49
天候 | 一日目…麓は快晴。七ツ石小屋あたりから雲が増えて雲取山頂では視界なし。二日目…標高2000m前後では雲に包まれる。1500m以下では晴れ間も。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・三条ダルミ〜北天のタルまでは所々に崩れた箇所あり(気をつければ大丈夫。左右から笹が生い茂って道を隠すよう) ・丹波天平から丹波町の下山ルートは落ち葉で踏み跡が不明瞭、乾燥して滑りやすく要注意 |
写真
七ツ石小屋を辞して登り始めもまた少し急。水場を右に行けば七ツ石神社を経て七ツ石山山頂、左の木橋がかかった方を行けば七ツ石山を巻いてブナ坂へ。今回は先がずっと長いので巻き道を行きました。写真は、木橋を行き過ぎてから振り返って撮ったもの。
巻き道は初めて通りますが、勾配もたいしたことなくて歩きやすい。省エネで雲取山頂まで行くならこれがいいのでしょうね。もっとも、どうにも避けられない小雲取山とかまだまだこの先あります。
ヨモギの頭も巻いて進み、どうにも避けられない小雲取山を登り詰める。七ツ石小屋の手前と、この小雲取山の手前。鴨沢からのルートで苦しいのはこの二箇所くらいでしょうか。気持ちに余裕があればゆっくり進んで行けば全く問題ないでしょう。ただ、今日この時は気持ちが急いていました。なぜならば
他の人の日記で、まだまだ12月手前はテント場が混んでいることを把握しずっと行きがけは落ち着きませんでした。今まで平日に登って休日下山だったので、「場所がなくなるかも」なんて思いもしなかったんですね。できる限り早く着かないと! と、多少無茶なペースで歩いてきたつもりだったのですが…テレワークが多かったせいか今年は足がなまりまくってました(苦笑)。急いだつもりでも全然たいしたことなかった。
「14時から受付開始」と山荘には張り紙がありましたが、実際に受け付け済ませてから場所探してたらもうテントだらけ。カオスですね。というか受付なんて後回しでいいじゃんが山の作法か。テン場限りがあるのにそれで大丈夫なのかなと思いましたが…。小屋でもテント数は管理してないですね。
「14時から受付開始」と山荘には張り紙がありましたが、実際に受け付け済ませてから場所探してたらもうテントだらけ。カオスですね。というか受付なんて後回しでいいじゃんが山の作法か。テン場限りがあるのにそれで大丈夫なのかなと思いましたが…。小屋でもテント数は管理してないですね。
愚痴になってしまいましたが、小屋から下りに下って可設置場所を見繕いました。300mほど下ってます。地図でいうと大ダワ手前の男坂、女坂の分岐標識そばです。水場もトイレもけっこうな登り下りが必要になります(遠いだけならやむなしですが、登り下りがあるのが山のテン場ならでは)。
さらに下の方にもテントが見えてました。自分は他のグループのそばに一人用スペースを無理矢理確保した感じです。一見問題なさそうですが全室が斜面で使い道がないレベル。
さらに下の方にもテントが見えてました。自分は他のグループのそばに一人用スペースを無理矢理確保した感じです。一見問題なさそうですが全室が斜面で使い道がないレベル。
一応、「11月下旬の休日の雲取山荘テント場てどんな感じなのか」を、記録を兼ねて撮影しておきます。ハイシーズンだとこれ以上なのかもですね。
数えたら30はゆうに超えています。地図には「30帳」とありますが…すし詰め&本来張る場所じゃないエリアにもはみ出てます。引き返す訳にもいきませんし、どうしようもないです。雲取山荘まで予約制にされてしまったら、いよいよテント難民が増えるだけでしょうし…。
数えたら30はゆうに超えています。地図には「30帳」とありますが…すし詰め&本来張る場所じゃないエリアにもはみ出てます。引き返す訳にもいきませんし、どうしようもないです。雲取山荘まで予約制にされてしまったら、いよいよテント難民が増えるだけでしょうし…。
テントも密なので周辺の会話やいびきも丸聞こえ。元々早出するつもりだったので19時に寝袋に籠もって20時で寝付けず。睡眠導入剤と耳栓でうつらうつらしつつ、なんとか3時前くらいまでは寝られたようです。
結露がひどかった。シュラフカバーを持ってこなかったのが失敗でした。寝袋には水滴が付くレベルで結露が進んでいました。テントの内壁はそれほどでもなく。0度近くまでテント内も下がったようですが、水の凍結などはなし。
食事の支度をしつつ片付け開始し、山小屋まで登り返してトイレを済ませたのが5時ちょうどくらい。ここから二日目の山行、開始です。
結露がひどかった。シュラフカバーを持ってこなかったのが失敗でした。寝袋には水滴が付くレベルで結露が進んでいました。テントの内壁はそれほどでもなく。0度近くまでテント内も下がったようですが、水の凍結などはなし。
食事の支度をしつつ片付け開始し、山小屋まで登り返してトイレを済ませたのが5時ちょうどくらい。ここから二日目の山行、開始です。
この先、歩きづらくなってきます。主な理由は踏み跡の乏しさと左右の笹でしょうか。霜が降りた後なんでぬれた笹が足下をぬらし続けます。右側の笹は腰あたりまでかかって濡らしまくりです。左側はずっと切れ落ちてるので滑ったり踏み間違えたら落ちそう。というのが延々続きます。
北天のタル。
ここで濡れた笹にうんざりして、レインウェアの下だけ履きました。登ってくる道は三条の湯からの登り。左の道は三条タルミから今まで歩いてきた道です。
三ッ山を過ぎたあたりからにガス欠(カロリー不足)を感じたので行動食にと持って来ていたスニッカーズをかじろうとしたのですが、
氷点下付近の気温だとあまりに硬くて食べられませんでした(笑)。…いや、笑い事じゃなくて。
別のチョコバーがあったのでそれで急場をしのぎましたがこちらは残りわずか。人が少ないルートで大量のスニッカーズを抱えて行動不能なんてギャグにもならない。以降、ポケットで温めてガス欠を感じたらかじり付いてカロリー補給。そんなこんなで進む状態になり、ペースは落ちました。想定外でした…。
ここで濡れた笹にうんざりして、レインウェアの下だけ履きました。登ってくる道は三条の湯からの登り。左の道は三条タルミから今まで歩いてきた道です。
三ッ山を過ぎたあたりからにガス欠(カロリー不足)を感じたので行動食にと持って来ていたスニッカーズをかじろうとしたのですが、
氷点下付近の気温だとあまりに硬くて食べられませんでした(笑)。…いや、笑い事じゃなくて。
別のチョコバーがあったのでそれで急場をしのぎましたがこちらは残りわずか。人が少ないルートで大量のスニッカーズを抱えて行動不能なんてギャグにもならない。以降、ポケットで温めてガス欠を感じたらかじり付いてカロリー補給。そんなこんなで進む状態になり、ペースは落ちました。想定外でした…。
北天のタルから少し進むと飛龍山へのバリエーションルートの標識(山頂近道)が。地図だと飛龍権現まで進んでそこから登り、下りもそこを下るようなルートを推奨されてるのですが個人的に「来た道を戻る」のが嫌いなのでここを登ります。
意外に、分かりやすく登りやすかったです。急坂ではあるので疲れた身体にはしんどいですが。
意外に、分かりやすく登りやすかったです。急坂ではあるので疲れた身体にはしんどいですが。
飛龍山山頂。2077m、雲取山より高いです。雲取に登って以来気になっていた心残り(隣の方が高い)がひとつ解消しました。
景観はまったくありません。それどころか雲の中に入ったようで、一転して雨です。
景観はまったくありません。それどころか雲の中に入ったようで、一転して雨です。
一見幻想的。雨雲の中を先へ進みます。飛龍権現に続く道はなだらかで楽勝か、と思ったらそうでもなかった。小さな登り下り、左右から木々が覆うような箇所も複数あって、基本的に来る人が少なそうなルートです。
景観は絶望的ですが、当初の予定通りここから近くの「禿岩」を目指します。将監峠方面へ100mほど進んだ場所にあるらしい。疲れもだいぶ出てきていて、この往復すら余計なものに思えてなりませんでしたが…、
もう 気力も尽きつつありますが あとは下るだけと思って足を進めます。これは看板がもう見えていないですが前飛龍山かな。1954m。
小雲取といい、この前飛龍といい、前座のような冠が付いているけど本格派です。立ち向かうのにだいぶ足を使います(登りも下りも急坂…)
小雲取といい、この前飛龍といい、前座のような冠が付いているけど本格派です。立ち向かうのにだいぶ足を使います(登りも下りも急坂…)
この頃は「いつなったら降りられるんだろう」という気持ちになっています、降りては登り、を繰り返していて少しも標高が下がってる感じがしない。それでも前飛龍を下ったあたりからは「あとは降りてくだけかな?」みたいな希望を抱くようになりました。…からの、
熊倉山の急坂が目の前に。なんで高い方から降りて来たハズなのにまた登らすんだよ、とか独り悪態をつきながら取り付きました。写真ではたいしたことないようにみえますが、くたびれた状態で所々手も使って登るような斜度。改めて見ると左に巻くような踏み跡がありますね。でもここまで来たら計画通りに熊倉山頂も取りにいきます!!1(やけくそ)
まあ…ほんと 景色も何にもないんですがね(´・ω・`)
ここで1624mとのことですが、陽光差して心地よい感じに。
上のダウンとレインパンツを収納して、秋山登山スタイルになりました。バックパックの水をサイドのペットに持ちかえたりして小休止。
まだ10時半ではありますが、行動開始して5時間半。そろそろしんどさピークです。昼までに降りて麓で風呂&食事の計画でしたが…ちょっとペース悪いかな
ここで1624mとのことですが、陽光差して心地よい感じに。
上のダウンとレインパンツを収納して、秋山登山スタイルになりました。バックパックの水をサイドのペットに持ちかえたりして小休止。
まだ10時半ではありますが、行動開始して5時間半。そろそろしんどさピークです。昼までに降りて麓で風呂&食事の計画でしたが…ちょっとペース悪いかな
熊倉山から先はハッキリ標高を下っているのが分かって、日差しも穏やかで風も凪いでたいへん過ごしやすい晩秋のハイクという感じになりました。落ち葉の絨毯がふかふかです。傾斜も今までのような地獄モードではありません。正直、前飛龍までは「ひょっとしたらここで死んじゃうかも」くらいヘバり方になってましたが、このへんは「生かされてる…!」という気分になりました。
サヲラ峠。ここから丹波へ降りることもできるのですが、この縦走のもう一つの目的地が「丹波天平(たばでんでいろ)」。訛りで「でんでいろ」ということなんでしょう。広大な平たい稜線で心地佳さそうなこの場所に、どうしても行っておきたかった。標識に従ってまっすぐ進みます。
この標識の示す通り、ここから丹波へと降りる計画です。
最新の地図だとバリエーションルート扱いの破線なので、そこが心配でした。そもそもこの広大な空間で、道がどう道なのかも分かりにくいという。
素直に看板が示す先を見ます。
最新の地図だとバリエーションルート扱いの破線なので、そこが心配でした。そもそもこの広大な空間で、道がどう道なのかも分かりにくいという。
素直に看板が示す先を見ます。
バリエーションルートになってしまった理由が分かりかけてきます。なるほどこの不明瞭さ…。落ち葉に埋もれています。この先手入れが少ないと、消えていく道になるでしょう。登山口も分かりにくいですし(※後述)、天平から親川へ下り切る人も最近では多そうですし。
…途中、さらに「これはバリエーションルートだわ」と思わされる状況が多々ありました。落ち葉で踏み跡が少ないだけでなく、道が谷に向かってやや傾いでいて、それが落ち葉で滑りやすくなっている。とても気楽に降りられる道ではなく、一歩一歩踏みしめるように神経を尖らせて降りることになりました。この日だけでも20km近く歩いてきて、最終盤。足も尽きかけようという時にこれはほんとうにキツかった…。丹波天平からはどう下ってもキツそうですが、サヲラ峠から下った方がより安全かもしれません。
人間の営みが見え始めても斜面は容赦なく下っていて、本当に気が休まりませんでした。
最後は、10mほど進んでは足を休めて…を繰り返し繰り返しての下山でした(それ以上は加速が付いて足が踏ん張りきれない)。
人間の営みが見え始めても斜面は容赦なく下っていて、本当に気が休まりませんでした。
最後は、10mほど進んでは足を休めて…を繰り返し繰り返しての下山でした(それ以上は加速が付いて足が踏ん張りきれない)。
さて。地図でも「分かりにくい」と書かれている入り口周辺です。下りからなら分かりやすいだろうとここは軽視しつつ、どれくらい分かりにくいかを確かめておこう、くらいの気持ちでいました。
いきなりぱったりと行き止まりで、金柵。「は?」て感じでしたが、看板に「学校敷地内ですが登山道となっています…」とあります。
柵の裏に手を回して閂を外し、開けることで敷地に入ってよいようです。
いきなりぱったりと行き止まりで、金柵。「は?」て感じでしたが、看板に「学校敷地内ですが登山道となっています…」とあります。
柵の裏に手を回して閂を外し、開けることで敷地に入ってよいようです。
学校跡の傍らにこの看板。クマー?
さっきの通用口からは写真右手の坂を下ってきています。
あとは、舗装された道を通って学校を抜け、道に出て登山終了です。疲れた…というのと生きた…という安堵。
今年最初の登山、気負いすぎというか、もう少し足腰は慣らして臨むべきでした。余裕が持てないと景色や「つらさ」も楽しめません。
さっきの通用口からは写真右手の坂を下ってきています。
あとは、舗装された道を通って学校を抜け、道に出て登山終了です。疲れた…というのと生きた…という安堵。
今年最初の登山、気負いすぎというか、もう少し足腰は慣らして臨むべきでした。余裕が持てないと景色や「つらさ」も楽しめません。
のめこいの湯。その名の通り入ると肌がのめのめ(ぬるぬる)します。ph高め。
ここまで歩いてくるのもたいがいしんどかったですが…。山の後のアスファルトってキツいですよね…。
入りすぎると溶けそうなのでほどほどに出ます。これで多少はダメージ抜けたかな?
ここまで歩いてくるのもたいがいしんどかったですが…。山の後のアスファルトってキツいですよね…。
入りすぎると溶けそうなのでほどほどに出ます。これで多少はダメージ抜けたかな?
無性にカツ丼が食いたいと思い、調子に乗って大盛りにしてしまいました。
ら、本当に「大盛り」で、疲れた身体で食べきれるか 途中不安になりました。降りても降りても標高が下らない山道を抜け、食べても食べても残り続けるカツ丼…。
ともあれ、たいへん 美味しかったです!
ら、本当に「大盛り」で、疲れた身体で食べきれるか 途中不安になりました。降りても降りても標高が下らない山道を抜け、食べても食べても残り続けるカツ丼…。
ともあれ、たいへん 美味しかったです!
感想
今年は都内では前半から緊急事態宣言が長く続き、外出自体を控えることが多く山行はまったくご無沙汰でした。10月になって解除されたもののなかなか都合が付かず、そうこうしてるうちに11月も残り半分。冬山シーズンになる前にテン泊で山へ行っておこうと思い立ち、山とルートを探りました。
二年前の今頃は八ヶ岳に登っているのですが、今年はもう雪の中のようで経験乏しい自分としては断念。11月下旬まで上日川までバスがある大菩薩嶺でも…と思ったのですが、テン泊に最適なルートを作れず見合わせ(ゴールを丹波にして、キャンプ場で一泊とも思ったのですがちょっと味気ないかな…と思ってしまい)。
結局経験のある雲取山で一泊して、と方針を決めました。
今までの雲取山行では三峯に下っていたので、今度は西へ。雲取山よりほんの少し高い飛龍山を経て丹波天平を満喫して丹波へ降りることを考えました。
紅葉シーズンは過ぎたものの登山客でテン場は賑わい、落ち着けない感じでした。雲取山から西は日曜とはいえほとんど人に会うこともなく、静かでしたが道の状況と自分の足具合から「のびのびと」いう訳にもいかず、景色も伴わずちょっと残念な縦走になってしまいました。
また足を作って、冬も低山を楽しめたらと思います。
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