大山別山 幻のカンテ


- GPS
- 10:59
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 1,341m
- 下り
- 1,335m
コースタイム
- 山行
- 10:16
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 11:00
天候 | くもり 風 少し強い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
今日から1000円→500円でした |
写真
心から、ホッとしたし嬉しかった!
腰ビレイで相棒を引き上げ、早くこないかなあ〜と楽しみに引き上げてたら現れた!
山頂で、いつもにも増して固い握手をする
感想
昨年から含めて、4度目の幻のカンテ、漸く登頂する事ができた。
過去3回は、取付までしか行かなかったので、岩稜帯の登攀は初めてだったのですが
予想以上に恐怖の積み木地帯でした。1週間前の激寒から週末にかけて一気に春がきてしまうという超スピード感ある展開で、カンテのルートは水がしたたり落ち、全く、凍ってない。厳しい登攀になるだろうと予想はできたのですが、来年に引き延ばす判断もできたのですが、今期中に登っておきたいという2人の気持ちの方が強く、ちゃんと予定出発時間に出発し黙々と取付を目指す事になった。
今季初めて参道の石畳がヘッデンに照らされている。いつものように大山神社で自分と皆の安全登山を祈願し元谷を目指す。雪面は予想以上にグサグサ。いつもよりハイペースで元谷へ到着、まだ薄暗い中、黒々と岩肌が見える北壁が目の錯覚か、いつもより近くに見える。北壁に取り付いているヘッデンは見えない。元谷小屋では灯りが動いている。少し休憩し出発。元谷を少し登ればグサグサの雪が落ち着くと期待したが、酷くなるばかりで、別山への急登は重たいラッセルとなる。取付へ向かう雪壁もグズグズでアイゼンも刺さることなくラッセル。残り50mぐらいの処でロープを出し登るが雪の下は空洞状態の箇所も多く大変だった。ロープ一杯と5mほどコンテで取付のコルのような場所につく。ここにくるのは4度目、ここから上は初挑戦。真っ白だった先週と真逆、ジェンガのような積み木石から水が滴り落ちている。かなり条件が悪いのは一目でわかる。
1ピッチ目 y
唯一、まともな感じのペツルの支点から、少し右に回り岩壁に取り付く。下部の雪が腐っていて登りにくそう。岩壁を右よりに登っていくが、岩がどんどん剥がれている。なかなか高度をあげれない。一旦、降りて左斜めにトラバースした方が良さそうなので少し降りて仕切り直し。苔っぽい岩をトラバースしてから直上する。ビレイをしていても落石がどんどん来るので気が抜けない。大きいのがきたら岩壁に身をくっつけ「くるな!」と願う。スリングをたくさん持ってきてが支点を作る場所がない。役にたったのは、小さめのカムとトライカム。岩壁の向こうにyが消えて暫くするとビレイOFFのコール。セカンドでも難しかった。
2ピッチ目 n
綺麗なペツルがあったが、ペツルが打ってある石をさわるとグラグラと動き簡単に落石のなりそうだった。少し右から登っていくと大きなチムニーが現れる。ガラガラの崩れる足元が怖く早くチムニーに挟まりたい気分になる。チムニーに入り登ろうとするとザックが邪魔で登りにくい。後で引き上げようと思いザックを降ろしチムニーに挟んで残置する。アイゼンを履いてのチムニー登りは初めてだと思う。岩がしっかりしていれば、もっと余裕があるのだろうが爪を置くとこも、どんどん剥がれていく。一旦、岩を剥ぎ剥がれない場所を作り、そこに爪を置き背中を押し当て登っていく。中盤まで登った時に背中側にあった巨大な石が剥がれ下に落ちた。ちょうどザックの上に。。。ザックはギリギリ落ちなかったが巨大な石は凄い音をたてて中央稜側の谷へ落ちていった。なんとかチムニーを抜けると、ここに立ったら、この場所自体が崩れるのではないかと思う小さなテラス、長く居たくないので目の前の岩を登ると、とても歩いて越える事ができそうにない不安定な岩のリッジ、四つん這いで越える。ロープの流れが悪くロープも重い。前を見ると、1、2ピッチ目より寝てるように見えるが相変わらずジェンガの岩場が続いている。支点がありそうなので探してみるがなかった。少し進んで岩の隙間にトライカム2個とハーケンを打ち終了点を作る。私のザックも背負いチムニーを登ってきた相棒に感謝
3ピッチ目 y
少しなだらかになった分、細かい浮石が更に増えてガラガラと落ちていく。少し登ると大きな岩があり左側から登ると少し立っている場所があり剥がれ動く石と格闘しながら登る。終了点はどうだったか思い出せない
4ピッチ目 y
本来はnの順番だがyに行ってもらう。相変わらずの状態だが今までよりロープは早く進み、45mほど伸ばし頂上直下まで行く。
5ピッチ目 n
直上でもいけそうだったが、比較的大きな石が見える方へ右上していく。トラバース気味に行くと中央稜のラインとほぼ合流し山頂へ抜けた。
吊尾根
前半部にもう雪はなく、フィックス箇所から雪面を下り側面から行った
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