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Yamareco

記録ID: 496717
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

SEA to SUMMIT[親不知〜白馬岳]栂海新道を登る

2014年08月14日(木) 〜 2014年08月18日(月)
情報量の目安: S
都道府県 新潟県 富山県 長野県
 - 拍手
GPS
104:00
距離
47.2km
登り
4,818m
下り
3,354m

コースタイム

1日目
山行
6:20
休憩
1:00
合計
7:20
6:20
10
入道山
6:30
60
7:30
8:00
20
8:20
8:30
100
10:10
10:30
90
12:00
白鳥小屋
2日目
山行
4:30
休憩
0:40
合計
5:10
5:20
10
白鳥小屋
5:30
5:50
60
白鳥小屋水場
6:50
40
7:30
10
7:40
8:00
150
10:30
3日目
山行
7:30
休憩
0:20
合計
7:50
4:10
10
4:20
30
4:50
5:00
40
5:40
80
7:00
40
7:40
7:50
140
10:10
30
10:40
40
11:20
40
12:00
4日目
山行
6:50
休憩
1:00
合計
7:50
5:20
230
9:10
20
9:30
10:30
100
12:10
40
三国境
12:50
20
13:10
5日目
山行
4:00
休憩
0:10
合計
4:10
5:20
20
5:40
50
6:30
30
7:00
30
7:30
7:40
50
8:30
60
9:30
蓮華温泉
天候 一日目:晴
二日目:午前10時より雨
三日目:終日雨、途中暴風雨&雷
四日目:午前暴風雨&雷
五日目:濃霧のち晴れ?
過去天気図(気象庁) 2014年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス タクシー
糸魚川駅前〜親不知:深夜タクシー=6000〜7000円
蓮華温泉〜平岩駅:バス=1500円台(ザック代込)
東京〜糸魚川:上越新幹線+北越線特急
コース状況/
危険箇所等
親不知〜白鳥小屋:酷暑多湿無風+吸血昆虫との戦い、横にはマムシ
白鳥小屋〜栂海山荘:前半酷暑多湿無風
栂海新道全般:巻き道皆無、すべてピークと稜線のみ、登りは体力消耗顕著
朝日岳・雪倉岳:落雷時逃げ場なし
その他周辺情報 【栂海新道 小屋・水場 Complete Guide】
《白鳥小屋》無人、2階建て。糸魚川市運営。2階に毛布多数あり。1階は80cmX4m程度の土間と10畳程度の板の間。ポリタンクに水があるがいつどこで汲んだものか不明。来訪者ノートあり。2階は12畳程度で、天井低く中腰で移動。屋根に展望台あり。離れたところにトイレ(雉撃ち場)あり。
《栂海山荘》無人、ベニズワイ山岳会管理。管理室以外に1階に2寝室と自炊室、2階に2寝室あり。最大約50名宿泊可。各部屋にアルミ付きマット敷かれており、毛布も多数あり。離れたところに天空雉撃ち場あり。
《シキ割の水場》流量豊富。小さな沢水集めた水場(八ヶ岳の「乙女の水」縮小版)。
《白鳥小屋水場》岩の裂け目から水が湧き出している。シェラカップ、プラタィパスで汲める。美味。
《黄連の水場》ただの沢水で流量豊富。雪解け水っぽい。
《北又の水場》小さな沢の湧水で流量豊富。冷たく美味。
《黒岩平の水場》確認できず。普通の川は近くにあるがとても飲めるものではない。
予約できる山小屋
蓮華温泉ロッジ
地酒と刺し身
2014年08月13日 13:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/13 13:36
地酒と刺し身
国道横駐車場より海岸へ降りる階段の案内版
2014年08月14日 04:26撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 4:26
国道横駐車場より海岸へ降りる階段の案内版
親不知の海岸で高度計ZERO設定
2014年08月14日 04:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/14 4:36
親不知の海岸で高度計ZERO設定
北アルプスが日本海に突入するポイント
2014年08月14日 04:37撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/14 4:37
北アルプスが日本海に突入するポイント
この「左折」表示は階段7段上がったらすぐ左折!直登してしまうと吸血昆虫との戦いが待っている
2014年08月14日 04:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/14 4:55
この「左折」表示は階段7段上がったらすぐ左折!直登してしまうと吸血昆虫との戦いが待っている
登山口の40m上に新しい林道工事中。左に歩くと栂海新道の表示あり
2014年08月14日 05:09撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/14 5:09
登山口の40m上に新しい林道工事中。左に歩くと栂海新道の表示あり
反対側から
2014年08月14日 05:09撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/14 5:09
反対側から
鉄塔その一(その後もう一つあり)
2014年08月14日 05:17撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/14 5:17
鉄塔その一(その後もう一つあり)
ここまでに吸血昆虫との戦いで疲労。登山道を堂々と野生の猿たちが歩いていた
2014年08月14日 06:17撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 6:17
ここまでに吸血昆虫との戦いで疲労。登山道を堂々と野生の猿たちが歩いていた
2014年08月14日 06:29撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/14 6:29
途中舗装の林道を横断
2014年08月14日 06:53撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 6:53
途中舗装の林道を横断
2014年08月14日 06:53撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/14 6:53
ここで休憩
2014年08月14日 07:34撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 7:34
ここで休憩
2014年08月14日 08:28撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 8:28
坂田峠。2本目の舗装林道横断
2014年08月14日 08:28撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 8:28
坂田峠。2本目の舗装林道横断
右奥が「シキ割の水」
2014年08月14日 10:07撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 10:07
右奥が「シキ割の水」
水場拡大
2014年08月14日 10:08撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 10:08
水場拡大
アブを振り切り座って休もうと思ったらマムシがとぐろを巻いていた
2014年08月14日 11:24撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/14 11:24
アブを振り切り座って休もうと思ったらマムシがとぐろを巻いていた
白鳥小屋到着
2014年08月14日 12:06撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/14 12:06
白鳥小屋到着
白鳥小屋
2014年08月14日 13:02撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 13:02
白鳥小屋
2014年08月14日 13:03撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 13:03
白鳥小屋1階
2014年08月14日 13:10撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 13:10
白鳥小屋1階
2階
2014年08月14日 13:11撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 13:11
2階
タオルを絞って落ちた汗に給水に来たアカタテハ
2014年08月14日 12:57撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/14 12:57
タオルを絞って落ちた汗に給水に来たアカタテハ
小屋の入り口で座って手をついたらこんなものがくっついてきた
2014年08月14日 13:49撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/14 13:49
小屋の入り口で座って手をついたらこんなものがくっついてきた
白鳥小屋トイレ
2014年08月14日 14:14撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 14:14
白鳥小屋トイレ
白鳥小屋2階より来し方を望む。琥珀の水はHighland Park
2014年08月14日 17:32撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/14 17:32
白鳥小屋2階より来し方を望む。琥珀の水はHighland Park
白鳥小屋の夜明け
2014年08月15日 04:37撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 4:37
白鳥小屋の夜明け
燃える朝焼け
2014年08月15日 04:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 4:55
燃える朝焼け
白鳥小屋の北側のコルにある水場案内
2014年08月15日 05:30撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 5:30
白鳥小屋の北側のコルにある水場案内
水場
2014年08月15日 05:34撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 5:34
水場
岩の裂け目から湧き出す湧水
2014年08月15日 05:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/15 5:36
岩の裂け目から湧き出す湧水
非常に美味
2014年08月15日 05:39撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 5:39
非常に美味
これから行く先
2014年08月15日 05:50撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 5:50
これから行く先
台形の犬ヶ岳の下、左肩に栂海山荘
2014年08月15日 06:40撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 6:40
台形の犬ヶ岳の下、左肩に栂海山荘
2014年08月15日 06:54撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 6:54
2014年08月15日 07:27撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 7:27
黄連の水場入り口
2014年08月15日 07:39撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 7:39
黄連の水場入り口
ただの沢、雪解け水か?
2014年08月15日 07:48撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 7:48
ただの沢、雪解け水か?
雨の中犬ヶ岳を目指す
2014年08月15日 09:26撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 9:26
雨の中犬ヶ岳を目指す
到着
2014年08月15日 10:34撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 10:34
到着
担ぎあげた水でシャワー!頭から全身洗った
2014年08月15日 10:56撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 10:56
担ぎあげた水でシャワー!頭から全身洗った
栂海山荘宿泊者は必ず入れてね(残念なことに見て見ぬふりの登山者が多かった)
2014年08月15日 11:25撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 11:25
栂海山荘宿泊者は必ず入れてね(残念なことに見て見ぬふりの登山者が多かった)
左側の1階2階
2014年08月15日 11:26撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 11:26
左側の1階2階
右側1階
2014年08月15日 11:26撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 11:26
右側1階
右側2階
2014年08月15日 11:27撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 11:27
右側2階
最軽量の調理器具セット。3〜4回お湯沸かすだけならこれで十分
2014年08月15日 12:24撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 12:24
最軽量の調理器具セット。3〜4回お湯沸かすだけならこれで十分
300mlのお湯沸かし昼食
2014年08月15日 12:32撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 12:32
300mlのお湯沸かし昼食
自炊場、時計は正確だった
2014年08月15日 18:56撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 18:56
自炊場、時計は正確だった
トイレ(天空雉撃ち場)
2014年08月15日 18:57撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/15 18:57
トイレ(天空雉撃ち場)
日暮れあと、雨の栂海小屋
2014年08月15日 19:00撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/15 19:00
日暮れあと、雨の栂海小屋
夜明け前のナイトハイク
2014年08月16日 04:16撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 4:16
夜明け前のナイトハイク
北又の水場入り口
2014年08月16日 04:48撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 4:48
北又の水場入り口
北又の水場。冷たく美味
2014年08月16日 04:52撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 4:52
北又の水場。冷たく美味
2014年08月16日 05:45撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 5:45
黒岩山。あそこのピークも踏んで越えていく
2014年08月16日 06:13撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 6:13
黒岩山。あそこのピークも踏んで越えていく
2014年08月16日 06:26撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 6:26
雨の山行。湿原がたくさん出てくる
2014年08月16日 06:27撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 6:27
雨の山行。湿原がたくさん出てくる
文子の池、ここで膝から下をとって半ズボンに。靴の中はびしょびしょ。脱いで水を捨て、ウールソクスを絞る。その間蚊に刺されまくり
2014年08月16日 06:29撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 6:29
文子の池、ここで膝から下をとって半ズボンに。靴の中はびしょびしょ。脱いで水を捨て、ウールソクスを絞る。その間蚊に刺されまくり
2014年08月16日 07:05撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:05
2014年08月16日 07:14撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:14
2014年08月16日 07:19撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:19
2014年08月16日 07:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:36
黒岩平。立派なベンチ2つあり
2014年08月16日 07:42撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:42
黒岩平。立派なベンチ2つあり
ベンチ周辺に湧き水なし。ただの川の流れはあるが、とても飲水には使えまい
2014年08月16日 07:45撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:45
ベンチ周辺に湧き水なし。ただの川の流れはあるが、とても飲水には使えまい
2014年08月16日 07:53撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:53
2014年08月16日 07:56撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 7:56
2014年08月16日 07:57撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:57
池端の白い花と水面を打つ雨粒の合奏
2014年08月16日 07:59撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 7:59
池端の白い花と水面を打つ雨粒の合奏
これ登山道。沢ではない
2014年08月16日 08:24撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 8:24
これ登山道。沢ではない
これ登山道。川ではない
2014年08月16日 08:44撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 8:44
これ登山道。川ではない
雪渓の向こうに踏み跡。当然巻いていく
2014年08月16日 09:18撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 9:18
雪渓の向こうに踏み跡。当然巻いていく
2014年08月16日 09:46撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 9:46
2014年08月16日 09:57撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 9:57
雷鳴轟く暴風雨の中、長拇山を超えて朝日岳を望む
2014年08月16日 10:10撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 10:10
雷鳴轟く暴風雨の中、長拇山を超えて朝日岳を望む
2014年08月16日 10:15撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 10:15
振り返るとこんな感じ
2014年08月16日 10:17撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/16 10:17
振り返るとこんな感じ
吹上のコルは暴風雨。まだ氷が残る山上湖
2014年08月16日 10:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 10:36
吹上のコルは暴風雨。まだ氷が残る山上湖
有名なモニュメント。日本海からここまで来た!
2014年08月16日 10:40撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 10:40
有名なモニュメント。日本海からここまで来た!
2014年08月16日 10:40撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 10:40
2014年08月16日 10:41撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 10:41
2014年08月16日 10:41撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 10:41
雷鳴轟く朝日岳登攀。北面の雪渓が見えてくる
2014年08月16日 11:02撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 11:02
雷鳴轟く朝日岳登攀。北面の雪渓が見えてくる
風速25程度。頬に当たる雨粒が痛い
2014年08月16日 11:09撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 11:09
風速25程度。頬に当たる雨粒が痛い
超悪天候の中でも風景は一級品
2014年08月16日 11:12撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 11:12
超悪天候の中でも風景は一級品
やった。海抜ZERO〜2418m
2014年08月16日 11:20撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 11:20
やった。海抜ZERO〜2418m
海岸でZERO設定したのに100mもずれている。CASIOプロトレック大丈夫か?
2014年08月16日 11:21撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/16 11:21
海岸でZERO設定したのに100mもずれている。CASIOプロトレック大丈夫か?
朝日岳南面を下る。天候とは裏腹に乙女チック
2014年08月16日 11:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 11:36
朝日岳南面を下る。天候とは裏腹に乙女チック
朝日小屋が見えてきた
2014年08月16日 11:40撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/16 11:40
朝日小屋が見えてきた
水平道分岐。小屋までもう少し
2014年08月16日 11:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 11:55
水平道分岐。小屋までもう少し
2014年08月16日 12:02撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 12:02
朝日小屋食堂
2014年08月16日 13:32撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/16 13:32
朝日小屋食堂
富山湾
2014年08月16日 13:39撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 13:39
富山湾
2014年08月16日 13:41撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 13:41
2014年08月16日 13:42撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/16 13:42
Welcome金平糖
2014年08月16日 13:45撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 13:45
Welcome金平糖
夕食が凄い!山小屋でカジキ昆布締めやホタルイカが出てくる!
2014年08月16日 16:53撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/16 16:53
夕食が凄い!山小屋でカジキ昆布締めやホタルイカが出てくる!
朝食。ご飯が美味しい
2014年08月17日 04:52撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/17 4:52
朝食。ご飯が美味しい
水平道。ヌルヌルツルツルの木道を行く。この後すっ転んでストックを折った
2014年08月17日 06:24撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 6:24
水平道。ヌルヌルツルツルの木道を行く。この後すっ転んでストックを折った
小さな池と湿原
2014年08月17日 06:58撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 6:58
小さな池と湿原
雪倉岳北東面を登り始めると、雷と暴風雨。風速25〜30、頭上で雷鳴多数。生きた心地がしなかった
2014年08月17日 07:58撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 7:58
雪倉岳北東面を登り始めると、雷と暴風雨。風速25〜30、頭上で雷鳴多数。生きた心地がしなかった
山頂で止まるのは怖かった
2014年08月17日 09:08撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 9:08
山頂で止まるのは怖かった
雪倉岳ピーク超えて北面へ。風は弱まり避難小屋が見えてくる
2014年08月17日 09:16撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/17 9:16
雪倉岳ピーク超えて北面へ。風は弱まり避難小屋が見えてくる
雪倉岳避難小屋。開けたら子供含めて5人の避難者あり
2014年08月17日 09:29撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/17 9:29
雪倉岳避難小屋。開けたら子供含めて5人の避難者あり
朝日小屋のお弁当
2014年08月17日 10:03撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/17 10:03
朝日小屋のお弁当
避難小屋内部。入って正面左にトイレあり
2014年08月17日 10:25撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 10:25
避難小屋内部。入って正面左にトイレあり
避難小屋から三国境を目指す。正面に小蓮華〜白馬の稜線
2014年08月17日 10:27撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 10:27
避難小屋から三国境を目指す。正面に小蓮華〜白馬の稜線
雨雲が移動して旭岳北壁が見える。この角度からも旭は格好いい
2014年08月17日 11:04撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
4
8/17 11:04
雨雲が移動して旭岳北壁が見える。この角度からも旭は格好いい
鉱山道分岐上のコマクサ
2014年08月17日 11:13撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/17 11:13
鉱山道分岐上のコマクサ
花崗岩の白馬ピーク(右端)
2014年08月17日 11:19撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 11:19
花崗岩の白馬ピーク(右端)
遠くに朝日小屋
2014年08月17日 11:52撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 11:52
遠くに朝日小屋
三国境。この後ろの花崗岩の造形は白馬の中で一番格好いい
2014年08月17日 12:08撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/17 12:08
三国境。この後ろの花崗岩の造形は白馬の中で一番格好いい
長池〜鉢ヶ岳〜富山湾
2014年08月17日 12:12撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
8/17 12:12
長池〜鉢ヶ岳〜富山湾
箱庭風
2014年08月17日 12:39撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 12:39
箱庭風
食べ終わった焼きトウモロコシ風
2014年08月17日 12:42撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 12:42
食べ終わった焼きトウモロコシ風
2014年08月17日 12:43撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 12:43
劔は格好良いね
2014年08月17日 12:45撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/17 12:45
劔は格好良いね
ウルップは終わってるのになぜか蕾のツクモグサ・・・と思ったら他の花なのだという。
2014年08月17日 12:47撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 12:47
ウルップは終わってるのになぜか蕾のツクモグサ・・・と思ったら他の花なのだという。
Sea to Summit ミッション終了。海抜ZERO〜3000mの旅は終わった
2014年08月17日 12:54撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
8/17 12:54
Sea to Summit ミッション終了。海抜ZERO〜3000mの旅は終わった
150m以上もずれている。CASIOさん、これ不良品?
2014年08月17日 12:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/17 12:55
150m以上もずれている。CASIOさん、これ不良品?
白馬山荘レストランにて。雨の中杓子岳がうっすら見える
2014年08月17日 13:45撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/17 13:45
白馬山荘レストランにて。雨の中杓子岳がうっすら見える
この生ビールは当然2杯目。ブロッコリー食べちゃってからの撮影
2014年08月17日 13:51撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/17 13:51
この生ビールは当然2杯目。ブロッコリー食べちゃってからの撮影
雲がどいて、杓子〜鑓がド〜ン
2014年08月17日 15:23撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
3
8/17 15:23
雲がどいて、杓子〜鑓がド〜ン
2014年08月17日 15:23撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
2
8/17 15:23
旭岳の左奥に富山湾と能登半島
2014年08月17日 16:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/17 16:55
旭岳の左奥に富山湾と能登半島
白馬山荘夕食。メインディッシュはハンバーグかサバ味噌煮を選べる
2014年08月17日 17:10撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/17 17:10
白馬山荘夕食。メインディッシュはハンバーグかサバ味噌煮を選べる
朝食。葱わかめの味噌汁が美味しい
2014年08月18日 04:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
1
8/18 4:55
朝食。葱わかめの味噌汁が美味しい
小雨交じりの濃いガスのなか、小蓮華まで淡々と歩く
2014年08月18日 06:28撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 6:28
小雨交じりの濃いガスのなか、小蓮華まで淡々と歩く
朝露含んだチングルマ
2014年08月18日 06:36撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 6:36
朝露含んだチングルマ
北の方からガスが切れていく
2014年08月18日 06:48撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 6:48
北の方からガスが切れていく
昨日落雷暴風雨のなかピークを通過した雪倉岳も姿を現す
2014年08月18日 06:55撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 6:55
昨日落雷暴風雨のなかピークを通過した雪倉岳も姿を現す
2014年08月18日 07:03撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 7:03
白馬大池。このスナップに写っているカップルの女性に「どちらから?」と聞かれ「日本海から」と応えたら「太平洋まで行くんですか?」と大受け
2014年08月18日 07:10撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/18 7:10
白馬大池。このスナップに写っているカップルの女性に「どちらから?」と聞かれ「日本海から」と応えたら「太平洋まで行くんですか?」と大受け
白馬大池小屋
2014年08月18日 07:29撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 7:29
白馬大池小屋
大池小屋メニュー
2014年08月18日 07:34撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 7:34
大池小屋メニュー
営業時間前だったが、モーニングコーヒー頂けた
2014年08月18日 07:34撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 7:34
営業時間前だったが、モーニングコーヒー頂けた
さて大池から蓮華温泉まですっ飛ばすか
2014年08月18日 07:37撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 7:37
さて大池から蓮華温泉まですっ飛ばすか
天狗の庭より雪倉岳を望む。ここまで下ると雪倉がすごく高い山に見える
2014年08月18日 08:26撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/18 8:26
天狗の庭より雪倉岳を望む。ここまで下ると雪倉がすごく高い山に見える
蓮華温泉着。生ビール〜入浴〜生ビール!
2014年08月18日 09:27撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/18 9:27
蓮華温泉着。生ビール〜入浴〜生ビール!
蓮華温泉で髭剃り忘れたので、電車待ちの間に姫川温泉。
2014年08月18日 11:17撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/18 11:17
蓮華温泉で髭剃り忘れたので、電車待ちの間に姫川温泉。
大糸線平岩駅とバス
2014年08月18日 12:03撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/18 12:03
大糸線平岩駅とバス
大糸線、糸魚川到着直前に高度計がZEROを示す。感無量。でも糸魚川駅で「ー10」になっていた・・・
2014年08月18日 12:43撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/18 12:43
大糸線、糸魚川到着直前に高度計がZEROを示す。感無量。でも糸魚川駅で「ー10」になっていた・・・
糸魚川駅前(出てすぐ左)の食堂にて。なぜか山中ずっと食べたかったカツカレーを注文
2014年08月18日 13:01撮影 by  TG-2 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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8/18 13:01
糸魚川駅前(出てすぐ左)の食堂にて。なぜか山中ずっと食べたかったカツカレーを注文
撮影機器:

感想

【プロローグ】
15年ほど前の夏、妻同士が親しいO家と2家族で親不知に海水浴に来た。
八ヶ岳に遊んでいた我々が、どういう経緯で糸魚川の海岸に行くことになったのか、今となっては思い出せないが、O氏の提案だったように思う。
親不知の海岸は、砂地ではなく、大きな丸石が敷き詰められていた。
波で石が動かされてゴロゴロ音をたてていたのを覚えている。
そんな海岸でO氏が言った。「昔、3000mの北アルプスからこの海まで山伝いに降ってきたんですよ。」
なんて物好きな・・・というのが当時の感想だった。初めて栂海新道の存在を意識した瞬間。
この夏、長い休みがとれたのでどこか連泊で歩こうと思っていた時に、ふとこの話を思い出したのだ。
そして、私の敬愛するアウトドアブランド、「SEA TO SUMMIT」の名に従って海から3000mを登ることを決意したのだ。

【親不知〜入道山:灼熱多湿無風地獄+吸血昆虫との戦い】
不知火観光ホテルが満室だったので、前夜糸魚川駅前のビジネスホテルに宿泊。
タクシーを4:00AMに予約。夜明け前の暗い国道を走る。途中コンビニで今日の昼食用おにぎりと、明日以降の昼食用に数日賞味期限が残る食パンを購入。
親不知観光ホテル下の公衆トイレのある駐車場奥から海岸に下りる。
懐かしいゴロゴロ音と潮の香り・・・波打ち際で高度計をZERO設定にする。
国道を渡ったところが登山口。案内板は一度上に行って左折、右折をするクランク状の表示。
コンクリート製の階段を上がっていくと、途中から左右の草で階段が隠れるところに出る。
上を見ると新しく作られている林道が横方向に伸びている。案内板にあったクランクはあそこだろうとてっきり思い、薄い踏み跡の藪の中、急斜面を直登した。
するとまもなくヤブの中でものすごい羽音とともに、真っ黒い小型のアブと蚊の集団に囲まれる。
予め露出部に虫除けスプレーをしておいたが、害虫共は怯むことなく襲ってくる。
急登部を半ば走って林道まで逃げて難を逃れるが、体力消耗が著しい。
林道を左に行くと栂海新道の案内がある。下の案内板のクランクは、階段が草で隠れる前に左折すべきだったようだ。

案内に従って登り始めるが、高温多湿のため汗が気化せずどんどん流れる。
虫除けスプレーの成分が洗い流された頃、またしても黒い小型アブ集団の襲撃。
常時頭を上下左右、両腕も動かし続け、シャドーボクシングのような動きを止めずに急坂を登る。
汗が止めどもなく流れ、靴の中が自分の汗でグジャグジャと音を立て始める。
早くもオーバーヒート。脱水を防ぐため、止まらずにハイドレーションバッグから吸水を続ける。
登攀速度を落とすと虫が肌に止まるので素早く登り続けるしかない。
高温多湿吸血昆虫襲来急登・・・地獄。

急登部が終わり、プラトーを早足で駆け抜けると虫はついてこなくなった。
登山道には人間の子供がしたような糞が散見。早足で進むと2つの茶色い毛の動物が歩いていた。
猿だった。

【尻高山〜白鳥小屋】
尻高山山頂で虫が少ないので大休憩。全身びしょ濡れ。
靴を脱いで中に溜まった汗を捨て、厚手ウールソックスを絞る。
膝上から下の部分を取り外し、短パンTシャツとなる。
防虫スプレーを再度吹きかけ出発。
坂田峠では下りの4人PTと短時間情報交換。
峠より上は「金時坂」の名前が付いている急坂。例によって気化しない汗で防虫成分が流れていく。
下で襲ってきた小型の黒いアブはいないものの、蚊と緑の複眼が特徴の大型アブがついて回る。
やはり立ち止まることは出来ない。

地獄の連続登攀で急登を切り抜け、速度を上げてシキ割の水へ。1L以上飲んで生き返る。
水場では数カ所蚊に刺されていた。やはり立ち止まると容赦ない。
プラティパスにも給水して出発。

水場から上は、粘土質の滑りやすい土壌。
やはり大型アブが追尾してくる。
よく観察すると奴らは私の躰を軸として、必ず反時計回りに回転しながら飛んでいる。不思議な習性だ。
途中、歩きながらザック横ポケットの防虫スプレーをアブに向かって発射。アブと蚊が周りから消えたので、登山道横の草に座ろうと思うが、そこにはとぐろを巻いたマムシがいた。

半脱水〜熱中症気味になりながらシャドウボクシングムーブを続けて早足で進むと、白鳥小屋直前で両足がつった。
それも大腿伸筋群が複雑にこむら返りをおこし、激痛。
スプレーを周りに発射しながら、立ったまま回復を待つ。ゆっくりしか歩けないので、倒れこむように白鳥小屋に到着。
時刻はちょうど正午。
吸水し、おにぎりや梅干し菓子をバカ食いするが、1時間経っても完全回復しないので、時間的に今日中に栂海山荘目指すことは諦める。

午後、同じルートで上がってきた大阪の青年がテン泊準備して挨拶に小屋に入ってきた。
虫は私が歩いた時ほどの数はいなかった模様。しかし彼も脱水気味で今までに経験がないほど水を飲み飲み上がってきたという。
私自身今日の吸水は5Lを超えていた。2階で就寝。

【白鳥小屋〜栂海山荘】
翌朝小屋を出発。昨夜上から降ってきた青年が1階で寝ている。
彼に昨夜教えてもらった通り、白鳥山のすぐ先のコルに水場の案内板あり。
給水可能と聞いていた通り、岩の裂け目から水が出ていた。冷たく美味。

昨日大掛かりな筋肉のアクシデントを起こしたばかりなので、距離と時間から直接朝日小屋目指すのはリスキーと考え、栂海山荘で一泊することに決めていた。
下駒ケ岳の大崩落地で、この登山道初のコルを渡る風に遭遇。大いに筋肉の熱を冷ますことが出来た。
黄連の水場では、キャメルバッグ、プラティパス以外に3L以上入る蛇口付きウォーターバッグも満タンにし、計8L程度の水を給水。
水場を出る時に雨が降り始め、ザックカバー付けて出発。
栂海山荘まで水ボッカの苦しい山行だが、雨で涼しく虫が少ない快適さは非常にありがたいものであった。
なぜそんなにたくさん担ぎあげたのか?答えは、「シャワーを浴びたかったから」に他ならない。
山荘の外のフックに蛇口付きバッグをぶら下げ、パンツ1枚になってシャワーを浴びた。
これで体や髪の汗ベトベトは一掃され、今夜は快適に眠れるだろう。
栂海山荘には計15名程度の宿泊者。
登りは私以外に、途中から山姥平に登るルートで来た地元の親子一組のみで、あとは全員降り組。
昼ころから雨。夜半暴風雨に変わる。

【栂海山荘〜朝日小屋】
雨の中ヘッデン付けて4時過ぎに出発。靴の中はすぐにグチャグチャ。
北俣の水は冷たくて非常に美味。雨のため発汗少ないが念のため4L給水。
文子の池で短パンにする。立ち止まると雨の中でも蚊が容赦無い。
黒岩山を超えると、小さな沼が散在する湿地が多くなる。
黒岩平で大阪の青年に追いつく。彼も今日は朝日小屋。
冷たい雨の中、Tシャツ短パン帽子なしで涼しく快適に歩く。
長拇山手前で風雨ともに激化し、遠雷の音がし始める。
稜線に出る手前の林の中で上だけ雨具を着る。
ほぼハゲ山の長拇山を超える頃、近くで落雷の音。横殴りの暴風雨。
照葉の池の先の林の中で、吹上のコル〜朝日岳での暴風に備え、下も雨具を着用。
吹上のコルでは、岩に赤ペンキで書かれた「↑日本海」のマークが。
コルから朝日岳頂上超えるまでは、雷混じりの暴風雨。風速は最大で25〜30。
顔に当たる雨粒が痛い。
ちょうど正午に朝日小屋着。小屋では、女主人の清水さんや小屋にいた山岳警備隊の方が、昨日予約入れていたのに着かなかった私のことを心配してくれていた。
彼らは「どうせ白鳥、栂海と小屋2泊で上がってくるのだろう」と経験的にほぼ確信していたようなのだが、私の東京の家族の方が遭難しているのでは?と大騒ぎだったらしい。折しも下界では、悪天候の中、槍で3人ほか遭難事故が多発していることをオンタイムで全国版ニュースが繰り返し放送していたのだという。
清水さんらは電話で妻と頻繁に連絡とってくださっていたようで、妻に「遭難届け」を出すのを思いとどまらせてくださっていた。
白鳥小屋を出る時から携帯電波は一度もキャッチできないでいた(DOCOMO)間に、大変な騒ぎになっていたようだ。
小屋の電話で妻と会話。泣きそうな声で安心していた。皆さんにもよくお礼を言って小屋に入る。

【朝日小屋〜雪倉岳避難小屋】
この小屋は2代目主人が女性で、女性ならではの気配りに満ちた素敵な小屋だった。
山小屋で生の魚料理を食べたられたのはここが初めて。
翌朝、再度よくお礼を述べて小屋を出発。直後に雨が降りだした。
ザックカバーかけて上の雨具装着。下は半ズボンで涼しく歩く。アブは飛ばないが蚊は雨の中でも執拗。
またもや靴の中はずぶ濡れ。
厚手のウールソックスは乾いていると足にやさしいが、ずぶ濡れになるとフェルト状になるため、中で足が滑ってしまいマメができやすい。
Wストックでなんとかマメが破綻しないよう、足にねじれや加速度が加わらないように3点支持で歩く。
水平道は表面がヌルヌルツルツルの木道が多い。滑るのがわかっていながら大転倒。
この時滑った時の用心にとストックを深く差していたのが仇となり、1本がボッキリ折れてしまうアクシデント発生。
捨てていくわけにも行かず、ザック横に上に長くつきだした形で収納して歩く。
Singleストックとなり、靴の中の足のズレは制御が効かなくなった。
雪倉岳北東面を登る頃に左薬趾の底面に激痛。マメが破れたようだ。ちょうど時を同じくして小雨の空が暗転。
連日の暴風雨&雷となった。雪倉岳東面で下も雨具装着し、横殴りの雨風の準備をする。
ピーク下で下ってくるソロ男性と会う。避難小屋出て頂上すぎるときに雷が鳴り始め、慌てて下りてきたのだという。
身を隠すところはどこにもなく、私は雷雲の中進むしかない。運悪くザックには背の高い金属棒が突き出ている。
10分ほど岩陰に身を隠し、タイミングを測って無事頂上通過。
避難小屋の扉を開けると、何と中には子供を含め5人もの人々が!
2PTで、全員日本海を目指しているのだという。
私は日本海から上がってきたことを告げるとびっくりされた。
唯一の女性が、「こんな天気にこんな避難小屋に『変わり者』が5人も集まるなんて・・・」とつぶやく。
確かに栂海新道を歩くというのは変わり者なのかもしれない。
5人が出て行ったあと、服をすべて脱ぎ、下着を着替えて珍しくミドルの長袖シャツを着てフリーツを着こむ。
雨具の内側もすべて拭き、靴の中の水を捨てて靴下を絞る。
雷雨が収まるまで大休憩。この時間帯に早めだが朝日小屋のお弁当を頂く。
案の定足のマメは潰れていた。

【雪倉岳避難小屋〜白馬山荘】
1時間の長休憩後、雷が収まったので避難小屋出発。
潰れたマメの痛みで歩行がぎこちない。
当初は、白馬三山を超えて唐松〜五竜〜鹿島槍も超え扇沢に降ろうかと思っていたが、ストックが1本ダメになった事と足の痛みを考えて、今日白馬登頂したら明日は帰路につこうと決心。
足に弱みがあるとはいえ。三国境までの登りが意外としんどい。
稜線からは日本海方面に黒部川、朝日小屋が見ることができる。
花崗岩の稜線を淡々と登り、ついに12:50白馬岳登頂。
SEA TO SUMMIT、海抜0〜3000m登攀完了。

白馬山荘では生ビールやウイスキーをふんだんに飲んで一人で祝った。

【白馬山荘〜蓮華温泉】
朝食後5:30頃出発。小屋の前から濃いガスで視界なし。白馬頂上〜三国境までも同様。
白馬大池の小屋で蓮華温泉の外来風呂営業開始が9時であることを確認して激下り。
10:10のバスに間に合うように、9:30着。
まずは生ビール一杯。生き返る。受付の青年にどこから登ったのかを聞かれ、「親不知」というと、奥から若旦那と思われる男性が出てきた。
なんでも、今日から友人が20日分の食料を持って親不知から登るのだという。上高地に下りる計画だという。
親不知の登山道入り口のヤブにいた大群の小型アブのことを話すと、若旦那が言った。
「それはアブじゃなくてウルルですよ!」
「ウルルはしつこくてずっとついてきたでしょ?夏に山の中に車停めて窓閉めるの忘れて戻ると、フロントガラスの中一面ウルルが付いて真っ黒になるくらいですから。」
その謎の昆虫は、地方名でなく正式には何というのだろうか・・・
性質の邪悪さに比べて随分と可愛らしい名前つけたものだなあ・・・などと考えながら入浴。
風呂あがりにさらに生一杯のんでバス乗り場へ。

【蓮華温泉〜糸魚川】
バスは運転手と車掌さん、両方中年男性。客は私ともう一人男性のみ。
道々車掌さんに今知ったばかりの「ウルル」のことを聞いたり、栂海新道を開拓した小野健さんの話をきいた。
何でも車掌さんは知り合いで、2年前に近くの山に健さんと一緒に登ったのだという。
今年3月に急逝されてびっくりだったとのこと。

バスは大糸線平岩駅に到着。東京着が早いのはここで1時間待って糸魚川で40分待ってでも、越後湯沢経由のほうが中央線経由より早いことが判明。
待っている1時間の間、蓮華温泉で剃り忘れたヒゲを剃るために、平岩駅から歩いて5分の日帰り温泉に行く。
道々「姫川温泉」の表示が目につく。そうか、ここは姫川温泉だったのだ。
この姫川温泉には、約50年前に家族旅行の途中泊まったことがあるのだ。
運転手の父が予約してた白馬のホテルを通りすぎてしまったのか?あるいは道に迷ったのか?
確か飛び込みで家族5人泊めてもらった記憶がある。
非常に熱い姫川温泉の湯船に浸かりながら、今は亡き父や兄のいた半世紀前の家族旅行のことを思い出していた。そして早く帰宅して、泣きべそかいて心配してくれていた妻子に元気な顔を見せなければと考えていた。

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コメント

プロトレック
お疲れ様です。

私も型式は違うもののプロトレックを愛用してますが、確か気圧から高度を算出しているので天候次第で誤差が出てしまうのだったと思います。間違いでさたらごめんなさい。
2014/8/19 19:02
Re: プロトレック
はじめまして。
海岸でZERO設定した時は晴れ(高気圧)で、白馬山頂は雨(低気圧)でしたので、気圧から高度を割り出すプロトレックは、山頂では実際の標高より「高め」にずれるはずだと思っていたのです。ところが結果は逆で「低め」に、しかも5%もずれてしまいました。
この大幅な誤差は特にバリやるときにリスキーです。
そろそろ気圧以外にGPS情報で補正するスントのやつに買い替えないといけないかなあ、と思っています。
2014/8/20 5:42
お疲れ様でした。
お疲れ様〜〜〜!!
お盆のころはお天気が悪く各地で事故が相次いでいたので、心配していました。
レポを拝見すると過酷で壮絶な山行だったようですね。
ともあれご無事で何より。ご家族の方も心配されたようですね。

こちらは北海道の山3山を登ってきました。こちらもお天気が安定しませんでしたが、雌阿寒以外はまずまずでした。
そのうち報告会でもやりましょう。
2014/9/1 18:19
Re: お疲れ様でした。
おはようございます。
アブにも有効な豪州製ユーカリ入りスプレー使いまくりましたが、すぐ汗で流れてしまいました。ゆっくり登っていては虫を払いきれないので消耗がひどく、栂海新道は真夏に登るのはお勧めできません。

両足がつるアクシデントで予定外に一泊多く刻んだのですが、予備食料でしのぐことができました。携帯つながらないので家族はパニクったようですが・・・
低山帯の灼熱無風多湿虫地獄、豪雨の亜高山帯ロングウォーク、高山帯の暴風雨&雷・・・修行のような山行でしたが、終わってしまえば達成感が残り良い思い出です。

北海道の残り二山はどこだったのか?報告会で聞かせてください。
2014/9/2 8:18
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