丹沢南北縦断(大倉〜塔〜丹〜蛭泊〜青根)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 1,899m
- 下り
- 1,784m
コースタイム
- 山行
- 5:05
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 6:30
天候 | 一日目:晴れのち暴風濃霧 二日目:暴風雨のち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路:東野〜三ケ木、三ケ木〜JR&京王線橋本駅=バス |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所ないが泥濘多し。 悪天候に翻弄された二日間。 |
その他周辺情報 | 青根鶴屋旅館は24時間入浴可。 温泉ではない内湯だが、清潔で広く独り占め。500円。 横に食堂併設されており、バス来るまで飲み食いやりたい放題。 |
写真
感想
【プロローグ】
春からTruに頼まれていた丹沢縦走ガイド。
やっと日程が合い、大倉〜東野の南北縦断縦走をすることになった。
天気予報によると今日はずっと快晴。明日の午前9時頃から崩れるという。
しかし実際は天気の崩れが約一日早く来た感じで、塔〜丹〜蛭は残念な「眺望なし」となってしまったのだが・・・
悪天候なりの過ごし方をして縦走を楽しんだ。
【大倉〜塔】
渋沢から大倉行きの始発バスは、水曜なのに満席。
清々しい朝の澄んだ冷たい空気の中、他の登山者に混じって進む。
着込みすぎたTruは、観音小屋でミドルを2枚!脱ぐ。一体何枚着てたんだ?
T字路左折して高原の家の方から登る。
テン場にはテント一張。
堀山の家前で、すっ飛び韋駄天JJとなった新茅荘のお父さんとかち合う。
Y「どこまで行くの?」
A「蛭に泊まって青根に抜けようと思って。」
簡単に二言三言話してお別れ。お父さんは今日の塔登頂が2820回目。
ここでTruが信じられない一言。
T「へ〜、これが『堀山の家』なんだ〜」
A「おい、先月ここに来たのに覚えてないのか?」
慌てて山と高原地図みるTru。
堀山の家で大倉尾根に二俣からのルートが合流しているのを見て渋々納得。
まさか、先月二俣からここに登り上がったのに、何も覚えていないとは・・・
明るく笑い飛ばすTruに、二俣に降りる尾根の頭まで連れて行き下を覗かせると、
T「なんだ〜、ここ覚えてますよ〜。ここだったのか〜。」
どこまでが本当なのか不明。
淡々と登る。途中くっきり見えていた富士山だが、花立山荘テラスに着いた頃には、雲に覆われて全く見えない状態に。
その後も、花立〜塔の間でも富士は見えず。
花立でボッカ帰りの畠山さんにかち合う。今日はもう一往復ボッカするという。
あの強烈なファッショを見てTruはびっくりした様子。
塔頂上では濃霧強風で薄ら寒い。
尊仏山荘に入り、美味しい珈琲をいただく。
今日も和田さん。ミーは定位置の灯油ストーブ前面で居眠り。
【塔〜丹】
寒い気象のなか、丹に向けて出発。
アイゼンは不要だが、所々泥濘がめんどくさい。
日高から竜ヶ馬場の笹地面を望む。
英国風の色彩に心がなごむ。
丹に到着。まったく富士は見えないが、初登頂にTruは大喜び。
みやま山荘に入り、ビールとカレーを注文。
かねがねここのカレーは「丹沢山小屋ランチNo2」と思っていたので(No1は鍋焼き)、あらかじめTruに教えておいたのだ。
予想を超える旨さ(カレーはレトルトだけれど)、ラッキョウ・福神漬がついて水ももらえて、ルーがライスとは別容器に入っている丁寧さにTru大絶賛。
A「尊仏と蛭は夕食にカレー出すからランチには出せないし、草野さんのところも鍋焼きに特化しているからカレー用意する手間はない。だから、ランチのカレーはみやまの独壇場なのさ。」
私の説明にTruは納得?
小屋番さんと少しでディープな情報交換をして出発。
【丹〜蛭】
稜線から早戸川乗越〜不動ノ峰まで、南西からの強風を受け続ける。
最大風速15m程度。眺望はまったく効かない。
棚沢の頭〜鬼ヶ岩も無眺望。
このルート初体験のTruには、英国風の色彩の笹草原を見せてやりたかったがかわいそうにまったく見えず。
しかし、鬼ヶ岩直前で、一瞬風が雲を払い、蛭中腹〜頂上直下があらわになった。
時間にしてほんの1〜2秒。とても写真には撮れなかったが、Truは憧れの蛭の姿に「鳥肌が立った」のだという。
最後の登りで先頭を譲る。眺望効かないが Victory Road。
山荘の左を抜けて頂上標識まで行くよう指示。
晴れていれば富士がど〜んとなるこのポイントで、濃霧の登頂記念写真。
何も見えないので小屋に入る。
【蛭ヶ岳山荘泊】
靴を脱いで中に入ると、今日は梶原さん。
何度も小屋には寄っているが、私にとってここでの宿泊は初めて。
今日の予約は我々だけ。通常蛭で日没写真ねばった登山者などが飛び込み宿泊するのだが、今日のこの天気ではそれもないだろう。
というわけで体育館のような山荘は貸切状態。
早い時間から飲み会が始まる。梶原さんもお昼寝のあと合流。
私が担ぎあげたワインなどの他に、梶原さんも酒類出してこられ、ここではとても書けない話の数々。
蛭ヶ岳山荘に関係するディープな話を私が切りだすと、
K「すごいね〜、よくそんな話知ってるね〜、誰に聞いたの?」
A「梶原さん・・・」
という漫才のような掛け合いが数回あった。
3人共痛飲して泥のように眠った。
Truは「一人小屋番山小屋」の「貸し切り状態」がいかに面白いかを体験した模様。
夜間、追加のビール飲みに起きていったが、すごい速さで横に動く雲の隙間から関東平野の夜景が漏れて届いていた。しかし、ビール飲み終えるころには、雲で覆われ何も見えない世界に逆戻り。
翌朝6:15から朝食。
梶原さんは明るく元気。あれだけ飲んだのにへっちゃらというのも凄い。
【蛭〜青根】
雨具、ザックカバー初使用のTruにレクチャー。小屋の中で上下雨具つけ手袋つけて出発。
木道階段など、稜線上では強烈な雨風の洗礼を受ける。
風の集まるコルの稜線では、木道階段上で風のため躰が持って行かれそうになり、風上にザックを向けて静止させる。
風が弱まる5〜10秒の間に少し降り・・・を繰り返した。
もちろんTruにとって、躰を持って行かれそうになる20m以上の強風は初体験。
地蔵平、原小屋平を経て姫次に着くが、強風と雨は変わらず。
姫次でも富士は望めず、Truにはかわいそうな山行となってしまった。
黍殻の避難小屋で小休止。
私は水を飲み、ミドル脱いで半袖Tシャツの上にカッパという出で立ちにした。
避難小屋は新しくなっていて、ストーブの設置はなし。
モノレール車両収納庫までの下りは、相変わらず急だが能率よく高度を下げていかれて気持ち良い。
このルートは2年ぶりだが、その間にダムが2つ作られていた。
長い林道歩きの末、青根到着
【鶴屋旅館】
旅館入り口で叫ぶが誰もいない。仕方なく携帯から鶴屋に電話すると、目の前のフロント以外に遠くでコール音が鳴っている。
10コール以上かかって男性がでた。
A「今玄関にいるんですけど、お風呂は入れますか?」
しばらくして、なぜか外からご主人が入ってきた。
入浴は24時間可能で500円という。
誰もいない広い旅館内風呂を独占。シャンプー&リンス、ボディーソープ、ドライアーも完備。ただのお湯と変わらぬ単純泉に入るより快適。
脱衣所では一人なのでザックの荷物整理(汚れ物まとめ収納)もできる。
サッパリしたあとは、三ケ木行きのバスの時間(13:05)まで、鶴屋の食堂で飲み放題。
最後にマストアイテムのかつ丼を頂く。
食堂にはお勧めメニューとして単独表記されており、
「切りたて 揚げたて 煮たて」と、どこかで見たようなコピーが。
「ブログで紹介されました」と書かれている。
あの〜、そのセリフ書いたの私なんですけど〜、ヤマレコはブログじゃないんですけど〜
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-180404.html
と言いたかったがもう少し柔らかい表現に。
お店の人はとても感謝していて、あのヤマレコ見たといってかつ丼目当てにお客さんが来るのだという。
外の「かつ丼」旗はそういうことか。
現に、我々が飲み食いしている間の他のお客さんは総勢8人。
このうち7人がかつ丼を注文していた。
普段肉が食べられないTruは、唯一、新茅荘でのステーキは食べられていたようだが、今回、鶴屋のかつ丼も完食してしまった。
これも山の魔力のなせる技か・・・
ALFAROMEOさん、 突然で恐縮ですがお尋ねいたします
12月3日から12月7日の間に、蛭ヶ岳〜西丹沢自然教室のコース上(特に臼ヶ岳と蛭ヶ岳で)、黒い猟犬が何度も目撃されています。飼い主とはぐれて山中をさまよっているようです。(お腹を空かせて痩せています)
私は個人的に動物保護ボランティア活動に携わっており、出来るだけ早くこの犬を飼い主のもとに帰したいと思って情報を集めています。(私が12月9日に投稿した日記「犬を捜しに西丹沢へ」と12月11日の「続編」を見て頂くとありがたいです。)
この犬は発信器の付いた青〜緑色の首輪をしています。そこに犬の名前(マリ、発信器にはマリ410)と連絡先電話番号も書かれていますが、残念ながら電話番号を記憶している方はおりません。
ALFAROMEOさんは今回の山行中に、このような犬を目撃したり、他の登山者や山小屋の管理人から、何か話を聞いたりはされておりませんでしょうか?
お手数をお掛け致しますが、返信を頂けたら嬉しいです。宜しくお願い致します。
f15eagleさん、ボランティア活動ご苦労さまです。
>このような犬を目撃したり、他の登山者や山小屋の管理人から、何か話を聞いたりはされておりませんでしょうか?
縦走中、目撃したことはありません。
他の登山者や小屋番の皆さんから犬のことを聞いたこともありません。
さし上げる情報が皆無で申し訳ありません。
ただ、あの強風悪天候では犬とはいえ風雨を避けるはずですので、丹沢主脈・主稜の稜線にはいないのではないかと思います。
かつて赤岳山頂まで登って住み着いていた猫がいたそうですが、小屋閉めのころ県界尾根を独自の判断で降りていったそうです。
動物には自分を守る本能があるようです。
人になついていた犬であれば、西丹沢自然教室、青ヶ岳山荘、蛭ヶ岳山荘などの建物に寄ってくるかもしれませんが、これらの施設付近に痕跡がないのであれば、寒風荒ぶ稜線ではなくもっと標高の低いところにいるような気がします。
以上まことに無責任な想像ですが、ワンちゃんが無事でいること、やがて見つかり飼い主のもとへ戻ることを願っています。
ALFAROMEさん ご丁寧な返信に心から御礼申し上げます。
確かに動物の本能としても、気候の厳しい稜線にとどまるよりも、下に降りて行く可能性は大きいですね。昨日、今日、臼ヶ岳〜蛭ヶ岳に行かれた方々からも、目撃なしとの情報が入っています。
12月7日以降、目撃情報が途絶えているのは、無事に回収されたからだと考えるべきと思います。
ご協力、本当にありがとうございました。
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