那須岳・沼原湿原〜三本槍岳周回・アケボノソウと快晴の眺望


- GPS
- 09:51
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 1,482m
- 下り
- 1,471m
コースタイム
- 山行
- 8:38
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 9:51
天候 | 快晴のち曇り 6時の沼原湿原は9℃、木道に霜が降りていた |
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過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・沼原湿原:アケボノソウ咲き始め。環境省作成の日光国立公園での紹介。 https://www.env.go.jp/park/guide/nasu/recommend/08.html ・栃木県発行の那須岳火山防災ハンドブック。 https://www.pref.tochigi.lg.jp/kinkyu/c08/documents/handbook1.pdf ・牛ヶ首〜峰の茶屋跡避難小屋:噴煙と硫化水素ガスが目の前にあり、立ち止まらぬこと。ただし見渡す景観が抜群に良い。 ・峰の茶屋跡避難小屋〜熊見曽根:ガレ場落石注意。石を落とさぬこと。朝日岳から茶臼岳の素晴らしい眺望。ポールと鎖状の手すりあり、東側が登り、西側が下り、矢印はないが遵守すること。 ・清水平〜三本槍岳:水たまり多く、泥濘。三本槍岳山頂からは360度の素晴らしい眺望。 ・茶臼岳お鉢めぐり〜山頂駅:ザレた坂道、落石しないように歩く。観光客が多いので渋滞する。 ・牛ヶ首〜日の出平:ヤマトリカブトの見事な群生が素晴らしい。 ・日の出平〜沼原:背丈を越えるクマザサの藪漕ぎがある。トラバース気味になるので転倒注意。ブナ、ダケカンバなど見事な雑木林。 |
写真
感想
8月も終わる。二百十日も近く、台風と秋雨前線の影響で曇りがちな天気が続く。梅雨明けが早く、天候が不安定な日々が続いた8月。9月10月も周期的に変わりやすい天気と予想される。秋の空はおおよそ読み切れるが、未だに女性の心は読み切ることは出来ない。
秋雨前線が東北地方へ北上し、小笠原諸島沖に熱帯低気圧が発生。気圧の谷に湿った南風が吹き込み、関東は早朝雨でその後は曇り予想。晴れるのは正午くらいだけで薄曇り。また北へ行くこととなった。
アケボノソウが咲いていると思われる、那須岳ふもとの沼原(ぬまっぱら)湿原へ。花鑑賞後はついでに三本槍岳まで行き、茶臼岳に立ち寄って日の出平から戻ってくる周回を計画した。
雨降る前橋市を3時40分に出発。北関東道を岩船JCまで行くと雨は止んだ。西那須野塩原ICを過ぎた頃、北から東の空が真っ赤な朝焼け。栃木福島県境から北は晴れているが良く分かった。黒磯板室ICで下りる。
那須塩原市の水田で日の出。朝露に濡れた稲穂が輝いていた。那須高原スカイラインに入り那珂川を越えてゴルフ場を抜け林道に左折。うっそうとした森の中を走る道の最終地点が沼原湿原駐車場。誰もいなかった。
6時に出発。気温9℃で肌寒い。クマが多く出没する時期と地域なのでクマ鈴を付けた。散策路から木道へ。滑ると思ったら霜が降りていた。寒いわけだ。湿原にはサワギキョウやキンミズヒキ咲いていた。木道の間に一株のアケボノソウがあった。まだ蕾が多くこれから。一番北まで行き戻り、展望デッキの方へ向かう。
ちょうど白笹山方面から日が昇ってきた。朝日に輝く花があると思い、良く見ると全身に水滴を付けたアキアカネだった。霜と同様、空気中の水分が飽和して付着したのだろう。これでは乾くまで飛べない。
調整池の柵を展望デッキ方面へ。ここも木道間にアケボノソウが咲いていた三株あった。雫を葯に付けて花咲くアケボノソウはきれいだった。蕾をたくさん付けた株も多く、これからが見ごろとなるだろう。
湿原を出て登山道へ。姥ヶ平下までの道は、ブナやダケカンバ、ミズナラなど美しい雑木林。動物の気配が多く、サルやシカの鳴き声が頻繁にしていた。私はクマではない。
姥ヶ平に降り立つと茶臼岳の雄大な姿が目に入る。ひょたん池で逆さ茶臼岳を撮影。この周辺は紅葉の名所として有名。機会があればRWはきっと激混みなので、湿原から来れば近いし空いているだろう。
川原のような砂利の姥ケ平から先は、緩い登りとなり森林限界を越えて開放的な道。噴煙を上げ荒々しい茶臼岳が近づいてくる。小さな赤岳のように見えるし、噴煙を上げていると草津白根山のようにも見える。分岐の牛ヶ首からは素晴らしい眺望。
栃木群馬の平野部は雲に覆われているのが見えた。快晴の空のもと、開放的な砂礫の道を歩んでいく。噴煙が目の前にあるので熱い、硫化水素が臭い。軽く右にカーブするように茶臼岳山麓を歩いていくと、硫黄鉱山跡に到着。やっと登山者とすれ違うようになった。朝日岳と剣ヶ峰の荒々しい岩稜帯が見える。
避難小屋で地図を見ていたら、栃木の初老男性からいろいろと教えてもらった。こんなに穏やかな那須岳はなかなか無いよと。昨日は雨降ったから、三本槍行くなら泥だから気を付けてと。早口の栃木訛りは味わいがあり心地よい。
朝日岳分岐を朝日岳へ。山頂からは素晴らしい眺望。目の前の茶臼岳が雄大。素晴らしい景色を目に焼き付け、分岐に戻り先に進む。それにしても素晴らしい天気。微風で青空。1900mピークから眺める朝日岳と茶臼岳は荒々しく雄大だった。
清水平を経て、エゾリンドウが咲き連ねる泥濘の道を歩いて三本槍岳山頂に到着。360度の素晴らしい眺望。風も穏やかで遠くまで見渡せた。眼下には猪苗代湖が、遠くには雪渓を擁した飯豊連峰が見えていた。昼食をのんびりと摂り下山。
硫黄鉱山跡までは来た道を戻る往路。アップダウンで登り返しもある。日差しがあり気温が20℃で微風で暑い。水3ℓが終わる恐れがあるので、茶臼岳下山後はRW山頂駅で水を買うことにした。
硫黄鉱山跡から茶臼岳へ。砂礫のザレ道。分岐をお鉢めぐりへ。火口が小さく思えるのは浅間山や富士山を思い出したから。茶臼岳山頂の那須岳神社に参拝。月曜だが大勢の観光客。子供が多い。栃木は夏休みなのだろうか?
観光客が多い道は渋滞する。歩きにくい段差の道を下ってRW山頂駅に立ち寄る。アクエリアスを一本購入。250円とぼったくり。あと700ccくらいしかないので仕方ない。稼働するゴンドラを眺めて先に進む。行先が違えど乗るつもりはない。
鉢巻き道に入ると、観光客は居なくなり登山者数名とすれ違った。再び牛ヶ首に到着。三本槍ヶ岳まで行き茶臼岳山麓を一周回ってきた。日の出平へと向かう。登り始めてすぐにヤマトリカブトの群生。連なって咲く紫の花が群生とは素晴らしい。マルバダケブキも残っていた。ここで一人だけすれ違い、下山までひと気は無かった。
日の出平手前でもヤマトリカブトの群生。こちらの方がたくさんあり圧巻だった。猛毒のトリカブト、これだけあると致死量何人分あるのだろうと思ってしまった。分岐を沼原方面へ。
見通しの悪い平坦な道は、南へと方位を徐々に変えるが、シャクナゲなどの低木で狭く歩きにくい。尾根の最南端からは南月山などの眺望。また方位を南西に変えて背丈を越えるクマザサ帯を藪漕ぎしていく。トラバース気味な所もあるので、転倒に注意して歩いた。
雑木林の急坂を下り込む。ブナの樹林帯となり素晴らしい景色に包み込まれる。沼原分岐を駐車場方面へ。湿原も見えない樹林帯を歩く。飽きた頃に駐車場に到着。来た時と同じで誰もいなかった。着替えて帰路へ。
秋の気配を感じた沼原湿原は17℃。車窓を開け清々しく下る林道は那須高原スカイラインまでだった。黒磯板室ICから東北道へ。南下するにつれて気温が上がり、18時過ぎに前橋市に着いた頃には26℃になっていた。
自宅からは蒸し暑く夕焼けも見られないガン曇り。アケボノソウの小宇宙の様な花柄を思い浮かべて、気持ちだけは初秋へと夏の終わりを告げていた。
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