記録ID: 4360987
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
日高山脈
日程 | 2022年06月04日(土) ~ 2022年06月06日(月) |
---|---|
メンバー | , その他メンバー3人 |
天候 | 1日目→くもり時々晴 2日目→くもり時々小雨 3日目→くもりのち晴 |
アクセス |
利用交通機関
車・バイク
経路を調べる(Google Transit)
|




地図/標高グラフ


標高グラフを読み込み中です...
表示切替:
コースタイム [注]
- 1日目
- 山行
- 7時間31分
- 休憩
- 26分
- 合計
- 7時間57分
- 2日目
- 山行
- 11時間29分
- 休憩
- 1時間10分
- 合計
- 12時間39分
- 3日目
- 山行
- 5時間1分
- 休憩
- 39分
- 合計
- 5時間40分
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
その他周辺情報 | 中札内川ヒュッテ トイレ有り、ペーパー有り、2階は畳 |
---|---|
過去天気図(気象庁) |
2022年06月の天気図 [pdf] |
写真
感想/記録
by sumieeeee
厳しく長く辛い山だと聞いていた。
自分にはまだ無理だと思っていた。
お誘いを断ろうとずっと考えていた。
でも今回の山行で自分の限界を知る事ができる良い機会だと思い、気持ちを切り替える事にした。登頂は無理だと思っていたので、ピークに立てた時は感動と達成感で胸が熱くなり感無量でした。
◎前泊◎
夕方、札内川ヒュッテに到着。持ち物の最終確認をして作戦会議をする。てんくらではCだったりBだったり不安定な予報だが3日間共に風が10m以下と弱いのが唯一の救い。有料天気予報では3日間共にみぞれ予報なので念の為に目出帽など冬装備品も携帯したが結局ミゾレはなくテムレスだけ使用した。
◎1日目◎
朝起きると曇り、風は微風。
高鳴る鼓動と不安が入り混じりながらスタート。
砂防ダムやゴルジュを巻きながら単調な河原歩きが続き、上二股で沢靴をデポ。この先から日高らしい急登が始まる。C1305にはテン場が、その先にはシラネアオイの群生があり癒される。ネギ畑があったが18kgのザックが肩に食い込んでいるのでスルー。夏尾根の頭が近くなると更に斜度がきつくなり、四つん這いで上がる所も。稜線に上がっても風は弱くガスがかかっていて眺望は良くない。レリーフを発見すると雨が降り始めてきたので、足早にコイカクに向かい、素早くテントを張り、雪渓で行動水を作る。ここまで余分に水を担がなくていいのがこの時期のメリット。この日の夕食は仲間お手製の牛丼で、甘辛い味付けが疲れた身体に染み渡り美味しすぎた。
◎2日目◎
朝方から冷え込んで少し寒かったが3シーズンのシュラフでも大丈夫だった。
テントから出ると昨日よりガスガス。周りを見るとハイマツが凍っている。上下合羽を着てドキドキのアタック開始。歩き初めからハイマツ地獄だが順目なのでさほど気にならない。いや、アドレナリン大放出で登頂する事しか頭になかった。ヤオロ付近では所々雪渓の上を歩いて楽するもすぐに途切れる。何度もニセピークに騙されてやっとヤオロのピークに立つ。朝露で全身ずぶ濡れ。靴の中も濡れて沢靴でも良かったかなと後悔。立ち止まると身体が冷えるのでゆっくり休む事ができない。いよいよラスボス1839峰へ向かうが、ニセピークの連続でなかなかピークに着かない。山頂直下は岩場の急登になり、一部手掛かりが見つからず焦る場所もあった。慎重に上がるとあの木製の山頂標識が見えた。その瞬間、胸が熱くなり色々な思いが溢れ出した。最初は私には無理な山だと諦めかけたが、諦めなくて本当に良かった。仲間達に激励されて気持ちを切り替えてアタックして本当に良かった。ガスガスで絶景を見る事は出来なかったがそれでも大満足だ。皆で暫く登頂の喜びを交わした。
さて下山開始だが、実はここからが更なる苦行の始まりだった。登り返しが何度もあり、下山している感覚がない。今回の1番の核心、ヤオロの登り返しは斜度があり、距離が長くおまけにハイマツは逆目で、行く手を遮られる。一歩一歩大きく掻き分けなければなかなか前進出来ない。足元が見えないので枝につまずきそうになったり、切り落とした枝がモモに突き刺さる。気が付けば一張羅の合羽があちこち破れていて泣きそうになる。疲労困憊している時のこの登り返しは本当に辛かった。やっとヤオロに着いても今度はコイカクの登り返しが待っている。同じくハイマツを泳ぐ様に掻き分け、コイカクピークまで何本ドーピングしたか‥足が攣りそうになり、ツムラ68番を何袋服用したか‥疲労困憊で吐き気がして、一時足が前に出なくなる時もあった。それでもコイカクの登り返しを越えればテン場があるので最後の力を振り絞った。テントが見えた時は思わず歓喜の声が響き渡った。今まで感じたことの無い達成感を味わった。
◎3日目◎
朝、テントを開けると今日もガスがかかっている。最後の最後まで日高の展望を望む事ができないのかと残念に思いながら帰り支度を始めるとガスが一気になくなり美しい山々が現れた。昨日登った1839も見えて、山談義に花を咲かせた。その後テントを撤収して日高の稜線を眺めながら下山。泥濘みのせいもあるが、疲労で足に力が入らず何度も転びながら下山した。
ハイマツでスネやモモが広範囲に驚くほどアザだらけになり数日間痛みました。今回の山行で精神的にも肉体的にも鍛えられて一皮剥けた気がします。
自分にはまだ無理だと思っていた。
お誘いを断ろうとずっと考えていた。
でも今回の山行で自分の限界を知る事ができる良い機会だと思い、気持ちを切り替える事にした。登頂は無理だと思っていたので、ピークに立てた時は感動と達成感で胸が熱くなり感無量でした。
◎前泊◎
夕方、札内川ヒュッテに到着。持ち物の最終確認をして作戦会議をする。てんくらではCだったりBだったり不安定な予報だが3日間共に風が10m以下と弱いのが唯一の救い。有料天気予報では3日間共にみぞれ予報なので念の為に目出帽など冬装備品も携帯したが結局ミゾレはなくテムレスだけ使用した。
◎1日目◎
朝起きると曇り、風は微風。
高鳴る鼓動と不安が入り混じりながらスタート。
砂防ダムやゴルジュを巻きながら単調な河原歩きが続き、上二股で沢靴をデポ。この先から日高らしい急登が始まる。C1305にはテン場が、その先にはシラネアオイの群生があり癒される。ネギ畑があったが18kgのザックが肩に食い込んでいるのでスルー。夏尾根の頭が近くなると更に斜度がきつくなり、四つん這いで上がる所も。稜線に上がっても風は弱くガスがかかっていて眺望は良くない。レリーフを発見すると雨が降り始めてきたので、足早にコイカクに向かい、素早くテントを張り、雪渓で行動水を作る。ここまで余分に水を担がなくていいのがこの時期のメリット。この日の夕食は仲間お手製の牛丼で、甘辛い味付けが疲れた身体に染み渡り美味しすぎた。
◎2日目◎
朝方から冷え込んで少し寒かったが3シーズンのシュラフでも大丈夫だった。
テントから出ると昨日よりガスガス。周りを見るとハイマツが凍っている。上下合羽を着てドキドキのアタック開始。歩き初めからハイマツ地獄だが順目なのでさほど気にならない。いや、アドレナリン大放出で登頂する事しか頭になかった。ヤオロ付近では所々雪渓の上を歩いて楽するもすぐに途切れる。何度もニセピークに騙されてやっとヤオロのピークに立つ。朝露で全身ずぶ濡れ。靴の中も濡れて沢靴でも良かったかなと後悔。立ち止まると身体が冷えるのでゆっくり休む事ができない。いよいよラスボス1839峰へ向かうが、ニセピークの連続でなかなかピークに着かない。山頂直下は岩場の急登になり、一部手掛かりが見つからず焦る場所もあった。慎重に上がるとあの木製の山頂標識が見えた。その瞬間、胸が熱くなり色々な思いが溢れ出した。最初は私には無理な山だと諦めかけたが、諦めなくて本当に良かった。仲間達に激励されて気持ちを切り替えてアタックして本当に良かった。ガスガスで絶景を見る事は出来なかったがそれでも大満足だ。皆で暫く登頂の喜びを交わした。
さて下山開始だが、実はここからが更なる苦行の始まりだった。登り返しが何度もあり、下山している感覚がない。今回の1番の核心、ヤオロの登り返しは斜度があり、距離が長くおまけにハイマツは逆目で、行く手を遮られる。一歩一歩大きく掻き分けなければなかなか前進出来ない。足元が見えないので枝につまずきそうになったり、切り落とした枝がモモに突き刺さる。気が付けば一張羅の合羽があちこち破れていて泣きそうになる。疲労困憊している時のこの登り返しは本当に辛かった。やっとヤオロに着いても今度はコイカクの登り返しが待っている。同じくハイマツを泳ぐ様に掻き分け、コイカクピークまで何本ドーピングしたか‥足が攣りそうになり、ツムラ68番を何袋服用したか‥疲労困憊で吐き気がして、一時足が前に出なくなる時もあった。それでもコイカクの登り返しを越えればテン場があるので最後の力を振り絞った。テントが見えた時は思わず歓喜の声が響き渡った。今まで感じたことの無い達成感を味わった。
◎3日目◎
朝、テントを開けると今日もガスがかかっている。最後の最後まで日高の展望を望む事ができないのかと残念に思いながら帰り支度を始めるとガスが一気になくなり美しい山々が現れた。昨日登った1839も見えて、山談義に花を咲かせた。その後テントを撤収して日高の稜線を眺めながら下山。泥濘みのせいもあるが、疲労で足に力が入らず何度も転びながら下山した。
ハイマツでスネやモモが広範囲に驚くほどアザだらけになり数日間痛みました。今回の山行で精神的にも肉体的にも鍛えられて一皮剥けた気がします。
お気に入り登録-人
拍手で応援
訪問者数:479人
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートはまだ登録されていません。
この記録で登った山/行った場所
- コイカクシュサツナイ岳 (1721m)
- ヤオロマップ岳 (1794m)
- 1839峰 (1842m)
- 札内川ヒュッテ (500m)
- 夏尾根頭 (1719m)
- コイカクシュサツナイ川上二股 (645m)
- ヤオロの窓
- コイカクシュサツナイ岳登山口
関連する山の用語
ザック シュラフ テント ハイマツ 雲海 ガス 急登 シラネアオイ 雪渓 テン ゴルジュ 砂防ダム シャクナゲ 山行 目出帽 キバナシャクナゲ デポ 山小屋 肩 トンネル 縦走 てんくら登山 | 登山用品 | 山ごはん | ウェア | トレイルラン |
トレッキング | クライミング | 富士山 | 高尾山 | 日本百名山 |
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する