【八ヶ岳】冬の赤岳 〜雪と強風の中〜


- GPS
- 26:33
- 距離
- 16.7km
- 登り
- 1,509m
- 下り
- 1,508m
コースタイム
- 山行
- 3:53
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 3:57
天候 | 曇り時々雪 風強し |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪はたくさんです。行者小屋まではトレースばっちり。アイゼンなしでも大丈夫でした。そこから先は、今回のような天候ではすぐにトレースが消えてしまうため注意が必要でした。状況は刻々と変化しますので参考までに。 赤岳展望荘では吹雪いているような状況だったので入口を捜すのに苦労しました。 |
その他周辺情報 | 下山後はもみの湯で。500円なり。 |
写真
感想
今年の登り納めは、冬の赤岳へ。そう決めて準備をしてきましたが、天気予報が斜め模様・・・。ま、とりあえず行者小屋まで行こう、ということで自宅を出たのはいいのですが、なんと、中央道でチェーン規制による大渋滞!!
10時半に美濃戸口に着くつもりが到着したのは12時過ぎ。急いで準備をして12時半に登山開始となりました。むむむ、日没までに行者小屋に着けるか?!
急ぎ足で行きますが小屋泊のくせにケチって素泊まりにしたために食材満載で意外にザックが重く足取りがよろよろ。
ま、なんとか日没までには行者小屋ついたんですけどね。自分と同じ時間にちょうど行者小屋に着いたテン泊の3人パーティの人たちと軽く会話をしてチェックイン。彼らとは翌日、思いもよろないところで再会するのです。
小屋では、重さの原因と思われた食材の消費に心がけました(笑)。名古屋から来られたというご夫婦?と思われる方たちに明日のルートの相談にのってもらって文三郎尾根から登頂をすることに決めました。
翌日、小屋から出てみると、弱いが降雪があり風もある。ガスっていてもちろん山頂なんて望むべくもない。こんな状況じゃおそらく登頂は無理だな、と諦めモードでとりあえず行ける所までいってみようと出発。
何名か先行されていたはずなんですが、風と降雪でトレースがすぐに消えてしまっていて、樹林帯を抜けたあたりからほぼトレースが見えない。若干ラッセル気味になり進むスピードは遅くなりしかも後にも先にも一人だけ、急に心細くなり立ち止まる時間が多くなってきました。しばらくすると続々と後続の方々が上がってこられたので先に譲り追いかけることに。単独行というのは厳しいものなんだと思いました。
尾根の分岐路まであと少しというところで続々と下山してこられるパーティが。やはり、分岐路から先は厳しいので引き返してきたらしい。ああ、もう引き返そうかなと思っていたら、展望荘から抜けてきたという方に会い、そして後ろから3名の方が追い抜いて行きました。うん。とりあえず分岐路まで行こう。そこで良しとしようじゃないか。
風とその風に飛ばされた雪はもう横殴りで、先も見るのも大変でしたが、ただただ、一歩一歩、先行される3名の方を追いかけてたら分岐路の標識の前に立っていました。よし、引き返そう!と思っていたら、3名のうち2名の方がさらに先に進み山頂を目指していく。しかも、風も少し弱くなってる。あの人たちと一緒なら行けるかもしれない!そう思うといつの間にかアイゼンの前歯を山頂に向けて蹴りだしていました。
今見失うわけにはいかない、ペースを上げて先の二人に追いつこうとしましたが、如何せんペースが上げられない。厳しい、と思っていたら先行の方のペースが落ちたのか付かず離れずの間隔で登り続けました。今思うと、ペースをわざと落としてくれたのかもしれない。
そして、いよいよ山頂へ。頂上直下は梯子を上ったり体を引き上げたりと大変なようでしたが、頂上近しのこの高揚感が自分を奮い立たせました。そして山頂へ。すでに先行のお二人は記念写真中。私はちょっと遅れていたのです。お二人はさっさと下山モードでしたが、カメラを片手にボーっとしている私を見て、グリーンのジャケットの方が写真を撮ってくれました。もう、感激もので。
涙が出そうだったよ!
改めてお二人にお礼を言いました。お二人がいなければ、私は登頂できなかったと!
そうしたら、どうもお二人もお互いに単独行で、同様に誰かいたから登れた、と仰ってくれました。ほんとありがとう。
下山は、展望荘経由の地蔵尾根へ。
その途中の頂上小屋で、なんと昨日、行者小屋で出会った3人組のテン泊パーティと再会しました。彼ら彼女らは地蔵尾根から登ってきて文三郎尾根へ抜けるとのこと。お互いの健闘と無事の下山を祈り別れました。
頂上山荘から展望荘まではひたすら下るだけなのですが、風がいよいよ強く、巻き上げられた雪、しかもゴーグルが凍ってしまい前がまったく見えず、難儀しました。先行されてた二人も見失ってしまいウロウロさまよいつつただ滑落しないよう、一歩一歩、ピッケルを相棒にして降りていきました。この時ほど、ピッケルが頼もしく感じたことはありません。
ほうほうの体でようやく展望荘に着くも、入口がわからない!風と雪で目を開けるのも大変な状況、建物周囲は雪で覆われていて数メートル移動するだけでもう駄目かとおもうぐらい気力を削られました。
なんとか、わずかなトレースを見つけて展望荘の中へ。中は別な世界と思うぐらい暖かった。
と、中で待ってた方は先行されていたお二人のうち青いジャケットの方。グリーンのジャケットの方はいないらしい。途中のどこかで別れてしまったとのこと。グリーンの方を心配しつつも、正直自分もここから先は一人だとやばい状況だと思ったので、思い切って青いジャケットの方にこの先の地蔵尾根のご同行をお願いしたのですが、返事ひとつで快諾してくれました。
地蔵尾根は、もうハードそのもの。まず、ほとんどトレースが残っていない。そして風と雪で目を開けるのもつらい。こういうとき、冷静になって状況を判断できるのはやはり経験だな、と青いジャケットの方を見て思いました。私はまだまだ。
トレースがまったく見えなくても、地図を見て雪にまみれながらもちゃんと進んでいく青ジャケットの方に感謝です。まさにお師匠様です。そう呼ばせてもらいます。
途中、沢筋に出たときに恐る恐る雪まみれになって降りて行きましたが、あれは、青ジャケットの方に言わせれば、とても危険なこと、とのこと。雪崩を誘発しかねないうえ、もし雪崩が起きて下にいる方を巻き添えにしたら大変なことになる。実際、登ってきている方がいたし、下で休憩しているパーティもいたのです。危険なことをしたと反省しております。
地蔵尾根も核心部を通り過ぎて樹林帯に入れば穏やかなものです。無事、行者小屋に到着しました。
行者小屋から先は、もうルンルン気分そのもの。この達成感と充実感は疲労感を完全に忘れさせてくれました。
美濃戸口に下山後、お師匠様と温泉に入り、駅まで送り届けて私の2014年の山行は終わりました。
最後に、行者小屋でルートの相談に乗ってくれた名古屋の方々、頂上小屋で再会して勇気をくれた3人パーティの方々、山頂まで自分がちゃんとついてきているかどうか確認して導いてくれたグリーンジャケットの方、そして、登頂から下山まですべてにお世話になった青ジャケットのお師匠様、すべての方々に感謝をして今年を終えようかと思います。この場でお礼を述べたいと思います。本当にありがとうございました。また、来年もどこかの山でお会いしましょう。
yonenokura さん、お疲れ様でした。山頂で登頂を共有した、グリーンジャケットの者です。あの時は青ジャケットの師匠がいなければ、私もきっと撤退していたはずです。赤岳展望荘でもっとお話をしたかったのですが、展望荘の入口がわからず、しまいには少し先にもう一棟あったかな?と妄想しだして、結局、地蔵尾根取り付きまで行ってしまいました
地蔵尾根はトレースが全くなくて、ウロウロして、後続者様には迷惑をおかけしたと思います。すみません。
また、どこかでお会いしたいですね。
yamasaiさん、あけましておめでとうございます。そして年末はお疲れさまでした。
写真、ありがとうございます。ほんとに助かりました。展望荘でお会いしたかったのですが、やはり先に降りられていたんですね。でも確かにあの状況で展望荘の入口を探すのは難儀なものでした。青ジャケットの師匠様もyamasaiさんのことを大変心配していました。無事下山しておいでだったと伝えておきます。それでは、今年もよろしくお願いします!
青いジャケットの者です。山頂でのみんなの達成感、すごかったですね。カメラの電池があれば3人で赤岳頂上で写真撮りたかったけど、カメラ飛ばされたね。みんな無事で何より。今度晴れた赤岳で再会したいですね。
hiro1104さん、お疲れさまでした。あの達成感は最高でしたね!今度はぜひ3人で登頂写真を撮りましょう!
お気持ちよくわかります。
私も同じような状況で風雪の中、
奮闘しておりました。。
単独では本当に怖いですよね。。
何も見えないのが不安です。
ikajyuさん、こんばんは。そしてお疲れさまでした。あの風雪では、単独行だと心細かったですね。先に誰かが行っているのと全然違いました!
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