記録ID: 5467740
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積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
奥穂をやめて涸沢岳へ(雪は早朝は固い氷で、お昼近くにはズルズルで滑ります。遭難も相次ぎました。)
2023年05月04日(木) 〜
2023年05月05日(金)
体力度
6
1〜2泊以上が適当
- GPS
- 17:20
- 距離
- 34.6km
- 登り
- 1,759m
- 下り
- 1,749m
コースタイム
1日目
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 5:48
2日目
- 山行
- 10:20
- 休憩
- 1:04
- 合計
- 11:24
16:30
天候 | 快晴、山頂(奥穂高岳で調べた)の気温は2〜3度くらい?、風は弱かった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
あかんだな駐車場からはバスで上高地へ。上高地はマイカー乗り入れ禁止なので、バスかタクシーで。 バスは往復で2090円(片道1180円)。混んでいるので希望の時間に乗れるとは限らないので、スケジュールに余裕を持つように。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・上高地から横尾までは歩きやすい遊歩道。 ・横尾からが登山道となる。本谷橋からは12本アイゼンを装着した。 ・本谷橋〜Sガレは雪が残っていない場所もあるが、概ね残っている。ここは武奈ヶ岳レベルを歩ける人なら問題ない(例えが関西ですみません)。 ・Sガレから涸沢までは特に危険個所はないが、ただただ疲れる。晴れていたら遮るものがなく、日差しが強くて暑い! ・涸沢から穂高岳山荘(下記を参照に) ・穂高岳山荘から涸沢岳への登りは、難易度は高くない(残雪期の立山に登れる人なら大丈夫)。でも残雪期なので滑らないように、また岩にアイゼンをひっかけないように注意。山頂は狭すぎるのでゆっくりできない。 ★ザイテングラートは早朝はカチコチです。人のトレースを頼りに登りました。下りは気温が上がってきたため雪が緩み、ズルズルに滑ります。慎重に一歩一歩降りました(中には、そのズルズルを利用しながら滑るように降りていた上級者もいましたが、余程バランス感覚が良くて体幹が強くないとこれはできないなと思いました)。斜面がかなり急な箇所は後ろ向きで降りました。これに時間がかかり、疲れました。 ★涸沢滞在中に2件、ヘリが来ました。1件は4日の夕方で、涸沢ヒュッテの近くのヘリポートに降りました。詳細は分かりませんが遭難者がいたようです。もう1件は、5日早朝で、ザイテングラートをちょうど登っている途中で見かけました。ザイテングラートの左側だったのでアズキ沢から下りられたのでしょうか?ご冥福をお祈りいたします。 ★この他にも5月2日に前穂高岳で、また4日に別の遭難でこれも前穂高岳で滑落があったそうです(←5日午前8時15分頃にヘリが来たらしいですが、そのころ涸沢岳を登っている最中で、確かにヘリの音がするなと思っていました)。立て続けに遭難が起こり、改めてこの山域の厳しさ、怖さを感じました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
ダウン帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
ビーコン
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
スマホ
時計
サングラス
タオル
ツェルト
カメラ
ポール
ヘルメット
|
---|---|
備考 | 暑くて厳冬期用の服装は必要なかった。夜は寒いので加減が難しい。 |
感想
奥穂高に憧れて、無謀にも奥穂高岳の挑戦を考えていました。計画では奥穂高岳→涸沢岳の順番に登ろうとしていました。しかし前日(4日)に先に奥穂を登頂してきた登山者の話から、奥穂の雪の状態が厳しいという話を聞かされて、奥穂をやめて涸沢岳だけにしました。結果としてはザイテングラートの斜面にも苦労したので、奥穂に行かなくて正解でした。
奥穂高岳に残雪期に登るには、技術はもちろん、体力が相当ないと厳しいと思いました。涸沢岳から見た奥穂高岳へのルートを眺めてみると、梯子と急斜面を登り切った後にさらに続く長い稜線・・・思った以上に長く、ザイテングラートを登り切った後にあの奥穂高への長いルートを歩けるか?と考えさせられました。もう少し他の山域で体力と技術をつけてからにしなければ。
5日早朝にザイテングラートを登っている途中で、(恐らく)ツェルトにくるまっているであろう遭難者を見かけました。数名の人たちがそばについていました。こういう時にどうすればいいのか分からずしばらく立ち止まっていましたが(他の登山者もしばらく止まっていました)、止まっていてもどうすることもできず、皆少しずつ登り始めたので、私も登ることにしました。ザイテングラートに苦労しながら登っている最中に見かけた出来事で、色々考えさせられました。改めて気を引き締められた気がしました。亡くなられた方にはご冥福をお祈りいたします。
*涸沢小屋には長野県警の山岳救助隊が、穂高岳山荘には岐阜県警の山岳警備隊が常駐しておられました。登山者の安全のために有難うございます。
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