焼岳。新中の湯登山口から登り、上高地に下山。
長野県
岐阜県
nabekuni
その他3人 
体力度について
- GPS
- 06:43
- 距離
- 9.2km
- 登り
- 886m
- 下り
- 992m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:13
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 8:25
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2022年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
タクシー 自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
山頂直下は滑りやすく浮き石も多いので慎重に通過しました。長ハシゴと桟道は楽しいです。 |
| その他周辺情報 | 坂巻温泉旅館は下山後の入浴が無料です。 |
写真
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装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
飲料
地図（地形図）
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
|
|---|---|
| 共同装備 |
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
ライター
|
感想
9月10日(土) 曇り
今回は坂巻温泉に前泊しての焼岳。坂巻温泉旅館は「日本秘湯を守る会」の会員宿で、新中の湯登山口まで5時発で宿の車で送ってくれ、下山後も無料でお風呂に入れるのも嬉しい。
焼岳の登山ナビ予報がクルクルと変わり、鳥海山、燧ヶ岳なども代案として検討したが、結局初志貫徹で6月に登山禁止になって登れなかった焼岳に再挑戦することになった。天気予報はイマイチだが、雨は降らない見込みだ。
坂巻温泉に17時に着くように逆算して11時に出発。渋滞なく純子さん、美恵子さんを拾ったが、土曜日の日中なので市街地の道路は混んでいて実和さん宅へは大分時間が掛かった。
相模原愛川で圏央道に乗り、松本で中央道を降りるまでの高速区間は順調だったが、松本からの下道もそこそこに混雑した。夕食は18時からなので17時までに着かないとお風呂に入る時間が無くなるので、松本に着く手前で宿に遅れる旨を連絡した。
坂巻温泉に着いたのは17:35で、夕食は18:30からにして貰った。部屋は2階の10畳の和室だった。着いたら直ぐに温泉。内湯が2階にあり、露天風呂は1階なので、着替えなければ移動できないので内湯だけに入る。食事時間なので風呂には誰もおらず貸切だ。浴槽は3m四方くらいであまり広くは無く、洗い場は4つだが貸切なのでゆったりだ。
風呂から上がり、18:30から玄関の真上にある食堂で夕食。岩魚の塩焼き、天ぷら、飛騨牛焼き肉、サーモン、馬刺し、鯉こくなどなど山の幸てんこ盛で美味しい夕食だ。
ビールは「秘湯ビール」。秋田駒山麓の駒ヶ岳温泉で飲んだ秘境ビールと同じラベルで、製造所を見ると秋田県の田沢湖で同じものだった。ご飯は米は普通だが、水が美味しいとのことで美味しいご飯だった。味噌汁も美味しい。味噌は有機醸造の「美ヶ原味噌」で旅館のお土産として売っているとのこと。帰りに買うことにした。
デザートはスイカ。松本市波田地区はスイカの名産地であの合戦小屋のスイカも波田産だが、9月といえばもうスイカのシーズンは終わっているはずなのに、とても美味しかった。
明日早朝発なので夕食後に会計をすませたが、その時に「秘湯を守る会」のスタンプ帳を貰った。今日から3年以内に会員宿に10回宿泊しスタンプを貰えば1泊無料になる。3年という期限が厳しいが、挑戦してみよう。
明日は5時に出発予定。朝食は7時からなので、朝食はおにぎり弁当にして貰ったが、20時頃クーラーボックスに入った弁当が届けられた。明日は早いので21時前に就寝。
9月11日(日) 晴れ
4時起床。浴衣で寝たが意外に暑くてあまり良く眠れなかった。外は涼しいので窓を開ければ良かったかも。外に出てみると星がたくさん見えた。天気予報は曇りで9時〜10時が晴れになっているが、果たして・・・・・。
昨夜受け取ったおにぎり弁当を食べ、身支度をして出発。宿での送迎は通常朝食後の8時との事だったが、お願いしたら「5時ならOK」との事だったので予約時にお願いした。朝食の準備や後片付けの時間を外せば良いのだろう。
マイクロバスに乗ったのは我々4人だけだった。安房トンネル手前の分岐から旧安房峠に向かう旧道に入るとヘアピンカーブの連続になる。宿から15分ほどで新中の湯登山口に到着。駐車場は公称15台だが、既に満車でその前後の路肩に多数の路駐の列があり50台以上はありそうだ。
当初はここで車中泊の予定だったが、トイレが無いので躊躇していたのだ。ここにいる大勢の人達は恐らく・・・・・。
登山口は一見どこにあるのか判らなかったが、噴火警戒の看板があるので判った。最近設置されたと思われるこの看板以外に目印が無いようなので、これが無かったらいきなり迷ったかも知れない。
登山口から暫く行った所の道の谷側に信じられないものがあった。車だ。裏返しで原型を留めないほどに朽ち果てているが、間違い無く四輪車だ。道幅からしてここまで走って来る事は不可能だし、運ぶことも不可能なのに・・・・・。後で気づいたが、上を通る道路から転落したと思われる。ネットで調べても経緯は不明だったが、車はカローラらしい。
登山道は次第に傾斜がきつくなる。足元は所々に泥濘があるが、縁を歩けば回避できる程度だ。樹林帯で展望は無いが、南側が開けた場所からは綺麗な朝焼けと雲海に浮かぶ鉢盛山が見える。これは天気予報が良い方向に外れたようだ。
高度を上げるにつれ樹間からではあるが、焼岳の山頂が垣間見えるようになる。青空も本物のようだ。
登山口から90分で「広場」に到着。その名の通りちょっとした広場で、休憩に良い場所で10人くらいの登山者が休憩している。ベンチや丸太があれば良いのだが、座れる場所がないのでシートを広げて休憩する。広場からは山頂が良く見え、周囲のナナカマドは一部色づいている。焼岳は南峰と北峰の双耳峰に見え、北峰の直下からは白い噴煙が立ち上っている。
広場を過ぎると間もなく森林限界を超えて笹原になり、見晴らしが良くなる。開けている南側には鉢盛山とさらに奥に中央アルプスが見える。笹原は見渡す限りの広大なもので、素晴らしい。道は次第にガレてそこそこの急登になる。広場から上部は陽が当たるので暑く、汗が滴る。飲料水はビール冷却用の凍らせたアクエリも含めて3�隼�って来たが、もつだろうか？。焼岳小屋で購入できるので、焼岳小屋まで保てば良い。
広場から15分ほど登ったところで振り返ると鉢盛山の右奥に中央アルプスが見える。さらに高度を上げて山頂が近づく頃には乗鞍岳が間近に見えた。
南峰と北峰の鞍部に着くと眼下にエメラルド色の火口湖・正賀池が見える。焼岳の最高地点で三角点があるのは南峰だが、崩落の危険があるため立入禁止とされているが、看板やバリケードは見当たらなかった。ヤマレコの記録を見ると結構登っているようで、軌跡も多数ある。
噴気孔の近くまで行けそうなので登ってみた。ちゃんとした道は付いておらず滑りやすいが、なんとか登れた。間近に見る噴気は迫力があり、地球の息吹を感じる。
山頂へは北峰の山頂直下の南側を巻いていく。山頂へのルートは縦走路から外れていて、焼岳小屋への下降点からガレた急斜面を登って往復する。5分ほどで山頂に到着。山頂はそこそこ広く大勢の登山者がいた。北側に西穂高岳に続く縦走路があり、その奥に槍穂高があるのだが、槍はガスに包まれている。
眼下には焼岳小屋が見え、その先には西穂山荘やロープウェイの駅も見える。よく晴れて天気は上々ながらも山の稜線には雲が張り付いている。新穂高温泉や上高地などの山麓はとても良く見える。
純子さんと実和さんは山頂の端にある大きな岩に登って写真を撮っている。ランチは焼岳小屋にしてビールで乾杯してフルーツ缶詰を食べた。山頂には45分滞在したが、槍の穂先が見えたのは一瞬だけだった。
ガレの急斜面を戻り、焼岳小屋に向けて下山開始。こちら側もなかなかの急斜面で、ガレているので慎重に下る。下からは大勢の人が登って来る。軽装の人が多いので焼岳小屋にデポして来たのだろう。いつも上高地から見上げる焼岳から上高地を見ながら下るのは感慨深い。
コースタイム45分のところ1時間15分掛かって焼岳小屋に到着。そんなにゆっくり下った気はしないのだが。この区間に関しては「山と高原地図」のコースタイムは厳しいかも。ヤマケイオンラインでは1時間05分なので、こちらの方が合っているのかも。
焼岳小屋のトイレには手洗い水がある。天水だろうが「生水飲用不可」とあるので煮沸すれば飲めるのかもしれない。小屋の前のテーブル・ベンチでランチ。日差しが暑いが小屋の軒下の日陰のベンチには先客がいるので仕方がない。
各自に持参して貰った昼食用の水500ccを使ってカレーメシ・完全メシとコーヒーのランチをとり、45分後に再出発した。
小屋の下部も広大な笹原の急斜面を下る。20分ほどで名所の「長ハシゴ」に到着。約15mの垂直に近いハシゴだが、恐怖感は無い。さらに下ると崖っぷちをトラバースする桟道があり、谷側はすっぱり切れ落ちていて落ちたら助からない感じだが、壁側にロープが張ってあるので怖くは無い。
小屋から1時間50分掛かって焼岳登山口に着いたが、そこからは林道歩きになる。8月の赤岳でもそうだったが、林道に出た後はどっと疲れが出る。アドレナリンが出なくなるのだろうか？
ゴールの帝国ホテルまで10分だったが、疲れてしまい西穂登山口の屋根付きベンチで暫く休憩した。帝国ホテルでランチの予定だったが、全員それほど空腹ではなく、むしろ早く風呂に入りたいので食べずに坂巻温泉に戻ることにした。
アルピコタクシーの上高地配車センターに電話してタクシーを依頼しすると5分くらいで来てくれた。坂巻温泉で風呂に入ってサッパリし、お土産に味噌を買って帰路に着いた。
途中までは順調だったが、大月〜小仏トンネルが「25km、2時間以上」の渋滞とのことで、ナビの指示通りに大月JCTで富士吉田線に入り、都留ICで降りて山越えの細い道を走り、道志村で国道413号に合流して相模原に至るルートに乗ると、我々同様に中央道の渋滞を回避したと思われる車が前後を走っている。
ナビの判断は正しかったようで、八王子経由よりは30分くらい早かった気がする。3人を送り届け、22:35に帰り着いた。予報に反して天候に恵まれ、楽しい山行だった。
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