渡渉とお花畑の幌尻岳(3日間)

2023年07月27日(木) 〜 2023年07月29日(土)

• GPS: 17:20
• 距離: 28.9km
• 登り: 1,867m
• 下り: 1,861m

コースタイム

1日目

• 山行: 4:24
• 休憩: 0:00
• 合計: 4:24

11:37 第2ゲート
12:20 12:20 奥幌尻橋 登山口
13:50 13:50 北海道電力取水施設
16:01 幌尻山荘

2日目

• 山行: 5:59
• 休憩: 1:14
• 合計: 7:13

6:01 幌尻山荘
7:29 7:35 命の水
9:31 9:32 振内・新冠コース分岐
9:42 10:26 幌尻岳
10:31 10:31 振内・新冠コース分岐
11:47 12:10 命の水
13:14 幌尻山荘

3日目

• 山行: 5:16
• 休憩: 0:01
• 合計: 5:17

5:48 幌尻山荘
8:55 8:56 北海道電力取水施設
10:31 10:31 奥幌尻橋 登山口
11:05 第2ゲート

天候

晴れたり曇ったり。北海道で涼しい事を期待していましたが第二ゲートから渡渉点までは蒸し暑く、大量のアブ攻撃に辟易(へきえき)しました。

アクセス

利用交通機関：

バス 自家用車 飛行機

• 27日 羽田発 6:25→ 7:55 新千歳空港→レンタカーにて移動　10：25とよぬか山荘10:40 発 シャトルバス
• 29日 第2ゲート 12:00発シャトルバス→とよぬか山荘 →レンタカーで白銀荘
• 30日 観光組と十勝岳山行組 → 新千歳→ 羽田

レンタカーが空港に迎えに来ていたらしいのですが、事前に電話した時は空港で荷物をピックアップしたら電話してくれと言っておきながら電話したら営業時間外という事で繋がらず、時間も無い中で焦りました。

ギリギリの時間で移動するのでレンタカーは値段よりも信頼できる会社を選んだ方が良さそうです。

結局、とよぬか山荘に着いたのは10:25とかなりギリギリでした。

コース状況／危険箇所等

川の中を歩く事、19回(渡渉だけを数えていないが皆さん16回くらいとの事)
幸い水量は多くなく、1番深い所でも膝上程度。(当方身長170cm) 背の高くない女性でも問題無く渡渉出来ました。

今回の核心は渡渉が始まってからすぐの鎖場のへつりという意見もありました。

命の水を過ぎて、山頂の手前には一面のお花畑。

その他周辺情報

29日、白銀荘に宿泊(事前に予約済み)
畳の大広間を仕切った16畳でしたが扇風機があって快適でした。２段ベッドの相部屋は個々にカーテンで仕切られるという事もあって暑くて部屋に居られないようでした。洗濯機は争奪戦です。

白銀荘に行くまでにランチをくまげらで頂きました。人気のお店のようでお客さんがひっきりなしに来てました。ローストビーフ丼が絶品でした。

写真

7/27 10:39

とよぬか山荘から第二ゲートへ向かうシャトルバスは平日の10:40の便というのに満員。最前列には運転手も含めて3人乗車。

7/27 10:40

シャトルバスは、とよぬか山荘の建物の玄関に券売機があり往復券5000円を購入します。写真のテントはこの山荘が学校跡を利用して作られた名残？

7/27 11:49

第二ゲートから林道歩きが始まります。

7/27 12:57

キツリフネ

7/27 13:02

林道は比較的平坦だが、アブの猛攻撃を受ける。

7/27 13:55

オヤジがへつりを行く。

7/27 13:58

7/27 13:59

7/27 14:02

この山道のあちこちにクマの糞が落ちていた。

7/27 14:09

ここから渡渉が始まる。さぁ、沢靴に履き替えよー

7/27 14:10

7/27 14:25

クールダウンで爽快

7/27 14:42

7/27 14:52

流れが速い場所には橋を渡してあった。

7/27 14:54

7/27 14:56

7/27 14:57

7/27 14:57

7/27 15:51

渡渉していると、忽然と幌尻山荘が現れる。

7/27 15:53

幌尻山荘。中はきれいだった。一日目はほぼ満員、二日目は本当の満員！

7/27 17:50

バイオトイレがある。この隣には携帯トイレブースがある。

7/28 4:29

2日目
前日の林道歩きでアブの攻撃に(泣
オニヤンマ君　あったらね〜

7/28 6:04

7/28 7:20

ミヤマアキノキリンソウ

7/28 7:21

オトギリソウ

7/28 7:20

オトギリソウ

7/28 7:21

ミヤマアキノキリンソウ

7/28 7:29

命の水は登山路から少し離れたところにある。水は冷たくておいしい。

7/28 7:42

ミヤマセンキュウ？

7/28 7:43

蕾はピンク色で、咲くと白い花でした。

7/28 7:46

ゴゼンタチバナ

7/28 8:01

天気は晴れなのだが、稜線にはガスがかかっていた。

7/28 8:02

リンネソウ

7/28 8:05

7/28 8:05

ミヤマハンノキの実

7/28 8:09

ハクサンチドリ

7/28 8:10

エゾツツジの蕾

7/28 8:10

ミヤマアズマギク

7/28 8:10

エゾツツジの蕾

7/28 8:11

7/28 8:10

エゾヒメクワガタ

7/28 8:11

トカチフウロ

7/28 8:12

ヤマゼリ？

7/28 8:13

ミヤマアズマギク

7/28 8:13

ウサギギク

7/28 8:13

エゾシオガマギク

7/28 8:13

ムカゴトラノオ

7/28 8:13

エゾシオガマギク

7/28 8:14

7/28 8:14

ミヤマリンドウ

7/28 8:22

山頂手前の一面のお花畑

7/28 8:23

7/28 8:23

夢中でお花を撮影するKさん

7/28 8:33

ミヤマダイコンソウ

7/28 8:39

チングルマ

7/28 8:26

トカチフウロ

7/28 8:39

チングルマとハクサンチドリ

7/28 8:39

7/28 8:43

アオノツガザクラ

7/28 8:42

チングルマ。最盛期は目を見まごうばかりかと。

7/28 8:45

クロトウヒレン

7/28 8:46

7/28 8:53

エゾヒメクワガタソウ

7/28 8:43

クロトウヒレン

7/28 8:44

ウメバチソウ

7/28 9:05

イワブクロ

7/28 9:04

チシマギキョウ

7/28 9:16

ハイマツゾーン

7/28 9:16

ハイマツのヤブコギしばし

7/28 9:18

幌尻岳山頂の手前にはニセピークがいくつか出てくる。

7/28 9:37

7/28 9:39

幌尻岳山頂到着

7/28 9:43

山頂から見下ろす。少しは見えるけどガスに覆われたり晴れたり。

7/28 9:43

戸蔦別岳方面

7/28 9:47

7/28 10:06

山頂で飲むコーヒー（カフェオレ）は最高！

7/28 10:57

登りで見えていたニセピークとそれを結ぶ稜線が良く見える。

7/28 11:19

左が北戸蔦別岳、右の少し雲が掛かっているのが戸蔦別岳。周回の場合、コルの所を降りてくるようだ。

7/28 11:24

一瞬だけ、さっきまで居た幌尻岳の山頂が見えました。

7/28 11:50

命の水。美味しかったー。

7/28 14:49

基本的に荷物を減らすためにやかんとストーブ、ガス缶以外はフリーズドライの個食。沢水を浄水器にかけて煮沸して利用しました。

7/28 14:51

鶏ササミとトマトのペンネでした！

山荘直下の沢

3日目は初めから渡渉

7/29 6:29

歩荷さんのお陰で、小屋で美味しいビールやコーラが飲めました。ありがとうございます！

7/29 6:44

岩魚を釣りながら下っている方がいました。ここまで、今日だけで40匹は釣れたとのこと。

7/29 7:15

ハシゴ

7/29 7:17

ミヤマダイモンジソウ

7/29 8:54

第2取水場に着きました。ここからは長〜い林道歩き。

7/29 10:24

イヌトウバナ

7/29 10:24

ウツボグサ

7/28 11:46

赤く色付く前のナナカマドの実

7/29 17:08

下山後は吹上温泉 白銀荘へ ＠3,100円（素泊まり）

装備

共同装備

5mm x 20mロープ ヤカン x 2 ガス缶 x 3 (多過ぎた)

感想

umkbcha

幌尻岳。まさか最難関と言われる山へ自分が行けるとは思ってもいなかった。
天候は祈るしかないのだが、事前準備とkintaリーダーが記載している通り、できることはやって挑んだ山行でした。
渡渉は小屋の方に水が1番少ないと言われるほど天候にも恵まれたが、それでも膝まではあった。流れも早いと感じるところもあり、事前に渡渉の練習をメンバーで出来たことも活かされました。
幌尻山荘から山頂まではアップダウンの繰り返し。ガスっていて陽射しも遮られたことも歩きやすかった一因でした。快晴の中歩けと言われたら水がいくらあっても足りないかもです。途中高山植物にも癒されながら歩くことができたし、大満足です。
日程に余裕を持たせ二泊三日にしたのも良かったです。
半年以上前からこの企画を練り、メンバーで沢山行を行い、諸々の予約や手配などしていただいたリーダー、メンバーには感謝です！
皆様ありがとうございました！

luckyriver

　幌尻岳は日本百名山の中でも最難関といわれる。それは、まず登山口に立つまでの段取りが大変だからだ。幌尻山荘の予約がなかなか取れないし、とよぬか山荘からのマイクロバスも予約が取れないことがある。予約が取れたとしても、増水して渡渉できないことも考え、前後に余裕を持った日程を立てなければならない。
　それから渡渉対策だ。沢靴を準備し濡れ対策をし、スクラムを組むなどの渡渉技術をまなび、補助ロープやスリング、カラビナなどの安全対策もする。携帯トイレの準備も必須だ。
　以上の準備が整って初めて登山口に立つことができる。今回はここまでをすべてCLとSLがマネジメントしてくれた。まことに感謝深謝多謝である。
　今回はいくつかの幸運に恵まれて頂上に立つことができた。一つは天候である。飛行機の早割便で予約しているので日程変更ができず、もし天候が悪かったら観光で終わらざるを得なかった。幸いに山行中天気が崩れることはなかった。川も増水しておらず、深田久弥のときは「はじめはなるべく濡れまいと心がけていたが、ヒザが濡れ、モモが濡れ、ついには冷やりと一物が水に犯されるに及んで…」というほどの水量だったようだが、われわれのときは幸いに水量が少なく「ヒザが濡れ」で済んだ。
　それから時期にも恵まれた。この時期は北海道の高山の花が満開を迎えるのだ。私自身は花の名前はわからないが、パーティを組んでいると必ず花好きがいる。花好きが高山のお花畑を見て感激しているのを見ていると、花に関心のない当方も楽しくなる。
　そして最後は一緒に登る仲間に恵まれた。この山を一人で黙々と登るのもよかろうが、難しい山をみんなで励ましあいながら登ると苦しさは半減する。胸突き八丁のしんどい時に、仲間の励ます声が聞こえると少し楽になる。今回はまさにそういう登山であった。一緒に行ってくれたメンバーにも感謝深謝多謝である。

koba823

体調は万全に、荷物は軽量化でコンパクトに、携帯トイレ、初の自炊のメニューは？・・と不安要素がたくさん💦

「渡渉伴う運と実力が試されるコース」で予定通り山頂を踏むことができました ♪
山中2泊の計画で時間的に余裕があったので、渡渉、色とりどりの高山植物 etc この山を充分に堪能できました☆
小屋外での仲間との乾杯🍻の何と美味しかったこと〜
色々学びもあり思い出に残る山行となりました。
参加の皆さん、どうもありがとうございました。

＊ エアーマット、エアー枕、シュラフを準備していったので快適でした。

kinta6066

今回の山行計画では、百名山最難関の意味をしみじみ感じました。たくさんの懸念事項を何とか皆で協力して乗り越え、行ってみれば運にも恵まれ、全ての懸念事項は払拭されました。そして待っていたのは想像以上のお花畑のご褒美。あまりの花の多さになかなか足が進みませんでした。

今回の山行は、協力する事の重要性と楽しさを強く感じた山行でした。

ちなみに行く前の懸念事項
◯天気　
幌尻山荘の予約が2泊連続で取れていたので1日停滞しても問題無い体制に出来ました。結果的には3日とも雨に降られる事はありませんでした。
◯増水　
渡渉の多いこの登山道はシャトルバスが出なければチャレンジする事すら出来ません。仮に最終日に増水で帰路につけなくても一日予備日があったので不安はありませんでした。スクラム渡渉などの練習もしましたが、そこまで深く流れの強いところはありませんでした。
◯トイレ　
持ち帰る事を前提に匂わない携帯トイレはどれかとか、何個必要かとかかなり気にしていましたが、行ってみれば男子の小は一日中使えるし、バイオトイレは朝5時頃から夜の7:30までは使えたので特に困る事はありませんでした。携帯トイレブースは朝でも空いているので使わせて頂きました。
〇熊さん
登山道のいたるところに熊さんの大と思われるものがありました。下山される方からは登山道のすぐ傍で地面を掘り返していたといった話を聞いていましたが幸か不幸か一度も目にすることはありませんでした。